秘密曼荼羅十住心論に説く十悪の果報４、（（妄語の果報））
又た其の邪婬によるが故に皆な妄を發言す。今身に若し妄に衆生を苦惱せば、死して則ち當に啼哭地獄に墮し、遐劫中に於いて諸苦惱を受く。受苦既に畢って餓鬼中に堕し、此に在って苦惱し無量に生死す。本因縁を以て若し微善に遇ふて劣（たまた）ま人身に復すせば諸疾病多く、尪羸虚弱（おうるい・瘦弱）（こにゃく）にして頓乏楚痛（とんぼうそつう・痛み苦しむ）す。自 . . . 本文を読む
大方廣佛華嚴經卷第三十三東晋天竺三藏佛馱跋陀羅譯
普賢菩薩行品第三十一
爾時、普賢菩薩摩訶薩、諸菩薩に告げて言く「佛子よ、向の所説の如きは是れ微少の説なり。何以故に。一切如來應供等正覺は化を受ける者の為に隨應説法すればなり。愚癡の衆生は
諸纒に纒はれ、我・我所を計し、吾我の見に著し、常に顛倒に随ひ、邪見の惑を生じ、邪の虚妄を起こし、縛の為に所縛せられ、生死を流轉し、如來道に遠ざかる。如是等の . . . 本文を読む
大峰顕は「我々は（有限の中にも住んでいるが）無限の中にも住んでいる」と言っていますがこういう社会性を超えた視点が逆に宗教が社会で果たす役割を強めることができるのかもしれません。「 ・・・我々は社会の中に住み、歴史の中に 住んでおります。しかし、同時に、それだけではなく無限の中にも住んでいるわけです。つまり、社会の中に住んでいるのと同時に、宇宙の中に住んでいるのです。ここで宇宙というのは、自然科学の . . . 本文を読む
今日はお地蔵様の日ですが今昔物語にはお地蔵様をお祀りして疫病を逃れた話があります。
今昔物語巻十七第十話 僧仁康祈念地蔵遁疫癘難語 第十
「今昔、京に祇陀林寺と云ふ寺有り。其の寺に仁康と云ふ僧住けり。此れは横川の慈恵大僧正の弟子也。心に因果を信じて、三宝を敬ひ、身に戒行を持(たもち)て、衆生を哀ぶ事、仏の如し。
而る間、治安三年1024と云ふ年の、四月の比、京中、及び天下に疫癘盛りに発て、病に死 . . . 本文を読む
地藏菩薩本願經卷上（このお経はお釈迦様が忉利天宮に居られる御母堂に、お地蔵様のご利益を説法されるもの、不幸なものをこそお地蔵様はお救いくださるというもの）
唐于闐國三藏沙門實叉難陀譯
忉利天宮神通品第一（お釈迦様が諸仏諸天諸鬼等の集会する中で対告衆としての文殊菩薩に地蔵菩薩の過去世は一切衆生済度の願を立てた長者の子や婆羅門女だったと伝える）
如是我聞。一時佛忉利天に在して母の為に説法したまう。爾時 . . . 本文を読む
先程夕勤行でいつもように「南無大師遍照金剛」と百回お唱えしましたが、その最中「こうしてお大師様のお名前を呼ばせていただけるということはとてつもない有難い御縁を頂いているということだ」「お大師様にお名前をよぶことを特別に許されているということだ」と思い、有難くてたまらない気持ちになりました。たしかに、有名人であろうと、金持ちであろうとこうして御宝号を呼ばせていただけている人は、そう多くはないかもし . . . 本文を読む
秘密曼荼羅十住心論に説く十悪の果報３、（（邪婬の果報））
又盜を以ての故に心不貞正なるによりて恣情にして婬妷す。今身に婬妷すれば現世には
凶危にして常に自ら驚恐す。或は夫主・邊人のために知る所となり、時に臨みて
殃を得る。刀杖加刑され手足分離せられて乃至失命す。死して地獄に入りぬれば之を鐵床に臥せしめ或は銅柱を抱かしめて、獄鬼火を燃して以って其身を焼く。地獄の罪畢りて當に畜生を受く。雞鴨鳬雀犬豕飛 . . . 本文を読む
