Zapf 2004-2011

2000年代の暮らし。自転車・ゴルフ・Yセツ・城・リコーダー....
今に続くいろんなことが芽吹いた季節

メリーゴーランド 荻原浩

2006年12月29日 | book
メリーゴーランド メリーゴーランド
価格:¥ 620(税込)
発売日:2006-11

本人が広告代理店出身の作家で、当時の経験を活かしたネタが書きやすいのはわかるのですが…。もうそろそろそのパターンは封印したほうがいいのではないかと思う今日この頃。

村興しに嘘の恐竜を作って話題づくりにした「オロロ畑でつかまえて」や、暴力団のコマーシャルを請け負ってしまった「なかよし小鳩組」など、初期の作品は面白かったですけど、さすがに三つ目はいかんて。


裁判長!ここは懲役4年でどうすか

2006年12月20日 | book
裁判長!ここは懲役4年でどうすか 裁判長!ここは懲役4年でどうすか
価格:¥ 660(税込)
発売日:2006-07

これも、自分では買おうか買うまいかの境界線上で、一度などは他の本と一緒にレジまで持っていったのに、直前で踏みとどまったという一品。

一緒に暮らしてると夫婦の興味対象って似るのかなあ。
また妻が買って来てたよ(笑)


卒業 重松清

2006年12月19日 | book
卒業 卒業
価格:¥ 620(税込)
発売日:2006-11

いちおう見かけたら買って読む。
おしゃれ工房で連載してもらってる義理?もあるし。

正直、ここ5年くらい重松には心を揺さぶられてきた。
泣かされたりほっとしたりしみじみしたり怒りに震えたり。テーマも文章も構成も上手いので自分でもそれが自然な読み方だった。

今回の、ちょっとクサかった。
もともと泣けるクライマックスというのは、浪花節っぽいところが必ず必要だし、登場人物があまり一般的とはいえないドラマチックな行動をすることで、こちらも虚構の感動を得ることができるわけで、そこんところをクサいと言ってしまったら、ほとんどのドラマが成立しなくなってしまうことは分かってはいるのだけど。

それでも、シゲマツには臭さを忘れさせてくるほどの物語を期待しているのだった。

なので、今回は「ちょっと不満マーク」をつけさせていただく。

とは言え、4編のうちのひとつだけでは、最後のページで涙を流してしまった。えらそうに批評している私も浪花節なおだった。


鉄子の旅

2006年12月07日 | book
鉄子の旅 (1) 鉄子の旅 (1)
価格:¥ 590(税込)
発売日:2004-11-30
鉄子の旅 (2) 鉄子の旅 (2)
価格:¥ 590(税込)
発売日:2004-11-30

これも、発売以来ずいぶん長いあいだ「手にとっては買わず」を繰り返してきたマンガ。結局、妻が買ってきていた。

ちょっと期待してたのと違ったかな。
私は表紙に書かれているメガネの人が「鉄道マニアの主人公、鉄子さん」かと思っていたらそうではないのだった。私が勝手に決めてただけなんだけど。

そうなると、常識人の書き手が、テツに振り回され、巻き込まれていくフツーのルポマンガにしかすぎない。フツーのルポマンガにはちょっと飽きているのだった。


ウランバーナの森

2006年12月02日 | book
ウランバーナの森 ウランバーナの森
価格:¥ 600(税込)
発売日:2000-08

デビュー作、だそうだ。

197X年。
軽井沢で避暑中のジョン・レノン起こった不思議な出来事。
ファンタジー・ノベルズ。わるくない。

読み始め、荒縄のようなごつごつした文章だったが、終盤に向けてなわとびの縄ていどには流れるようになった。その後の作品のざるうどんのような流麗さの予感も見える。
わるくない。