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Disappointed/Electronic

2003年07月08日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前 = やすゆき
タイトル = Disappointed (CD Single)(1992年)
アーティスト = Electronic
コメント = “絶望”を一般化してやること。 エレクトロニックというユニットの存在意義を一言 に要約するなら、つまり、そうなると思う。 しかし、そもそもそのような極めて特殊な状況が容 易に一般化など出来る筈はない。
 個人の思念の中で決して他の誰とも共有し得ない 極限下の地点。あるいは、現実的に、ある事柄に対 して一縷の望みすらもが完全に絶たれてしまってい る、凡そ一般化とは対極にあるような場所。本来絶 望とはそのようなものではなかったか。
 誰の人生にも絶望はある。“絶望”は大袈裟だと しても、少なからず苦悩や悲しみはある。
 援助交際で稼いだ金で嬉々とブランド品を買い漁 る女子高生のこれからの人生にもたぶん苦悩はある のだろうし、長年勤めてきた職場でリストラにあい、 住宅ローンと持病を抱えて、どこかの公園のベンチ で途方に暮れている頭の禿げ上がったおじさんの未 来もまた限りなく絶望的だ。
 私たち各々がそれぞれその内に絶望と呼べるもの を抱えていたとしても、私やあなた、そして他の誰 かにとってのそれは何の関係もない。ちょうど同じ 風景を描いた別の絵のようなものだ。
 にも拘らず、エレクトロニックの面々は、ただそ れが同じ“絶望”であるというだけで、無謀を承知 でその音を聴く者にそれらの共有を強いてくる。

 元ザ・スミスのギタリストとニュー・オーダー、 ペット・ショップ・ボーイズの中心人物による夢の 競演。
 結成当初、散々ファンの過度の期待を煽るかのよ うな噂が飛び交いはしたものの、今更繰り返すまで もなくエレクトロニックとはそのようなユニットで は全くなかった。
「何でよりにもよってあなた方がこんなものを作ら なけりゃならんのよ」。
 たとえば「Disappointed」のリリースにあたって、 もはや怒りすらも通り越したようなそんなレビュー が方々から寄せられる。
 嘗ての彼らからは想像も出来ないほど、まさに凡 庸を絵に描いたような楽曲と致命的なまでに誇示さ れるアイディアの枯渇。
 しかしながらこの凡庸極まりないポップソングは、 何よりも先ずまだ見ぬ“あなた”へと届くことを前 提にのみ鳴らされ、そのメランコリックなメロディ (抜き差しならない悲しみ)によって、文字通りす べて(聴き手)を塗り潰してしまうことだけが目論 まれていた。

 もし、仮にこの状況が私だけでなく、他の誰にも についての話であるとしたら。
 もしもこの身を切るような痛みや悲しみ(メラン コリア)が、私だけのものでもあなただけのもので もなく、“私たちのもの”と成り得たとしたら。
 早い話が、誰も彼もが等しくこの悲しみ(メロデ ィ)から逃れられなくなってしまえば、この悲しみ (メロディ)は私だけのものではないから、もう二 度と私は“たった独りで”絶望しなくてもいい。
 ジョニー・マーとバーナード・サムナー、ニール ・テナントはおそらくそのように考えている。
 そして、彼ら各々がデビュー以来一貫して主張し 続けてきた唯一のメッセージとは、端的に言ってそ れなのだ。

14歳の時にヨハネスブルグ郊外で数人の男にレイプ され、銃弾を浴びた一人の女性。瀕死の重傷を負い、 妊娠までした挙句、母子共々HIVに感染。唯一の身内 だった母親も心労が重なり亡くなってしまったとい う彼女の置かれた状況は、絶望以外の何物でもない。
 一月四千円の部屋のたった一つのベッドで、子供 と身を寄せ合って暮らす。そのような場所にいてな お彼女は、「神様に私は生かされている。同じ境遇 の人々を助けることが私に与えられた役目」と言い 切って他の感染者のカウセリングを買って出る。 「エイズは一人で抱え込んではダメ」。
 そんな彼女の言葉の中の“エイズ”を、“絶望” に置き換えてやればいい。
 "誰も彼もが等しくこの悲しみから逃れられなく なってしまえば、その悲しみはあなただけのもので はないから、もう二度とあなたは“たった独りで” 絶望しなくてもいい" ジョニーやバーナードがシングル「Disappointed」 で鳴らした、あの聴く者の身を切り裂いてしまう ような音と同様に、彼女にとっての“希望”とは 是が非でもそのような場所から語られねばならな かったのだ。