先程、「100分で名著・ダーウイン」を見ていると、我が意を得たりというところに出会いました。今まで「食物連鎖・弱肉強食」のこの世の不条理性を現実的に即して（宗教的世界では簡単に説明できますが、不信人者に宗教性を交えないで・・）どう解釈説明すべきかと思い悩んでいましたが、そんなことはとっくに現代の生命科学の分野では解決済みなのでした。この世は一方向な単純な補足者・被害補足者という概念、単純な食物連鎖 . . . 本文を読む
目的は「宝そのもの」 年収何億円の人とか、資産何兆円の人とか、マスコミを賑わせますが、ともすれば私なども唖然として惨めな気持ちになりやすいのですが、よくよく考えると、資産とか収入はあくまで手段の一つで目的ではありませんでした。人生の目的は「宝そのもの」です。宝そのものとは心です。スーパーボランテアの尾崎さんなどは国民年金のみで生活し其の上に全国をボランテアで飛び回っています。以下のような格言を思い . . . 本文を読む
「（奥義書（ウパニシャッド、サンスクリットで書かれたヴェーダの関連書物）では）瑜伽行を修する方法としては端座して身体を整生ならしめ呼吸を整えて心を一点に集中することを教え、これをもって禅的修行の普遍的条規としている。呼吸を調整することは仏教に入って数息観となり、密教に入っては更にそれが精錬せられて阿字観の作法となるべきものとす。行者の選ぶべき場所は、大日経の七日作壇の法を説いてある所の如く、平坦清 . . . 本文を読む
本宗（真言宗）は一切衆生は本有の金剛薩埵にして無量の佛徳を具すること宛も皇子の生れながらにして四海統摂の徳あるが如く、各々絶対法界体に住する秘義を明かすと共に、絶対自覚の体性を開顕する道を説くものである。即ち小乗は一切世界は無常無我の没価値体と観たるが、大乗は諸法実相の義を説くも万有は真妄和合の生起となし、その真の方面よりいへば、存在せるものは皆真実と云ふ、汎神教的の没価値論となるも而も万有の当相 . . . 本文を読む
秘密曼荼羅十住心論に説く十悪の果報、２（（偸盗の果報））
又た其の殺生の縁によりて貪害滋（しげ）く多し。滋く多きを以ての故に便ち義讓なくして劫盜を行ず。今身に偸盜して與へざれば、死して即ち當に鐵窟地獄（ここでは黒縄地獄を指す）に堕して遐劫中に於いて諸苦惱を受く。受苦既に畢って畜生中に堕す。身に常に重きを負ひ、驅蹙捶打（くそくすいだ・おいつめられむち打たれ）せられて餘息あることなし。所食之味は唯だ水 . . . 本文を読む
昔NHK「100分で名著・歎異抄」を聴いていたとき、釈徹宗師が「情報と物語」を比較して
「『情報』では人を救えない。それは消費の対象で個々に切り離されている。それに対して、『物語』は、それに出会うと二度と元に戻れないようなものだ・・・」という趣旨のお話をされていました。『物語』こそ宗教の本質だ、ということです。ただ、受け取る人の機根が劣っているとどんないい物語でも「情報」となってしまします。逆に凡 . . . 本文を読む
秘密曼荼羅十住心論に説く十悪の果報、１（（殺生の果報））
地持論（実は華厳経）云。「殺生の罪は能く衆生をして三惡道に堕せしむ。若し人中に生ずれば二種の果報を得る。一は短命。二は多病」。如是に十惡は一一に皆な五種の果報を備ふ。一には殺生は何が故に地獄の苦を受くるや。其の殺生は衆生を苦しむるを以ての故に。所
以に身壞し命終すれば地獄の衆苦皆な來りて己を切（せ）む。
二者には殺生は何が故に出でて畜生と為 . . . 本文を読む
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