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●長周新聞【汚染水海洋放出に国内外で反発高まる コスト優先し科学歪める政府 トリチウム以外に62核種が基準超え 風評では済まされぬ実害】

2023年08月22日 00時00分43秒 | Weblog

[※ 「3.11から12 脱原発の約束はどこに」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑]


(20230804[])
風評どころか実害を生じさせる〝汚染水〟の海洋放出に断固反対する。キシダメ首相らのやろうとしていることのどこが、一体「科学的」なのか? まずは、デブリに水が触れないようにしてはどうなのか。〝汚染水〟を日々増やしつつ、タンクを置く土地が足りないなどと嘯くことは、愚か者のやることだ。東電が持つあらゆる土地を使い、東電が責任をもって保管すべき。〝汚染水〟の海洋放出が風評被害でおさまる保証はどこにあるのか? 汚染水の放出からX年後にどう責任をとるつもりか? 捨てて、拡散させてしまってからでは遅い。いくら希釈しても汚染物質の質量は減らない。
 1グラムの核燃料デブリさえも取り出せない。どうやって取り出し、どこに持って行くのかも示せない。スケジュールさえも。そんなデブリに触れた水を処理した〝汚染水〟。世界中、そんなものを海に捨てた例はどこにもない。〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行。核発電推進団体の《国際原子力機関IAEA)の「お墨付き」を得て岸田文雄首相が判断する》(琉球新報)…国際社会からの非難が出ても、IAEAは責任を取る気など全くないが、キシダメ氏はX年後にどう責任を取るつもりか? キシダメ氏の頭の中を覗いてみたいよ、全く。

   『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
     つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない

 そもそも脱原発の約束はどこにいったのかね? 《2015年に政府と東電がした「関係者の理解なしに(処理水の)いかなる処分もしない」という約束》は? 武藤類子んは《住宅などの避難者支援が打ち切られ国や福島県が避難者を切り捨てる方向が明確になってきていると指摘。政府方針である汚染水を処理した水の海洋放出を「関係者の理解なしには、いかなる処分もしない、という漁連との約束を反故(ほご)にしたプロセスは、民主主義に反すると批判した》(東京新聞)。
 全漁連福島県漁連も絶対に認めてはいけない。「海は誰のものか?」 東電や政府、自公お維議員のものなのか?

   『●『松下竜一未刊行著作集4/環境権の過程』読了(5/8)
    《国民はすべて健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」
     (憲法二十五条)を有し、「幸福を追求する権利は尊重される」
     (憲法十三条)のであってみれば、それを充足するための
     よりよい環境に住む権利は基本的人権であり、それはだれからも
     侵害されない―――〈環境権〉とは、端的にいえばこのような法理であり、
     まこと私たちしろうとに理解されやすく、共感は濃い。/もっといえば、
     海の問題でこの法律はきわ立って来る。従来、海を埋め立てるには
     当該海域の漁業者が漁業権放棄をすませれば全手続きは完了した。
     背後地住民に海への権利はなく、一片の発言も認められない。だが
     〈環境権〉は、海に対する住民の権利を鋭く主張する。なぜなら、
     海は万人共有のものであり環境の主要因子だからである》

   『●海は誰のもの? ~繰り返される過ち~
   『●上関町長選での非常に残念な結果
   『●「「アイドル」を守れ!」 『週刊金曜日』
      (2014年6月6日、994号)についてのつぶやき
    「取材班【漁業補償に5年間で約36億円か 政府、「辺野古
     移設強行へ】、「民意を無視する新基地建設の強硬は、
     新たな「島ぐるみ闘争」への始まりになる」。松下竜一さんは
     「海は誰のものか?」を問うた。そして、今、沖縄と各地の原発問題で」

   『●「岩礁破砕許可」というルールを曲げてでも辺野古破壊…
            ルール無用の無「法治国家」デンデン王国の実態
   『●「菅官房長官は徹底抗戦の姿勢を崩さない 
     翁長知事を念頭に、「わが国は法治国家だ」と牽制」だって!?
   『●「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
      一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚
    「松下竜一さんらの提起した「海は誰のものか?」「環境権」。いまや
     「環境権」は、アベ様ら自公の「お試し壊憲に悪用されようとしており、
     その一方で《海を殺す》愚行。「海」はアベ様やその取り巻き連中の
     ものなのか?、番犬様・米軍のものなのなのか? 畏敬の念も無く、
     何の躊躇もなく《海を殺す》人達。《悲痛な海の声》は聞こえないらしい。
     あまりに愚か」

 長周新聞の記事【汚染水海洋放出に国内外で反発高まる コスト優先し科学歪める政府 トリチウム以外に62核種が基準超え 風評では済まされぬ実害】(https://www.chosyu-journal.jp/shakai/27254)。《東京電力の福島第一原発の炉心溶融(メルトダウン)事故から12年が経つが、溶け落ちた核燃料デブリは今なお冷却し続けなければ再臨界する危険性をはらんでおり、事故の終息はいまだ見通せていない。ここで持ち上がっているのが、核燃料デブリを冷却するために注入した水や、流入する地下水が直接核燃料デブリに接することで発生する放射能汚染水の処理問題だ。東電はこれまで福島第一原発の敷地内のタンクに放射能汚染水を貯め続けてきたが、タンクの建設に限界があるという理由で2014年に当時の菅政府が「海洋放出」を決定した。この政府の一方的な海洋放出決定は国内の漁業者をはじめ、近隣諸国を先頭に国際的にも激しい反発を呼んだが、最近岸田首相は「春から夏までに海洋放出に着手する計画に変更はない」と改めて表明して、一段と国内外の反発の世論は高まっている。放射能汚染水の海洋放出のなにが問題なのか、海洋放出以外に処理方法はないのかなどについて専門家の意見も踏まえて再度考えてみたい》。

   『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
     基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》
   『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の
     議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」
   『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
     トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》
   『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
     …廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化
   『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
       将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)
   『●核燃料デブリに触れた汚染水をALPS処理した〝汚染水〟の海洋
     放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行である
   『●(デモクラシータイムス/原発耕論)《汚染水海洋放出は無責任の極み!》
      …希釈しても汚染物質は減らない、〝汚染水〟の海洋放出に断固反対
   『●そんな核燃料デブリに触れた水を処理した〝汚染水〟…そんなものを海に
      捨てた例はどこにもない、〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行

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https://www.chosyu-journal.jp/shakai/27254

汚染水海洋放出に国内外で反発高まる コスト優先し科学歪める政府 トリチウム以外に62核種が基準超え 風評では済まされぬ実害
社会 2023年8月1日

 東京電力の福島第一原発の炉心溶融(メルトダウン)事故から12年が経つが、溶け落ちた核燃料デブリは今なお冷却し続けなければ再臨界する危険性をはらんでおり、事故の終息はいまだ見通せていない。ここで持ち上がっているのが、核燃料デブリを冷却するために注入した水や、流入する地下水が直接核燃料デブリに接することで発生する放射能汚染水の処理問題だ。東電はこれまで福島第一原発の敷地内のタンクに放射能汚染水を貯め続けてきたが、タンクの建設に限界があるという理由で2014年に当時の菅政府が「海洋放出」を決定した。この菅政府の一方的な海洋放出決定は国内の漁業者をはじめ、近隣諸国を先頭に国際的にも激しい反発を呼んだが、最近岸田首相は「春から夏までに海洋放出に着手する計画に変更はない」と改めて表明して、一段と国内外の反発の世論は高まっている。放射能汚染水の海洋放出のなにが問題なのか、海洋放出以外に処理方法はないのかなどについて専門家の意見も踏まえて再度考えてみたい。

     (福島原発敷地内に貯まり続けている汚染水タンク)

 岸田政府は7月4日、国際原子力機関(IAEA)から、東京電力の海洋放出計画は「国際的な安全基準に合致」しており、海洋放出で放射線が人や環境に与える影響は「無視できるほどごくわずか」との包括報告書を受けとり、これを錦の御旗に国内の漁業者や近隣諸国に海洋放出を認めさせようと奔走している。

 7月14日には西村経済産業相が全国漁業協同組合連合会(全漁連)を訪れ坂本雅信会長と会談し、海洋放出への理解を求めた。西村経産相はIAEAの包括報告書の内容を説明したが、坂本会長は政府が夏ごろの開始をめざす汚染水の海洋放出について改めて反対の立場を表明した。坂本会長は「われわれの唯一の望みは漁業を安心して継続したいということだ。科学的な安全と社会的な安心は違う。安心を得ないかぎり反対の立場を崩すわけにはいかない」とのべた。

 会談には福島県をはじめ青森、岩手、宮城、茨城各県の漁業団体幹部も同席した。

 西村経産相は11日にも福島県漁連に対して海洋放出への理解を求めたが、野崎哲会長は改めて反対を表明した。政府と東電は2015年に福島県漁連に対して「関係者の理解なしには(汚染水の)いかなる処分もしない」と約束している。

 福島県の漁業者をはじめ周辺各県の漁業者は東日本大震災と福島原発事故災害からの復興のために筆舌に尽くし難い努力をし、やっと震災前の漁業操業をおこなえる灯りが見えるところまできた。そこに放射能汚染水の海洋放出が持ち上がり、これまでの努力を水の泡にしかねない災いとしてふりかかっている

 香港政府は7月12日、日本政府が福島第一原発の放射能汚染水を海洋放出した場合、日本国内10都県を産地とする水産物の輸入を禁止すると発表した。東京、福島、千葉、栃木、茨城、群馬、宮城、新潟、長野、埼玉の各都県が対象となっている。生鮮、冷凍、冷蔵、乾燥またはその他の方法で保存されたすべての水産物と海水由来の塩、海藻を禁輸するとしている。

 香港に続いてマカオの食品安全行政を管轄する市政署も14日、日本が海洋放出を開始した場合、輸入申請モラトリアム(事実上の禁輸措置)の対象を現行の福島県に加えて9つの最高リスク地区(千葉、栃木、茨城、群馬、宮城、新潟、長野、埼玉、東京の各都県)の野菜、果物、牛乳・乳製品、水産・水産加工品、食肉類・食肉加工品に拡大すると発表した。さらに他の地域から輸入される生鮮食品についても放射線検査証明の添付を必須とし、検査・検疫をパスすることを要件化する可能性も排除しないとした。

 中国政府はIAEAの包括報告書について「日本国内外の反対の強い声を抑えられるものではない」とし、「最新の世論調査では韓国では国民の8割以上が賛成していない。太平洋島しょ国やフィリピン、インドネシア、南アフリカ、ペルーなどの専門家や国民も抗議の声を上げている。福島の放射能汚染水海洋放出は世界の重大な公共の利益にかかわるもので、あいまいにすることは許されず、間違いは許されない。中国は日本が科学を尊重し、事実を尊重し、IAEAの報告を海洋放出の“後ろ盾”とすることなく、国際的道義的義務と国際法の義務を忠実に果たし、海洋放出計画を停止し、責任ある方法で放射能汚染水を処理するよう促す」と表明している。

 また、中国外務省は七日、松野官房長官が「中国と韓国の原発はトリチウムの濃度が比較的高い液体を海洋に放出している」と発言していることについての見解を以下の要旨で明らかにした。

 「日本は福島原発事故の汚染水世界各地の原発の正常運転による排水を一緒に論じている。これは概念のすり替えで、世論をミスリードするものだ福島原発事故の溶解した原子炉の炉心に接触した放射能汚染水と、正常に運転されている原発の炉心に直接接触していない排水本質的に異なる発生源が異なり、含まれる放射性核種が異なり、処理の難度が異なり、根本的に比較できない。とくにIAEAは日本の浄化設備の有効性と長期的信頼性を評価しておらず今後30年間、すべての放射能汚染水が処理基準をクリアすることを保証することはできない。日本が原発の正常運転による排水を持ち出し、海洋放出の誤った決定を“白”としようとするのは、科学の看板を掲げて国際社会をミスリードするものだ」としている。

 さらにIAEAの包括報告書について「IAEAが慌ただしく発表した報告は評価作業に参加したすべての各国専門家の意見を十分に反映しておらず、関係の結論には極限性と一面性があり、国際社会の懸念を解決していない。日本が今回の報告を海洋放出の“通行証”とせず、計画強行を停止し、責任ある方法で放射能汚染水を処理するよう促す」とコメントしている。

 中国政府は7月11~14日にかけて開催されたASEAN外相会議やASEAN地域フォーラムの場でも日本の汚染水海洋放出を批判し、国際会議の場でとりあげるよう促した。

 韓国でもこの間、漁業者をはじめ国民的な海洋放出反対の世論と行動が盛り上がってきていた。尹政府はそうした国民世論に対抗し、IAEA報告書に理解を示し、日本の海洋放出を容認する態度をとった。韓国で7月11~13日に全国で18歳以上を対象におこなった世論調査では、尹大統領の支持率は32%で前の週の支持率38%から6%も下落した。理由としては「福島原発汚染水放出問題」と「外交」がそれぞれ14%でもっとも多かった。支持率の下落幅はとくに福島原発汚染水の海洋放出の直接的な影響を受ける層で大きく、釜山、蔚山、慶尚南道では11㌽も下落した。

 海洋生物学者であるハワイ大学のロバート・H・リッチモンド教授は、日本政府の放射能汚染水海洋放出計画を詳細に審査した結果、同計画の安全性に疑問があると判断したと表明し、IAEAが7月4日に発表した包括報告書を認めない考えを明らかにした。

 同教授は太平洋島しょフォーラムの委嘱を受けた科学者で、福島第一原発にも足を運び、東電や日本政府、IAEAとの会議にも参加した経験を踏まえ、「日本が手配した会談の多くは政治家や政策立案者のものだった」とし、「海洋放出計画では科学は脇に置かれているようだ」とのべている。IAEAの報告書については「これは政治とカネにもとづいた決定であり、日本のこの計画はいくつかの原則に反しているだけでなく、IAEAの基準にも違反している」との見解を示している。


国際条約違反の行為 ロンドン条約など

     (原発汚染水の海洋放出に抗議する海上デモ(韓国、2021年))

 福島原発の汚染水の海洋放出が国内ばかりではなく、国際的な問題として広がっているのは海が一つだからだ。

 6月8日は「世界海洋デー」だが、昨年の「世界海洋デー」にあたって中国の報道機関は「海洋は地球上の生命の揺りかごであり、全人類がともに守るべきものである。しかし、海洋生態を公然と破壊する者たちがいる。2021年4月、日本は福島原子力発電所の原発汚染水を海洋に放出すると発表した。日本国内や国際社会から疑問や反対の声が絶えないなか、東京電力は来春から長期間かけて原発汚染水を太平洋に放出する計画だ」「専門家は原発汚染水は海洋生物を汚染するとともに、魚類の回遊を通じて海洋全体に拡散され、世界の海洋環境の安全、国際公衆衛生システム、周辺諸国の人々の基本的利益を著しく損なうと指摘する。ドイツの科学機関は、日本の発表したスピードで原発汚染水を放出した場合、57日足らずで太平洋の半分が汚染されると推算する」と報道した。

 海は一つであり、全人類にとっての宝であるところから、「海の憲法」とも呼ばれる「国連海洋法条約」があり、日本も批准している。この条約は「いずれの国も、あらゆる発生源からの海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、利用することができる実行可能な最善の手段を用い(中略)すべての必要な措置をとる(後略)」(194条1)とし、国家が海洋環境を保護することを義務づけている。

 とくに「毒性又は有害な物質(特に持続性のもの)の陸にある発生源からの放出」を規制し、海洋環境を汚染しないよう諸国に義務づけている。これに照らして見れば、放射性物質を含む汚染水の海洋放出は国連海洋条約に違反する行為であることは明らかだ。

 また、廃棄物その他の物の投棄による「海洋汚染の防止」に関する国際条約としては「ロンドン条約」があり、日本も批准している。1993年の改正であらゆる放射性廃棄物の海洋投棄が全面禁止され、その後放射性排水も対象となった

