風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

産土の祭り

2015-06-26 | 生活の風景




地域民総出での演芸大会や出店などで
大賑わいの前夜祭に続き、
昨日は荘厳な雰囲気の中での例大祭。
直会に続く神楽奉納は鳥舞、翁舞、八幡舞、天王舞。
最後は社殿の中での権現舞で終了となった。
平日昼間なのに、神楽拍子に誘われるように
一人また一人と神社へ人が集まってくる。
小学生達による子ども神輿も地域内を練り歩く。
みんな顔見知り。
「まんつ天気いくて良がったなっす」
「ほんだほんだ」
「もうぺっこお湿りあればもっと良いんども」
「んでも祭はいっつも天気良くて」
のんびりとした、平和な会話が続く。

これが平和。
産土様を中心としたコミュニティが
古来日本の穏やかな日常の姿だ。
田舎だけじゃない。東京下町にもそれはある。
近所の人たちと交わり、つつがなく送れる日常。
健康で笑顔で過ごすささやかな平和。
これがワタシが愛する日本の美しい風景。
決して愛国心強要教育や押し付けがましい道徳教育で
こんな日常が送れるようになるとは思えない。
そういう生活は家族の中から、地域の中から
ゆっくりと育まれてきたものだ。
昔から住んでいる人たちだけじゃないよ。
ワタシだって30年前に移住してきた人間だけど
今はすっかり溶け込めている。
日本人だけでもないだろう。
どこの国の人たちだって個人レベルで仲良くなり、
みんなで楽しめるのがコミュニティ。

震災時に獅子奮迅の活躍をしてくれた
自衛隊に方々もリスペクトしているワタシだが、
彼らにも家族はあるし、平和な日常もある。
決して今以上の危険に晒したくない。
制服を脱げば、地域の祭りにも家族で参加し
穏やかな笑顔を見せて欲しい。

本当の「美しい日本」がここにある。
コメント
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