味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

招きて牀前に至らしめ、其の

2020-02-19 17:00:19 | ブログ
第4050号 02.02.20(木)

招きて牀前に至らしめ、苦しむ所を問ひ、仍りて州縣の醫に敕(みことのり)して之を療せしむ。是を以て、將士、欣然として従ふを願はざるは莫し。『貞観政要』481

太宗はその兵士を招いて腰かけの前に来させ、苦痛のところを尋ね、州県の医者に命じて療治させた。それゆえ、諸将も士卒も、喜んで従軍したいと願わないものはなかった。481

 【コメント】部下を統率する上官は、太宗の如く、日常の労苦をねぎらってやる良心と度量が欲しいものです。

 そうすれば、その御心に応えて上官に仕えると思います。上と下との心の通じが、人の世を信頼あるとして良好ならしむると思います。

 世の中、そういう親切が席捲すればいいと思うのですが、少なくとも「あおり運転」をする心の歪んだ人には出来ないでしょう。

 それを可能とするのは、自分も援助を受ける側にいるのだと立場を置き換えてみたいものです。

 話変って、2月末に荘内南洲会の皆様が鹿児島においでになる予定です。私は歩行困難で身体がフラフラしているのでご辞退したいと存じます。

 皆様をお迎えした場でフラフラして歩行困難の姿を皆様におみせしたら、皆様がガッカリするだろうと思います。そういう状況でございますので、悪しからずご了承賜りたく存じます。

 鹿児島日赤病院では手術を進めてくれたのですが、空手道指導が出来なくなるのではと、慮っている次第です。

 歳を重ねると身体が自由にならないものだと痛切に感じています。今日は第二道場のおけいこ日です。私は坐して号令だけかけることにしています。

--------------------
◎今日のひと言「悪平等主義の流行」

 責任や義務を忘れたローマの市民たちは、権利だけを主張しました。エゴの氾濫と悪平等主義が流行しました。そういう声に答えることは、経済的に見て、初めから不可能なことでした。

 職員に働く意志がなく、またコストという考えが初めから欠けているからでした。「賃金は大幅に上げろ、物価は大幅に下げろ」「税金は大幅に減らせ、社会福祉は大幅に増やせ」と言っても、それに答えるための方法は、初めから存在していなかったのです。そうなればこれらの社会の経済は、スタッグフレーション(インフレーションと不況との共存)へ進む以外に方法がないのでした。

 こうして、ローマ帝国の没落の原因が完全に整いました。働かないで賃上げだけを要求する市民、コストの考えを捨てて点数取りだけを考える左翼政治家、エゴと悪平等主義の氾濫、インフレーションあるいはスタッグフレーションなどが原因でした。

 私が電電に入社当時がそういう状況でした。組合の委員長は、会社が潰れようが知ったこっちゃない、我々は勝ち取ればいいのだと言っていたものです。

 ローマの没落同様、三公社も民営化の道を辿ったのでした。枕崎の周辺界隈で農業をしていた世の中の生業に無知な人たちは、組合幹部の独善的呼掛けに酔いしれたものでした。

 職場では仕事は大概にしておりながら、我家では子供たちに、真面目に勉強しなさい、真面目に働きなさいというのですから、子供が真面に育つ筈がないの

 このようにローマ帝国没落の経過とほとんど同じ経過を、滅びたすべての国や組織が辿っているのです。

 話変って、国外脱出を図った元日産会長のゴーンの犯罪を暴く、予審手続きをフランス検察がするとのことです。この情報を見て、真面な組織の人々もいるのだな、と溜飲を下げました。

 多額な金を自分の結婚式に使用した等々の好ましからぬ事象があるとして監視の目が厳しくなっているのです。span>
--------------------
『善の研究』第427回

 先ず第一の場合について考えて見ると、内面的動機が私利私欲であって、ただ外面的事実において善目的に合うているとしても、決してそれが人格実現を目的とする善行といわれまい。我々は時にかかる行為をも賞讃することがあるであろう。しかしそは決しての点より見たのではなく、単に利益という点より見たのである。204 

--------------------------

太宗、高麗を征し、定州に次す。

2020-02-19 09:47:15 | ブログ
第4049号 02.02.19(水)

太宗、高麗を征し、定州に次す。兵士の到る者有れば、帝、州城の北門樓に御して之を撫慰す。従卒一人有り、病みて進むこと能わず。『貞観政要』480

貞観十九年に、太宗が゜高麗を征し、その軍が定州に宿營した。兵士の到着する者があれば、太宗は州城の北門の望楼にお出ましになり、兵士たちをいたわりねぎらった。一人の従卒が病気にかかって歩けないものがあった。481

 【コメント】「兵士たちをいたわりねぎらった」とありますが、上に立つ者は組織人にねぎらうなど、やさしい態度・言葉を提供したいものです。

 中国では、コロナウイルスの蔓延に対して、政府の対応を批判した人が、官憲に拘束されたと報道しています。中國にしても、ロシアにしても薄気味の悪い国です。

 そこに行くと、日本では、天皇を批判しようが、総理を批判しようが、拘束されるということはありません。であっても、批判する時は、名誉を与えながら、批判したいものです。

 私は安倍さんは好きなのですが、嘘の連発をする所は好きになれません。そして昭江バアサンが出しゃばりをするのは好きではありません。少なくとも、総理夫人が飲み屋をするのは賛同できません。そこは昭江バーサンの人間性に関する所なのでしょうが。

 二度とない人生です。お互い、相手に尊敬の念・情を懐きながら、観察し、交流したいものです。少なくとも後々、会話が好印象を残すようでありたいものです。

 このようなとき、私の母は、挨拶しても、良い言葉を遣っても金はいらないじゃないか、人に敬意を表しなさいと言われたものです。

 頭が良くなることも大事なのですが、人々から好意を寄せられる人間でありたいものです。

 多くの人を殺害した植松被告に対して、弁護団は心神喪失だったとして無罪を主張するとのことです。多くの人を殺害した犯罪者に対して、弁護団は現実をみているのでしょうか。なんで、こんな馬鹿げた判断をするのでしょうか。弁護団は気が狂っているのでしょうか。人を殺害した人には、それなりの代償を払って貰うのが多くの人々の見解だと思うのですが。

-----------------------
◎今日のひと言「先に希望をつなごう」

 人間には何時なんどき、緊急事態が起るかわかりません。どんなにつらいことがあっても、先先に希望の灯を求めて、努力し続ける人は、人生の勝利者になれると思います。誠心誠意、あきらめることなく、目的に向って必死にあたっていけば、必ず道は開けてくると思います。
 
 大切なことは、決断をしなくてはならないときに、決断を自分の判断でくだすことだと思います。自分の目的とするところを掴みとるか否かは当人の判断にあります。

--------------