とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

インテリジェンス読解

2014-01-12 14:39:41 | 海外・国内政治情報等
本題に入る前にいくつか前提となる話しをせねばならない。

一つ目は、私にインテリジェンスが無いということだ。
このインテリジェンスという言葉は多岐に渡る意味合いを持って使用される。例えば、国際間の公的情報収集活動のことをインテリジェンスというし、カードの組み換えによってゲームの自陣優勢を計画、履行する行為をインテリジェンスと呼ぶ。あるいは知性そのものをインテリジェンスというし、雑多な情報からものごとの本質を貫くことがらを抽出した情報をインテリジェンスと呼んだり、その重要情報を元にベストである決断をする潜在能力をインテリジェンスと言ったりもする。
早い話し、要は頭脳ゲームで言う頭脳のことだ。私にはこれら全てが無い。
であるので、これから書くものについてはそうしたインテリジェンス・ゲームにおける門外漢の素人がああだこうだと述べているに過ぎない。というよりは単に書籍の情報をまとめただけであるのであるが、ご容赦頂きたい。

二つ目は、物事には言い方があるということだ。
例えば相手から真実の情報を引き出したい時に「おいお前、正直に言え! 」というのと「お互い腹を割って話しましょう」という言葉では、相手から本音を引き出したいという両者同じ着地点を目指しているのに対し、その結果は全く異なる。言い方一つでものごとが変えられるということである。
言い換えれば、努力次第で自己の未来に選択肢を持たせ、その内のどちらかを選べるということだ。

それと同時に一つの目的に対し、複数の言い方を用意することもある。
例えば、自分が勤めている会社の社長がおかまバーやキャバクラが大好きで、それがその人の特徴のようになってしまっている人がいたとしよう。
そのような会社に勤めている時、「お宅の社長はどんな人? 」と聞かれた時に、「おかまバーやキャバクラが大好きで・・・」とは通常あまり言わない。「まあ普通の人ですよ」というのがせいぜいだろう。これは相手の欠点や失礼に当たることを言わない、という社会通例的な建前があるからだが、これを回避する言い方もある。
「よく『社長はキャバクラで飲み明かした後に朝会社に来て、そこからワイシャツを脱ぎだし、ランニングの状態になったところでカーペットにごろりと寝転がり、「うぃー飲みすぎて手がしびれちまったよ、おい、N(事務の当時26歳の女性)、手ぇ揉め! 手ぇ! 」といって、Nさんに社長の二の腕を揉ませていたりした。』という話しがありますが、そんなことはありません。」
「次長となる女性(40代と思われる。既婚で家庭あり。社長の奥さんではない。ちなみに社長は未婚)に、「おいーY(女性の名字はTさんであるが下の名前で呼んでいた)、お前いい女だよなー、やらせろよー」と皆がいる前で話しかけていたりした、という話しもありますが、そんなことはありません。」
というような具合だ。
無論、「という話しがありますが、そんなことはありません。」というのは、文章にすると「という話しがありますが、(建前上)そんなことはありません。」という但し書きがつく。

前置きは以上だ。
さて、そんな中で面白い本がある。

「知の武装」 手嶋龍一 佐藤優

この二人は仲がいいなーと思いつつ。読み進める。
対談本が3冊、雑誌での対談が2回、その他間接的にもどこかで連絡を取り合っているのだろう。他にも接触した文章があるかもしれない。
さて、その中での一節。52ページ。

手嶋 まずこの写真を見てみましょう(写真①)。飯島氏が平壌に到着した瞬間を捉えた一枚ですが、これだけでは単なる「インフォメーション」にすぎません。事態の本質を抉り出す「インテリジェンス」に高めるには、雑多な情報、つまり「インフォメーション」からそのエッセンスを選り抜き、平壌で何が起きたのかを読み解く。それが「インテリジェンス」の業です。

佐藤 飯島さんは実にうれしそうに見えますね。カメラの放列を見て、一見意外だという表情は見せていますが、想定の範囲だと思っている。それにしても撮影のアングルがなかなかいい。北朝鮮国営の「高麗航空」のロゴがちゃんと背景に写っています。この一枚だけで平壌の空港にいま降り立ったと分かるようになっています。

手嶋 北朝鮮外務省のアジア局副局長が出迎えていますね。この人物が飯島さんのキャリー・バッグをひいています。各国のインテリジェンス機関は、この中身に熱い視線を注いでいたはずです。

佐藤 最近の空港は、テロ対策のために透視技術がかなり進んでいますよね。現在の中朝関係を考えても、北京経由では大事なブツを北京の空港がすんなりと通して北朝鮮まで運んでくれるか不安があったでしょう。

手嶋 その点でも、この写真が公表されたことは、飯島さんにとって悪くなかったかもしれませんね。

佐藤 日本の総理官邸に任務をちゃんと果たしているというシグナルになりますから。


とある。ごくごく表面的に読み取れば、通常の文章にしか読めない。
 が、次に続く文章がこうだ。


手嶋 いくら「外務省のラスプーチン」といわれた佐藤さんとはいえ、そんな謎めいた見立てじゃ、読者に何を指しているのか分かりませんよ。

佐藤 いえ、我々の読者なら、インテリジェンス感覚が研ぎ澄まされていますから、これだけ言えばおわかりでしょう。


この書籍で、この後に続く文章を読めば分かるが、上記は重要な本質を隠すための表面的なお話しだったのだった。
直球な明言を避けているものの、インテリジェンス界隈では飯島勲内閣官房参与は次のような評価であったとされる。
分かりやすく、私なりに直接的表現に修正した。

