第2560号 27.12.31(木)
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巨川を済(わた)るとせば、汝を用て舟揖(しゅうしゅう)と作(な)さん。『書経』
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わたしが大きな川を渡るとすれば、そのときにはあなたを船ともたのみ、舵ともたのもう。そのように臣下を重く任用することによって、天下の政治は正しく行なわれる。207
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【コメント】仲間が寄り合って、組織化した場合には、お互いが信頼しあうことが大切だと思います。一時的な感情のもつれから、自分を小さくしておくことは、大きな損失でありましょう。
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胸襟を開き、語り合いたいものです。二度とない人生です。前向きに前向きに参りましょう。そうすれば、何事も良い方に行くと思います。人は人との交流によって磨かれていくのです。
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『臥牛菅実秀』(第98回)
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実秀は忠発の裁断によってはからずも再生し、『乾坤に搏(はばた)かん』と歌ったその羽翼を与えられたのだ。実秀にとって、この事件と、それに対する老公の裁断は、生涯の大きな転機となり、その後の不撓不屈な活躍の出発点となったのである。
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豈(あに)艱険を憚(はばか)らざらんや
深く国土の恩を懐(おも)う
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人生 意気に感ず
功名 誰か復た論ぜん
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唐の魏徴の『述懐』の一節であるが、このときの実秀の胸奥にも、これと同じ感懐が強く湧いていたことであろう。
※魏徴。中国隋代の末期、のちの唐の高祖、およびその子の太宗をたすけて唐帝国を築いた。
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『論語』(第489)
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子貢曰はく、紂の不善は是の如く甚だしからざるなり。是を以て君子は下流に居るを悪む。天下の悪皆焉(これ)に帰す。
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殷の紂王は無類の悪人のようにいわれているけれども、紂の不善はそれ程までに甚だしくはないのである。ただ紂は身を不善の地に置いて天下の下流にいたから、地の下(ひく)い処へ衆流の聚(あつ)まるように紂の身に衆悪が集まったのである。
故に君子は不善を行わず、下流におることを悪む。下流におれば天下の悪が皆己に帰するからである。紂に鑑みて警(いまし)めねばならぬ。
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『農士道』(第375回)
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東北地方の凶作---確かに気の毒なことであり、困ったことではあるが、大きく天の立場より見れば、堆肥使用の成績に対する天の品評会とも見得るであろう。
現にこの地方の如きに於て其の努力の成績に対する天の恩賞を見得たのである。其の由利郡に於て最も堆肥製造に熱心なのがこの小出村なのである。全村を通じて一段歩平均五百貫の堆肥を施用するとのことである。私は其の村を訪ねて此人に会ったのである。私は更に尋ねた。
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平成27年12月31日、本日をもって今年のブログ投稿を終了致したく存じます。拙いブログでございましたが、主に荘内の先生方もお目どうし戴いたやに伺っています。有り難う存じました。
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人間の営みは大体同じようなものでございますが、そこに名誉欲、金銭欲等々が入れ交じり、それぞれ葛藤があるやに思われます。
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有難いことに、荘内南洲会前理事長・小野寺先生からご紹介されて、荘内南洲会にある文献を購入・拝読して参りました。
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小野寺先生の後任・水野先生もご人格英明なる先生であり、教えられることばかりでございます。来る年も私自身が学ぶという視点に立脚して、この精神を踏襲して参りたいと存じます。
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世界の出来事もいろいろありましたが、私共にとりましての重大なことは、『南洲翁遺訓』改竄事件に対処するため、「西郷南洲顕彰会の伝統と、西郷南洲翁と菅臥牛翁の徳の交わりを広める会」の人々が結束して、事に臨んだということでございます。
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『南洲翁遺訓』改竄事件は、良かれと思ってしたことかもしれませんが、結果的に西郷隆盛という歴史的偉人の人格を傷つけることになるのでございます。
『南洲翁遺訓』と出会って半世紀、日本空手道少林流円心会道場で子供たちに教え、過去の円心会大会には、鮫島志芽太先生、児玉正志先生、竹下一雄先生方のご遺言にも似たお願いを受け、子供たちともども学んでいる次第でございます。
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味園道場をご訪問された荘内南洲会旅行団は500名を超えています。今後とも、菅臥牛先生方が命に代えて出版・刊行した『南洲翁遺訓』を只管学び続けることを誓って、今年最後のブログ投稿とさせていただきます。