 2011年の福島第一原発事故によって海が放射能で汚染されることについて、ロンドン条約の会議では加盟国から懸念の声があいついだ。

 日本政府は1993年3月30日の閣議決定で「1993年度原子力開発利用基本計画」の「低レベル放射性廃棄物の海洋投棄については、関係国の懸念を無視しておこなわない」とした。また、1993年11月2日の原子力委員会決定では「わが国としては今後、低レベル放射性廃棄物の処分の方針として海洋投棄を選択肢としない」としている。

 福島原発の汚染水の海洋放出はロンドン条約をはじめこうした閣議決定や原子力委員会決定にも明らかに違反している。

 ところが、2020年に原子力委員会は「低レベル廃棄物は固体廃棄物や固化した廃棄物を海洋に投棄して処分することを指す」とし、「液体である福島第一原発のトリチウム汚染水の海洋放出は海洋投棄には該当しない」との詭弁を弄している。

 ロンドン条約では「海洋投棄が禁止される“廃棄物その他の物”とは、あらゆる種類、形状又は性状の物質をいう」と定義し、「廃棄物その他の物の投棄(その形態及び状態のいかんを問わない)を禁止する」と明記している。固体以外の液体なら除外されるという理解そのものがロンドン条約違反となっている。

 また、2019年には英ロンドンの国際海事機関(IMO)本部で開催されたロンドン条約およびロンドン議定書の締約国会議で、初めて福島第一原発の汚染水の海洋放出問題が正式議題にのぼった。

 締約国会議に出席した中国とチリの代表団が原発汚染水の海洋放出の可能性に懸念を表明した。ガーナ出身の議長は、今後も引き続き議論するとし、日本に情報公開を求めた。

 日本が実際に汚染水を放出したときには、締約国会議で正式に問題提起し、これがロンドン条約およびロンドン議定書に違反すると判断されれば強制力を持つ決議案を提出することもできる。

 それまで日本政府は汚染水の海洋放出問題は、海洋投棄について定めたロンドン条約およびロンドン議定書ではなく、IAEAで話し合う問題だとの立場を主張してきた。それは違反が明らかなロンドン条約を基準にした論議の場ではなく日本やアメリカ政府の影響力が及ぶIAEAを舞台とした論議に絞りたいという思惑が透けている


デブリに接した汚染水 高濃度に汚染

 では、汚染水はどこから生まれ、どういった問題を含んでいるのか。

 2011年の福島第一原発事故では1~3号機はメルトダウン事故を起こした。すべての電源を喪失して冷却機能が失われ、炉心の温度が異常に上昇し、核燃料の大部分が溶融し、圧力容器の底に溜まったメルトダウン、さらには高温により圧力容器の底が溶かされて燃料が容器の底を突きぬけたメルトスルー(溶融貫通)に至ったともいわれる。溶け落ちた核燃料は核燃料デブリ状態となっているが、冷却水を注入して冷却し続けないとふたたび重大事故になりかねない危険な状態が続いている。福島原発事故はいまだに終息していないし、終息の見通しも立っていないのが現実だ

 溶け落ちた核燃料を冷却するために当初は1日400㌧の冷却水を注入し、それに地下水などの流入も加わり汚染水の発生は1日500㌧にのぼっていた。12年経過した今日も、冷却水を循環型にしたことによる減少があるものの、汚染水の発生は1日当り100㌧に達している。それらは直接核燃料デブリに接触した水であり、高度の放射能汚染水だ

 東電は、この汚染水を汲み上げ、多核種除去設備=ALPS(アルプス)に送り、薬液による沈殿処理や活性炭などの吸着素材により放射性物質をとり除くとしている。東電の発表では、ただ放射性物質のトリチウムだけはとり除けないとし、そのままタンクに溜められてきた。これを海水で薄めてトリチウムの濃度を国の基準の40分の1となる1㍑当り1500ベクレル未満まで下げ、地下の入口から海底トンネルを通って沖合い1㌔の地点で放出するという計画だ。

 だが、東電の発表とは裏腹にタンクに溜まった汚染水の7割はトリチウム以外の62の放射線核種の濃度が全体として濃度基準をこえ、最大で1万9909倍になっていることがメディアのスクープで明らかになった。残存している核種のおもなものは、ストロンチウム90、セシウム137、セシウム134、コバルト60、アンチモン125、ルテニウム90、ヨウ素129などだ。

 東電がそれまでALPS小委員会に提出していた資料では、トリチウム以外の核種はALPSにより除去できているとのデータのみを示していた。その後東電もトリチウム以外の放射性物質を含んだ原発汚染水がタンクに貯蔵されていることを認めざるをえなくなった。こうした放射線核種が残存しているのは、汚染水が溶け落ちた核燃料デブリに直接接触したものであるためで、正常運転の原発から排出される温排水などと同等には論じられない

 東電や政府は「ALPSで処理したトリチウム水は安全で、水とほとんどかわらず、しかもさらに希釈して海洋放出するから問題はないあるとすれば風評被害だけだと宣伝している。

 だが、政府のALPS小委員会の報告書では、トリチウムは「他の放射性物質と比較して健康への影響は低い放射性物質」だが、「影響が出る被ばく形態は内部被ばくであることを認めているわずかであっても内部被ばくは生物に蓄積され、食物連鎖のなかで濃縮されていくわずかであってもトリチウムが海藻に付着し、魚介類に摂取されれば、体内に蓄積され、何十年もの長期にわたって食物連鎖のなかで濃縮されていく

 また、トリチウムが人体を構成する水素と置き換わったときには、近隣の細胞に影響を与え、DNAを構成する水素と置き換わった場合はDNAが破損する影響が起きる。

 トリチウムは水素の同位体で、三重水素とも呼ばれ、化学的性質は普通の水素と同一だが、β線を放出する放射性物質だ。半減期は12・3年である。

 トリチウム水の分子構造は水とほとんど変わらないため、人体にそれほど重大な影響は及ぼさないと政府はいうが、分子生物学者はむしろそれは逆だと指摘する。人の体重の約61%は水が占めている。人体はトリチウムを水と区別できず、容易に体内の組織にとり込みやすい。トリチウムを体内にとり込むと、体内では主要な化合物であるタンパク質、糖、脂肪などの有機物にも結合し、有機結合型トリチウム(OBT)となり、トリチウム水とは異なる影響を人体に与える。長いものでは15年間も体内にとどまり、その間、人体を内部被曝にさらし続ける場合がある。

 トリチウムが染色体異常を起こすことや、母乳を通じて子どもに残留することが動物実験で報告されている。動物実験ではトリチウムの被曝にあった動物の子孫の卵巣に腫瘍が発生する確率が五倍増加し、精巣萎縮や卵巣の縮みなどの生殖器の異常が観察されている。日本の放射性物質の海洋放出の基準は1㍑当り6万ベクレルで、これはICRP(国際放射線防護委員会)の勧告に則ったものだ。しかし分子生物学者らは、ICRP勧告はトリチウムのOBTとしての作用を明らかに過小評価していると指摘している。

 東電や政府はトリチウムを海水で希釈するので安全だといっているが、どの程度希釈するかよりも放出する総量が問題だが、海洋放出するトリチウムの総量については示していない。

 政府と東電の計画では福島第一原発の廃炉完成予定が2041~51年としているが、現実には事故から12年たっても核燃料デブリがどこにあるかも、どのような方法でとり出すのかもわかっておらず、廃炉の見通しはまったく立っていない状況だ。核燃料デブリのとり出しが完了するまで冷却水を注入して冷やし続けなければならず、これからも際限なく汚染水は溜まり続ける。こうしたなかで海洋放出が一旦開始されれば、延々と放出が続けられることになり、総量も確定できない

 一旦放出した放射性物質は回収できず、何世紀にもわたって環境を汚染し続ける。世界的な規模での人体や生態系への影響は計り知れず、漁業や農業への長期的な風評被害も深刻だ。


他にもある可能な技術 トリチウム分離も

 汚染水の処理は海洋放出以外にはないのか。

 ALPS小委員会は、技術的に可能な5つの処分方法を検討している。①地層注入=186・5億円以上、②海洋放出=34億円、③水蒸気放出=349億円、④水素放出=1000億円、⑤地下埋設=2431億円となっており、これを受けて2021年4月に菅政府がもっとも安くて済む海洋放出を決定した。

 この決定に対して中国は「海洋放出がもっとも低コストに抑えられるからだ。日本のやり方は非常に無責任かつ利己的なものだ。自国の財政難を口実に利用して、災いを近隣諸国に押しつけるような手法をとってはならない。これは国際社会の支持するルールではない」と反発した。

 「国連海洋法条約」では、「いずれの国も、あらゆる発生源からの海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、利用することができる実行可能な最善の手段を用い、かつ、自国の能力に応じ、単独で又は適当なときには共同して、この条約に適合するすべての必要な措置をとるもの」とある。陸上保管という実行可能な最善の手段」があるにもかかわらず、海洋放出するということは、海洋環境保護の観点に反しており、認められないとの国際世論が高まった。

 また、実際にトリチウム分離の成功例も出てきた。近畿大学工学部の井原教授、近畿大学原子力研究所、東洋アルミニウム株式会社および近大発のベンチャー企業・株式会社ア・アトムテクノル近大らの研究チームは2018年に、放射性物質を含んだ汚染水から放射性物質の一つであるトリチウムを含む「トリチウム水」を分離・回収する方法と装置を開発したと発表した。

 研究で中心的な役割を担ってきた井原特別研究員は「さらなる研究のため」として政府系の補助金を申請したが、通らなかった。また、実用化に向け、大量のトリチウムを扱ったさいにどんな課題が生じるのか試験する必要があり、東電に第一原発の敷地内で試験がおこなえないか打診したが東電は協力を拒否した。

 当時の梶山経産相は「近畿大の研究技術は承知している」「まだ実験室レベルでの研究」と突き放し、この2カ月後に海洋放出を処理方針とした。

 このほかトリチウム分離技術はアメリカなどでもおこなわれている。技術的に難しいとはいえ、民間や海外で新技術への挑戦が続き、成功例も出ているにもかかわらず、政府や東電は検討もせず、コストの安い「海洋放出ありき」で突き進んでいる。重大事故を引き起こした責任の重さからみてもあるまじき対応だ。

 福島第一原発の重大事故を引き起こした責任は東電と政府にあり、被災者への補償、生活の復興に尽力することは当然だ。ところが、被災者の生活や生業の復興も道半ばにある現段階で、今度は大量の放射能汚染水の海洋放出を強行し、新たな放射能被害を押しつけようとしている。しかも、世界の海に与える影響は二の次で、汚染水をかかえる東電の事情を第一にし、「コストがかからないことだけを基準にした無謀な計画だ。このような海洋放出計画が国際社会からも激しい反発を受けるのは当然のことだ。東電と政府は、重大事故を引き起こした反省に立つならば、現代の科学技術の成果に真摯に学び、環境中に放射能を放出しないやり方での汚染水処理を真剣に追求する責任がある。
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●《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》≪「支持者減」…立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すかね?

2021年06月26日 00時00分37秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(20210619[])
沖縄タイムスの【社説[改正国民投票法成立]重大な欠陥置き去りに】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/768993)。
琉球新報の【<社説>改正国民投票法成立 熟議なき欠陥法は不要だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1337248.html)。

 《憲法改正手続きを定める改正国民投票法が、多くの課題を積み残したまま、11日の参院本会議で可決、成立した。最も大きな問題は、テレビ・ラジオのスポットCMやインターネット広告がほぼ野放しであることだ。投票日の14日前から投票運動のためのCMは禁止されるが、それ以外の意見広告やネット広告には制限がない現行法の規定は手つかずで残った。2007年の法制定当時は広告費全体の1割足らずだったネット広告は19年初めてテレビ広告を上回り、影響力を増し続けている。無規制のままでは資金力で投票結果が左右されかねない。最低投票率の規定がなく、国民全体の意思が反映されない可能性がある状態もそのままだ。CM規制、最低投票率ともに、制定時の付帯決議で「施行までに必要な検討を加える」とされていたが、議論は進んでいない》。
 《国民の懸念を解消できないまま、11日の参院本会議で改正国民投票法が成立した。投票率の下限を定めず、一部に憲法違反の可能性を残す欠陥法だ。政党間の駆け引きによって成立にたどり着いたが、議論が尽くされたとはとうてい言える状況にない。欠陥だらけの改正国民投票法は不要であり、憲法自体を論ずる以前の問題だ。指摘されている問題点に対して熟議を重ね、幅広い国民の合意形成を図るべきだ》。

 連中の無為無策無能さを棚に上げ、違憲に壊憲とは呆れるばかり。「国民主権の縮小戦争放棄の放棄基本的人権の制限緊急事態条項の創設」する気満々な政権と自公お維。主権者の皆さんは、いま、ソンナコトを望んでいるのか?、このコロナ禍で。それとも、気づいていないのか? COVID19を収束するために、違憲な壊憲が必要とでも信じ込まされているのだろうか。しつけられてて、大丈夫ですか?

   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●司法までもが壮大なカルト状態…《九十八日間もの臨時会の先延ばし》
      国会召集訴訟、《東京地裁は憲法論に立ち入らず形式的に請求》却下
   『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――「国民主権
      の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」

 呆れる…《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》<<「支持者減」。立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すとは呆れる。

   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
           「国民への背信行為」を自分自身で行っている
   『●《そんな「捏造体質」の持ち主が…メディアに対して「捏造体質は
     変わらないようだ」などと特大ブーメランを飛ばすとは……》(リテラ)

 アベ様同様、よくブーメランがが頭に刺さる人だなぁ。
 アサヒコム【首相、政権批判がブーメラン 「閉じるのとんでもない」】(https://www.asahi.com/articles/ASP6H45ZRP6HUTFK00B.html?iref=comtop_7_02)によると、《野党時代の菅義偉首相の言動が波紋を広げている。東日本大震災の対応をめぐり、国会の会期延長をしぶる当時の民主党政権を批判しながら、自身は今国会の会期延長に応じていないためだ。加藤勝信官房長官は15日午前の記者会見で、首相の過去の発言との整合性を問われたが、「ここは政府の立場を申し上げる場だ」と言及を避けた。自民党が野党だった2011年5月、菅氏は自身のブログに「被災地の状況を考えると、国会をこの状態で閉じるなどとんでもないことです」と書き、政権の対応を繰り返し批判した。菅氏らが中心となり、与野党の中堅、若手議員とともに当時の菅直人首相に会期延長の要請書を提出。当初、会期延長を渋っていた当時の菅(かん)首相は70日間の延長を決めた。一方、菅(すが)氏が首相として臨んだ今国会では、新型コロナウイルス対応のため、野党側が国会会期を3カ月間延長するよう政府・与党側に要請。しかし、首相はこれを拒否し、野党4党が不信任決議案を出すに至っている》。

 自公お維には誰一人として尊敬できる政治家が居ない。あえて挙げれば…《村上誠一郎元規制改革担当相は「首相の発言は選挙で勝てば憲法を拡大解釈できると理解できる。その時々の政権が解釈を変更できることになる」と批判》。
 マガジン9【自民党 異端の本流 村上誠一郎(自由民主党)【山田厚史のここが聞きたい】20210609】(https://www.youtube.com/watch?v=18yFSuTACLU)によると、《デモクラシータイムス みなさま、自民党の暴れん坊、総務会で一人で反対する男、村上誠一郎さんをご存じでしょう。国会での腑抜け党首討論が終わった日、村上さんに言いたい放題聞いてきました。実は、村上さんは自民党では「異端」ではなく「本流」にいたはずでした。政界の右往左往にも動じず、初当選以来35年間、ずっと自民党にいて「これが俺の正論」という意見を述べ続け、小選挙区で11回もを勝ち上がってきたのです。それが「異端の本流」に見えてしまう自民党の今って何なんだ、というあたりから、お話を伺いました。収録は2021年6月9日》。