 絶望をもう一度
 幻滅のアンコール
 それでもたしかに
 ぼくは君を愛することが出来る
 だから彼女はもう二度と絶望なんかしない

          ( ディサポインテッド )

 決して共有出来る筈のない思いを一般化しようと すること。気の触れるようなメロディをありきたり なポップソングとして万民の耳に届かせてやること。
 この世界をメランコリアで塗り潰したその最果て の地からのみ、“私の希望”は始まる。
 声高にはならない。エレクトロニックの音は密や かに、ただそれだけを主張する。


Disappointed
Electronic
Warner Brothers

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Third Child/Randy VanWarmer

2002年07月01日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前 = ノブ
タイトル = THE THIRD CHILD(1994年)
アーティスト = RANDY VANWARMER
コメント = 『 アメリカン・モーニング 』のヒットで有名なランディ・ヴァンウォーマーの7枚目のアルバム。透き通ったボーカルがとても心地いい典型的なAORでBGMとして最適です。ジャケットもグリーン基調とした幻想的な感じで美しい。正直な話このジャケットの美しさに引かれ買ってしまったのですが、内容も思いがけなく良かったかので、とても得した気分です。


Third Child
Randy Vanwarmer
Demon

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アメリカン・モーニング
ランディ・ヴァンウォーマー
ポニーキャニオン

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Rubaiyat: Elektra's 40th Anniversary

2002年06月24日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前=和史(たかふみ)
タイトル=rubaiyat electra 40th anniversary
アーティスト=the cure、pixies、jackson browne.........many more !
コメント= はじめまして。キレのいい変化球でコーナーを際どく攻めてくる投稿者の
皆様の
選曲にニヤけたり、思わず膝を叩いたり。いきなりド真中にストレートをキメる
勇気のない私は、とりあえず様子見で一球外にはずしてみました。        
新旧エレクトラ所属アーティストによるトリビュート。ジプシー・キングスによる
「ホテル・カリフォルニア」があまりにも有名ですが、他にも聴き所がいっぱい
で、カーリー・サイモンの永遠の名曲を下品にアレンジしたファスター・プシーキャッ
トの「you`re so vain」が意外にカッコよかったり、知る人ぞ知るジョージ
ア・サテライツがカヴァーしたジョン・フォガティに涙したり。弦楽四重奏で蘇った
テレヴィジョンの「marquee moon」にはガッカリ。私38歳と同じく70年代後半 にロッ
クンロールの洗礼を受けた方にはアイズレーのギター、アーニーにめちゃくちゃにさ
れたカーズの「let's go」がオススメ。オリジナルバージョンのカッコ 
良さを再認識させられる2枚組全39曲であります。


Rubaiyat
Various Artists
Elektra

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Keep The Faith/Bon Jovi

2002年02月19日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前 = Audrey
タイトル = Keep The Faith(1992年)
アーティスト = Bon Jovi
コメント = 1992年と言えば、札幌での大学時代。高校時代ハマッていたボン・ジョヴィのような産業ロックとはそろそろおさらばかな、なんて考えていた頃です。しかし、このアルバムときたら!みごとにジョン・ボン・ジョヴィという人はリスナーとともに「大人」に変身していたのでした。やはり、というかチャート・アクションは前2作と比較すれば地味なものの、ノリだけの楽曲だけだったのがこのアルバムではしっかりバンドの成長を感じさせます。
 タイトル曲のイントロにももちろんシビレますが、ハイライトは'Dry County'。徐々に盛り上がっていくこの曲はまさに彼らの新境地でした。また、'If I Was Your Mother'。こういうラブ・ソングもあるのか!という歌詞。曲自体はかなりメタリックな作りですがそれがまた切なさを倍増させます。
 一番最近の曲で'It's My Life'なんて曲があって、これの前々作の大ヒット曲'Livin' On A Prayer'の主人公を再登場させてますが、なんかボウイが'Ashes To Ashes'でトム大佐を復活させたのを思い出してしまいました。ボウイはあの時過去と訣別したと認識していますが、この曲におけるボン・ジョヴィはどうなんですかね。懐古主義に陥らないで欲しいと思います。


