味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

若し事、古を師とせず、政を亂り物

2020-06-30 12:08:43 | ブログ
第4181号 02.06.30(火)

若し事、古を師とせず、政を亂り物を害せば、詞藻有りと雖も、終に後代の笑を貽さん。須ふる所に非ざるなり。『貞観政要』562

もし、行う事が古昔を手本とせず、政冶を乱し民を害することが有ったならば、たとい美しい文章があっても、結局、後世の笑いものを残すだけである。我の用いるところではない。563

 【コメント】何事も古昔を手本として、世の人々と楽しい人生であるようにと努力したいものです。

 今日のブログは早朝から書き終えていたのですが、投稿が上手く行かず、再度書くことにしました。

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古典のおしえ 十二ー2

 『孫子』は、<戦うーわずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり>と教えています。「戦わないで敵を屈服させることこそ最善である」というのです。かねがね相手の長所、短所を観察し、いざという時に備えたいものです。

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貞観十一年、著作佐郎鄧崇、表して

2020-06-29 10:43:27 | ブログ
第4180号 02.06.29(月)

貞観十一年、著作佐郎鄧崇、表して、太宗の文章を編次して集と為さんと請ふ。太宗謂ひて曰く、朕若し事を制し令を出し、人に益有る者は、史は則ち之を書し、不朽と為るに足らん。『貞観政要』562

貞観十一年に、著作佐郎の鄧崇が上表して、太宗の御製の文章を編次して文集とすることを願い出た。太宗が言われるには、「我がもし、政事をなし号令を出し、それが人民に益が有ったならば、史官はこれを書き不朽に伝えることができる。563

 【コメント】「人民に益があったならば、史官はこれを不朽に伝える」とありますが、大変よいことだと思います。

 昨日と昨昨日は自宅に植えてあった薔薇の樹木が生い茂ったので、それを斬り倒し、小さく小刻みに廃棄しやすいようにと作業をしました。お蔭ですっかり疲れてしまいました。

 そのため手足にトゲがささり痛い思いをしました。それでも、周囲がきれいになり嬉しい思いになりました。

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古典のおしえ十二ー1

『貞観政要』は、<人久しく相与に処れば、自然に染集習す>と教えています。「人は長い間いっしょにいると周囲に感化されそれが身につくものである」というのです。例えば勤勉な人とか、至誠の心がある人と交わり、よい感化を受けたいものです。

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百人一首 83

世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る
     山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる【皇太后宮大夫俊成】

ああ、世の中というものは逃れる道とてないのだなあ。深く思い込んではいったこの山の奥にも、(つらいことがあってか)鹿が鳴いているよ。

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『善の研究』第523回

 氏が静に自分の名を唱えていると、自己の個人的意識の深き底から、自己の個人が溶解して無限の実在となる、而も意識は決して朦朧たるのではなく最も明晰確実である。この時死とは笑うべき不可能事で、個人の死という事が真の生であると感ぜられるといっている。

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此れ既に文體浮華にして、勧誡に益無し。

2020-06-28 11:31:34 | ブログ
第4179号 02..06.28(日)

此れ既に文體浮華にして、勧誡に益無し。何の假ありて之を史册に書するや。其れ、上書して事を論ずるに、詞理切直にして、政理をたすく可き者有らば、朕が従ふと従わざると、皆、須く備に載すべし、と。『貞観政要』561

これらは、その文体がうわべばかり華美で実がなく、善を勧めるにも悪を戒めるにも益がない。どうしてこれを国史に記載して後世に残す必要があろうか。今、上書して政事を論じて言葉も適切で正しく、政治の助けとなるものがあったならば、我が従ったものも従わなかったものも、皆すべて〔国史に〕載録べきである」と。562

 【コメント】何事であろうと、事実をねじまげるようなことをせず、正直に処理したいものです。その方が後々修正するような時も容易に出来るような気が致します。

 昨夜の空手道教室は賑わいました。礼弥君、諒哉君、山口三兄弟、傳田兄弟、隆一郎君、荻迫君、そして前田先生と私の十一人でした。

 悪天候であったため、来ないのではないかと思っていましたが、多く集り賑やかでした。全国的に無謀運転が目立ちますので、被害者にならないよう注意しましょう、そしてお巡りさんに捕まるようなことを絶対しないように、そして人様とトラブルを起すようなことをしないようにとお話しました。

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古典のおしえ十一ー2

『史記』は、<交わり絶ちても悪声を出ださず>と教えています。「立派な君子と言われる人は、絶交したからといって、相手の悪口をいわない」というのです。どんな人にも人権はありますので、別れた人に対して名誉を与え、褒めることが出来る度量の大きな人間になりたいものです。

