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ストーンズの隠れた名曲

2020年10月10日 23時16分33秒 | 本と雑誌

皆さん既にご存知の通り、エドワード・バン・ヘイレンが亡くなった。享年65歳。癌を患い闘病中、というのは随分前から聞いてたけど、ついに帰らぬ人となった。ミュージシャンの訃報はよく聞くが、さすがにエディ・バン・ヘイレンとなると、衝撃度が桁違いだ。聞く所によると、日本でもNHKをはじめとするメディアで報道されたらしいが、一般人のみならず有名人でもショックを受けた人は多いだろう。ほんと、革新的なプレイ・スタイルで、一時代を作ったギタリストだった。その影響力たるや、エリック・クラプトンやジミヘンと同格ではなかろうか。とにかく偉大な人を亡くしました。謹んでご冥福をお祈り致します。

エディ・バン・ヘイレンと言えば、あのローリング・ストーン誌が選ぶ、『最も偉大なギタリスト』ランキングで7位に入っている。ネタ元はこちらです。ちなみに、この10位内にランクされているギタリストのうち、半分の5名が鬼籍に入っているのが悲しい現実だが、そのローリング・ストーンのランキングで、こんなのもある。題して『エディ・バン・ヘイレン、超絶ギターソロ・ベスト20』、正直、僕のようにバン・ヘイレンをあまり聴いてない人間からすると、よく分からないランキングだが、ファンにはたまらない内容かも。余談だけど、このランキングでも下の方にランクされている「ライト・ナウ」、僕もこの曲は知ってて割と好きな曲でもあるのだが、ギターソロは本当にエディなのか、ちょっと疑問に思っていた。80年代以降のエディは、シンセをいじる事が多くなり、ステージでエディがシンセ、サミー・ヘイガーがギター(ソロ含む)という映像を見た事もあるもんで、「ライト・ナウ」でもエディは鍵盤に集中し、ギターはサミー・ヘイガーなのでは、なんて思っていたのである。なんとなく、この曲のソロ自体もエディっぽくないような気がしたし。でも、やっぱりエディなんだね。

実は、ここからが本題で(エディに関するネタは訃報を聞いてからの後付け^^;)、そのローリング・ストーン誌で、『ザ・ローリング・ストーンズ 隠れた名曲10』というランキングを発見した。4年程前の集計で、読者投票によるものらしいが、驚くべきことに、ここに選ばれた10曲というのが、全て70年代前半の曲であり、尚且つ、そのうちの5曲が『スティッキー・フィンガーズ』の収録曲なんである。ストーンズ・ファンとはいえ、特定の年代に聞いたのか、それともファンに人気あるストーンズは、いつでも70年代前半という事なのか。

僕自身は、ストーンズはやはり70年代前半、アルバムでいうなら『ベガーズ・バンケット』から『ブラック・アンド・ブルー』までの時期が一番好きだ。中でも、『スティッキー・フィンガーズ』は大好きなアルバムであり、おそらく、ストーンズの全アルバム中でも、3本指に入るであろう。なので、僕が選ぶ『ストーンズの隠れた名曲』ランキングなら、↑のような結果になるのも納得だが(実際には、『ブラック・アンド・ブルー』の曲がもっと増えるだろう。笑)、広くストーンズ・ファンに聞いてるのにこの結果、という事は、この時期のストーンズが好きなファンは、やっぱり多いという事だ。

それにしても『スティッキー・フィンガーズ』名盤である。アメリカ南部に接近したストーンズの姿がここにある。大ヒットした「ブラウン・シュガー」はもちろん、僕自身は昔バンドで「ビッチ」をコピーした事もあって、結構思い入れもあったりする。「スウェイ」とか「キャント・ユー・ヒア・ミー・ノッキング」もいいね。聴いててぞくぞくする。ミック・テイラー素晴らしい。「デッド・フラワーズ」も、やさぐれたイーグルスみたいで好きだな。ほんと、バーボンのロックが欲しくなるアルバム。

