堤幸彦の2018日記

空趣味、日記など
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調布

2018-06-11 17:13:17 | 日記





雨である。
梅雨なのか、
作物には恵み、
勤め人学生はうーむ、
ロケするチームは天に中指、
とにかく雨である。



私達は新作のCMの撮影でスタジオ。
だから雨は影響なし。
余裕で待ち時間に雨を眺め、
味わう。
紫陽花の雨。
旧暦で言えばまだ五月雨か。

ほぼ台風が連れてきた雨なのだが。



先週は次回作の準備やロケハンなどに追われる日々だったが、

火曜日は旧知の脚本家、
三浦有為子先生のお導きで、
協同組合日本シナリオ協会で将来のシナリオライターの皆さんに講演させていただいたり、

日曜日は日本舞踊界の重鎮であり、
西川流総師であられる西川右近先生の主宰されている「右近塾」のゲスト。

ワタシのような若輩のヤカラ(頭痛が痛い的な卑下)に何が務まったか評価に苦しむところだが、
それぞれに楽しく、
しかも含蓄ある時間を過ごさせていただいた。


特に西川先生は人生の大先輩、
いや愛知の誇る芸術芸能文化の継承者であり開拓者、
対等に話をすることさえおこがましい訳だが、
きちんとワタシと向き合っていただき、
見事な会話術でワタシの戯れ言をくるんでいただき、
ただただ感謝である。

やはり無数の経験を土台にする言葉はそれだけでありがたい。
ずっと話していたいと思った次第。
ただただただただ感謝である。


雨のなか、
ひとり高揚して家路についたのでありました。







前後するが、
木曜日、
映画「人魚の眠る家」の仕上げ作業がやっと一区切りで、
たくさんの関係者に御披露目。
有り難くもいくつものお褒めの言葉をいただいたが、
あくまでそれは出発点であり、
本当の評価は11月の公開からだ。
たくさんの皆様にご覧いただいて、
感想をお聞かせ願いたい。







土曜日はワタシが主催している名古屋の大学生に集っていただく「堤ゼミ」のフィールドワークで明治村。
子供の頃から何度も足を運んだ明治村。
1日では周りきれない広大な敷地の中に60以上の歴史的建造物が点在している。

それぞれに今に伝えるべき事柄がある。
ストレートな歴史そのものだったり、
意外な秘密だったり、
建物のもつ空気感だったり、
触感だったり、、、

それは、
我々が時代に翻弄されて、
本当に大事なことを忘れてしまったような、、、
そんな気にさせる。

ここにしかない”SOMETHING”を大学生達が彼らの世代の言葉や方法で切り取ることができるか、
とても楽しみだ。






さて、
夜も更けてきたが撮影はまだまだ続いている。

新しい企画に向き合う高揚感はたまらない。
何十年も撮影に携わってきたが、
それはかわらないのだ。












名古屋

2018-06-02 21:27:32 | 日記





6月22日から三日間、
名古屋の千種文化小劇場で公演する、
「歌謡劇団 女の一生NAGOYA」のリハーサルと、
MV撮影で名古屋。

昨年来、
散発的に公演している女性劇団。
10代から70代の女性、
そして今回は小学生や“とんでもない”ゲストも交えて、
(ホントにとんでもないゲスト!)
コントあり歌ありのてんこ盛りの舞台にする。
なにが飛び出すか、
名古屋地区の皆様お見逃しなく!





ひさびさに姉の住む本山の家に泊まり。
西に沈む夕陽の色は、
子供の頃から変わらない。
独特の空気感。
濃尾平野の地形の醸し出す色彩。
美しい。





明日日曜日は円頓寺商店街にてMV撮影。
近所の方々覗きに来て下さい!





お台場

2018-05-27 21:15:54 | 日記






しばらく日記を書けなかった。
なんだかばたばたしている。
撮影はないが、
音仕上げのスタジオ作業が続いている。

映画「人魚の眠る家」

完成までの紆余曲折が続いている。
観る度に印象が変わる。
昨日と今日、
午前と午後、
大勢と一人、
安心したり不安になったりをずっとこの数日繰り返している。


編集はほぼ終わっているのだが、
音楽や効果音との関係で微妙に繋ぎ直すというイタチゴッコを続けている。

以前、映画の音作業は20分弱に小分けされたロールを一つずつ仕上げていく段取りだったが、
非常に手間がかかった。
そして20分ずつ完璧だ!と思っても、
繋げて見ると「うーん!」なことも多かった。
大好きな作業なのだが、
なかなかやっかいだった。

今回は毎日(2回)“全部”見て修正していく。
その分、
全体の感情の流れを重視できる。

とてもいい。
この数日で10回は通して見た。

不思議なもので『リズム』に慣れる。
そしてそれが正解かどうかを検証するために一回崩す。
ストーリーに入れなくなったりする。
入り口や出口を変えたり、
曲の編集をしたり、
曲そのものを変更したり、
効果音の大きさを調整したり、
やれることはすべてやる。

すると必ずピタッと来る瞬間が来る。
それを味わいたくていろいろいろいろやるのだ。

しんどいが、
なんとも『楽しい』仕事である。


出来上がりをお楽しみに!






スタジオ作業で身体が固まると、
仕事を終えてウォーキングに出る。
歩くには最高の季節だ。
6キロを40分くらいで。
そしてしっかりストレッチ。
ゆっくり風呂。

人間ドックの結果が極めて悪かったので、
運動と食事は気をつけることにしている。

朝食は納豆、野菜、魚中心にばくばく食べる。
昼もなるべく多品目を心掛ける。
夜はあまり食べず、
少なくともおかずのみで。
ほとんど酒を飲まず、
次の血液検査まで、
いや、
できればずっとがんばる、、







つもり。









渋谷

2018-05-11 13:23:18 | 日記





爽やかな空気だ。
舞台「ロミオ&ジュリエット」は順調に公演を続けている。
マイナーチェンジしながら。
楽しい。



東京に来たばかりの10代の頃、
こんな天気の日はよく代々木公園に行った。
毎週のように。
渋谷から青山を回って原宿へ。
なんとかして短期間で都会人になろうとしたのか。
とにかく路地を歩き回っていた。
お金がなくてなにも買えなかったけど。

そして必ず夕方は代々木公園。
公園を横断する道路の奥に沈む夕陽が沁みた。
ずっと暗くなるまで公園の端に座っていた。

そしてバスでアパートに帰り、
ティンパンアレー(キャラメルママ?)とか鈴木茂とか吉田美奈子のレコードを延々と聞く。

そして二十歳を過ぎて、
いろいろハードなことに染まり、
公園に行かなくなる。


結局、
いまだに都会人にはなれないが、
「そこに来てよかった」という気持ちだけはずっと保っている。




そんな事を思い出す今日の空気。
胸いっぱいに、
吸う。