【自民党 異端の本流 村上誠一郎(自由民主党)【山田厚史のここが聞きたい】20210609】
https://www.youtube.com/watch?v=18yFSuTACLU

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/768993

社説[改正国民投票法成立]重大な欠陥置き去りに
2021年6月12日 07:47

 憲法改正手続きを定める改正国民投票法が、多くの課題を積み残したまま、11日の参院本会議で可決、成立した。

 最も大きな問題は、テレビ・ラジオのスポットCMやインターネット広告がほぼ野放しであることだ。

 投票日の14日前から投票運動のためのCMは禁止されるが、それ以外の意見広告やネット広告には制限がない現行法の規定は手つかずで残った。2007年の法制定当時は広告費全体の1割足らずだったネット広告は19年初めてテレビ広告を上回り、影響力を増し続けている。無規制のままでは資金力で投票結果が左右されかねない。

 最低投票率の規定がなく、国民全体の意思が反映されない可能性がある状態もそのままだ。CM規制、最低投票率ともに、制定時の付帯決議で「施行までに必要な検討を加える」とされていたが、議論は進んでいない。

 改憲案が一括して国民投票に付される余地があるのも批判が強い。9条と環境権創設など複数の改定案がまとめて国民投票に付されれば、国民は個別に賛否を表明できず、棄権したり不本意な投票を強いられたりする恐れがある

 今回の改正国民投票法は、駅や商業施設でも投票できるようにする「共通投票所」導入など、公選法同様の利便性向上策を設ける形式的な内容だ。先月の与野党合意を基に施行後3年をめどにCMやネット広告規制について必要な措置を講じるとの付則が追加されたが、これら問題点への具体的対処は先送りされたままである。

■    ■

 そもそも、新型コロナウイルス感染拡大が続く中で、成立を急ぐ必要があったかも疑問だ

 自民党内にはコロナ禍で緊急事態条項新設の必要性が高まったとの声がある。加藤勝信官房長官は11日の記者会見で、緊急事態条項への関心は高まっており、改正国民投票法成立は改憲論議を進める「絶好の契機」と述べた。

 ただ、戦争や大規模災害における緊急事態条項と感染症対策を同列に並べるのは無理がある。秋までにある衆院選に向け改憲派にアピールしたかったようだが、コロナ禍に便乗するような発言は国民感情を逆なでするだけだ。

 一方、3年間採決に反対し続けた立憲民主党が一転、賛成に回ったのは野党共闘への影響に配慮したためという。自民も立民も目先の選挙を意識しての行動ということだ。問題を多く残したまま改正法を成立させた説明責任は、与野党ともに問われる。

■    ■

 改正により、改憲派は「改憲発議への環境が整った」と主張するが、本当だろうか。

 参院憲法審では、改正後の改憲発議が可能かについて、是非の見解が与党と立民などで分かれたまま可決された。常識的にいえば、国民投票の公平性が担保されない今のままでは改憲の正当性に疑問が生じかねない。

 今、与野党がなすべきは、付則が定めるように、重大な欠陥と言われるCM規制などの問題について3年以内に解決し、国民投票の公平性と正当性を担保することだ。
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1337248.html

<社説>改正国民投票法成立 熟議なき欠陥法は不要だ
2021年6月12日 05:00

 国民の懸念を解消できないまま、11日の参院本会議で改正国民投票法が成立した。

 投票率の下限を定めず、一部に憲法違反の可能性を残す欠陥法だ。政党間の駆け引きによって成立にたどり着いたが、議論が尽くされたとはとうてい言える状況にない。

 欠陥だらけの改正国民投票法は不要であり、憲法自体を論ずる以前の問題だ。指摘されている問題点に対して熟議を重ね、幅広い国民の合意形成を図るべきだ。

 改正国民投票法の問題はCM・広告に規制がないことや、投票率の下限がないことなどが挙げられる。

 CM・広告は現状のままなら、資金力にものを言わせて一方的な主張を大量にCMなどで流すことで、国民の投票行動を左右する恐れがある。この問題について改正法は「施行後3年をめどに必要な措置を講ずる」との付則が盛り込まれたが、付則を含む修正案を提起した立憲民主党が法制化を求めるのに対し、自民はあくまで検討対象としている。規制の可否は先送りされたにすぎない。

 最低投票率の設定は多くの識者から指摘された。しかし改正法を審議する衆参両院の憲法審査会での議論に全く反映されなかった。

 2018年の国会に提出された改正国民投票法案は約3年にわたり、実質的な審議が進んでいなかった。今国会で成立できたのは、支持層に実績をアピールするため廃案を避けたい与党などが、改憲論議を先送りしたい立民の修正案を丸のみしたからだ。

 衆参両院のホームページで今国会でのそれぞれの憲法審査会の審議記録を見ると、衆院は3回の開催で合計約5時間半、参院は4回で合計約9時間しかない。

 改憲に関わる重大な法案を衆参合わせて十数時間程度の論戦で片付けてよいものか。

 多様な視点から検証すべく、参院憲法審査会は衆院で実施しなかった参考人質疑を行った。参考人の意見によって法の不備が露呈した。

 与党推薦の上田健介近畿大教授(憲法)は、議員の質問に対して「(衆参とも)熟議になっていないのではないか」と発言している。

 飯島滋明名古屋学院大教授(憲法)も投票所の時間短縮など「投票環境悪化の可能性」を指摘し、不在者投票で投票できない人が放置される恐れがあり「(改正法)は違憲の可能性もある」と指摘した。

 熟議どころか、憲法違反すら疑われる法の成立を誰が望んだだろうか「公益」の名の下に人権を制限し、私権制限を拡大する緊急事態条項の必要性を説く自民党改憲草案のように、改憲そのものに異論も多い中で不備ばかりの手続き法を定めても無意味だ。

 最低投票率の設定、投票環境の改善など直すべきところは幾つもある。少なくとも付則にある3年をめどに改善できなければ、改憲論議に入るべきではない
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●《松下竜一著…「豆腐屋の四季」は「歌の型を借りた生活綴り方」…まさに25歳の怒れる青年の生活の叫びだった》

2019年11月11日 00時00分51秒 | Weblog

[※ アサヒコム(2007年9月22日)↑:「69年、出版された『豆腐屋の四季』を手にする松下竜一洋子夫妻=松下洋子さん提供」(http://www.asahi.com/travel/traveler/images/TKY200709220092.jpg)]



佐高信さんによる、日刊ゲンダイでの書評【週末オススメ本ミシュラン/「豆腐屋の四季松下竜一著/講談社文芸文庫】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/260456)。

 《「豆腐屋の四季」は「歌の型を借りた生活綴り方」だが、1964年の東京オリンピックの時に「朝日歌壇」の選者の近藤芳美がオリンピックの歌を1首も選んでいない、と指摘しているのは鋭い。…近藤が選んだ松下の「朝日歌壇最初の入選歌」である。まさに25歳の怒れる青年の生活の叫びだった》。

   『●いま「暗闇の思想」を: 朝日新聞(地方版?)社界面トップ
   『●あの3・11原発人災から1年: 松下竜一さん「暗闇の思想」を想う
   『●第八回竜一忌、涙が出ました:
                松下竜一さん「暗闇の思想」を語る小出裕章さん

   『●松下竜一忌での小出裕章さんの講演が本に!!
   『●室原知幸さん「公共事業は法にかない、
               理にかない、情にかなうものであれ」
   『●松下竜一さんと松下洋子さん、そしてカン・キョウ・ケン
   『●「草の根」に思いは永遠に: 松下竜一さんを追悼する“最後”の「竜一忌」
   『●《われわれは大きな不正を正すために何をしたというのか。
     何もしないからこそ、彼らのように重大な失敗を招くこともなかった》

 松下竜一さん《「豆腐屋の四季」は「歌の型を借りた生活綴り方」…まさに25歳の怒れる青年の生活の叫びだった》。当時の朝日歌壇のある選者に関連して、松下竜一さんは《私たちの日々の現実生活そのもののようだ。たとえ首都に華やかに大会が展開されていようとも、私たちが繰り返すのは生きるための労働の日々なのだ》《ここには、そうしなければ生きてゆけぬ生活者の現実がある》と。
 その「豆腐屋の四季」の舞台は、いま、…。



   『●「従わぬ者には容赦ない、国家の暴力性が作品を貫く」…
          松下竜一さん「豆腐屋の四季」の舞台が取り壊し
    「東京新聞の佐藤直子記者のコラム【【私説・論説室から】
     竜一の愛した書斎】…。毎日新聞の大漉実知朗記者の記事
     【松下竜一さん 自宅取り壊し 「豆腐屋の四季」舞台消える】」

 『豆腐屋の四季 ~ある青春の記録~』(全4巻)が、2005年10月に、リブリオ出版より。大活字版。講談社文庫版、河出全集版につづく3種目。



   『●『豆腐屋の四季 ~ある青春の記録~』読了(1/2)
   『●『豆腐屋の四季 ~ある青春の記録~』読了(2/2)

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/260456

週末オススメ本ミシュラン
「豆腐屋の四季」松下竜一著/講談社文芸文庫
2019/08/18 06:00

 “時の人”の滝川クリステルが「おもてなし」とスピーチする映像が繰り返し流れる。

 それを“表なし”なら“裏ばかり”じゃないかと痛烈に皮肉ったのはお笑い芸人の松元ヒロだった。権力といちゃつかないホンモノの反骨芸人である。

 笑いということなら、環境権を掲げ、九州電力の火力発電所建設を阻止しようと裁判に訴えた松下のそれも強烈だった。敗訴の判決が出た時、松下は「アハハハ……敗けた、敗けた」と書いた紙を表示したのである。

 うなだれられるより、哄笑される方が相手は怖い。屈していないからだ。

 「豆腐屋の四季」は「歌の型を借りた生活綴り方」だが、1964年の東京オリンピックの時に「朝日歌壇」の選者の近藤芳美がオリンピックの歌を1首も選んでいない、と指摘しているのは鋭い。

 「そのことに私は近藤先生の姿勢を感じる。先生がいつも凝視しているのは、私たちの日々の現実生活そのもののようだ。たとえ首都に華やかに大会が展開されていようとも、私たちが繰り返すのは生きるための労働の日々なのだ。たぶん、近藤先生は頑ななまでにそこに凝視をしぼって、無数に寄せられたオリンピックの歌(その大部分はテレビを観て作られた歌だろう)を、全首裁断したのであろう

 半世紀以上経った現在も事情は変わらない。問題は近藤亡き後、近藤のような選者がいるかどうかである。

   ○ようやくに魚売りかえる峡の道 蕎麦畑光る月夜となりぬ

 作者名は省かせてもらうが、オリンピックの歌が登場した週に近藤が首位に推した歌である。

 「ここには、そうしなければ生きてゆけぬ生活者の現実がある。オリンピックの感興が薄れた今、私の胸にひそやかに沁みて拡がるのは、月に白々と光るそば畑の景だ。時流のおりおりのできごとの陰にいとなまれる平凡な生活の歌は、一見つつましやかに、しかも時流とかかわらぬ命長い叙情を細く絶えることなく保ち続けるのであろうか」

 松下はこう述懐している。

   ○泥のごとできそこないし豆腐投げ 怒れる夜のまだ明けざらん

 近藤が選んだ松下の「朝日歌壇最初の入選歌」である。まさに25歳の怒れる青年の生活の叫びだった

 ★★★(選者・佐高信
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●辺野古破壊のデタラメ: 《司法の監視機能の形骸化》、どこが法治国家なのか? アベ様が統治する人治国家

2018年12月08日 00時00分36秒 | Weblog


琉球新報の二つの記事【辺野古岩礁破砕訴訟 監視機能が形骸化 解説】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-843013.html)と、
【<社説>「違法」な桟橋利用 国策なら何でもありか】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-844043.html)。

 《沖縄県名護市辺野古の岩礁破砕差し止め訴訟は一審に続き二審判決も裁判所の審理対象かどうかの入り口論に終始し、県の訴えを門前払いした。国の違法性が問われている中、沖縄防衛局の法手続きの是非に一言も触れない判決司法の監視機能の形骸化といえる》。
 《法を守るべき国が、届け出の不備で使用できないはずの民間桟橋から土砂を搬出していた。ずさん極まりない》。

 那覇地裁や福岡高裁那覇支部はあまりに酷すぎる。ヒラメ裁判官を寄せ集めるというアベ様らの裁判所破壊が着実に成果を挙げている。《法治国家として司法と国の在り方が強く問われる》…《司法の監視機能の形骸化》し、「三権同一」(目取真俊さん)。一体どこが法治主義国家なのか? アベ様が統治する、人治主義国家ではないか。王様・アベ様の思うがままだ。
 《現場海域の漁業権が消滅した》…だから何? 一体「海は誰のもの」なのか? 漁業権が消滅すれば、海を殺してもいいのか? 一体、環境権論争とは何だったのか。

   『●『松下竜一未刊行著作集4/環境権の過程』読了(5/8)
    《国民はすべて健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」
     (憲法二十五条)を有し、「幸福を追求する権利は尊重される」
     (憲法十三条)のであってみれば、それを充足するための
     よりよい環境に住む権利は基本的人権であり、それはだれからも
     侵害されない―――〈環境権〉とは、端的にいえばこのような法理であり、
     まこと私たちしろうとに理解されやすく、共感は濃い。/もっといえば、
     海の問題でこの法律はきわ立って来る。従来、海を埋め立てるには
     当該海域の漁業者が漁業権放棄をすませれば全手続きは完了した。
     背後地住民に海への権利はなく、一片の発言も認められない。だが
     〈環境権〉は、海に対する住民の権利を鋭く主張する。なぜなら、
     海は万人共有のものであり環境の主要因子だからである》

   『●海は誰のもの? ~繰り返される過ち~
   『●上関町長選での非常に残念な結果
   『●「「アイドル」を守れ!」 『週刊金曜日』
      (2014年6月6日、994号)についてのつぶやき
    「取材班【漁業補償に5年間で約36億円か 政府、「辺野古
     移設強行へ】、「民意を無視する新基地建設の強硬は、
     新たな「島ぐるみ闘争」への始まりになる」。松下竜一さんは
     「海は誰のものか?」を問うた。そして、今、沖縄と各地の原発問題で」

   『●「岩礁破砕許可」というルールを曲げてでも辺野古破壊…
            ルール無用の無「法治国家」デンデン王国の実態
   『●「菅官房長官は徹底抗戦の姿勢を崩さない 
     翁長知事を念頭に、「わが国は法治国家だ」と牽制」だって!?
   『●「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
      一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚
    「松下竜一さんらの提起した「海は誰のものか?」「環境権」。いまや
     「環境権」は、アベ様ら自公の「お試し壊憲に悪用されようとしており、
     その一方で《海を殺す》愚行。「海」はアベ様やその取り巻き連中の
     ものなのか?、番犬様・米軍のものなのなのか? 畏敬の念も無く、
     何の躊躇もなく《海を殺す》人達。《悲痛な海の声》は聞こえないらしい。
     あまりに愚か」

 《仁も義もない》…アベ様や最低の官房長官らのやり口の薄汚さ。それは、《「宇部興産」と「琉球セメント」がズブズブ》なところにも現れている。「琉球セメント」を〝活用〟する案は、一体、誰が知恵をつけたのかは知らないが…。
 リテラの記事【沖縄・辺野古への土砂投入強行にアベ友企業が協力! カミソリの刃を反対派市民に向ける異常措置も】(https://lite-ra.com/2018/12/post-4409.html)によると、《たんに、「対話には応じた」という既成事実をつくったにすぎない。…民間の琉球セメントの桟橋を使うという“暴挙”…琉球セメントの大株主であり、技術提携などをおこなっている宇部興産》。
 また、【辺野古移設埋め立て攻防 「琉球セメント」も“安倍案件”か】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/243141)によると、《実はこの「琉球セメント」は、安倍首相のお膝元である山口の宇部興産」(宇部市の関連会社だ。「宇部興産」といえば、安倍首相の祖父・岸信介元首相の長男である岸信和氏が16年間勤務。2015年には経産省から補助金交付が決定していたにもかかわらず、安倍首相が代表を務める政党支部に50万円の政治献金をして問題となった。…「宇部興産」と「琉球セメント」がズブズブなのは明らかで、沖縄では「今回の土砂積み込みも安倍案件」なんてウワサが飛んでいるらしい。…沖縄でも「アベ友」が暗躍しているとすれば、トンデモない話だ》。

