金魚が4匹

2010年7月にボストンから日本へ帰国。でも、相変わらずな日々です。

絵本~ちいさいおうち

2007年06月13日 | 絵本
「ちいさいおうち」  ばーじにあ・りー・ばーとん/ぶん・え いしいももこ/やく

絵本の紹介は久しぶりですね。
それは、寝る前の読み聞かせを、おさぼりしてたもんで…。


今回紹介するのは、1979年刊行の絵本です。
のどかな田舎に1軒のちいさいおうちが建てられるのですが、
周囲がどんどん都会化近代化してゆき、
ちいさいおうちは、都会のビルに埋もれてしまいます。
もう、季節もわからなくなり、空気は汚い。
ちいさいうちは昔がよかったなあと思います。

最後は、ハッピーエンドというか、めでたしめでたし、で終わりますが。
ページを追うごとに、ちいさいうちの周囲の緑が減り、
都会となっていく様子が、子供にもわかるように書いてあります。


が、この本を読んでアレっとおもったのは、「都会化=悪」という構図。
1979年というのがそういう時代だったのではと、思うのですが、
緑はなく、空気は悪く、夜も電気がついて明るく、
ビルが建ってるので空は遠く小さい。
確かに典型的な都会像ではありますが、
ちょっと今の時代とはそぐわないような…。
でも、気とつけないとこんなになっちゃうぞ、という警告にはなるかな?
人の利便のみを追求すると、失うものが大きいよ、という。


私は、都会化が悪だとは思いませんが、
結末を見据えて発展してゆくという、
計画性を重要視したいですね。
なので、中国がなんだか危なっかしくって、気になってしょうがない…。


田舎が都会になる手順がわかり、
無計画な都会化がなくす物もわかります。
ただ、話自体はちょっと長いので、4歳以上向けの本です。