湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

いつとはなしに眠りにおち微風を禿頭に感じて目が覚める。
このような生活に変わったらブログが更新されないかもしれません。

◇ ジョギングがてらに買った108円の本

2015年10月05日 23時19分33秒 | 日常・その他
10月に入り朝夕が涼しくなってきたので、
久しぶりにジョギングしました。(ずっと、サボっていました)

  ジョギングするときに携行するのは次の四つです。

    ・ハンドタオル
    ・住所・氏名・自宅電話番号を書いた紙
       ※途中で万一心臓発作等で倒れたときのためのもの。
         身元不明死体にならないための備えです(*)。
    ・小銭
       ※喉が渇いたときに自販機で飲物を買うためで、
         今回は250円をポケットに。
       ※途中で体調が悪くなったときに公衆電話から自宅へ
         電話して、救助を頼むため(*)。
    ・ウォークマン
       ※今回は充電していなかったので携帯せず。

        * : この心配性が心臓発作の原因になりかねませんが。


コースの途中に「BOOK-OFF」がありますが、
ブランクがあり息切れしてきたのでインターバルがてらに立ち寄りました。

  街の本屋さんで立ち読みすることはありますが、
  「BOOK-OFF」さんに入ることは年に1回もありません。

店に入るときには買うつもりはなかったのですが、
ポケットに250円あることを思い出しました。
これで買えるものはないかと、棚に並んでいる本の背表紙を見ていきました。

何気に見ていくうち、
読んでみたいと思っていた本のことを思い出しました。

「ドストエフスキー」さんの「カラマーゾフの兄弟」(**)と
「東海林さだお」さんの「丸かじりシリーズ」(***)です。
 
     ** :「カラマーゾフの兄弟」は若い頃(10代(?))のときに
        上・中・下を揃えましたが、数十ページで投げ出していた小説です
        図書館から今借りている「TRANSIT 第27号 美しきロシアとバルトの国々」
        の中にこの本のことが書かれてあり(30代、50代、70代で違った
        楽しみ方ができる)、再挑戦してみようという気になっていたのです。
    *** :「丸かじりシリーズ」は全部で40巻近く発行されているはずですが、
        家には30巻くらいあるので、未だ読んでいない巻のことです。

「ドストエフスキー」は偉人で「東海林さだお」は奇人ではないか!
両者は "月" と "スッポン" 、"禿げ" と "フサフサ" 。
あなたの好み(選定)はおかしい!
と指摘される方があるかもしれませんが、
「東海林さだお」さんは露文科中退(****)ですし、あながち無関係とは言いきれません。

   **** : 自身のエッセイで書かれていますが、
        露文科に入った理由は
        『「ドストエフスキーのあの小説は ・・・」などと語ったらモテるかもしれない』
        という不純な動機だったそうです。
        結局、難しいロシア語に挫折して中退されたとのことです。

それに「東海林さだお」さんは数々の受賞をされている方です。
もしかしたら、没後50年を過ぎたら末席くらいで "偉人" の仲間入りをされるかもしれません。

 ・文藝春秋漫画賞
 ・講談社エッセイ賞
 ・菊池寛賞
 ・紫綬褒章
 ・日本漫画家協会賞大賞
 ・旭日小綬章


「BOOK-OFF」さんの棚に「カラマーゾフの兄弟」がありました。
ただし置いてあるのは3巻ものの「上巻」だけでした。
それに250円では足りない値段がついていました。

日本人作家の「さ行」の棚を見ていくと、ありました。
「東海林さだお」さんの「丸かじりシリーズ」が数冊。

その中で家にないのは「鯛ヤキの丸かじり」だけでした。
青い値札シールには「¥108」と印字してありました。

  余裕で買えます。(250円が大金に思えました)

3巻で2000ページほどもある「カラマーゾフの兄弟」と比べると
「鯛ヤキの丸かじり」は約250ページです。

軽い本(重さも内容も)を右手に持ち、
夕食の時刻に間に合うよう、走ったり歩いたりしながら帰りました。


帰ってから、
気になっていた青い値札シールを慎重に剥がしました。
(青いシールの下に赤いシールが貼ってあったのです)
現れた赤いシールには「\300」と印字されていました。

「掘り出し物だった」と喜んだのものの、ふと考えました。
  これは、店側の販促のための小技の一つで、
  特価品ということを印象づけるために始めから2枚重ねて
  貼ってあったのではないのかと。

   たぶん、以前300円で売られていたものが値引きされた
   ものなのでしょうが ・・・

        斜めにものを見る悪い癖がある素直でない私です。