ISOな日々の合間に

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人と地球が進むべき道

2006年11月24日 | 温暖化/環境問題
昨日、午前9:55からTBSで放映された「パナソニック スペシャル」のシリーズ第1話【森への信仰】をご覧になったでしょうか。環境問題の第一人者である月尾嘉男氏が探る人類生き残りのための地球環境との共存の道を探る特集番組です。

第一話の【森への信仰】では、かつては森林に覆われていたイースター島で、人々がモアイ像作りに熱中するあまり、文明が滅びてしまった過程を検証。人々が森を敬い信仰してきた、ケルトや日本との違いを浮き彫りにしています。

イースター島は、かつては豊かな森林に恵まれた美しい島だった。それが、人間が住み、モアイ像を作るようになって、環境は激変する。彼らは、自然を崇拝する多神教的な信仰を持っていたが、自然を敬う心を捨て、モアイだけを信じるようになった時、崩壊の序章が始まった。

モアイ像の高さはおよそ5~7メートル。わずか小豆島程度の面積しかないイースター島に、1万人もの人々が暮らし1千体ものモアイが作られた。そのために人々は森を切り開き、自然を破壊した。

そればかりか、人口爆発がおき、食料確保のために豊かな森を切り拓いて食物を植えた。だが、森を持たない土地は雨でその表層を洗い流され、荒れた大地に急変し、食糧危機を招いた。その結果、部族間の戦争が絶えず、最後には食人にも及び民族は消滅していった。

イースター島で起こったことは、大海に浮ぶ小さな島の特殊な出来事のようにも思われるが、実は地球そのものが宇宙という大海に浮ぶ小島のような存在でしかないと、月尾は指摘する。

イースター島の文明を崩壊させた人口の激増と、それに反比例する森林の消滅。この驚異的な変化は、現在、我々が直面している、人口の急増と森林の消失という問題とぴったり重なるようにも見える。

一方で、月尾は長い間自然と共存してきた文明が地球上に存在することも紹介する。ユーラシア大陸の西と東で歴史を育んできた「ケルト」と「日本」である。

ケルト民族はその昔、ヨーロッパの森林で森や木を聖なるものと考え、自然を敬いながら生活していた。彼らはいつしか森の民と呼ばれた。その思想は今も大切に守られている。そして、日本でも人々は森を神聖なものとして崇拝してきた。

これからの人類が目指すべき方向は、自然を尊敬し敬ってきたケルトと日本における自然との接し方にヒントがあると言う。
概要は、http://www.tbs.co.jp/sin-sei-ki/about.html をご覧ください。

第2話【水と土の循環】は正月2日の9時45分から、第3話【日本再発見】は2月12日9時55分からです。

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