   『●辺野古高江裁判とヒラメ…《「人権のとりで」としての司法が
              その役割を果たさず、行政と一体化すれば…》
    「沖縄タイムスの【社説[辺野古・高江裁判]見せしめが萎縮を生む】…。
     琉球新報の【<社説>山城議長有罪判決 問われるべきは政府だ】」
    「【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/反動判決が続く中で
     護岸工事が進められている。】(…)によると、《沖縄県が岩礁破砕の
     差し止めを求めた裁判で県が敗訴…山城さんほか3名に執行猶予付きの
     有罪判決が下っている。新基地建設を強行する安倍政権に対し、
     司法は追随し後押しする機関になり果てている》」

   『●《辺野古ノーの「弾」を放った。だが国は…
      協議を、工事を中断しないまま行っている。仁も義もない態度》

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https://ryukyushimpo.jp/news/entry-843013.html

辺野古岩礁破砕訴訟 監視機能が形骸化 解説
2018年12月6日 05:00
辺野古 辺野古新基地 辺野古新基地建設 岩礁破砕差し止め訴訟 岩礁破砕 沖縄防衛局 福岡高裁那覇支部 大久保正道

 沖縄県名護市辺野古の岩礁破砕差し止め訴訟は一審に続き二審判決も裁判所の審理対象かどうかの入り口論に終始し、県の訴えを門前払いした国の違法性が問われている中、沖縄防衛局の法手続きの是非に一言も触れない判決は司法の監視機能の形骸化といえる。

 問題の発端は沖縄防衛局が従来にない法手続きを踏んだことにある。現場海域の漁業権が消滅したため、知事への許可申請が不要になったと理由を説明しているが、これでは事業者が審査も受けずに破砕工事することを認めることになる。水産資源の保護などを目的とした許認可制度を否定するだけでなく、不十分な工事計画を見過ごすことになりかねない。

 しかし、福岡高裁那覇支部の大久保正道裁判長は一審那覇地裁に続き、漁業法の解釈や無許可の根拠法などについて国に主張を求めようとしなかった法解釈への見解を避け、問題解決への道筋も示さなかった

 一方で、判決は沖縄防衛局の無許可手続きを認めてもいない依然として国の違法性や法の恣意(しい)的運用が問われていることに変わりない国は知事の撤回を巡っても国民救済を目的とした行政不服審査制度使い、撤回の効力を止めたこれら手続きは本来想定した法運用といえるのか法治国家として司法と国の在り方が強く問われる
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-844043.html

<社説>「違法」な桟橋利用 国策なら何でもありか
2018年12月5日 06:01

 法を守るべき国が、届け出の不備で使用できないはずの民間桟橋から土砂を搬出していた。ずさん極まりない

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設に向けて、政府は名護市安和の民間桟橋から運搬船に土砂を積み込む作業に着手した。

 安和桟橋は民間事業者がセメントの出荷に使うため設置を申請し、2016年に許可されている。ところが、県の公共用財産管理規則で定める、桟橋設置工事の完了届けを事業者が提出していなかった。

 作業開始後、県の行政指導を受けて届けが出されたが、申請通り設置されていることを県が立ち入り検査で確認するまで使用は許されない

 それだけではない。赤土等流出防止条例に基づき必要とされる事業行為の届け出もなされていないことが判明した。4250平方メートルの敷地を、赤土を含む岩ずり(砕石された岩石)の堆積場として使用するには県の許可が必要だ。

 条例では千平方メートル以上の一団の土地で事業行為をする者に、事業開始45日前までの手続きを義務付けている。県は作業を停止し届け出を提出するよう指導した。

 玉城デニー知事は、土砂搬出に関する手続きを「違法」と断じている。

 政府は、新基地建設の既成事実化を急ぐことで、反対する県側の抑え込みをもくろんでいる。玉城知事が安倍晋三首相と会談してからわずか5日後に土砂の搬出に動きだしたのはその表れだ。

 だからといって、必要な手続きを経ていない施設を使用することは許されない。県から「違法」と指摘された防衛省は土砂の積み込みを中断せざるを得なかった。岩屋毅防衛相は「不備があれば改める」と釈明している。

 事情を知りながら桟橋や土砂堆積場を使用したのなら極めて悪質。知らなかったのなら、国の機関としてはあり得ない失態といえる。単なる不注意では済まされない。

 この間の辺野古を巡る政府の動きから浮かび上がってくるのは、新基地建設のためならなりふり構わない安倍政権の強権姿勢だ。

 政府機関でありながら一般国民の権利利益を救済する仕組みである行政不服審査制度を使って「」の国土交通相に工事再開を認めさせた。そして今回の拙速な民間桟橋の使用である。国策なら何をしても許されると言わんばかりだ新基地ありきで思考停止に陥り、冷静さを失っているように見える。

 岩屋防衛相は県と政府の集中協議に関し「十分に丁寧な段取りを踏ませていただいた」と述べた。確かに言葉遣いは丁寧だが、やっていることは乱暴そのものだ

 政府は頭を冷やして考えてほしい。圧倒的多数の県民が反対する中で県内移設を強行することが民主主義国家の振る舞いとしてふさわしいのか。答えは明らかだろう。新基地建設は即刻断念すべきだ
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●枝野幸男代表「安倍さんの趣味ではないか」、室井佑月さん「個人の趣味で改憲したくて、個人の趣味で…」

2018年01月23日 00時00分56秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



週刊朝日の室井佑月さんのコラム【連載「しがみつく女」/「すごいお人だ」】(https://dot.asahi.com/wa/2018011700021.html)。

 《安倍さんは、よっぽど平和憲法がお嫌いなのか? 国民に自由と平和を与えるのがイヤ? ご自分が勉強嫌いだから、国民が文化的になるのを阻止したかったり? 平和憲法をぶっ壊して、この国を明治時代に戻すのは誰にとって得なのか?

   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
   『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
      憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」
   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 
       「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」
   『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
     押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」
   『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
                  ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」
   『●壊憲反対の不断の声を:  
     「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」
   『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
      「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」
   『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案… 
      「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?
   『「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
     一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚

   『●答えは「壊憲にNo!」。代案・対案など不要。
       自公の「お試し壊憲」になど、絶対に与してはイケナイ!

   『●「忌野清志郎が示す進むべき道」=「戦争はやめよう。
            平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」
   『●「竹やりで…」「特攻艇・震洋」「人間機雷・伏龍」…
      「最も戦争に接近した八月」に「愚かな戦争に学ぶ」
   『●宮崎駿監督は「憲法解釈を変えた偉大な男として
        歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と批判
   『●「公平にしないと国民投票は成り立たないもの」…
       「公平・公正」、自公お維キトに最もほど遠い言葉
   『●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の
      気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲
   『●押付られたと嘯き壊憲するくせに、「在日米軍特権」など 
           「忠犬になるしかこの国に生きる道はないのか」?
   『●壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、
                   そして、緊急事態条項を絶対に許してはダメ
   『●「自民党の補完勢力」「自民党の2軍」癒党が野党を破壊し、
                 与党自公の壊憲・緊急事態条項を推進…
   『●「改憲自体が目的…首相・安倍晋三が
      改憲を断行したという記念碑的目標」…《愚劣なことだ》

 枝野幸男立憲民主党代表曰く、《安倍さんの趣味ではないか》、一方、室井佑月さんは、《安倍さんは、個人の趣味で改憲したくて、個人の趣味でこの国を明治時代に戻したい。すごいお人だ》…そうだ。
 アベ様の御「趣味」で壊憲され、「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」され、さらには、緊急事態条項の創設をされたのでは、タマッタものではない。どうやら、アベ様は、平和憲法を壊憲して、「我が軍」を復活し、大日本帝国憲法への回帰を志向しているらしい。

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https://dot.asahi.com/wa/2018011700021.html

室井佑月「すごいお人だ」
連載「しがみつく女」
2018.1.19 07:00 週刊朝日 #安倍政権 #室井佑月

 作家・室井佑月氏は、年頭所感での安倍首相の発言にみえた政権の姿勢について、疑問を呈する。

     【この記事のイラストはこちら】(c)小田原ドラゴン

*  *  * 

 年が明けてから、安倍さんはやりたいことを隠さなくなってきた。

 まず、年頭所感。「あけましておめでとう」の次に、「本年は、明治維新から、150年の節目の年です」という言葉をわざわざ出してくるあたり……。つーか、全文を通して、明治時代サイコー、みたいな話だった。

 安倍さんは明治時代に強い憧れがあるもんね。

 明治時代の産業革命遺産を、世界遺産候補に強く推したり。

 明治を題材とした映画やテレビ番組の制作には、政府が金を出そうとしたり。「文化の日」を「明治の日」にしろっていう団体もあったな。

 11月3日は明治天皇の誕生日。そして、日本国憲法が公布された日。この憲法が平和と文化を重視していることから、文化の日の趣旨は「自由と平和を愛し、文化をすすめる」だ。

 安倍さんは、よっぽど平和憲法がお嫌いなのか? 国民に自由と平和を与えるのがイヤ? ご自分が勉強嫌いだから、国民が文化的になるのを阻止したかったり?

 平和憲法をぶっ壊して、この国を明治時代に戻すのは誰にとって得なのか?

 明治からその後、この国は大きな戦争ばっかりだ

 戦争って、大勢の国民は、五体満足で元の生活に戻れるのだけが望みとなる、最悪の事態だ

 一部の人は戦争で儲かるらしいが、まさか、今儲かりそうだとほくそ笑んでいるのは、またまたアベ友だったりして? そういう人たちが安倍さんのまわりで必死で応援団をやってたり?

 去年からアベ友のズルが話題になっている。モリ・カケ・スパ・レイプ。呆れたけど、あれは序の口だったんか? 安倍さんの近くにいて、国民の命を犠牲にするような最悪の事態を期待してたり?

 安倍さんは年頭の記者会見でも、

   「今年こそ憲法のあるべき姿を国民に提示する」

 なんていってたぞ。冬休みをとって、映画にいったり、ゴルフへいったりしてリフレッシュしたみたいで、やる気満々になっていた。

 精力的に芸能人に会っているしな

 芸能人は、国が金出す明治時代の映画やドラマに出たかったりして、利害が一致しているのかもしれん。それが一般国民の災いにつながるとは、想像が及ばない。

 ……というようなことを考えていたら、1月4日、立憲民主党の枝野幸男代表が、安倍さんが掲げる憲法改正の発議について、

   「国民の多くが望んでいる改正なら積極的に対応したいが、
    現時点でそうしたものがあるとは感じていない。
    安倍さんの趣味ではないか

 と国会内で記者団に述べていた。

 まさかと思っていたが、やっぱりそれか!

 改めて言葉にすると、安倍さんは、個人の趣味で改憲したくて、個人の趣味でこの国を明治時代に戻したい

 すごいお人だ。

※週刊朝日 2018年1月26日号
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●立憲主義を破壊:井上哲士氏「憲法に縛られる立場の総理が『憲法のあるべき姿』を提示するなど本末転倒」

2018年01月17日 00時00分05秒 | Weblog


ニッカンスポーツのコラム【国民のためか、安倍のためか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201801090000166.html)。

 《そう、二階が図らずも口にしたように、この改正は安倍総裁のためなのではないか。憲法改正は自民党の結党以来の党是だが、ここまで本格的に改正を進めたのは安倍だけだ》。


 《議会制民主主義はもう機能していない》独裁政治下で、壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、そして、緊急事態条項の創設。一体全体、これのどこら辺が国民のため? この壊憲は、人治主義国家・アベ様王国の国王の自己満足《憲法解釈を変えた偉大な男として歴史に名前を残したい》《改憲を断行したという記念碑的目標》のためであり、壊憲することが目的の壊憲で、「裸の王様」を支える取巻き連中や癒党議員、壊憲志向の組織広報機関が躍起になって立憲主義を破壊し、平和憲法を破壊し、ニッポンを破壊している。

   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
   『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
      憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」
   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 
       「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」
   『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
     押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」
   『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
                  ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」
   『●壊憲反対の不断の声を:  
     「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」
   『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
      「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」
   『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案… 
      「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?
   『「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
     一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚

   『●答えは「壊憲にNo!」。代案・対案など不要。
       自公の「お試し壊憲」になど、絶対に与してはイケナイ!

   『●「忌野清志郎が示す進むべき道」=「戦争はやめよう。
            平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」
   『●「竹やりで…」「特攻艇・震洋」「人間機雷・伏龍」…
      「最も戦争に接近した八月」に「愚かな戦争に学ぶ」
   『●宮崎駿監督は「憲法解釈を変えた偉大な男として
        歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と批判
   『●「公平にしないと国民投票は成り立たないもの」…
       「公平・公正」、自公お維キトに最もほど遠い言葉
   『●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の
      気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲
   『●押付られたと嘯き壊憲するくせに、「在日米軍特権」など 
           「忠犬になるしかこの国に生きる道はないのか」?
   『●壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、
                   そして、緊急事態条項を絶対に許してはダメ
   『●「自民党の補完勢力」「自民党の2軍」癒党が野党を破壊し、
                 与党自公の壊憲・緊急事態条項を推進…
   『●「改憲自体が目的…首相・安倍晋三が改憲を
        断行したという記念碑的目標」…《愚劣なことだ》

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201801090000166.html

政界地獄耳
2018年1月9日9時47分
国民のためか、安倍のためか

 ★4日の年頭の記者会見で首相・安倍晋三は早期の国会発議を目指す考えを示し、5日の自民党の仕事始めでは「(自民党結党から)60余年が経過し、意味合いは変わったが、国の姿・理想の形をしっかりと考え、議論していくのは、私たちの歴史的な使命ではないかと思う。占領時代に作られた憲法をはじめ、さまざまな仕組みを安定した政治基盤の中で変えていくことだ」と憲法改正への思いをにじませた。

 ★また7日放送の番組でも「できるだけ多くの党の賛同を得るような形で発議していただきたい」とし、「まずは国会で議論を進め、その中で国民の理解が進むことを期待したい」とその工程を語った。

 ★それを受け、5日に自民党幹事長・二階俊博は「みんなで団結して、自民党のためにやろう、安倍総裁のためにやろうと、こういう気持ちをみなぎらせていただいていることを、心からうれしく思う」と発言した。そう、二階が図らずも口にしたように、この改正は安倍総裁のためなのではないか。憲法改正は自民党の結党以来の党是だが、ここまで本格的に改正を進めたのは安倍だけだ。無論、衆参での3分の2を与党が占めるという環境を作り上げたことが、その導火線なのかもしれない。歴代首相は改正したくとも与党でそれだけの勢力を作り得なかったからだ。

 ★現行憲法を「いじましい、みっともない憲法」と断ずる首相に共産党参院国対委員長・井上哲士はツイッターで「『今年こそ、憲法のあるべき姿を国民に提示』すると述べた。やはりこの人は立憲主義がわかっていない憲法に縛られる立場の総理が、『憲法のあるべき姿』を提示するなど本末転倒あるべき姿を決めるのは国民。どの世論調査をみても、国民の多数は改憲を望んでいない」と反論した。憲法改正は国民のためか、安倍のためか。(K)※敬称略
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●「改憲自体が目的…首相・安倍晋三が改憲を断行したという記念碑的目標」…《愚劣なことだ》

2017年12月23日 00時00分00秒 | Weblog


ニッカンスポーツのコラム【政界地獄耳/改憲 首相・安倍晋三の記念碑的目標か】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201712110000123.html)。

 《★改憲議論が活発だが、どうも自民党の改憲論は、どこでもいいからいじれそうな箇所、野党が賛同しそうな箇所を探しているように思える。改憲自体が目的で、改憲さえできればどこでもなんでもいいという考えのようだ。この発想自体が自民党の改憲とは首相・安倍晋三が改憲を断行したという記念碑的目標が見え隠れする》。

 青木理さんによれば、《安倍首相が掲げてきた憲法改正は“改憲項目のブレの歴史だった。ジャーナリスト・青木理氏がその変遷を辿りながら背景を探る》。そのブレの歴史の大筋は…《そもそも政治への強い志も知の蓄積の気配すらも見られなかった》 ⇒ 《世襲政治家の3代目として祖父が成し得なかった夢を実現したい──その程度の初心だからか、具体的な改憲項目はしばしばブレる》 ⇒ 《要は改憲さえできれば何でも構わないのではないか》 ⇒ 《自らのコアな支持基盤である日本会議などの支援や助言を受け、その意向に最大限配慮しつつ、ついに「9条改憲」という“原点”に立ち戻った》…。一体、《いじましい》《みっともない》のは平和憲法か?、それとも、「裸の王様」アベ様か?
 このコラムでも《改憲自体が目的で、改憲さえできればどこでもなんでもいい…首相・安倍晋三が改憲を断行したという記念碑的目標》…違憲な壊憲すること自体が目標だとさ、なんて《愚劣なこと》だ。
 宮崎駿監督が喝破していた通り、《憲法解釈を変えた偉大な男として歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ》、本当にそう。
 「いま、「裸の王様」の政権が倒れないようならば、2017年10月衆院選がラストチャンスだった…ということになるのかも…。《議会制民主主義はもう機能していない》独裁政治下で、壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、そして、緊急事態条項の創設…」。

   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
   『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
      憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」
   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 
       「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」
   『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
     押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」
   『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
                  ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」
   『●壊憲反対の不断の声を:  
     「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」
   『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
      「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」
   『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案… 
      「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?
   『「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
     一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚

   『●答えは「壊憲にNo!」。代案・対案など不要。
       自公の「お試し壊憲」になど、絶対に与してはイケナイ!

