風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

提案

2022-03-23 | 社会

花巻はたくさんのコンテンツに恵まれている。
宮沢賢治、豊富な温泉、早池峰神楽をはじめとした郷土芸能、
400年以上の歴史の花巻まつりや石鳥谷まつり、土沢まつりのほか
ねぶた、ねぷたのような大迫あんどんまつりもある。
南部杜氏の里であり、ワインも有名で、マルカンビル大食堂も人気。
城下町だし、新渡戸稲造や内村鑑三などとも縁がある。
もちろん、全国一の生産量を誇る雑穀ほか美味しい野菜や穀類。
ぶどうやリンゴなど果物もたくさん採れている。
白金豚に黒ぶだう牛、金婚漬け、おちゃ餅、きりせんしょ、雁月・・・
まだまだ数え上げればキリがない。
災害がほとんどなく、空港があり、新幹線の駅があり
高速道路のインターチェンジは市内だけでなんと4ヶ所もある。
観光客は年間数百万人やってくるという話で
コロナ前はインバウンドのお客様も大変多かった。
農業と観光が市の経済を支える大きな産業だ。

さてその花巻、当然課題がないわけではない。
①たくさんある観光コンテンツのマネジメントができていないので
 それぞれバラバラに細々とプロモーションしていて、
 残念ながらそのプロモーションもうまくいっているとは言えない。
②観光客にとっての一次交通機関は豊富にあるが
 観光地が散らばっていて、市内の二次交通機関に問題がある。
③観光客はたくさんくるが、宿泊は郊外の温泉地であり
 市街地まで回遊していない。
④観光地もハードに依存した旧態依然とした体制なので
 昨今人気の体験型観光コンテンツになっていない。
⑤コロナ禍で地方移住がトレンドとなっているが
 関係人口増を図る取り組みも含めて、まだまだ不足。
ほかにも課題はあるものの
自分がわかる範囲でいろいろ考えてみた。

①→市の観光課、賢治まちづくり課、定住推進課、広報係、観光協会など
  それぞれの連携があまり見えてこない。
  同じようなプロモーションの仕方をしていて予算がもったいない。
  市職員は数年で異動するからPR手段については素人だ。
  有効なPRできる外部機関(DMOやオンフォメーションセンター)
  のクリエイティブディレクターやメディアディレクターを使い
  プロに任せてみてはどうだろう。
  複数のPRメディアを統合するだけで予算の有効活用ができる。

②→昔花巻を走っていた花巻電鉄が残っていれば
  かなり人気のコンテンツになったと思われるが、
  今ゼロから線路を引いて電車を走らせるのは収支が合わず無理。
  バスがあるけれど、利用者が少なくて徐々に本数が減ってきている。
  なぜバスを使わないのか、電車と比べてみると
  1)バス停は冬季間寒く、夏季は暑くて待つのが辛い
  2)電車と違って道路状況により時間通りか不安
  3)切符使用の電車と違い、目的地につかないと料金がわからない
  4)(観光客にとって)前乗りか中乗りか、乗り方がわからない
  それらを解消するために、バス停を駅にしたらどうだろう。
  そんなに立派じゃなくてもいい。
  建物の中に待合室があり、待っている人がいるかどうか合図をしたい。
  待合室には目的地別料金表を掲示し、乗り方も示す。
  盛岡のように、次にバスの到着時間を電光掲示できればOK。
  これだけで、かなりバス利用へのアレルギーがなくなると思う。

③→市街地に、いかに魅力を感じてもらうかについては
  これまでもいろいろ提案したり、仕掛けてみたりしてきた。
  1)昭和の学校と連携して、そこが持っているもので
    空き店舗のショーウインドに昭和のものを展示してもらい、
    営業しなくても、あたかも昭和なタバコ屋やレコード屋があるよう
    街全体をディスプレイするだけで、レトロ商店街ができる。
    そんな昭和レトロな市街地を作って魅力を持たせる。
  2)花巻の売り物に、7月1ヶ月間あちこちで開催される宵宮がある。
    その時に温泉宿泊客にレンタル浴衣を着せ、
    宵宮体験ツアーとしてバスを現地に運行する。
    特に海外のお客様は日本の伝統衣装を着ることができ、
    日本文化の最たる縁日体験もできて、人気となるのではないか?
  3)マルカンビル、茶寮かだんに菊池捍邸や伊藤家住宅など
    レトロな建物や古民家を線でつなぐ回遊ルートをPR。

④→上記③を組み合わせた「市街地ルート」での回遊や体験ツアーや
  上記②により、観光客が公共交通機関を利用できる形を作る。

⑤→市内空き家や、例えば市民の家など利用できていない公共施設を
  市や民間運営のシェアオフィス、リモートワークブースとし、
  ワーケーションや移住者のリモートワークに対応。
  民間運営の場合は公設民営として民間負担軽減を図ることにより
  同事業参入のハードルを下げたい。

ほかにも、旧花巻病院跡地に富士大サテライト教室を作り
学生も社会人もそこで学べる環境を作った上で
地方創生や地方の市街地活性化、農業流通、6次産業育成など
新しい取り組みを模索する研究室を設けてはどうかとか、
・・・それにより通学学生や社会人が市街地を歩くきっかけとなる。
   有料駐車場も設け、駐車料金収入でコストを多少なりとも賄う。
花巻温泉までのサイクリングロードをもっと有効利用したいとか、
・・・観光客向けのBRTを走らせてもいいし、
   サイクルツーリングを誘致するのも面白い。
台焼や滝田傘店、成島和紙などを組み合わせた伝統工芸体験ツアーとか、
日本酒の川村酒造、ワインのエーデルワインに
クラフトビールのLit work placeを組み合わせたアルコールツアーとか、
いろいろ考えつく。

さて、このうちひとつでもやろうと思ってくれる人はいるかな?
コメント (4)
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