古めかしい姫だるまの貯金箱を収蔵しました。
上の写真、右側、陶器製、高さ11センチです。姫だるまは、リアルな女性顔が描かれたものです。この姫だるまは、比較的素朴に描かれていますが、それだけに、極めてリアルにも感じられます。お金の出し口が無く、おそらく大正時代以前のものと思われ、後ろに、善光寺と書かれていることから、長野の善光寺付近で提供されたものでしょうか。
姫だるまは、300年以上前から存在し、産地は、愛媛県、新潟県、大分県竹田市などが有名です。姫だるま誕生の由来は諸説ありますが、なんとなく愛媛県が面白いと思います。
仲哀天皇と神功皇后が、伊予の地に立ち寄られた際、道後温泉の石湯に入浴され、その効能のおかげか、子供(後の応神天皇)を授かりました。姫だるまは、その神功皇后が、応神天皇を身ごもった時に生まれてくる子の姿を想像して作らせたとも、神功皇后の懐妊の姿を表したものだとも言われています。姫だるまは、一般的に安産を祈願する意味合いが有り、出産祝いに贈られたりしているそうです。
写真、左側、通常のだるまとは、一寸違って、顔も小さく、怖い顔のものです。陶器製、高さ10センチです。時々、この顔の様なだるまを見ますが、大正時代以前の古いもので、何処の産地、どんな由来が有るのか、今のところ分りません。でも、独特で、なかなか愛嬌が有ります。