「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

「金猪年」 イラク解決の糸口は?

2007-02-08 06:48:04 | Weblog
日本人には馴染が薄いが、今年は2月18日が旧正月である。旧暦
(太陰暦)で新年を祝うアジアの国々は今、その準備に忙しい。旧正
月は中国では「春節」、韓国では「ソルナル」、ベトナムでは「テト」南洋
華僑の間では「イムレク」と呼ばれる。

旧正月の時期になると僕はベトナム戦争末期の”テト攻勢”を想起す
る。1968年1月30日,北ベトナム人民軍と南ベトナム解放戦線が旧
正月を期にあい呼応して、米国軍に軍事攻勢を開始した。結果は軍
事的には米国軍の勝利に終ったが、これをきっかけに米国内の反戦気
運が強まり、北爆停止、和平交渉へと進み米軍撤退への道を拓いた。

先日発表された米国の予算教書によると、2001年同時テロ以降の
対テロ戦費は8,000億㌦を越え、ベトナム戦争時の5,840㌦を凌
駕した。これは米国史上第2次世界大戦につぐ二番目の記録である。
ブッシュ政権は2万人を増兵し、治安対策の強化に努めているが、いっ
こうに解決の糸口はみえてこない。

旧正月を祝う国々の新しい干支「亥」は、わが国でいう「豚」である。そ
れも来年は「金猪年」といって、60年に1年の目出度い年、金運に恵
まれる年だそうだ。イラクは回教国家、イスラム教徒は「豚」を忌み嫌
う。「金猪年」には無関係かもしれないが「テト攻勢」の例もある。今年
の旧正月をステップに無意味なイラク戦争に終止符を打って貰いたい。
期待できるのは米国民の反戦気運である。