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夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

一枚の写真

2019-07-15 03:02:02 | Weblog
安物のウイスキーを飲んだのがいけませんでした。
ふと目が覚めたのは夜中の1時。眠れません。夜中に考え事は暗くなってしまうのでそれはやめてスイッチを切り替え、ワークステーションの前に座って「あの写真」を探しました。プリントアウトして飾ってあるなんでもない写真です。なぜかたまらなくオリジナルを見たくなったんです。
外付けのHDDに保存してある膨大なデータの中に埋もれているはず。

2011年8月4日のフォルダにそれはありました。


これは私が一番気に入っている写真です。
黒姫山麓で感性のままに撮った、32枚中の一枚。フィルムカメラでもデジタル一眼レフでもなくOLIMPUSの200万画素のコンデジで撮った写真です。
ありのままの風景という意味では具象、感じたままという意味では抽象。具象と抽象の二重構成による心象風景とでもいいましょうか。

小さかった頃、母の実家からの帰り道。私は父の押す自転車の荷台で浅い居眠り。後ろを歩く母の背中に幼い弟。砂利道をバスが砂埃を上げて走って行く。そんな60数年前の曖昧な記憶が潜在意識として残っていてこの写真を撮らせたのかも知れません。
今にも道の向こうから親子4人が歩いて来るような気がします。

この不思議な風景は、今は草原が広大な蕎麦畑になって一変しました。
コメント
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