昨日夕方、北信濃にも黄砂が流れてきました。
二階の窓から見えた西の空です。
写真は三次元空間を二次元で記録します。
上の写真を見て、人間は通常立体空間を認識します。
手前の屋根は十数メートル先、向こうの屋根は数十メートル先。
山は数キロ先。黄色い太陽は地球から約1億5000万㌔メートル。
太陽から地球まで光が届くのに約8分ですから、この写真は8分の時間差も記録されています。
今朝、古い柱時計のゼンマイを巻きました。
ゼンマイを巻く感触はアナログそのもの。
振り子は規則正しく歯車を回して時を刻んでいます。
工房には砂時計もあります。これは更にアナログ。
原理は全く違いますが時間経過を示す意味では柱時計と同じです。
映像は時間軸が存在する点で写真とは違うと考えていましたが、間違いだったのかも。
昨日の写真を見て認識が変わりました。それは置いときましょう。
映像は三次元空間を写真と同じく二次元で記録しますが、写真とは違う意味で時間軸が存在します。
それが現実世界と違うのは編集により時間軸と空間を自由に移動できるように見える点です。
撮影順はあくまでも現実の時間軸ですが。
ここに現像済みの16ミリフィルムがあります。
各コマはまさに写真で、それが毎秒24コマ間欠送りすることで動きが見えます。
フィルムの長手方向はまさに時間軸です。
編集者はこのフィルムを切って順序を入れ替えて、フィルムの中での話しですが時間軸を自由に組み替えます。
写っている対象は三次元空間からカメラマンが選び、カメラが捉え、フィルムに定着した二次元、平面です。
うまく表現できませんが、映像についてこんな角度から考えてみたら根拠のない映像文法から開放されるのではないかと。
ルミエール兄弟の時代に戻って出直すってのはどうでしょう。