キープ・ザ・フェイス(2CD)
ボン・ジョヴィ
ユニバーサルインターナショナル

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Grace/Jeff Buckley

2002年01月06日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前 = ひろこ
URL = http://www6.ocn.ne.jp/~mirage/
タイトル = Grace(1994年)
アーティスト = Jeff Buckley
コメント = 今は亡きジェフ・バックリィが残した唯一のオリジナル・アルバムです。どの曲のメロディも歌詞も素晴らしくて、何度聴いても飽きません。私にとっては大好きなミュージシャンをリアルタイムで失ったのが初めてで、事故で亡くなったときは、やるせない気持ちになりました。
 一番好きな曲は、「Last Goodbye」です。最後の盛り上がりがとってもかっこいいんです。それから、J.Sheltonの手による「Lilac Wine」は、いつ聴いても切ない気持ちになってしまいます。死後に出た、未完成作品を集めた2枚組アルバム「Sketches For My Sweethert The Drunk」やライブアルバム「Mystery White Boy」もいいですが、やはり「Grace」にはかなわないと思います。もっと長く生きて(私の方が年上になってしまいました)、いい作品をたくさん作ってほしかったです。


グレース
ジェフ・バックリィ
ソニーミュージックエンタテインメント

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The Complete Recordings/Robert Johnson

2001年11月14日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前 = タロットマスターR
タイトル = The Complete Recordings(1990年)
アーティスト = ROBERT JOHNSON
コメント = はっきり言って古いです。しかし70年代のロックアーティストの与えた影響は計り知れないものがあり、70年代ロックを語る上でロバートジョンソンを無視する事はできない。エリッククラプトンなんかもろに影響を受けているのが彼の曲を聞くことによって分かるでしょう。僕も「クロスロード」のオリジナルはロバートジョンソンという事を知ってこのアルバムを買ったわけですが、このアルバムにはハッキリいってビックリ!!最初は「ギター2人いるのかな」なんて思っていましたが、一人でこれだけのギターを弾き更に歌まで歌ってしまうなんて、この人は脳みそが3つあるんじゃ・・・なんて思っていました。
 この人の曲をカバーしているアーティストといえば、「レッドツェッペリン」「エリッククラプトン」「ローリングストーンス」「ジミヘンドリックス」あとは「B.S.KING」「マディウォーターズ」「フレデキング」などロックアーティストのみならず、超有名ブルースマンまでもが彼の曲を演奏しているのです。これだけでも彼がどれだけ偉大なブルースマンかが分かると思います。
 最初はとっつきにくい感じがしますが聞けば聞くほどに味があって飽きを感じさせないアルバムに仕上がっています。(音は悪いけど) 是非みんなにも聞いてもらいたいアルバムですが、この人の曲をコピーするのは難しそう・・・チューニングもオープンGでやっていたり、スライド奏法もありで、まるでギターソロを弾きながら歌うって感じ・・・・一応スコアブックも出ていますので興味のある人はコピーしてみてください。この人聴いたらもっとデルタブルースに興味を持つ事間違いナシ!!

Complete Recordings (Box)
Robert Johnson
Sony/Columbia

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Walk On/Boston

2001年04月29日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前 = キキ
タイトル = WALK ON(1994年)
アーティスト = BOSTON
コメント = このアルバムを初めて聴いたのは、ほんの2ヶ月前。20数年前に、日本中を駆け巡っていた「宇宙の彼方へ」のシングルレコードを、当時私は擦り切れるほど聴いていた。そして今、このアルバムで、私はホンモノのBOSTONファンになった。


ウォーク・オン
ボストン, トム・ショルツ
ユニバーサルインターナショナル

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グレイテスト・ヒッツ
ボストン
ソニーミュージックエンタテインメント

