ハンカチを落としたひとは誰ですかふわんと咲いた昼顔の花
風鈴はかぜやわらかく連れてくるぼくのこころのなぐさめとして
マヨネーズの星の出口を懐かしむ二十一世紀のかたすみで
あさなさな飲む一杯の牛乳にからだが白くなることはなし
どうぶつの森に住んでるいもうとよカブ取引はもうかりまっか
予約した時間どおりにゆく歯科医わずかながらに削れるわが身
使用期限とうに切れたる痛散湯飲みてそこそこ引く痛みかな
うま味濃きハッピーターンの粉なめてわずかに濡れている指のこと
光合成したくなるんじゃないでしょかカボチャの種を好めるひとは
いそがしい振りをしているひとたちの靴に塗りたし生クリームを
_/_/_/ 未来12月号掲載歌 _/_/_/
_/_/_/ ニューアトランティス欄 _/_/_/