   『●「忌野清志郎が示す進むべき道」=「戦争はやめよう。
            平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」
   『●「竹やりで…」「特攻艇・震洋」「人間機雷・伏龍」…
      「最も戦争に接近した八月」に「愚かな戦争に学ぶ」
   『●宮崎駿監督は「憲法解釈を変えた偉大な男として
        歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と批判
   『●「公平にしないと国民投票は成り立たないもの」…
       「公平・公正」、自公お維キトに最もほど遠い言葉
   『●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の
      気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲
   『●押付られたと嘯き壊憲するくせに、「在日米軍特権」など
           「忠犬になるしかこの国に生きる道はないのか」?
   『●壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、
                   そして、緊急事態条項を絶対に許してはダメ
   『●「自民党の補完勢力」「自民党の2軍」癒党が野党を破壊し、
                 与党自公の壊憲・緊急事態条項を推進…

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201712110000123.html

政界地獄耳
2017年12月11日9時20分
改憲 首相・安倍晋三の記念碑的目標か

 ★改憲議論が活発だが、どうも自民党の改憲論は、どこでもいいからいじれそうな箇所、野党が賛同しそうな箇所を探しているように思える。改憲自体が目的で、改憲さえできればどこでもなんでもいいという考えのようだ。この発想自体が自民党の改憲とは首相・安倍晋三が改憲を断行したという記念碑的目標が見え隠れする。

 ★首相の長年の主張は「憲法は占領軍の手によって、憲法の専門家ではない人たちによって2週間そこそこで書き上げられたもの」という認識の元、憲法の前文については敗戦国のいじましい詫び証文」「みっともないと主張している。改憲項目をどうするかというよりも、首相はこの憲法ではだめだと主張している。

 ★6日、衆院議長・大島理森は元衆院議長・伊吹文明らと懇談する場を設けたが、その席で「首相の意向で、国権の最高機関の解散を決められるのはおかしい」との意見が出たという。「首相が自由に解散権を行使することを縛るべき」や「国会の開会を受け入れない首相に対して憲法で縛るべき」ということも立憲民主党代表・枝野幸男の持論だが、改憲論と距離のある立憲が指摘している問題点に同調することで改憲議論をスムーズに進めたい思惑が透ける。ただ、自民党は憲法9条の改正を首相が訴えているほか、以前は憲法改正の発議要件を緩和するための憲法96条の改正を求めてもいた。それ自体、憲法99条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」に抵触しているのではないか。

 ★さて、先ほどの解散権の議論だが、憲法で衆議院解散について規定した条文としては第7条第69条がある。また国会を開くための規定もいずれも国会法など各法の改正で整理できそうな内容だ。政治家は憲法につながる各法ももう少し学んでから発言すべきだし、議論を深めるべきだ。(K)※敬称略
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●押付られたと嘯き壊憲するくせに、「在日米軍特権」など「忠犬になるしかこの国に生きる道はないのか」?

2017年11月21日 00時00分27秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]



ニッカンスポーツのコラム【政界地獄耳/米国のご機嫌を取ることが保守政治の手本か】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201711090000157.html)。

 《「米国が言ってるから」は外交と国内政治のすべての免罪符なのだろうかそのしわ寄せが沖縄にあることをどのくらい政府は理解しているのだろうか。保守政治の手本のようにふるまう自民党だが、党是は米国に押し付けられた憲法の改正をうたう。自民党はその米国に押し付けられた片務的な日米地位協定すら対等な形にすることの提案さえできない米国の属国化した状況を好んでいて押し付けられたもないものだ》。

   『●室井佑月さん、「政府が間違ったことをしていたら、
         間違ってると言えるのが愛国者だと思うけど。」
   『●3人がそろいもそろって「外交音痴も甚だしい」、
      「3人の発言で日本外交の程度の低さが際立った」
   『●番犬様を諌めることもなく「海自、米空母と訓練検討」…
            「あくまでも非軍事的解決の道を探るべきである」
    「狂気のドナ・シン…戦争へと暴走」

   『●トランプ氏、「私は、日本と韓国に対して、
      アメリカの高性能の軍事装備を大量に購入することを認める…」
    《リテラの記事【トランプ大統領が北朝鮮危機に乗じ、安倍政権に大量の
     武器を押し売り! 言いなりの日本は戦争ビジネスの泥沼に】…
     対話を捨てて危機感を増幅させる一方、トランプに言われるままに
     軍事装備をお買い上げ。そして「新たな脅威」に備え続けるという
     悪循環──そこで切り詰められていくのは、わたしたちの暮らしを
     守る社会保障費なのである

   『●「学費“無償化詐欺”…選挙の公約が早くも骨抜きで「詐欺的」」
                   …アベノサギに何度も騙される方の大問題
   『●北朝鮮へ「挑発と緊張の太鼓を大きく鳴らす人
       …その太鼓の音で武器の売れ行きを狙って…」(『筆洗』)

    「…「太鼓」を打ち鳴らす「死の商人」ヤクザの親分。そのトランプ氏の
     太鼓持ち・アベ様は、嬉々として武器購入へと暴走し、壊憲へまっしぐら。
     《そこで切り詰められていくのは、わたしたちの暮らしを守る社会保障費》。
     あぁ~、この国は救いようがない奈落へ」
    「アベ様の取巻きや「広報」者、支持者・信仰者の皆さんは、
     真の「愛国」者ではないから平気なんでしょう、きっと。偽ウヨク、偽極右。
       マガジン9の記事【鈴木耕 言葉の海へ/第11回:Youは何しに
     ニッポンへ?】…《なんだか植民地の名目ばかりの王様が、宗主国から
     やって来た大統領の娘にへいこらゴマをすっている図を見せられたようで、
     植民地国の国民であるらしいぼくも、恥ずかしいを通り越して悲しくなる
     こんな屈辱的なシーンに、安倍支持者である愛国諸兄姉
     なぜ激怒しないのだろう》」

 ニッポンの「保守」と呼ばれたがっている方々は、真の「愛国」者ではないらしいい。
 平和を「保守」点検する気はなく、戦争したくてしょうがないようだ。押し付けられてもいない憲法を壊憲するくせに、「押し付け」られた「在日米軍特権」には無言、「日米共犯」で沖縄に基地を「押し付け」る…《忠犬になるしかこの国に生きる道はないのか》? 悍まし過ぎる。親分・トランプ氏の子分・「死の商人」として、カネ儲けできればいいのか、「保守」の皆さんは。

   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
   『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
      憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」
   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 
       「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」
   『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
     押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」
   『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
                  ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」
   『●壊憲反対の不断の声を:  
     「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」
   『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
      「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」
   『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案… 
      「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?
   『「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
     一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚

   『●答えは「壊憲にNo!」。代案・対案など不要。
       自公の「お試し壊憲」になど、絶対に与してはイケナイ!

   『●「忌野清志郎が示す進むべき道」=「戦争はやめよう。
            平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」
   『●「竹やりで…」「特攻艇・震洋」「人間機雷・伏龍」…
      「最も戦争に接近した八月」に「愚かな戦争に学ぶ」

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201711090000157.html

政界地獄耳
2017年11月9日10時8分
米国のご機嫌を取ることが保守政治の手本か

 ★こんな説明で理解が得られるのだろうか。米国に気に入られる外交が第一の日本外交は、国民や国際社会の世論とは別の次元で動いているのだろうが、「米国が言ってるから」は外交と国内政治のすべての免罪符なのだろうかそのしわ寄せが沖縄にあることをどのくらい政府は理解しているのだろうか。保守政治の手本のようにふるまう自民党だが、党是は米国に押し付けられた憲法の改正をうたう。自民党はその米国に押し付けられた片務的な日米地位協定すら対等な形にすることの提案さえできない米国の属国化した状況を好んでいて押し付けられたもないものだ

 ★米国のいいなりに武器を割高で買わされるお得意さんはそのまま、北朝鮮有事に巻き込まれる。とはいえ米国主導の攻撃ではなく日本への個別的自衛権での局地戦だ。場合によってはそこに米国の参戦もあるかもしれないが、遠く離れた極東の出来事だ。沖縄や広島・長崎にトランプ大統領を誘導したところで基地視察程度の思いならゴルフで機嫌を取ろうということだろう。

 ★ご機嫌取りは続く。政府は7日の閣議で北朝鮮に対する独自制裁強化のため、9団体と26人を資産凍結の対象に追加決定した。同日、米シンクタンクの分析で北朝鮮のミサイル「火星12」開発現場に、日本製のクレーンが使用されていることが分かったと報じられた。名指しされた加藤製作所は法令順守を強調したが、巧妙な3国間貿易に巻き込まれたか関与したのかも知れない。トランプ帰国と同時にこのニュース。米側の「お見通し」だぞというけん制も含めて、忠犬になるしかこの国に生きる道はないのか。(K)※敬称略
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●沖縄破壊: 「生物多様性の生きた教科書」な「海」や「森」を殺す…「つくづく人間は愚か」(金平茂紀さん)

2017年08月22日 00時00分07秒 | Weblog

[※ 三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



沖縄タイムスの金平茂紀さんのコラム【「驕れる人」久しからず 新基地 時空超えた想像力を【金平茂紀の新・ワジワジー通信(27)】】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/115905)。

 《そして忘れてはならないのは、沖縄県の声に対して聞く耳を持たない強圧的姿勢…ダブルスタンダード(二重基準)を多用する指導者は信用できない…ところがそんな当たり前のことが、自国民である沖縄に限っては通じないのだ。ダブルスタンダード、問題ない。批判はあたらない適切な処置が講ぜられているものと考えております》。

   『●「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、一方で、
        畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚

 何の躊躇も無く「海」や「森」を殺す人々の大愚。《自然の宝庫》《生物多様性の生きた教科書》な沖縄の「海」や「森」を殺す…《つくづく人間は愚か》(金平茂紀さん)というか、つくづく「本土」のニッポン人は愚か。《彼らの一人一人は、目の前に広がる美しい海が埋め立てられることを本当に望んでいるのか》!?

 レイバーネットの記事【●木下昌明の映画の部屋/ここに日本の〈いま〉がある!~レイバー映画祭2017】(http://www.labornetjp.org/news/2017/0719eiga)によると、《最近のドキュメンタリー映画では、三上智恵監督『標的の島~風(かじ)かたか』がベストワンである。これを観ると、沖縄や宮古島石垣島いま何が起きているか――時代の移り変わりの早さに驚かされる。三上は『標的の村』(2013年)、『戦場(いくさば)ぬ止(とうどう)み』(15年)で米軍基地の拡充に反対する住民とその暮らしに焦点を当ててきた。今度は宮古、石垣などの先島諸島に自衛隊を配備しミサイル基地を設けようとしている動きを追った。日本も「平和」から「戦争」へと向かうのか。圧巻は、本土から高江に1000人の機動隊が押しかけ、抵抗する人々を排除するシーン。それは黒澤明監督の『七人の侍』の野武士の襲来を彷彿(ほうふつ)させる。リーダーの山城博治はさながら〝百姓″たちを率いる侍大将で、そこで非暴力に徹した彼の人となりも浮かび上がってくる》。

   『●『DAYS JAPAN』(2015,APR,Vol.12,No.04)の
                         最新号についてのつぶやき
   『●中学生を「青田買い」する自衛隊: 
     「体験入隊や防衛・防災講話」という「総合的な学習の時間」も
   『●自衛隊配備で「住民分断」: 
     「自衛隊の配備計画…いずれの島でも人々は分断されている」
    「東京新聞の半田滋さんによるコラム【【私説・論説室から】
     島を分断する自衛隊配備】…。《「賛成派が新たな職を得て
     優遇される一方、反対した人は干され、島を出ている」という。
     …自衛隊の配備計画は与那国に続き、奄美大島、宮古島、
     石垣島でも急速に進む。いずれの島でも人々は分断されている》」

   『●「しかし、沖縄にはいまだ“戦後”は 
     一度たりとも訪れていない」…安倍昭恵氏には理解できたのだろうか?
   『●現在進行形の「身代わり」: 「反省と不戦の誓いを…
             沖縄を二度と、身代わりにしてはならない」
   『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
                …米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その1)
    《しかし、三上監督は最新作『標的の島 風かたか』で、さらに切迫した
     問題を沖縄から日本全国へ提起する。それは現在、安倍政権が
     進めている石垣島、宮古島、奄美大島、与那国島への
     大規模な自衛隊とミサイル基地の配備についてだ。政府は南西諸島の
     防衛強化を謳うが、その実態はアメリカが中国の軍事的脅威に
     対抗すべく打ち出した「統合エアシーバトル構想」にある》

   『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
                …米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その2)
   『●米中戦争の「防波堤」: 与那国駐屯地による「活性化」? 
                         「島民との融和」か分断か?