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幻想飛行
ボストン
ソニーミュージックエンタテインメント

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Brick By Brick/Iggy Pop

2000年11月20日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前 = elwood JK
タイトル = Brick By Brick(1990年)
アーティスト = Iggy Pop
コメント = イギーのソロアルバムは、例えばのデビューアルバムやセカンドアルバムでは、デビッド・ボウイのバックアップがあったり、「Brick By Brick」の前作は「ゴッド・ファーザー・オブ・パンク」の肩書きを誇示する内容であったりする。しかしながら、このアルバムに刻まれている音と肉声には、過去の名声と亡霊を解き払い、ストレートな感性で明確な発音で歌う彼の真のシンガーとしての姿がある。
 彼はいつでもストレートであり、しかもその感性はシャープであり、常に人の世を見ている。90年当時と変わらない今日の人の世の上っ面が、アメコミのようなジャケットのイラストに見る。それがこのアルバムの内容なのだろう。


ブリック・バイ・ブリック
イギー・ポップ
東芝EMI

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Dirt/Alice In Chains

2000年10月26日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前 = Earth Opera
URL = http://www.jade.dti.ne.jp/~aerie/index.html
タイトル = Dirt(1992年)
アーティスト = Alice In Chains
コメント = Dino Valenteさんからの連想で、ダウナー目の王道Heroin科をもう一枚。
 NirvanaやRadioheadのように90年代を方向付けた訳ではありませんが、世俗的な意味で、世紀末90年代を象徴するAlbum。GrungeとかHeavy Metalとか音楽Genreは良く分りませんが、 延々と持続する醒めた高揚感が癖になります。Cantrellさんの地べたから這い上がるGuitarとStaleyさんのHeroin依存、似非解脱Vocalが、諦観、脱力Rhythm Sectionと相俟って奇妙な一体感を見せます。またPops爺の私は、Them Bonesはじめ随所で披露されるCHorus部分を妙に気に入っています。ただ、免疫のない青少年には聴かせたくない音楽です。


Dirt
アリス・イン・チェインズ
ソニーミュージックエンタテインメント

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Vs./Pearl Jam

2000年10月23日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前 = ユースケ番長
URL = http://members.aol.com/biafura/myhome.htm
タイトル = セカンド・アルバム(1993年)
アーティスト = パール・ジャム
コメント = ヘヴィでパンキッシュな曲、優しく穏やかな曲、それを歌い繋ぐエディ・ヴェダーの感情むき出しにした熱唱が心に響く感動の2nd。90年代に出会えた僕達は最高に幸せ者です。


Vs(ヴァーサス)
パール・ジャム
ソニーミュージックエンタテインメント

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Grave Dancer's Union/Soul Asylum

2000年09月26日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前 = ゆーすけ
URL = http://members.aol.com/biafura/myhome.htm
タイトル = GRAVE DANCERS UNION(1992年)
アーティスト = ソウル・アサイラム
コメント = "ミネアポリスのローカルヒーロー"そんな彼らの運命を変えたのが、この92年発表の『Grave Dancers Union』。
 シングル・カットされた『Runaway Train』の大ヒット。その1曲で、一躍地元ミネアポリスどころか、アメリカを代表するロック・バンドになっちゃいました。MTVアンプラグド出ちゃうわ、クリントン大統領に招かれちゃうわ、ウィノナ・ライダとできちゃうわ(←デイヴ・パーナーね。)、挙げ句の果てには来日公演まで実現しちゃった。アメリカン・ドリームなんて夢物語には、およそ縁のないスモッグ・ファミリーのなかで、唯一全米規模の成功を手中に収めたSOUL ASYLUM。でも、彼らは成功に踊らされることもなく、ちゃんとミネアポリスへ戻ってきてくれました。良かった良かった。


GRAVE DANCERS UNION
ソウル・アサイラム
ソニーミュージックエンタテインメント

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Music From And Inspired By The Film Short Cuts