 ※心の広い度量ある人間になべく自分を磨き続けましょう。

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百人一首 82

思ひわび さても命は あるものを
     憂きに堪へぬは 涙なりけり【道因法師】

 つれない人を思い、悩み悲しんで、そんなふうでもやはり命は永らえているのに、つらさに堪えきれないで流れ落ちてくるのは、涙であるよ。

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『善の研究』第522回

 我々の意識の底には誰にもかかる精神が働いているのである(理性や良心はその声である)。ただ我々の小なる自己に妨げられてこれを知ることができないのである。たとえば詩人テニスンの如きも次の経験をもっておった。

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26.人の性は霊を含めども、27.貞観の初、太宗

2020-06-27 10:07:00 | ブログ
第4177号 02.06.26(金)

人の性は霊を含めども、學成るを待ちて美と為る。是を以て、蘇秦は股を刺し、董生は帳を垂る。道藝を勤めざれば、則ち其の名、立たず、と。文本曰く、夫れ人の性は相近し、情は則ち遷移す。必ず須く學を以て情を飾り、以て其の性を成すべし。禮に云く、玉、磨かざれば、器を成さず。人、學ばざれば、道を知らず、と。所以に古人、學門に勤むる、之を懿徳と謂ふ、と。『貞観政要』560

人の性には霊智を含むけれども、学問が成ることによって立派となるのである。それゆえに、蘇秦は錐で股を刺して眠気を払って読書し、董仲舒は帳をおろして読書し〔三年間その庭を見なかっ〕た。このように道徳と学芸とに努力しなければ、その名が世に立たないのである」と。岑文本が〔お答えして〕申し上げた、「いったい、人の性というものは似たようなものでありますが、情は移り動くものであります。必ず学問することによって情を飾り、その性を立派に成すべきであります。礼記に『玉も磨かなければ立派な器にできあがらず、人も学問をしなければ道を知ることができない』とあります。それゆえに古人は学問に勤めまして、それを美しくすぐれた徳と申しました」と。560
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第4178号 02.06.27(土)

 論文史第二十八
        第一章


 貞観の初、太宗、監修国史官房玄齢に謂ひて曰く、比、前後漢史を見るに、楊優雄の甘泉・羽猟、司馬相如の子虚・上林、班固の両都等の賦を載録す。561

貞観の初年に、太宗が監修国史官の房玄齢に語って言われた、「このごろ、前漢書・後漢書を見るに、楊雄の甘泉の賦・羽猟の賦、司馬相如の子虚の賦・上林の賦、班固の西都の賦・東都の賦等を載せている。561

 【コメント】令和2年6月26日は書いたのですが、多忙について画面から消えていました。
 
 実は、山田幹哉師範のお父上様がお亡くなりになり葬儀に参列するため、前田先生と大坪先生とお伺いした次第でした。

 追悼のしおりには、幹哉先生の御母上・正子様、長男・幹哉先生御夫妻、二男・山田正樹様ご夫妻、外親族一同、としてあります。

 葬儀に参列して、ご他界されたお父上様の素晴らしさはもとより、長男・幹哉先生のご親族ご一同様の人格の素晴らしさに心打たれた次第でした。

 ご家族様一人の例外もなく英邁にして、お心美しい方ばかりだとお見受けした次第でした。こういう方々と空手道に励み修養してきたことはなによりも名誉なことでございました。

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百人一首 81

ほととぎす 鳴きつる方を 眺むれば
      ただ有明の 月ぞ残れる【後徳大寺左大臣】

 ほととぎすが鳴いたほうを眺めると、(その姿は見えず)ただ有明の月だけが残っているよ。

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亦、猶ほ蛤の水を含めども、月光

2020-06-25 11:16:01 | ブログ
第4176号 02.06.25(木)

亦、猶ほ蛤の性は水を含めども、月光を待ちて水垂れ、木の性は火を懐けども、燧動くを待ちて焔發するがごとし。『貞観政要』559

それは、ちょうど蛤の性は水を含んでいるけれども、月の光を待って水が滴り、木の性は火を含んでいるけれども、火打ちが動いて炎が発するのと同じである。560

 【コメント】この言葉に直接関係はありませんが、河井夫妻に一億五千万円の大金が流れたということは、源は安倍さんだと思います。安倍さんが反対すれば、こういうことは出来ない筈なのです。

 私は安倍さんは好きなのですが、やり方が汚いです。

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百人一首 80

長からむ 心も知らず 黒髪の
     乱れて今朝は 物をこそ思へ【待賢門院堀河】

あなたのお心が末永く変わらないかどうかもわかりません。(別れた)今朝は、私の黒髪が乱れているように、心も千々に乱れて、物思いに沈んでいるのですよ。

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『善の研究』第520回

 抽象的概念に現わすことのできない個人性でも画家や小節家の筆にて鮮やかに現わすことができるのである。
 神が宇宙の統一であるというのは単に抽象的概念の統一ではない、神は我々の個人的自己のように具体的統一である、即ち一の生きた精神である。232

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