福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

真言宗安心要義(長谷寶秀)・・4

2020-06-04 | 法話
次に成仏の正因を申し上げる。念仏宗のほうでは、念仏正因・信心正因ということがある。浄土宗ならば念仏正因で南無阿弥陀仏と唱える、その功徳によって浄土往生する、というので即ち念仏が往生の正因となるというのである。真宗のほうでは信心正因で阿弥陀仏の他力の本願を信ずる、信ずる一念さえ起こったならばその時に往生浄土が決定する。その後に南無阿弥陀仏と唱えるのは仏恩報謝の念仏であるという。これは念仏の力で往生す . . . 本文を読む
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撰集百縁経巻四・尸毘王、眼を剜えぐり鷲に施す緣

2020-06-04 | 諸経
『撰集百縁経巻四・尸毘王、眼を剜えぐり鷲に施す緣』(全巻書き下し)   佛は舍衛國祇樹給孤獨園に在しき。時に諸比丘は安居竟らんと欲し自恣の時(夏安吾の終日に自分の罪を懺悔する)到る。春秋二時、常に來りて集會し佛說法を聴く。其中に或は浣衣・薰缽・打染・縫治するものあり。如是各各。皆所營あり。時に彼の衆中に一比丘あり。名を尸婆(しば)といふ。年老ひて目瞑く地に坐して縫衣す。紝針見えず。衣を縫うを得ず是 . . . 本文を読む
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煩悩・菩提、もし一体ならば、ただ意に任せて惑業を起すべきや

2020-06-04 | 法話
(往生要集大文第四) 「問ふ。 煩悩・菩提、もし一体ならば、ただ意に任せて惑業を起すべきや。 答ふ。 かくのごとき解をなす、これを名づけて悪取空(空を誤って理解する)のものとなす。 もつぱら仏弟子にあらず。 いま反質していはく、なんぢ、もし煩悩即菩提なるがゆゑに欣ひて煩悩・悪業を起さば、また生死即涅槃なるがゆゑに欣ひて生死の猛苦を受くべし。 (悪取空の考えでねがって煩悩悪業を造れば生死即涅槃で . . . 本文を読む
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