第4120号 02.04.30(木)
貞観十八年、太宗、侍臣に謂ひて曰く、夫れ人臣の帝王に對ふるは、多く意を承け旨に順ひ、甘言して容を取る。朕、今、己の過を聞かんと欲す。卿等、皆、直言す可し、と。『貞観政要』520
貞観十八年に、太宗が左右の侍臣に語って言われた、「そもそも人臣が帝王に答える場合には、その多くは君主の意を迎えてごきげんを取り、おぼしめしに従って逆らわないようにし、へつらいの言葉を並べて気に入られるようにしている。我は、今、自分の過失について聞きたいと思っている。だから、公等は、皆、遠慮なく思うところを言うべきである」と。521
【コメント】対応する相手の過失を指摘する時は、言葉を選び穏やかに相手の人格を尊び名誉ある言葉をえらぶのが宜しいかと思います。
言葉を選んだり頭を下げるなどの場合はお金はいらないじゃないか、と私の母は言い続けて私たちを育ててくれたものです。
そして掃除をしない、手伝いをしない、お使いをしないような時は、厳しく怒られたものです。ところが平和と繁栄に胡坐をかいている多くの家庭では、贅沢な日々に明け暮れている家庭では子育てはそっちのけであるように思われます。
その証拠に私の後輩たちは独立愚連隊同様だったと思っています。自動車の運転については、夜は一人乗りで遊び呆けるくせに、仕事では二人乗車でないとだめだと言い張るのです。
それらは顎だけが強い中央の組合幹部が指導援助してくれるのです。これらは怠けの進めだったと思っています。そういうヤクザ指導員が怠けさせてくれたお蔭で国民の反発を買い民営化されたのです。
仕事は大概にして、金だけは寄越せという論理は、人間界も自然界も許容してくれないと思っています。ここで再度指摘しておきたいと思いますが、贅沢のすすめはよくありません。
先般、ご紹介しました『地球に住めなくなる日』は人間の無軌道な贅沢を示しているのではないか、と想像しています。
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◎今日のひと言「人生の指針」
両親の行動は子供の人格に反映すると言われますが、その愛情や規律、勤勉や自制心などは、耳や目から学んだ知識を忘れてからも子供の心に生き続け、その行動を華やかに飾るといわれます。すばらしい両親の生き方を思い出して人生を黄金の道へ誘った人は多いと思います。
子供の頃、母から教え込まれた誠実さや道徳心という美徳を終生忘れず人生の指針とする人もいるのです。でも、まかり間違っても自粛要請の中、パチンコに行くような人間にだけはならないで欲しいものです。
パチンコ店に来ている人に理由を聞いたら家に終日自粛してすることがないと言われますが、漢籍を繙けば長い人生では遥かに有益なのですよと教えてあげたいです。
長年読書をしていますが、これほどの有益はないと確信しています。その中から歴史的偉人にも学べるからです。
大切なことは誠実と名誉を生活の信条として生き抜くことだと思います。嘘を言わない、人を騙さない欺かない、インチキをしない、非違行為をしない等々を順守し、素的な人生としたいものです。
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百人一首 29
心あてに 折らばや折らむ 初霜の
おきまどはせる 白菊の花【凡河内躬恒(おほし こうちの みつね)】
あて推量にでも、折るとするならば折ってみようかしら。初霜が、霜だか菊だか見分けにくいように、一面におりている中の白菊の花を。
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『善の研究』第470回
欲求の如きはいうまでもなく、知識の如き最も客観的なる者もこの統一力即ち各人の人格の色を帯びておらぬ者はない。知識も欲望も皆この力に由りて成立するのである。信念とはかくの如く知識を超越せる統一力である。知識や意志に由りて信念が支えられるというよりも、むしろ信念に由りて知識や意志が支えられるのである。信念はかかる意味において神秘的である。
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貞観十八年、太宗、侍臣に謂ひて曰く、夫れ人臣の帝王に對ふるは、多く意を承け旨に順ひ、甘言して容を取る。朕、今、己の過を聞かんと欲す。卿等、皆、直言す可し、と。『貞観政要』520
貞観十八年に、太宗が左右の侍臣に語って言われた、「そもそも人臣が帝王に答える場合には、その多くは君主の意を迎えてごきげんを取り、おぼしめしに従って逆らわないようにし、へつらいの言葉を並べて気に入られるようにしている。我は、今、自分の過失について聞きたいと思っている。だから、公等は、皆、遠慮なく思うところを言うべきである」と。521
【コメント】対応する相手の過失を指摘する時は、言葉を選び穏やかに相手の人格を尊び名誉ある言葉をえらぶのが宜しいかと思います。
言葉を選んだり頭を下げるなどの場合はお金はいらないじゃないか、と私の母は言い続けて私たちを育ててくれたものです。
そして掃除をしない、手伝いをしない、お使いをしないような時は、厳しく怒られたものです。ところが平和と繁栄に胡坐をかいている多くの家庭では、贅沢な日々に明け暮れている家庭では子育てはそっちのけであるように思われます。
その証拠に私の後輩たちは独立愚連隊同様だったと思っています。自動車の運転については、夜は一人乗りで遊び呆けるくせに、仕事では二人乗車でないとだめだと言い張るのです。
それらは顎だけが強い中央の組合幹部が指導援助してくれるのです。これらは怠けの進めだったと思っています。そういうヤクザ指導員が怠けさせてくれたお蔭で国民の反発を買い民営化されたのです。
仕事は大概にして、金だけは寄越せという論理は、人間界も自然界も許容してくれないと思っています。ここで再度指摘しておきたいと思いますが、贅沢のすすめはよくありません。
先般、ご紹介しました『地球に住めなくなる日』は人間の無軌道な贅沢を示しているのではないか、と想像しています。
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◎今日のひと言「人生の指針」
両親の行動は子供の人格に反映すると言われますが、その愛情や規律、勤勉や自制心などは、耳や目から学んだ知識を忘れてからも子供の心に生き続け、その行動を華やかに飾るといわれます。すばらしい両親の生き方を思い出して人生を黄金の道へ誘った人は多いと思います。
子供の頃、母から教え込まれた誠実さや道徳心という美徳を終生忘れず人生の指針とする人もいるのです。でも、まかり間違っても自粛要請の中、パチンコに行くような人間にだけはならないで欲しいものです。
パチンコ店に来ている人に理由を聞いたら家に終日自粛してすることがないと言われますが、漢籍を繙けば長い人生では遥かに有益なのですよと教えてあげたいです。
長年読書をしていますが、これほどの有益はないと確信しています。その中から歴史的偉人にも学べるからです。
大切なことは誠実と名誉を生活の信条として生き抜くことだと思います。嘘を言わない、人を騙さない欺かない、インチキをしない、非違行為をしない等々を順守し、素的な人生としたいものです。
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百人一首 29
心あてに 折らばや折らむ 初霜の
おきまどはせる 白菊の花【凡河内躬恒(おほし こうちの みつね)】
あて推量にでも、折るとするならば折ってみようかしら。初霜が、霜だか菊だか見分けにくいように、一面におりている中の白菊の花を。
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『善の研究』第470回
欲求の如きはいうまでもなく、知識の如き最も客観的なる者もこの統一力即ち各人の人格の色を帯びておらぬ者はない。知識も欲望も皆この力に由りて成立するのである。信念とはかくの如く知識を超越せる統一力である。知識や意志に由りて信念が支えられるというよりも、むしろ信念に由りて知識や意志が支えられるのである。信念はかかる意味において神秘的である。
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