ストーンズと言えば、『スティッキー・フィンガーズ』の次の次に当たる、『山羊の頭のスープ』のデラックス・エディションが最近発売された。実は、昔からこのアルバムの印象はあまり良くなくて、音源も持ってない。デラックス・エディションが出るという話を聞いても、特に興味がそそられる事はなかったのだが、ジミー・ペイジが参加した「スカーレット」という曲が収録されるそうで、FMで偶然聴いた、その「スカーレット」が実にカッコ良かったので、ちょっと気持ちが動いたりしてる(笑) ストーンズって、相変わらず罪な奴らだ(爆)

という訳で、最近買ったCDから(は?)

Into The Fire/Bryan Adams

1980年代、「サムバディ」や「ヘブン」といった曲をヒットさせて人気爆発、80’sを象徴する存在でもあったブライアン・アダムスだが、1987年の本作は意外と地味だ。確かに、それ以前のブライアン・アダムスのイメージとは少し違う。音や曲調も、やや落ち着いた雰囲気だし、歌詞も結構シリアスらしい。ライナーにもあるが、それまでの”青春ラブソング”路線を封印し、新たな表現領域を拡大していく事で生まれたアルバム、であるらしい。なるほど。

僕は、このアルバムからのシングル「Victim Of Love」をラジオで聴いて気に入って、友人からCDを借りて聴いたのだが、当時も少し雰囲気が変わったかな、とは思いつつ、ブライアン・アダムスをそれほど聴いていなかった事もあり、特に気にはならなかった。でも、それまでのブライアン・アダムスには、それほど興味はなかったけど、このアルバムは好きだった。今までになく、曲に深みが感じられたし、飽きずに聴けたのである。特に冒頭の3曲(「Heat Of The Night」「Into The Fire」「Victim Of Love」)が素晴らしい。彼のキャリアの中では地味なのかもしれないが、この『Into The Fire』は間違いなく名盤である。

その後、フライアン・アダムスは長年の曲作りのパートナーだったジム・バランスと別れ、新たなミュージシャン人生をスタートし、90年代には映画主題歌を立て続けにヒットさせて、押しも押されもせぬスーパースターとなった。そんな彼の分岐点は、やはりこの『Into The Fire』ではないか、と今となっては思うのである。本作がなければ、その後のブライアン・アダムスはなかったのではないか、と。

The Best Of Jackson Browne

このところ、少しづつジャクソン・ブラウンのアルバムを聴いているのだが、何故ここでベスト盤なのか、というと、すばり80年代の彼の大ヒット曲「Somebody's Baby」が聴きたかったからである(笑) ご存知の通り、この曲映画の挿入歌として発売され、全米TOP10に入る大ヒットとなった(1982年のこと)。映画の曲だけに、彼のオリジナル・アルバムには収録されていないようなので、まぁ仕方なく(笑)ベスト盤を買ったという次第である。

本ベスト盤の収録曲は、1stから1996年の『Looking East』まで、満遍なく選曲されているようだ。一枚のアルバムに集中している、というのがなくてよろしい。ベスト盤発売時点での新曲2曲も収録されている。僕のような者からすると、文句なしの内容だ。あえて言わせて頂けるなら、「Call It A Loan」の代わりに「Boulevard」を収録して欲しかったけど(笑)

当時も今もジャクソン・ブラウンの代表曲ばかりで、どの曲も素晴らしい。ま、でも特に、大ヒットした「Somebody's Baby」は良く出来た曲だと思う。映画自体が青春系だったせいか、この曲も甘酸っぱく胸キュンな名曲だ。元々、"永遠に青春"みたいな人だから、こういうタイプの曲は実は得意なのだろう。とにかく素晴らしい。ただ、余談だが、この曲、当時「誰かが誰かを愛してる」という邦題だったはずだが、本ベスト盤収録時に邦題がなくなってしまった。他の曲は「青春の日々」とか「愛の使者」とか、邦題は残されているのに。残念だ。


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