kisetsunokazeni

ときには空を見上げて深呼吸。無駄と思える時間も必要な時がある。

注文をまちがえる料理店

2018-05-16 19:23:07 | 介護
以前東京でこういった取り組みが行われてるのは知ってたけど

先日御殿場のとらや工房で

1日限定でこの催しがあったそう

これはレストランのウエイター・ウエイトレスを認知症の方々に任せて

お店を運営する、というもの

認知症だから注文を間違えるのはもちろん

お水がひとりあたり2つ置かれたり

暖かい飲み物にストローがついてきたり

注文を取りに行って何しに来たか忘れ、おしゃべりに夢中になったり

それで店名の「注文をまちがえる」をみて本人が「ひどいねえ」なんて言ったり・・・

とにかくおおよそ混乱してるけど

その雰囲気はとっても和やかで笑顔になる、というもの

お客さんはそういう状況をわかっているから

注文をまちがえられても怒ったりしないし

むしろちゃんと注文の品が来ると「残念」なんて思ったり

もちろん間違ったものが来たらちゃんと指摘していいんだけど

大体は「まいっか」とそのままにしちゃったりで

ウエイターさんたちもお客さんたちも

お互いに楽しめる空間になっているよう

もちろん料理はプロが作ってどれもおいしいし

運営側としては食中毒など衛生上のことに気をつけるのと

間違って運ばれた食べ物でアレルギーになったりしないよう

事前にお客さんからはアレルギーの申告をしてもらっているよう


うちの母もそうだけど

認知症っていうと何かと家族のお荷物みたいになって

家族も本人もあきらめの境地になることもけっこうある

でも、こういったチャンスを提供してもらえたら

本人はもちろん楽しくお仕事できるし

それを見た家族やお客さんたちも認知症の方々に対する認識も少しは変わって

いいんじゃないかなぁ

認知症があったって生きがいを持って暮らすことは大切だし

そういう様子を見て周りもハッピーになるなら

いうことなし

もちろんこういう取り組みは個人でするのは難しいけど

例えば自治体主催で年数回

どこかの飲食店に協力してもらってやってみたら

うまくいくような気がする


現在65歳以上の方ではおよそ500万人いると言われる認知症の方々は

2025年には700万人になると予想されている

それだけの方々とそれを支えるご家族の日々の苦労を思うと

みんなが笑顔になれるような取り組みはこれからとても重要になると思うし

日々いっぱいいっぱいで生活してる私たちには

たまには「間違ったっていいじゃない」と失敗を笑い飛ばす環境は

むしろ必要なのかもしれない

認知症は(ダメになっていく自分を見つめなくていい)本人へのギフトだけじゃなく

その周りの方々も笑顔にするみんなへのギフトにもなるかもしれないと

思わされた「注文をまちがえる料理店」のお話でした

わたしはチャンスがあれば行ってみたいし

自分が認知症になったら働いてみたいかも・・・



遊びに来てくださって、ありがとうございました

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