粛々と撮影は続く。
雪は不安だったが、
セット撮影なので影響はなかった。
もうやんでいる。
脳死、
在宅医療、
臓器移植、
人工神経接続、
繊細な表現が必要で、
難易度が高いシーンが連続する。
細かい芝居に登場人物のそれぞれのその時々の「思い」を投影させなくてはならない。
毎日、
現場編集しながら「演技の温度」の調整をはかる。
その時はいいかな、と思っても翌日には気が変わることもある。
なるべくそう思わないために多角的に視て、
OKを出す。
いくつかのシーンが固まると音楽を仮で当てたりしながら撮影の隙間に何度も視る。
俳優にも視てもらう。
そうやってワタシも役者もスタッフも少しずつ前に進むのだ。
なんとか“いい作品”にしたい。
同じ船に乗った者どうしとして。
公開までにはたくさんの通過点があり、
“今日の満足”は一ヶ月後にカットされてるかもだが、
それはそれ。
今日と一ヶ月後では「ワタシ」は違う「ワタシ」だ。
でも、
それでも同じポイントで感情が動くのであれば、
“狙い通り”のカットなりシーンに違いない。
しんどい仕事だけど、
楽しい。
スクリーンを初めて見つめるお客さんの気持ちになって、
がんばります。
3日ほど前から体調は最悪。
なんというか気分が塞ぐというか、
重いというか。
更年期?
撮影後に病院に行ってチェックしたけどインフルではないとのこと。
インフル的自覚はないし、
ついでにインフルチェックだったのだが、
それ以外の相談はあまりにインフルが忙しすぎて考慮されない雰囲気。
「インフル基準」の時。
またどっか探さないと。
うーん。