母親が、夢をみたらしい。
この間、なくなった義理の弟の、つまり、妹のわかれただんなさまの夢。
牧場のような、広い公園に、妹と柵にもたれて、いた、と。
ひろい、ひろい公園で、きもちがよかった。
そこへ、義弟が、満面に笑みをたたえて、卵をたずさえて、やってきた。
いい笑顔だったので、安心した、と母親は言う。
いい夢を見たね。
彼は、ほんとは、そんな風に生きたかったんだよね。
うちの昭チャン、おやじだね、もそうだったと思うけど。
というか、あるいは、その笑顔が、本質だった、というほうが、あたってるかな。
なぜ、人はそういう夢をみるものなのか、といぶかしくもあるんだけど、いい夢は、うれしいものだ。
自分もうれしくて、人もよろこんでくれることが、かれの本質だったとしたら、いやいや、すべての人が、そうだったとしたら。
おたがいさま、と言う言葉があるように、その笑顔をひきだすことにならなかった、こちら側の問題でも、あるわけで。
母親の夢は、いい夢で、よかったね、となるんだけど、なかなか、てごわいものが、ひそんでいるのかもしれないね。
この間、なくなった義理の弟の、つまり、妹のわかれただんなさまの夢。
牧場のような、広い公園に、妹と柵にもたれて、いた、と。
ひろい、ひろい公園で、きもちがよかった。
そこへ、義弟が、満面に笑みをたたえて、卵をたずさえて、やってきた。
いい笑顔だったので、安心した、と母親は言う。
いい夢を見たね。
彼は、ほんとは、そんな風に生きたかったんだよね。
うちの昭チャン、おやじだね、もそうだったと思うけど。
というか、あるいは、その笑顔が、本質だった、というほうが、あたってるかな。
なぜ、人はそういう夢をみるものなのか、といぶかしくもあるんだけど、いい夢は、うれしいものだ。
自分もうれしくて、人もよろこんでくれることが、かれの本質だったとしたら、いやいや、すべての人が、そうだったとしたら。
おたがいさま、と言う言葉があるように、その笑顔をひきだすことにならなかった、こちら側の問題でも、あるわけで。
母親の夢は、いい夢で、よかったね、となるんだけど、なかなか、てごわいものが、ひそんでいるのかもしれないね。