   『●島袋文子さん「基地を置くから戦争が起こる。
      戦争をしたいなら、血の泥水を飲んでからにしてほしい」


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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/115905

「驕れる人」久しからず 新基地 時空超えた想像力を
金平茂紀の新・ワジワジー通信(27)】
2017年7月20日 18:30 金平茂紀 辺野古新基地 辺野古埋め立て
金平茂紀


金平茂紀 (かねひら しげのり)
TBS報道記者、キャスター、ディレクター
1953年北海道生まれ。TBS報道記者、キャスター、ディレクター。2004年ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に「ホワイトハウスから徒歩5分」ほか。


 驕(おご)れる人も久しからず。「平家物語」冒頭の文章に含まれるこのセンテンスの重みを僕らは今思い知らされている。「安倍一強」などと中世の貴族のごとく栄華を極めたかのように語られてきた政権のありように、国民は今醒(さ)めた視線を送り始めている森友学園問題加計学園問題「共謀罪」法の強引な可決成立のさせ方、政権内での身内・お友だちに対する度を越した庇(かば)いよう、そして忘れてはならないのは、沖縄県の声に対して聞く耳を持たない強圧的姿勢、それらに向けられた国民の視線である。驕れる人も久しからず。

     (名護市辺野古の新基地建設が進む大浦湾内の
      海中の様子(牧志治さん撮影)=2017年7月)

 この「平家物語」に材をとって、平清盛の四男・知盛を主人公に描いた木下順二の戯曲に『子午線の祀り』がある。壮大な歴史叙事詩との確固とした評価を勝ちえた名作だ。つい最近、この戯曲の野村萬斎による新演出ステージをみる機会を得た。実にすばらしい舞台だった。クライマックスは平家が滅亡に至った壇ノ浦海戦だ。当初は劣勢だった源氏軍が、子午線を月が通過したことによる潮力の強力な変化で潮流が逆向きに変わったことから一気に攻勢にたち、ついには平家軍に打ち勝つという筋立てだ。グレゴリオ暦1185年5月2日の出来事とされている。

 平家側にいた当時8歳の安徳天皇は海に身を投じ死に至る。天皇家の正統性を証明する「三種の神器」とともに平家側の高位の者たちは次々に海に身を投げた。つまり集団入水自殺を遂げたのである。海上で展開された人間同士による戦争でも、月の軌道上の移動による潮流の変化という自然の摂理の前には人間など全くあらがうことができない。今から800年以上前にあったとされる海の上での人間の悲劇の根源にある冷徹な事実である。

 ダブルスタンダード(二重基準)を多用する指導者は信用できない。信頼されない。尊敬されない。驕れる人も久しからず。自国民に対しては「美しい日本の自然環境を守りましょう」と説きながら、他国民に対してなら「自然環境を壊すことも仕方がないだろう」と言えば、その指導者は人間としても失格だ。ところがそんな当たり前のことが、自国民である沖縄に限っては通じないのだ。ダブルスタンダード、問題ない。批判はあたらない適切な処置が講ぜられているものと考えております。いけない、官房長官話法がうつったか。

 北部沖縄の大浦湾海域は豊かな自然に恵まれ、とりわけサンゴの群生地もあって、生物多様性の生きた教科書と言われている。海と近接して生態系で深くつながっている「やんばるの森」は環境省が国立公園に指定している自然の宝庫だ。そんな場所に軍事基地やヘリパッドをつくろうという発想自体がまず正気の沙汰ではないのだ。

 ごく普通のアメリカ人100人を大浦湾に招いて、彼ら彼女らに海の美しさを見せたらいいああ、何て美しい海なんだこんな豊かで美しい海をもつあなたたちがうらやましいと言うだろう。キャンプ・シュワブの兵士やその家族だってそのことを本能的にわかっているから、これまでも大浦湾で潜水や水泳を堂々とやっていたそこを埋め立てて巨大なあなたたちアメリカ軍のための新基地をつくるというのだ。おかしいと思うでしょ? 北谷海岸に溢(あふ)れているアメリカ人ダイバーたちに聞いてみてもいい。大浦湾を埋め立てるなんて本当は馬鹿(ばか)げていると思うでしょう? 彼らは軽くウインクするだろう(イエス)。

 6月に僕は、大浦湾の通称チリビシという場所で潜ってみて群生するアオサンゴをみた。かなり大きなアオサンゴが垂直方向に成長していた。大浦湾にはアオサンゴやハマサンゴ、ミドリイシ、ユビエダハマサンゴなど多様なサンゴが生きている。直径5メートルくらいのハマサンゴは500年から1千年生きているそうだ。ミドリイシでさえ2メートルまでなるのには20年近くの歳月がかかると言われている。

 今月13日に、地元ダイバーたちが大浦湾に潜って、キャンプ・シュワブ内の「K9」護岸工事地点先端からわずか30メートルほどの海中にコブハマサンゴが生息していて、周囲をサカナたちが泳ぐ姿を確認したという。その護岸からは今も次々に砕石が海中に投入されている

 沖縄防衛局海上保安庁沖縄県警および本土派遣の警察官、砕石をピストン輸送する建設業者は、彼らから見れば「全員一心一丸となって」、逆から見れば「まるで、ぐるになって基地建設工事を推進している。今現在も彼らは時々刻々作業にまい進している。彼らの一人一人は、目の前に広がる美しい海が埋め立てられることを本当に望んでいるのか

 滅私は僕ら日本人の得意技だ反対派の人々が体を張って工事を止めようとしている。抗議船や手こぎのカヌーで海に繰り出す。圧倒的な物理的な力で排除される。美しい海の上を毎日のように防衛局や海保の警備艇が航行する。防衛局に借り上げられた漁船が海上をたゆたっている。それで決して少なくない日銭が銀行口座に振り込まれる。

 僕はその海上の実景をみながらもう一つの光景を幻視していた。平家が滅亡した壇ノ浦の海戦の頃からすでにこの大浦湾で生きていたサンゴを、800年以上の時を経て、今僕ら人間はそれを殺そうとしている。その「驕れる人たち」は、海を殺すばかりかその海で代々生活を営んできた漁業者たちから漁を奪おうとしている運用年数40年、耐用年数200年という設計仕様で巨大な軍事基地を、海を埋め立ててつくろうとしている

 できてしまえばもっと長く使われるかもしれない。嘉手納基地普天間基地もできてからもう70年以上がたっている。アオサンゴは100年単位で生きている。驕れる平家の時代から生きているのもいる。つくづく人間は愚かだと思う。それでいいはずはない。

(テレビ報道記者・キャスター)=随時掲載
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●「忌野清志郎が示す進むべき道」=「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」

2017年05月22日 00時00分21秒 | Weblog

[※ 三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



琉球新報のコラム【<金口木舌>忌野清志郎が示す進むべき道】(http://ryukyushimpo.jp/column/entry-491192.html)。

   『●これが民意なの?
    《「地震の後には戦争がやってくる軍隊を持ちたい政治家が
     TVででかい事を言い始めてる国民をバカにして戦争にかり立てる
     自分は安全なところで偉そうにしてるだけ
」。昔、有名なロック歌手が
     そう書いていた▼「日本国憲法第9条に関して人々はもっと興味を
     持つべきだ」という題名でつづったのは、四年前に亡くなった
     忌野清志郎さん。雑誌で連載していたエッセーをまとめた
     『瀕死(ひんし)の双六(すごろく)問屋』(小学館文庫)に収録されている》

   『●室井佑月さん:アベ様に「マスコミは甘すぎやしないか?…
              いっそう乱暴になるし、国民の知る権利が妨害」
   『●「それは風評でなくて現実だ」: 東電核発電人災の
       「大地を受け継い」だ人々の葛藤、引き裂かれた心
    《【今日が命日…忌野清志郎の「表現の自由を奪う圧力」との闘い、
     そして憲法9条への美しすぎるメッセージ】
     (http://lite-ra.com/2016/05/post-2205.html)》

   『●戦争法なんて要らない! 「武力による威嚇や武力の行使を
               …永久に放棄した日本の役割」を見失っている

 《今も支持され続けているミュージシャンの忌野清志郎さんは、8年前の5月に他界した。彼は「この国の憲法9条はまるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか?」という言葉を残している…▼日本は何を目指しているのか。忌野さんは「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」と説いた。彼こそ明確に進むべき道を示している》。

 (岸井成格さん、『サンデーモーニング』2017年5月7日)「どんどん好機到来…危機を煽れば何でもできる」、とデンデン王国「裸の王様」は思っているらしい。
 「機は熟した」? 「国民的な議論に値する」? 「我が軍」をつくり、アベ様は《「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」》したい、が本音ではないのか? 
 民意なき(と、ブログ主は信じたい、内閣支持率が5割を超える異常下でも…)、アベ様の壊憲の「道」は破滅へと繋がる。《忌野清志郎が示す進むべき道》から、大きく踏み外していることに、市民は気付い欲しいけれども…。《彼こそ明確に進むべき道を示して》くれているというのに。
 
   『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
      「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」
    《それは、自民党の憲法改正草案とはずばり「国民主権、平和主義、
     基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ
      先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
     (太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
     について、その本質をこう指摘している。
      〈一、国民主権の縮小
       一、戦争放棄の放棄
       一、基本的人権の制限〉》

   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
   『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
      憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」
   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 
       「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」
   『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
     押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」
   『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
                  ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」
   『●壊憲反対の不断の声を:  
     「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」
   『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
      「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」
   『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案… 
      「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?
   『「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
     一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚

   『●答えは「壊憲にNo!」。代案・対案など不要。
       自公の「お試し壊憲」になど、絶対に与してはイケナイ!


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http://ryukyushimpo.jp/column/entry-491192.html

<金口木舌>忌野清志郎が示す進むべき道
2017年5月7日 06:00

 今も支持され続けているミュージシャンの忌野清志郎さんは、8年前の5月に他界した。彼は「この国の憲法9条はまるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか?」という言葉を残している

▼平和を希求する「イマジン」を歌ったレノンさん。かっこいい9条に、安倍晋三首相は自衛隊の存在を明記し、2020年に施行する方針を示した。「戦争の放棄」「戦力の不保持」をうたった9条に、自衛隊をどう位置付けるのか

▼折しも憲法違反と批判を受けた安保関連法に基づき、海上自衛隊の護衛艦が米補給艦を防護する「武器等防護」が太平洋で実施された。政府は新任務の実績づくりを進める

▼去る大戦で、日本軍の被害を受けたアジアの人たちに今の動きはどう映るだろうか。改憲は日本だけの問題ではなく、アジア各国も注視する国際問題でもある

▼終戦から7年後、作家の坂口安吾さんは「拙者は戦争はしませんというのは、この1条に限って全く世界一の憲法」と記した。さらに「軍備や戦争を捨てたって、1等国にも2等国にも3等国にも立身するはずはないが、軍備や戦争を捨てない国は永久に1等国にも2等国にもなるはずがない」とも

▼日本は何を目指しているのか。忌野さんは「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」と説いた。彼こそ明確に進むべき道を示している
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●答えは「壊憲にNo!」。代案・対案など不要。自公の「お試し壊憲」になど、絶対に与してはイケナイ!

2017年05月20日 00時00分29秒 | Weblog

[※ 三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



リテラの水井多賀子さんの記事【安倍「護憲派の国民は少数になった」は嘘! 各社世論調査で改憲反対が増加、9条は6割以上が「改正不要」】(http://lite-ra.com/2017/05/-96.html)。

 《安倍首相は、「足元の政局や目先の政治闘争ばかりにとらわれ憲法論議がおろそかになることがあってはならない」と野党を批判。森友学園加計学園疑惑などは安倍首相に直接かかわる問題であり、さらには防衛省の南スーダン日報隠蔽担当大臣がまともに答弁できない共謀罪法案、今村雅弘前復興相の被災者冒涜発言など、国会を空転させているのは政権側だというのに、いけしゃあしゃあと責任を転嫁した》。


   『●2016年、17年の「報道の自由度ランキング」、
       2年連続72位なニッポン…「社会と政治も三流」


 《節穴責任》や、「そもそも」大見得や啖呵「云々」はどうなったのか? デンデン王国の「裸の王様」が責任を果たさず、《国会を空転させているのは政権側だというのに、いけしゃあしゃあと責任を転嫁》している、目もあてられない状況。「《メディアが三流》なのですから、《社会と政治も三流》ということですね…」。

   『●「政治家にしてはいけないレベルの人材を
     チヤホヤして勘違いさせ、党を挙げて見抜けない「節穴責任」」
   『●「言論の府にいる資格」はあるのか? 辞任ではなく、
            「間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」べき

 壊憲の議論? 対案・代案? 《具体的な提案》? 答えは「壊憲にNo!」、対案・代案など不要。第一、「ト」な自民党「壊憲」草案は一体どこにいったのか? ようやく「ト」な本質に気付き始めた人が増えている、あの《国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限》な壊憲案は何処に?

   『●「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
     一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚


 「お試し壊憲」に絶対に与してはイケナイ。【ここがおかしい 小林節が斬る!/細野代議士の「改憲提案」は論点がズレている】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/204666)の記事の様に、「民」と共に「進」む気の無い議員が、率先して自公の御先棒を担ぐなんて、○○丸出し。「環境権」や「教育無償化」などダマクラかされて、あの「裸の王様」・独裁者に僅かでも「壊憲」させてしまえば、ダムが決壊するが如く、ニッポンの破滅は目に見えている。《憲法はファシズムの流れに抵抗する最後の砦》、それを失っていいのか?

   『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
      「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」
    《それは、自民党の憲法改正草案とはずばり「国民主権、平和主義、
     基本的人権の尊重3つをことごとく否定する中身だからだ
      先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
     (太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
     について、その本質をこう指摘している。
      〈一、国民主権の縮小
       一、戦争放棄の放棄
       一、基本的人権の制限〉》

   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
   『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
      憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」
   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 
       「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」
   『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
     押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」
   『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
                  ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」
   『●壊憲反対の不断の声を:  
     「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」
   『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
      「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」
   『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…
      「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?

 そして今、支離滅裂なアベ様の暴走が。

   『●「我が軍」的自衛隊の「違憲」状態を「合憲」へと改めず、 
                憲法を「壊憲」して「違憲」を解消する!?
   『●壊憲…英BBC「安倍首相と稲田防衛相は、
     日本の平和憲法を廃止しようとしているナショナリスト」
    「そして、もっとストレートに9条に第三項を追加し、「我が軍」的自衛隊の
     存在を明記するそうです。前項とどのように矛盾なく追記するのか、
     支離滅裂です。いずれ、いや、すぐさま、そのアベ様の自ら生みだした
     破壊的「矛盾」を解消するために、壊憲に壊憲を重ね、「戦争放棄」
     「戦力不保持」は消し去られ、「世界の平和と安全のために積極的に
     貢献する」(岸井成格さん、『サンデーモーニング』2017年5月14日)
     ために「我が軍」は米国のための戦争に出兵…」

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http://lite-ra.com/2017/05/-96.html

安倍「護憲派の国民は少数になった」は嘘! 各社世論調査で改憲反対が増加、9条は6割以上が「改正不要」
2017.05.03


     (首相官邸HPより)


安倍首相が今年中には憲法改正の一手を打つと宣言

 本日5月3日、日本国憲法の施行から70年を迎えた。しかし、この記念日にあわせて、安倍首相は“年内中の宣戦布告”を行った。
 中曽根康弘元首相が会長を務める「新憲法制定議員同盟」が1日に開催した「新しい憲法を制定する推進大会」に出席した安倍首相は、「足元の政局や目先の政治闘争ばかりにとらわれ憲法論議がおろそかになることがあってはならない」と野党を批判。森友学園加計学園疑惑などは安倍首相に直接かかわる問題であり、さらには防衛省の南スーダン日報隠蔽担当大臣がまともに答弁できない共謀罪法案、今村雅弘前復興相の被災者冒涜発言など、国会を空転させているのは政権側だというのに、いけしゃあしゃあと責任を転嫁した。
 そして、安倍首相は憲法改正について、堂々とこう宣言したのだ。

   「機は熟した。今求められているのは具体的な提案だ。
    理想の憲法の具体的な姿を自信を持って国民に示すときで、
    しっかりと結果を出さなければならない」
   「この節目の年に必ずや歴史的一歩を踏み出す。
    新しい憲法を作っていくことに全力を傾けると誓う」

 節目の年に歴史的一歩を踏み出す──つまり、今年中には憲法改正の一手を打つと宣言したのである。
 ちょっと待ってほしい。改憲に「全力を傾ける」と誓う前森友学園疑惑の真相究明のために昭恵夫人を国会に招致するなど全力を傾けるべき目下の課題があるだろう。しかも、この日のスピーチで安倍首相は、こんなことも言った。