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巨川を済(わた)るとせば、汝を用て舟揖(しゅうしゅう)と作(な)さん。『書経』
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わたしが大きな川を渡るとすれば、そのときにはあなたを船ともたのみ、舵ともたのもう。そのように臣下を重く任用することによって、天下の政治は正しく行なわれる。207
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【コメント】仲間が寄り合って、組織化した場合には、お互いが信頼しあうことが大切だと思います。一時的な感情のもつれから、自分を小さくしておくことは、大きな損失でありましょう。
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胸襟を開き、語り合いたいものです。二度とない人生です。前向きに前向きに参りましょう。そうすれば、何事も良い方に行くと思います。人は人との交流によって磨かれていくのです。
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『臥牛菅実秀』(第98回)
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実秀は忠発の裁断によってはからずも再生し、『乾坤に搏(はばた)かん』と歌ったその羽翼を与えられたのだ。実秀にとって、この事件と、それに対する老公の裁断は、生涯の大きな転機となり、その後の不撓不屈な活躍の出発点となったのである。
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豈(あに)艱険を憚(はばか)らざらんや
深く国土の恩を懐(おも)う
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人生 意気に感ず
功名 誰か復た論ぜん
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唐の魏徴の『述懐』の一節であるが、このときの実秀の胸奥にも、これと同じ感懐が強く湧いていたことであろう。
※魏徴。中国隋代の末期、のちの唐の高祖、およびその子の太宗をたすけて唐帝国を築いた。
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『論語』(第489)
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子貢曰はく、紂の不善は是の如く甚だしからざるなり。是を以て君子は下流に居るを悪む。天下の悪皆焉(これ)に帰す。
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殷の紂王は無類の悪人のようにいわれているけれども、紂の不善はそれ程までに甚だしくはないのである。ただ紂は身を不善の地に置いて天下の下流にいたから、地の下(ひく)い処へ衆流の聚(あつ)まるように紂の身に衆悪が集まったのである。
故に君子は不善を行わず、下流におることを悪む。下流におれば天下の悪が皆己に帰するからである。紂に鑑みて警(いまし)めねばならぬ。
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『農士道』(第375回)
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東北地方の凶作---確かに気の毒なことであり、困ったことではあるが、大きく天の立場より見れば、堆肥使用の成績に対する天の品評会とも見得るであろう。
現にこの地方の如きに於て其の努力の成績に対する天の恩賞を見得たのである。其の由利郡に於て最も堆肥製造に熱心なのがこの小出村なのである。全村を通じて一段歩平均五百貫の堆肥を施用するとのことである。私は其の村を訪ねて此人に会ったのである。私は更に尋ねた。
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平成27年12月31日、本日をもって今年のブログ投稿を終了致したく存じます。拙いブログでございましたが、主に荘内の先生方もお目どうし戴いたやに伺っています。有り難う存じました。
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人間の営みは大体同じようなものでございますが、そこに名誉欲、金銭欲等々が入れ交じり、それぞれ葛藤があるやに思われます。
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有難いことに、荘内南洲会前理事長・小野寺先生からご紹介されて、荘内南洲会にある文献を購入・拝読して参りました。
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小野寺先生の後任・水野先生もご人格英明なる先生であり、教えられることばかりでございます。来る年も私自身が学ぶという視点に立脚して、この精神を踏襲して参りたいと存じます。
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世界の出来事もいろいろありましたが、私共にとりましての重大なことは、『南洲翁遺訓』改竄事件に対処するため、「西郷南洲顕彰会の伝統と、西郷南洲翁と菅臥牛翁の徳の交わりを広める会」の人々が結束して、事に臨んだということでございます。
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『南洲翁遺訓』改竄事件は、良かれと思ってしたことかもしれませんが、結果的に西郷隆盛という歴史的偉人の人格を傷つけることになるのでございます。
『南洲翁遺訓』と出会って半世紀、日本空手道少林流円心会道場で子供たちに教え、過去の円心会大会には、鮫島志芽太先生、児玉正志先生、竹下一雄先生方のご遺言にも似たお願いを受け、子供たちともども学んでいる次第でございます。
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味園道場をご訪問された荘内南洲会旅行団は500名を超えています。今後とも、菅臥牛先生方が命に代えて出版・刊行した『南洲翁遺訓』を只管学び続けることを誓って、今年最後のブログ投稿とさせていただきます。
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