都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

朝日生命ビル その1

2009-04-26 | 新宿区  

東京新旧写真比較(2001/2008) No.35 新宿区西新宿

Photo 2001.10.21(ノーマル時)、Photo 2008.12.23(マウスオン
朝日生命ビル(左)
所在地:新宿区西新宿1-7-3
建設年:1963(昭和38)
構造・階数:SRC・9F?
解体年:2006(平成18)
モード学園コクーンタワー低層部(左)
建設年:2008(平成20)末

 朝日生命ビルは全景を撮らずじまいになってしまった。戦後、昭和30年代〜40年代頃までの中層大規模モダニズム系オフィスビルは、そんなにすぐには無くなったりするとは思っていなかったので、あまり撮りためていなかった。また、近代建築のように、外観に際だった特徴が無いため、なんとなく写欲を掻き立てられなかった、というのもあった。だが、最近はこのてのモダニズムオフィスの解体が相次ぐので、俄然、気になりだしている。

 モード学園コクーンタワーが建設されることになり、昔の写真を引っ張り出してみたが、全景写真はなく、建物前の歩道の様子を偶然撮ったものがあるだけだった。コクーンタワーが完成した頃を見計らって、同一ポジションから撮影してみた。

 改めて比較してみると、以前の様子は、殺風景なようではあるがモダンなオフィス街の街並みだったのだなぁと思う。歩道も広々としていて、整然としてなんだか結構美しい街並みだったんじゃないの?と思う。

 で、現在。冬場の夕方に撮ったせいもあるんだけど、うーん、なんかちょっと・・・。
 一つは、舗装がタイルではなく、透水性アスファルトになったこと。機能的には優れているし、歩き心地も悪くない。ヒールの女性などもタイルより良いと思っているかもしれない。でも写真で見ると、かなり殺風景に見えてしまう。

 もう一つはコクーンタワーの足まわり。公開空地ができて植栽も造られ、これも悪くはないのだが、昔のようなクールでモダンな格好良さはない。垂直の壁面が続くさまは、空間をスクエアにフレーミングしていたのだが、妙な球体とアミアミの斜めな壁面が主張してしまっている。また、今までは見えておらず、見えないままでよかったはずのスバルビルの西側壁面が見えるようになってしまった。ここで見る限り、以前よりなんとなく乱雑な印象になった気がする。

 コクーンタワーに限らず、超高層ビルは公開空地を設けることで、容積率ボーナスを得ている。その結果、沿道景観(ストリートファサード)が失われる。ストリートファサードはまちあるきの際に、あるいみリズムを創るものでもあるように思うのだが、困ったことに西新宿や汐留にはストリートファサードがない。超高層ビルの足下には茫漠とした公開空地空間が広がってしまっている。

Tokyo Lost Architecture

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (NAGOTAKE)
2009-04-26 18:11:39
マウスオンの比較写真。
やっぱりいいですね。
この写真で見ると、街路樹の雰囲気のせいかもしれませんが
おっしゃるとおり、今の写真のほうが殺風景な感じがしますね。
人間味がないような・・・。
これもこういうように比較できればこそですね。

コクーンタワー。
写真でしかみたことないですが実物はやっぱりすごいんですか。
名古屋にも同じくモード学園のスパイラルタワーというのが
ありますが、回りとは違い未来的な雰囲気だだよわせています。
モード学園・・儲かってるみたいですね。
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コクーンタワー (asabata)
2009-04-27 02:14:15
好き嫌いは分かれるかもしれませんが、やはり存在感のある建物ですね~。
最近のBRUTUS Casaにも載ってますが、外壁のインパクトはかなりのものです。
名古屋のスパイラルタワーも派手な形ですが、コクーンタワーも、電車から見て、なんだありゃ?と思う目立つもの。
目立ちさえすればいいのか?と言われるとちょっとわかんないけど・・・。

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