   「憲法を不磨の大典と考える国民は非常に少数になってきた。
    もはや改憲か護憲かといった抽象的で不毛な議論から
    卒業しなくてはならない」


読売の調査でも改憲賛成反対が互角、NHKの調査では改憲不要が急増

 とんだ詭弁だ。こちとら忘れてなどいない。2014年の解散総選挙では、安倍首相は「アベノミクス」一辺倒で憲法改正はおろか安保法制の話などほとんど口にしなかった。さらに昨年の参院選の遊説では、ついに一度も憲法改正に言及しなかった。これで「不毛な議論」も何もあるはずがはな。国民は安倍政権に白紙委任したわけではないのだ。
 にもかかわらず安倍首相は、選挙が終わるとすぐさま「憲法改正の必要性を訴えていく」(14年総選挙後の会見)などと言い出し、昨年の参院選後も「(改憲へ)橋がかかったと思う」「(自民党改憲案を)実現していくのは総裁としての責務」「わが党の案をベースにしながら3分の2を構築していく。これは政治の技術と言ってもいい」と、選挙中に俎上に載せなかった憲法改正があたかも争点であったかのように振る舞ったのである。
 国民からの信任もないまま、しかも国民の権利や自由を制限し独裁を許すという自民党の憲法改正草案の危険な内容にはまったく踏み込まないまま、勝手に憲法改正に「全力を傾ける」ことなど言語道断の暴走だ
 しかし、この総理の横暴さに、国民も気づきはじめているのではないか。憲法記念日にあわせて実施された各社の世論調査の結果には、そうした国民の危惧が表れていたからだ。
 まず、憲法改正する必要があるか否かという質問に対しては、朝日新聞は「変える必要はない」が50%、「変える必要がある」は41%と反対が上回り、改憲派の読売新聞も「改正する方がよい」49%、「改正しない方がよい」49%と拮抗。NHKは「必要」43%、「必要ない」34%という数字となった。NHKの場合、同じ調査方法をとった前回02年には「必要」が58%、「必要ない」が23%だったため、改憲に賛成する人は大幅に数が減り、改憲に反対する人が増えた結果となった。
 しかも、より具体的に「憲法9条を改正する必要があると思うか」という質問では、朝日新聞が「変えるほうがよい」が29%、「変えないほうがよい」が63%。JNNも「9条改正に賛成」が31%、「反対」が56%と、過半数以上が9条の改正に反対。読売新聞でも、9条については「解釈や運用で対応するのは限界なので改正する」が35%に対し、「これまで通り、解釈や運用で対応する」が42%、「厳密に守り、解釈や運用では対応しない」18%と、改正に反対する意見が60%を占めた。また、NHKも「必要があると思う」が25%、「必要はないと思う」が57%と改正反対が半数を超え、「9条は日本の平和と安全にどの程度役に立っているか」という質問には、「非常に役に立っている」が29%、「ある程度役に立っている」が53%と、「役に立っている」と回答した人が調査以来はじめて8割を超えた


あの読売新聞の調査でも9割の人が現行憲法を評価

 さらに、読売では「憲法が日本の社会で果たしてきた役割」という質問で、「大いに評価」が27%、「多少は評価」が59%で、89%の人が現行憲法を評価するという結果に。同じく朝日でも、いまの憲法が「日本にとってよかった」とする回答は89%に上った
 逆に、「改憲は優先的に取り組むべき課題だと思うか」という質問では、朝日が「優先的に取り組むべき課題」と回答した人が33%に対し、「そうは思わない」62%と圧倒的な数字が出た。これはNHKでも同じで、「国の政治に優先的に取り組んで欲しいこと」(3つまで回答)という質問では、「社会保障や福祉政策」と答えた人がトップで62%、「景気・雇用対策」55%、「少子化対策や教育政策」37%とつづいた。一方、「憲法改正」は最下位、たったの6%だったのだ。
 日本の平和の役に立ってきた9条は変える必要はない。憲法改正の議論より、社会保障や福祉に力を入れるべき──。こうした世論調査の結果は、安倍首相の姿勢とはまったく相容れないものだ。とくに国民の9条への評価は、9条を目の敵にする安倍首相と真っ向から対立する。
 だが、こうして声が数字になっても、我田引水なこの総理は無視するのだろう。しかし、憲法はファシズムの流れに抵抗する最後の砦だ。憲法施行70年という記念の年に、独裁総理の傍若無人を許すわけにはいかない

水井多賀子
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●壊憲…英BBC「安倍首相と稲田防衛相は、日本の平和憲法を廃止しようとしているナショナリスト」

2017年05月15日 00時00分02秒 | Weblog


日刊スポーツのカラム【政界地獄耳/憲法施行70年の“歴史的1歩”】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1817275.html

 《★この動きを国内メディアではなく、英BBCは「安保関連法事実上憲法を無視し、自衛隊は同盟国を守ることができる」とし、「安倍首相と稲田防衛相は、日本の平和憲法を廃止しようとしているナショナリストだが、平和憲法の廃止はほぼ不可能だ。そのため安倍首相は、安保関連法を強引に成立させた」…。今日3日は憲法施行70年だ》。

 「平和憲法」が風前の灯火。

   『●日本国憲法第九条「国権の発動たる戦争と、
      武力による威嚇又は武力の行使は、永久にこれを放棄する」
    「「戦後70年、日本は国家として他国民を誰一人殺さず、
     また殺されもしなかった。非戦を貫けたのは、戦争の放棄を定めた
     憲法9条があったからにほかならない」。一方、壊憲はどんどんと進み、
     沖縄の高江辺野古では沖縄差別、沖縄イジメ、沖縄破壊が進む。
     番組中でダグラス・ラミスさんは述べています、
     「(沖縄)…米軍基地はアメリカという帝国の単なる手段ではなく 
     米軍基地は植民地です アメリカの占領する縄張りなのです」。
      アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること…
     「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」。アベ様、
     自公議員や翼賛野党議員が好き放題に壊憲させていていいのか?
     そんな議員に投票する人たちは、そんなに「人殺し」に行きたい
     のだろうか?、そんなに「大量殺人」に行きたいのだろうか?」

   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 
      「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」
   『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
               …米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その1)

   『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
               …米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その2)

   『●サーロー節子さん「自分の国に裏切られ、
      見捨てられ続けてきたという被爆者としての思いを深くした」
   『●「外交音痴、政治音痴、もう政治家とは呼べない領域」な
            失言王・萩生田光一氏…成果無しなアベ様外交
   『●歴史学者らの公開質問状に、「侵略の定義は  
       国際的にも定まっていない」というアベ様はどう応えるのか?
   『●「軍事的対応ではなく、緊張緩和に知恵を絞り、
      外交努力を重ねることこそが平和国家を掲げる日本の役割」
   『●番犬様を諌めることもなく「海自、米空母と訓練検討」…
          「あくまでも非軍事的解決の道を探るべきである」
   『●高畑勲監督より三上智恵監督へ、
      「あなたがつくっているような映画が、次の戦争を止める」
   『●山内康一氏「『米国の軍事力行使を日本は支持する』
          …戦争を積極的に肯定…重大かつ危険な発言」
   『●阿部岳記者「桐生悠々は訓練よりも
     「実戦が、将来決してあってはならない」ことを訴えた…先見の明は…」
    「《▼桐生悠々訓練よりも「実戦が、将来決してあってはならない
     ことを訴えた。…先見の明は、その後の空襲被害が証明している。
     (阿部岳)》
      東京新聞のコラム【筆洗】では、この「関東防空大演習を嗤(わら)ふ
     という論説は「日本の新聞史上、特筆すべき名論説」と言っています」

   『●「平和憲法」が風前の灯火: 壊憲の坂道を転げ落ち、
         アベ政権と与党自公は戦争へと火に油を注いでいる

   『●戦争法なんて要らない! 「武力による威嚇や武力の行使を
               …永久に放棄した日本の役割」を見失っている
   『●大見得を未だに実行しないウソ吐き…
     森裕子さん「安倍首相の存在そのものが、私は憲法違反だと思います」

    「立憲主義を理解せず、壊憲を公言するアベ様ら、与党・自公や
     「癒」党・お維が唱える《国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、
     基本的人権の制限》ななニッポンで良い訳がない。アベ様らが破壊して
     おきながら「環境権」や「教育無償化」で「お試し壊憲を提案する矛盾、
     いい加減さ、そんなものに騙されて憲法改「正」という名の改「悪」を
     一歩でもアベ様らに許せば、あとは、壊憲の坂道を一気に駆け下るだけ。
     さんざん憲法を蔑にし、無視し、強行採決で戦争できる国へと変貌していく、
     今のアベ様のやり方を見れば、「お試し壊憲」など絶対許してはならない
     ことは自明」

 「お試し壊憲」など以ての外、騙されてはいけない。《国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限》でいいのか?
 東京新聞の記事【憲法施行70年】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017050302000138.html)によると、《改憲勢力は、国会議員の任期延長特例や教育無償化など、比較的国民の理解を得やすい分野から改憲を目指す方針》…だそうです。騙されてはいけない。


   『●あざとい「“味見”」・お試し壊憲=「憲法の自殺」:
         「小さく産んで」、九条壊憲へと「大きく育てる」

 《九条のリアリズム》を怖れないアベ様ら。自分たちは安全地帯に居て、市民の子や孫を「人殺し」に行かせる…《国を滅ぼす》愚行。
 東京新聞の社説【憲法70年に考える 9条の持つリアリズム】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017050302000156.html)によると、《日本国憲法が施行されて七十年。記念すべき年ですが、政権は憲法改正を公言しています。真の狙いは九条で、戦争をする国にすることかもしれません。七十年前の一九四七年五月三日、東京新聞(現在の中日新聞東京本社)に憲法担当大臣だった金森徳次郎は書いています。<今後の政治は天から降って来る政治ではなく国民が自分の考えで組(み)立ててゆく政治である。国民が愚かであれば愚かな政治ができわがままならわがままな政治ができるのであって、国民はいわば種まきをする立場にあるのであるから、悪い種をまいて収穫のときに驚くようなことがあってはならない>》《「戦後、首相にもなったジャーナリストの石橋湛山には、こんな予言があります。  軍拡なら国を滅ぼす  <わが国の独立と安全を守るために、軍備の拡張という国力を消耗するような考えでいったら、国防を全うすることができないばかりでなく、国を滅ぼす> これが九条のリアリズムです。「そういう政治家には政治を託せない」と湛山は断言します。九条の根本にあるのは国際協調主義です。不朽の原理です》。

 そして、もっとストレートに9条に第三項を追加し、「我が軍」的自衛隊の存在を明記するそうです。前項とどのように矛盾なく追記するのか、支離滅裂です。いずれ、いや、すぐさま、そのアベ様の自ら生みだした破壊的「矛盾」を解消するために、壊憲に壊憲を重ね、「戦争放棄」「戦力不保持」は消し去られ、「世界の平和と安全のために積極的に貢献する」(岸井成格さん、『サンデーモーニング』2017年5月14日)ために「我が軍」は米国のための戦争に出兵…。

   『●「我が軍」的自衛隊の「違憲」状態を「合憲」へと改めず、
                憲法を「壊憲」して「違憲」を解消する!?

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http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1817275.html

政界地獄耳
2017年5月3日8時36分
憲法施行70年の“歴史的1歩”

 ★防衛省、海上自衛隊にとっては歴史的な1歩といえる。海上自衛隊のヘリコプター搭載型の護衛艦「いずも」が、米軍の補給艦「リチャード・E・バード」防護(米艦防護)任務に就いたのだ。昨年3月に施行された安保関連法の自衛隊法改正で認められた、他国軍の武器等防護を初めて実行したことになる。米軍と陸海空の各自衛隊は、日米合同演習などでも共同歩調を取ることの制限を課せられており、軽微な任務であっても「ここまで来たか」と感慨にふけるOBや現役の幕僚も多いだろう。

 ★だが、なぜそれがままならなかったのか。憲法と自衛隊法によって戦争を放棄し、自衛権にせよ、戦争につながるものを徹底的に放棄した結果だ専守防衛に徹することを義務付けられた自衛戦力は、空母の保有や航続距離の長い航空機にも制限が設けられた。「いずも」は他国では軽空母とみなされる場合もあるが、日本では護衛艦として就航。また他国と共同で作戦行動を行うことは集団的自衛権の行使とみなされ、運用には慎重さが必要だった。今回の任務は集団的自衛権の行使とは言わない。

 ★この動きを国内メディアではなく、英BBCは「安保関連法は事実上憲法を無視し、自衛隊は同盟国を守ることができる」とし、「安倍首相と稲田防衛相は、日本の平和憲法を廃止しようとしているナショナリストだが、平和憲法の廃止はほぼ不可能だ。そのため安倍首相は、安保関連法を強引に成立させた」との解説付きの記事を書いた。政権による新しい解釈と関連法改正が憲法を超える事態を容認した結果が、「いずも」の作戦につながったわけだ。今日3日は憲法施行70年だ。(K)※敬称略
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●大見得を未だに実行しないウソ吐き…森裕子さん「安倍首相の存在そのものが、私は憲法違反だと思います」

2017年05月14日 00時00分26秒 | Weblog

[※ 三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



産経ニュースの記事【【憲法施行70年】自由党・森裕子参院会長 「安倍首相の存在そのものが憲法違反だ」「自由党はどんな憲法改正にも反対する!」】(http://www.sankei.com/politics/news/170503/plt1705030079-n1.html)。

 《安倍晋三首相の存在そのものが、私は憲法違反だと思います》。
 《人権をないがしろにするその最たるものが戦争であります。…最後に、自民党があの醜悪な憲法草案で削除した、憲法第97条。本当にすばらしい文章です》。

 「つぶやき」で知りました。産経系のアベ様宣伝に目を通すことはありませんので、気付きもしませんでした。森裕子森ゆう子)さんのスピーチ。

   『●今が「辞任」させる秋であり…市民に「忖度」する
      政治家や政党はどちらか?、いま、理解するべき
    「《私もも一切この認可にも、あるいは、この国有地の払い下げにも
     関係ない」「私やが関係していたということになれば、間違いなく
     総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げて
     おきたい》と大見得を切りました

 いつになったら大見得・啖呵を実践するのでしょうか。壊憲なんてしている場合ではないはずですが? 与党・自公からも何の声も上がらない不思議。一体何を怖れているのでしょうか。

 さて、デンデン王国「裸の王様」の「政」でいいのでしょうか? 立憲主義を理解せず、壊憲を公言するアベ様ら、与党・自公や「癒」党・お維が唱える《国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限》なニッポンで良い訳がない。アベ様らが破壊しておきながら「環境権」や「教育無償化」で「お試し壊憲」を提案する矛盾、いい加減さ、そんなものに騙されて憲法改「正」という名の改「悪」を一歩でもアベ様らに許せば、あとは、壊憲の坂道を一気に駆け下るだけ。さんざん憲法を蔑にし、無視し、強行採決で戦争できる国へと変貌していく、今のアベ様のやり方を見れば、「お試し壊憲」など絶対許してはならないことは自明。

   『●日本国憲法第九条「国権の発動たる戦争と、
      武力による威嚇又は武力の行使は、永久にこれを放棄する」
    「「戦後70年、日本は国家として他国民を誰一人殺さず、
     また殺されもしなかった。非戦を貫けたのは、戦争の放棄を定めた
     憲法9条があったからにほかならない」。一方、壊憲はどんどんと進み、
     沖縄の高江辺野古では沖縄差別、沖縄イジメ、沖縄破壊が進む。
     番組中でダグラス・ラミスさんは述べています、
     「(沖縄)…米軍基地はアメリカという帝国の単なる手段ではなく 
     米軍基地は植民地です アメリカの占領する縄張りなのです」。
      アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること…
     「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」。アベ様、
     自公議員や翼賛野党議員が好き放題に壊憲させていていいのか?
     そんな議員に投票する人たちは、そんなに「人殺し」に行きたい
     のだろうか?、そんなに「大量殺人」に行きたいのだろうか?」

   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 
      「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」
   『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
               …米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その1)