2000年08月23日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前 = ろびー
タイトル = Music From And Inspired By The Film Short Cuts(1993年)
アーティスト = Various Artisits
コメント = このロバート・アルトマン作品のサウンドトラックは、一枚の優れたジャズアルバムであります。制作はハル・ウィルナー。そして、主にフィーチャーされているのが、ドク・ポーマスとドクター・ジョンによる作品。そしてボーカル物の演奏がアニー・ロスとクインテット。ストリングスによるインスト物がロリ・シンガーとカルテットであります。クインテットの方にはロック畑からNRBQのテリー・アダムスが参加。イギー・ポップと共作しています。
 この作品で一貫しているテーマが「アメリカンミュージックのミッシングリンク」であります。様々な「ジャンル」へと枝別れする、まさにその瞬間に存在したであろう、ミッシングリンク。その過程を追ったジャズアルバムであります。僕が好きなミュージシャンというのは、その作業に敬意を持って活動している人達です。この映画に役者として出ているライル・ラヴェットもその一人です。そんな作業の中で特にフィーチャーされているドク・ポーマスとドクター・ジョン。そして彼らの楽曲を歌うアニー・ロスのボーカルスタイルはあまりにもジミー・スコットのそれを彷彿させます。ドク・ポーマスの葬儀において、スコットはドクターのピアノにのせて、「Someone To Watch Over Me」を歌ったそうです。確実にミッシングリンクは存在したのですね。


JT
ジェイムス・テイラー
ソニーミュージックエンタテインメント

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After The Love Is Gone/Jay Graydon

2000年05月19日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前 = さくまん
URL = http://homepage1.nifty.com/sakuman/
タイトル = After The Love Is Gone(曲名、1993年)
アーティスト = Jay Graydon
コメント = YUKIOさん、お元気ですか?…え~、予告どおり再び取り上げさせていただきます(笑)「After The Love Is Gone」です。今回はJay Graydon名義では初のソロアルバム『Airplay For The Planet』にて、Bill Champlinをヴォーカルに迎えたセルフカバーバージョンを紹介したいと思います。
 全編あの渋く太く、かつ繊細な素晴らしい歌声を聞かせてくれるBillのヴォーカリゼーション、あくまでメロディーを基本モチーフにしながらもお得意の多重ハモリに何とも言えず涙腺を緩ませてしまうJayのギターソロ、曲の基本を崩さずも、"らしい"リズムとより洗練されたコード・ヴォイシングが冴える David Fosterのピアノ…AORスタイルで聞かせる同曲としては、最高のクオリティを誇る、円熟され尽くした名演だと私は疑いません。
 朝起きた時、プレーヤーの前に座った時、車に載った時、ウォークマン耳に 挟んだ時…無意識に何か聴くとしたらいっつもこれなんですよねぇ(^-^ )


ジェイ・グレイドン/エアプレイ・フォー・ザ・プラネット
ジェイ・グレイドン
東芝EMI

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エアプレイ・フォー・ザ・プラネット(完全盤)
ジェイ・グレイドン
東芝EMI

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I Love Everybody/Lyle Lovett

2000年05月12日 | 名曲・名盤1990~1994年
名前 = ろびー
タイトル = I Love Everybody(1994年)
アーティスト = Lyle Lovett
コメント = 過小評価の才人であります。日本で彼の名前が知られたのは「あのジュリア・ロバーツが、あんな男と結婚!?」的な話題の時のみであります。しかしこの作品を聴けば、彼の底知れぬ才能こそがジュリアを、短い月日ではありましたが、魅了したのだと言えるでしょう。
 彼のアルバムに外れはありません。正直どのアルバムを紹介してもよかったのですが、この94年の珠玉の小品集をピックアップしてみました。彼はカントリーシンガーとして認識されていますが、僕個人の意見としては、彼は立派なソウルシンガーです。彼のソングライティングのセンスのみならず、シンガーとしてもかなりユーモラスな人です。鼻にかかって割れたような音を出すその歌唱法は、彼の屈折した情熱を表現しているように思えます。そしてソングライターとしても、黒人音楽からの影響を十分に感じさせ、カントリーだのジャズだのといったジャンル別けのナンセンスさを知らしめてくれます。様々な境界線をさまようアメリカンミュージックの醍醐味は、ライル・ラヴェットが少ない音数で雄弁に語ってくれます。


I Love Everybody
Lyle Lovett
Uni/Mca

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