▼春のニンジン


文京区根津の出版社で午後1時半から打ち合わせがあり、
30分ほど早めに着いてしまったので路地裏を散歩したら
玄関先にかわいいニンジンが置かれていた。

祖母も母も、よくこうやってニンジンの頭を切り落とすと
小さなガラス鉢に水を張って台所の窓際に置き
炊事のついでに水を換えては水栽培を楽しんでいた。



芽吹いたニンジンの頭を見るとなぜか春を思い出す。

セリ科の野菜のせいか葉っぱの見た目が繊細で清涼感がある。
次第に暖かくなると窓辺に清涼感が欲しくなって
女性たちはこんないたずらのようなことをするのかもしれない。

郷里静岡県清水で介護をしていたとき、
見事に葉っぱがついたままのニンジンを
大切に新聞紙でくるんでいただいたことがある。
大量の葉っぱがもったいないので、葉っぱだけ大なべに入れ、
半日コトコト煮込んでから網で濾して野菜スープを作り
コンソメで味を調えて母に飲ませたが、
味にもまたセロリに似た清涼感があって美味しく
セリ科の野菜が見た目だけでなく、味も春に相応しいことに、
あらためて感心したのを思い出す。
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