・この飯島訪朝に関しては、飯島氏個人による完全なスタンドプレーでインテリジェンス関係者は迷惑した。日本や関係諸国が北朝鮮に対して問題解決を真摯にチームワークを守って進めていたのに、一人がチームプレーを乱してしまった。飯島勲内閣官房参与は北朝鮮の工作機関に一本釣りされてしまったのである。
・この飯島訪朝は北朝鮮に呑まれている交渉である。通常、交渉は対等の立場となるが為に互いに自組織の通訳をつけるが、今回の交渉では通訳が一人もついていない(可能性がある)。イランの鳩山訪問でもそうであったが、自組織の通訳をつけていない交渉や対談は非常に危険である。ちなみに、朝鮮語(対北朝鮮)の内在的倫理まで分かる通訳は外務省にたった一人しかいないとのこと。重要な交渉であるのだから本来はその一人を連れていくべきだったところが、そうした動きが見られない。
・インテリジェンス界隈では、ゲームのルールやチームワーク、特に約束を重視し、そのルールを逸脱したり、チームの和を乱したり、あるいは約束を守れない人間を極度に疎ましがる。

さて以上のことにより手嶋さんと佐藤さんは飯島勲内閣官房参与を殊の外、厄介者だとみなしていたようだ。これを前提にして再度先ほどの文章を読み直してみる。


佐藤 飯島さんは実にうれしそうに見えますね。カメラの放列を見て、一見意外だという表情は見せていますが、想定の範囲だと思っている。それにしても撮影のアングルがなかなかいい。北朝鮮国営の「高麗航空」のロゴがちゃんと背景に写っています。この一枚だけで平壌の空港にいま降り立ったと分かるようになっています。

この飯島訪朝というのは北朝鮮情報組織が放ったヒットである。それと同時に日本はこのヒットによって打撃(ヒット)を受けた。
日本の内閣官房参与が訪朝したという写真を世界的に展開することによって、関係諸国に揺さぶりをかけている。
写真情報というものは映像媒体として非常に強い。なぜか。
それは、静止画を見ることによって皆がつぶさに詳細の詳細まで丹念に見るからであるのと同時に、複数ある写真の中で、一番アピール能力のある、プレゼンテーション能力のある写真を提供して、その提供基の政治的主張を極めて恣意的に主張することができるからだ。


手嶋 北朝鮮外務省のアジア局副局長が出迎えていますね。この人物が飯島さんのキャリー・バッグをひいています。各国のインテリジェンス機関は、この中身に熱い視線を注いでいたはずです。

佐藤 最近の空港は、テロ対策のために透視技術がかなり進んでいますよね。現在の中朝関係を考えても、北京経由では大事なブツを北京の空港がすんなりと通して北朝鮮まで運んでくれるか不安があったでしょう。

これは直接言及されていないが、私は推測する。
持ち物など中を開けなくとも中が分かるようになっているのに、それを何勝手に持ち込んでいるのだ、そして、それを敵対的交渉が発生するかもしれない相手国の人間に引かせているというのは中身が替えられたり抜かれたりあるいは加えられていたりしてもおかしくはない、という指摘のようにも思える。


手嶋 その点でも、この写真が公表されたことは、飯島さんにとって悪くなかったかもしれませんね。

佐藤 日本の総理官邸に任務をちゃんと果たしているというシグナルになりますから。

これは皮肉だ。
インテリジェンス界隈がチームを持って上手く試合を進めていたのに一人がスタンドプレーをして、チームでの情勢が悪くなってしまった。
汚い言い方をすれば「お前何勝手なことしとんのじゃい、ばっちり悪いことした証拠写真が相手チームから送られてきたやないか」ということである。
「任務をちゃんと果たしている」というのは、言い換えれば「余計なことをきっちりやってくれたな」という意味だ。

論述は以上である。

※なにやら読み返してみたら、「インテリジェンス能力が無い」という冒頭の文章は「私にはインテリジェンス能力があります」という主張が裏に隠れてんのかと思うような文章となって恥ずかしい。
実際問題、私自身には表も裏もなく、「私にインテリジェンス能力が無い」というのは本当である。
ただ、それではいけないので、どうすべきかを考えている最中なのだが・・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

数学問題

2014-01-12 11:25:35 | 哲学・学術・教育
数学の問題を一つ思いついたので書いておく。

10cm×5cmの長方形の餅が4個ある。
これを円形のフライパンの中で並べて焼きたい。
直線的に置くのではなく、フライパンの中心点を中心にして
  □
□□□
 □□□
 □
※文字ずれしていますが、まあ手裏剣みたいな形を考えて戴ければと。

と置いた方が焼きあがりが安定するので餅が4個の場合はこうしている。
この場合、必要なフライパンの大きさは最低でも5x(1^2+2^2)^(1/2)=5√5だ。

ある日餅を5個焼くことにし、上記のようなおき方で
5個バージョンの置き方を考えてみたい。

条件としては、置かれた餅の部位で、フライパン中心点から最も遠い距離を
極力小さくし、必要とされる最小のフライパンの大きさを求めたい。

1.どのように置けば良いか? 
2.必要とされる最小のフライパンの半径は、何cm必要か。

補足:
・餅は横に平面置きをする。立てて焼かない。
・重ねて焼かない。
・隣同士くっついて焼かれても気にしないものとする。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする