第4048号 02.02.18(火)
此れ亦流俗の忌む所なり、と。上曰く、君臣の義は、父子に同じ。情、衷より發す。安んぞ辰日を避けんや、と。遂に之を哭す。『貞観政要』479
そして、これは世俗でも忌み避けていることでございますから」と、〔中止されるようにと願い出た〕すると太宗が言われるには、「君と臣との情義というものは、父子の場合と同じである。〔悲しみの〕情が心の底から起こ〔って哭泣す〕るのに、どうして辰の日を避けて、別の日に行うことができようか」と。かくて、〔張公謹の死を悲しむ〕哭の礼を行った。480
【コメント】教育も文化も著しく進歩している現代でも、非科学的な方位とか日柄とかに拘束されているのであるから、まして、今から千三百年以上もの昔には、いかに迷信が横行していたかは、想像以上であったに違いない。そういう時代に、世俗の迷信などを問題にしなかった唐の太宗の英知と臣下を思う誠意とは実に敬服すべきものがある、と「余談」にあります。
今日18日は本格的な冬の寒が来ている感じです。日本の四季は人々の頭脳を明晰にする役割を果たしているから歓迎すべきことだと思います。
今朝は初雪が降りて、屋根に積んだ雪を楽しんで眺めました。こういう時は車の運転は安全に配意して欲しいと念じています。
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◎今日のひと言「独自の改良を加えたい」
日本人は昔から、世界中から輸入したものに独自の改良を加えて、オリジナルを上回るものへと進化させることが得意であると思います。
こういう感覚も上にかいた四季に対応した生き方のセンスが、功を奏しているのかも知れません。禅やラーメンなども発祥は中国かもしれませんが、いまでは世界中の人々が「日本のもの」だと考えているとのことです。オリジナルを完全に陵駕しているのですから、卑下すべきことはないと思います。
こういうときに心掛けなければならないのが、「誠実」「冷静」「寛容」「勤勉」「安全」という日本人の美徳を忘れてはならないと考えます。
近隣の国民のように、偉そうに振る舞ってしまうと、内面の美しさが失われ返って逆の印象を与えかねないと思うのです。
ですから、自分をより成長させるためにも、日々に地道な努力が大事だと思うのです。そのため、才能を引き出すのも教育の使命だといえるでしょう。
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『善の研究』第426回
アウグスチヌスに従えば元来世の中に悪という者はない、神より造られたる自然は凡て善である、ただ本質の欠乏が悪である。また神は美しき詩の如くに対立を以て世界を飾った、影が画の美を増すが如く、もし達観する時は世界は罪を待ちながらに美である。
試みに善の事実と善の要求との衝突する場合を考えて見ると二つあるのである。一は或行為が事実としては善であるがその動機は善でないというのと、一は動機は善であるが事実としては善でないというのである。
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此れ亦流俗の忌む所なり、と。上曰く、君臣の義は、父子に同じ。情、衷より發す。安んぞ辰日を避けんや、と。遂に之を哭す。『貞観政要』479
そして、これは世俗でも忌み避けていることでございますから」と、〔中止されるようにと願い出た〕すると太宗が言われるには、「君と臣との情義というものは、父子の場合と同じである。〔悲しみの〕情が心の底から起こ〔って哭泣す〕るのに、どうして辰の日を避けて、別の日に行うことができようか」と。かくて、〔張公謹の死を悲しむ〕哭の礼を行った。480
【コメント】教育も文化も著しく進歩している現代でも、非科学的な方位とか日柄とかに拘束されているのであるから、まして、今から千三百年以上もの昔には、いかに迷信が横行していたかは、想像以上であったに違いない。そういう時代に、世俗の迷信などを問題にしなかった唐の太宗の英知と臣下を思う誠意とは実に敬服すべきものがある、と「余談」にあります。
今日18日は本格的な冬の寒が来ている感じです。日本の四季は人々の頭脳を明晰にする役割を果たしているから歓迎すべきことだと思います。
今朝は初雪が降りて、屋根に積んだ雪を楽しんで眺めました。こういう時は車の運転は安全に配意して欲しいと念じています。
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◎今日のひと言「独自の改良を加えたい」
日本人は昔から、世界中から輸入したものに独自の改良を加えて、オリジナルを上回るものへと進化させることが得意であると思います。
こういう感覚も上にかいた四季に対応した生き方のセンスが、功を奏しているのかも知れません。禅やラーメンなども発祥は中国かもしれませんが、いまでは世界中の人々が「日本のもの」だと考えているとのことです。オリジナルを完全に陵駕しているのですから、卑下すべきことはないと思います。
こういうときに心掛けなければならないのが、「誠実」「冷静」「寛容」「勤勉」「安全」という日本人の美徳を忘れてはならないと考えます。
近隣の国民のように、偉そうに振る舞ってしまうと、内面の美しさが失われ返って逆の印象を与えかねないと思うのです。
ですから、自分をより成長させるためにも、日々に地道な努力が大事だと思うのです。そのため、才能を引き出すのも教育の使命だといえるでしょう。
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『善の研究』第426回
アウグスチヌスに従えば元来世の中に悪という者はない、神より造られたる自然は凡て善である、ただ本質の欠乏が悪である。また神は美しき詩の如くに対立を以て世界を飾った、影が画の美を増すが如く、もし達観する時は世界は罪を待ちながらに美である。
試みに善の事実と善の要求との衝突する場合を考えて見ると二つあるのである。一は或行為が事実としては善であるがその動機は善でないというのと、一は動機は善であるが事実としては善でないというのである。
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