   『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
               …米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その2)

   『●サーロー節子さん「自分の国に裏切られ、
      見捨てられ続けてきたという被爆者としての思いを深くした」
   『●「外交音痴、政治音痴、もう政治家とは呼べない領域」な
            失言王・萩生田光一氏…成果無しなアベ様外交
   『●歴史学者らの公開質問状に、「侵略の定義は  
       国際的にも定まっていない」というアベ様はどう応えるのか?
   『●「軍事的対応ではなく、緊張緩和に知恵を絞り、
      外交努力を重ねることこそが平和国家を掲げる日本の役割」
   『●番犬様を諌めることもなく「海自、米空母と訓練検討」…
          「あくまでも非軍事的解決の道を探るべきである」
   『●高畑勲監督より三上智恵監督へ、
      「あなたがつくっているような映画が、次の戦争を止める」
   『●山内康一氏「『米国の軍事力行使を日本は支持する』
          …戦争を積極的に肯定…重大かつ危険な発言」
   『●阿部岳記者「桐生悠々は訓練よりも
     「実戦が、将来決してあってはならない」ことを訴えた…先見の明は…」
    「《▼桐生悠々訓練よりも「実戦が、将来決してあってはならない
     ことを訴えた。…先見の明は、その後の空襲被害が証明している。
     (阿部岳)》
      東京新聞のコラム【筆洗】では、この「関東防空大演習を嗤(わら)ふ
     という論説は「日本の新聞史上、特筆すべき名論説」と言っています」

   『●「平和憲法」が風前の灯火: 壊憲の坂道を転げ落ち、
         アベ政権と与党自公は戦争へと火に油を注いでいる

   『●戦争法なんて要らない! 「武力による威嚇や武力の行使を
               …永久に放棄した日本の役割」を見失っている

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http://www.sankei.com/politics/news/170503/plt1705030079-n1.html

2017.5.3 20:05
【憲法施行70年】
自由党・森裕子参院会長 「安倍首相の存在そのものが憲法違反だ」「自由党はどんな憲法改正にも反対する!」

     (憲法集会であいさつする自由党の森裕子氏
       =3日午後、東京都江東区(飯田英男撮影))

 自由党の森裕子参院会長は3日、東京・有明で護憲派が開いた集会に出席し、「安倍晋三首相の存在そのものが憲法違反だ」と訴えた。

 発言全文は次の通り。



 憲法制定70周年の記念すべき本日、皆さんとともに確認させていただきたい。自由党は平和憲法を守り、国民の生活が第一の政治を実現する。そのために皆さんとともに闘ってまいりたいと思います。

 安倍晋三首相の存在そのものが、私は憲法違反だと思います

 平成25年6月26日の参院本会議の議事録、後でネットで検索してみてください。あの時に憲法違反のかどで参院では(生活、社民、みどりの風3党が首相の問責決議案を提出し)、安倍首相は(旧民主党など野党の賛成多数で)問責決議、可決されました。

 憲法63条では、内閣総理大臣はじめ閣僚は国会で説明を求められたら、会議に出席しなければならない。そして質問に答えなければならないんです。でも皆さん、今の国会も、安倍首相の答弁見ていかがですか思い上がりも甚だしい

 この間も、民進党の蓮舫代表の(参院)予算委員会の質問の時に「午前中の質問を聞いていないんですか。何度も言ったじゃないですか」と、そういう言い方をしています。おかしいんですよ。これ。何度、質問されてもきちんと答える。なぜならば、国会は憲法に規定された選挙で正当に選ばれた国民の代表がつどっているところですその国会をないがしろにする

 3年前にも問責決議可決をされましたが、今こそ、この大切な憲法を踏みにじっている安倍内閣に対してNOを突きつけなければならないと。皆さんとともに確認をさせていただきたいと思います。

 先ほどNHK、収録だったのですが、憲法70周年の特集番組に私も出席しました。驚いたのは自民党です。あの自民党の(24年の)憲法草案、「あれは野党の時にたまたま作っただけだと言っていました。「もう、4分の3国会議員が替わったのでもう、あまり意味がない」とそのようなことも発言していました。とんでもありません。みなさん。あの自民党憲法草案の思想そのものは変わっていない97条基本的人権尊重これを削除した。ここが一番問題です。

 人権をないがしろにするその最たるものが戦争であります。私たち自由党は、日本国憲法の国民主権基本的人権の尊重平和主義、そしてもう一つ、国際協調。この4つの原則を踏みにじる、どんな憲法改正にも反対をしてまいりたいと思います。

 昨年の新潟県知事選。みなさん、ありがとうございました。初めて新潟で、原発再稼働を最大の争点にして、市民と野党の共闘で大勝利をいたしました。市民と野党がともに闘えば、必ず勝てるということを証明しました。

 権力の暴走はとどまることを知りません。その権力の暴走を食い止め、国民の生活が第一の政治を実現する。そして子供たちの未来に平和、そのために皆さん、どうかともに闘ってください。評判の悪い小沢一郎自由党代表が進めてきた、評判の悪い小選挙区制度なんですが、実はこれは、政権交代をまるでオセロゲームのように、政権交代を実現できる制度なんです。本当ですよ、これ。

 とにかく野党が一つになって、そして市民の皆さんと一緒に闘う。必ず政権交代を実現できる。そうでなければもう、この権力の暴走をくい止めることはできません。最後に、自民党があの醜悪な憲法草案で削除した憲法第97条。本当にすばらしい文章です。みなさんと一緒に共有し、ごあいさつとさせていただきたいと思います。


   日本国憲法第97条
      この憲法が国民に保障する基本的人権は、
      人類の多年にわたる自由獲得の成果であって、
      これらの権利は過去幾多の試練に耐え、
      現在および将来の国民に対し、
      侵すことのできない永久の権利として信託されたものである


 みなさん、ともにがんばりましょう。ありがとうございました。
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●「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚

2017年05月09日 00時00分47秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2016年12月22日)↑]



沖縄タイムスの稲嶺幸弘記者のコラム【[大弦小弦]海の声が知りたくて 君の声を…】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/95092)。

 《▼通信手段がなかった遠い昔、人は好きな人に会いたい時、風や波の音に耳を澄ませて相手の声を探し、自分の声を届けようとしたのかもしれない。恵みの海は、たくさんの記憶が残る場でもあった ▼そんな「海」が、目の前で殺されていく》。

   『●「菅官房長官は徹底抗戦の姿勢を崩さない
     翁長知事を念頭に、「わが国は法治国家だ」と牽制」だって!?

 松下竜一さんらの提起した「海は誰のものか?」「環境権」。いまや「環境権」は、アベ様ら自公の「お試し壊憲に悪用されようとしており、その一方で《海を殺す》愚行。「海」はアベ様やその取り巻き連中のものなのか?、番犬様・米軍のものなのなのか?
 畏敬の念も無く、何の躊躇もなく《海を殺す》人達。《悲痛な海の声》は聞こえないらしい。あまりに愚か。

   『●『松下竜一未刊行著作集4/環境権の過程』読了(5/8)
    《国民はすべて健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」
     (憲法二十五条)を有し、「幸福を追求する権利は尊重される」
     (憲法十三条)のであってみれば、それを充足するための
     よりよい環境に住む権利は基本的人権であり、それはだれからも
     侵害されない―――〈環境権〉とは、端的にいえばこのような法理であり、
     まこと私たちしろうとに理解されやすく、共感は濃い。/もっといえば、
     海の問題でこの法律はきわ立って来る。従来、海を埋め立てるには
     当該海域の漁業者が漁業権放棄をすませれば全手続きは完了した。
     背後地住民に海への権利はなく、一片の発言も認められない。だが
     〈環境権〉は、海に対する住民の権利を鋭く主張する。なぜなら、
     海は万人共有のものであり環境の主要因子だからである》

   『●海は誰のもの? ~繰り返される過ち~
   『●上関町長選での非常に残念な結果
   『●「「アイドル」を守れ!」 『週刊金曜日』
      (2014年6月6日、994号)についてのつぶやき
    「取材班【漁業補償に5年間で約36億円か 政府、「辺野古
     移設強行へ】、「民意を無視する新基地建設の強硬は、
     新たな「島ぐるみ闘争」への始まりになる」。松下竜一さんは
     「海は誰のものか?」を問うた。そして、今、沖縄と各地の原発問題で」

   『●「岩礁破砕許可」というルールを曲げてでも辺野古破壊…
            ルール無用の無「法治国家」デンデン王国の実態

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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/95092

[大弦小弦]海の声が知りたくて 君の声を・・・
2017年4月27日 07:25 稲嶺幸弘

 〈海の声が知りたくて 君の声を探してる…〉。携帯電話のCMソングにもなってヒットした県出身グループ・ビギンの「海の声」の印象的なフレーズである。海に足を運べば自然に口ずさんでしまうだろう

▼通信手段がなかった遠い昔、人は好きな人に会いたい時、風や波の音に耳を澄ませて相手の声を探し、自分の声を届けようとしたのかもしれない恵みの海は、たくさんの記憶が残る場でもあった

そんな「海」が、目の前で殺されていく。名護市辺野古での新基地建設に向け、袋に詰められた石材がクレーンにつるされ、大浦湾に次々と沈められていく光景をテレビで見ながら息を飲んだ

▼目を疑ったのは、日米の関係者が石材を投入する前のセレモニーで、工事開始を告げるスイッチを笑顔で押していたことだ。「海を殺すことに心が痛まないのだろうか。いや痛むまい。所詮(しょせん)彼らにとって目の前の海は、工事現場でしかないのだから

▼今後工事が進めば、護岸で埋め立て予定地の周りを囲み、年度内にも大量の土砂が投入される。貴重なサンゴの生態系は脅かされ、絶滅危惧種のジュゴンにも致命的な影響を与えるだろう

壊されるのは自然だけではない人々の記憶もそうだろう。「さようなら」「助けて」。静かな海に耳を澄ませば、そんな悲痛な声が聞こえてくる。(稲嶺幸弘
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●「都女性活躍推進大賞…当の本人は不思議な気持ちになった。いったい「活躍」とは何なのか」?

2017年03月02日 00時00分51秒 | Weblog


東京新聞の大西隆氏のコラム【【私説・論説室から】生きて「在る」という活躍】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017022202000144.html)。

 《ならば、重度障害者の存在価値を見いだし、育んでいくのも周りの人々。それは社会の価値観を豊かに広げるだろう。重度障害者は、地域に生きて「在る」だけで「活躍」しているといえるのではないか》。

   『●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?
   『●教育再生: 喜んで戦場に行ける子供たち、
     「搾取会社」で喜んで働く「歯車」となる学生を育てたいらしい
    《【私説・論説室から】
     「幸福度」高める教育こそ
 …
      成熟社会の景色を眺めれば、「強い日本」ではなく「幸せな日本」を
     目指したい。国家より人間本位の教育こそが重要だと思う。…
      近年の幸福研究では、衣食住が足りていれば、お金、物、地位、
     名誉ではさして幸福度は高まらない。人との助け合い、
     地域のつながり、自分らしさを大切にする生き方がカギを握るという。
     子どもの「幸福力」を培う教育への転換を考えるべき時代だ大西隆)》

 《都女性活躍推進大賞…当の本人は不思議な気持ちになった。いったい「活躍」とは何なのか》?、という問い。コラムの云う一つの答えは、《地域に生きて「在る」だけで「活躍」しているといえるのではないか》。人の「内在的価値」といった意味でしょうか。

   『●『松下竜一未刊行著作集4/環境権の過程』読了(2/8)
    《若者の流出に対する志布志の人たちの考えは面白い。若者が都会に
     働きに出て送金して来るのはやむをえないじゃないか。
     その若者たちが時折帰郷するときのために、あくまでも美しく静かな町を
     残しておくのだという》
    《「あなたの息子さんが疲れて帰郷して来るとき、せめて憩いを与えるような
     美しい故郷を守り通すのが、われわれの務めではないでしょうか」…
     今までの開発論議で常に欠落していたのは、自然愛好的心情論であった》
    《…漁業者が放棄したのは漁業権にすぎない。埋め立て海域で漁業を営む
     権利を放棄したに過ぎない。しかして、海は厳然として残るはずである。
     海そのものを売買する権利などは誰にもありえない
     魚業権の放棄されたあとの海は、誰のものなのか。それは誰のものでも
     あるまいし、同時に誰もの共有物だろう。私企業が、漁業権を買い上げた
     からといって、それがあたかも海そのものまで買い上げたかの如く
     専横に海を埋め立てることが許されるとは呆れ果てるばかりである》
    《漁業権さえ買い上げれば海を占有できるなどということが許され続けて来た
     こと自体、不思議なほどである。…今の社会機構が、「物の生産高計算」
     でしか評価基準を持たぬゆえ…。/海というものの評価の中で、実は
     生産高での計算はもっとも矮小な評価でしかなく、万人が来て海を楽しむ
     価値は、計算を超えて巨大なはず、その楽しみは万人がもつ権利であり、
     それこそが環境権なのである(私は安易に、海を楽しむ価値と書いて
     しまったが、それではまだ卑小ないいかただという気がする。
     海がそこに存在するその存在自体の価値というべきか)》

   『●東京電力原発人災で失われた内在的価値

 この歪んだ社会・デンデン王国ニッポンに…。

   『●「容疑者の“弱者を排除すべし”という主張は
      現在の日本社会において決して特殊なものではない」
   『●アベ様参院選公約「子育て…」: 「3歳児、おなかすいて盗んだ」 
                      …アベ様のニッポン、病んでいないか?
   『●差別主義者を東京「ト」知事にできる、
      そんなニッポンの社会そのものが歪んでいる
   『●2016年報道の自由度ランキング72位: 
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪
    《森達也監督…政治が一流だけど、メディアは三流なんて国はありません
     メディアは二流ならば社会も二流なんです。相互作用ですから。
     「国境なき記者団」が発表する「報道の自由度ランキング」でも、
     上位に位置するノルウェーデンマークスウェーデンは、僕から見れば
     確かに政治も一流だし、社会も成熟していると感じます。
     2010年に自由度11位だった日本のメディアが、2016年には72位にまで
     下落しました。ならばメディアだけではなくて政治も国民も、同じように下落
     したということです。今のこの国のレベルは途上国以下

   『●政治家の浅ましさ、政治の貧困: 
     「あたかも完璧な貧困者でないと許さないかのような社会」は病んでいる

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017022202000144.html

【私説・論説室から】
生きて「在る」という活躍
2017年2月22日

 東京都の小池百合子知事からはナシのつぶて、という。ひと月ほど前に手紙をしたためた東大和市の海老原宏美さん(39)。どうしても尋ねてみたいことがあったらしい。

 地域の障害者の自立生活を一意専心で支えてきた。彼女自身も難病の脊髄性筋萎縮症を患い、人工呼吸器で命をつなぐ重度障害者。

 その取り組みが評価され、さる一月、本年度の都女性活躍推進大賞に輝いた。喜ばしい話なのだが、当の本人は不思議な気持ちになったいったい「活躍」とは何なのか。スポーツや芸術、企業活動にしろ、業績を上げ、感銘を与え、世間の脚光を浴びることか。

 そうだとすれば、人工呼吸や経管栄養が欠かせない人、意思疎通ができない人、意識の有無さえはっきりしない人、そういう重度障害者が「活躍」するのは難しい。

 彼女は言う。縄文杉はただの木でしかないのに、富士山は盛り上がった土の塊にすぎないのに、人々は感動し、すがすがしい気持ちになる。そこに価値を創造し、また発見する力が、人々の心に備わっているから、と。

 ならば、重度障害者の存在価値を見いだし、育んでいくのも周りの人々。それは社会の価値観を豊かに広げるだろう。重度障害者は、地域に生きて「在る」だけで「活躍」しているといえるのではないか。

 賞の贈呈式で、そう問いかけた手紙を知事宛てに託した。届いているか。 (大西隆
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