松尾スズキ率いる劇団「大人計画」の芝居を世田谷パブリックシアターで見る。(27日夜)
この劇場は2002年の「You are the Top」以来ですが、座席が大きすぎないわりに舞台が大きくていいですね。人気チケットで劇場最後尾しかとれなかったけど、すごく見やすいです。
芝居の感想ですが、一言。それほど面白くなかった。
松尾スズキ作/演出/出演で、阿部サダヲ、宮藤官九郎、荒川良々とテレビでもおなじみの有名役者を揃えて、大いに期待していたのですが・・・・・・・どうも、合わない。
何がいかんかというと、お笑い劇団のくせに基本の筋書きが難解で観念的すぎるんよ。何か言いたいことがあるのか、それとも元々なにもなくて、このごちゃごちゃした空気感だけを味わってほしいのか、私にはわかりませんが。とにかくストーリーが途中からわからない。
「孤島の旅館の前にロケット打ち上げ台ができて、ただでさえ偽温泉事件を起こしたせいで落ち目の旅館なので大きい企業に買収されることになって、その入社試験が旅館の従業員対象に行われて、しかし試験を受けているメンバーの中に実は大企業の指示で、試験を引っ掻き回す役割の人がひとりいて、それは誰かを当てると年収2800万円で支配人になれて・・・・・・」私が理解できたのはここまでですね。この後、主に時事問題をネタにした様々な要素や人がからんで来るのですが、とにかくストーリーは混迷を極めて行きます。
客を笑わせるための多くの小ネタが散りばめられていて、つい笑ってしまう時も多いのですが、やっぱ土台の大筋がはっきりしていないといけませんね。気取りすぎなんじゃないでしょうか。脚本が。
どうもこの作品は「大人計画にしてはわかりにくい」作品らしいのですが、第一印象がこれではこの先何かを期待して、別の作品を見に行くということはないと思います。
・・・・・・・残念。