上発地村から

標高934mぐらい日記

むこうに

2011年08月22日 | Weblog
相変わらず天気がよくない。

午前のキャベツ収穫中は雨が降ったり止んだり、涼しいのはありがたいが・・・

午後は市場休市で収穫できないので、雨が降っていたら休もうかと思っていたのだが
太陽の光が出た途端、俺も思わず外に出てしまった。

キャベツの防除作業のためにトラクターに乗り込んだ。
向かう先はうちらの畑の中で一番賑やかな場所にある畑だ。
すぐ隣に国道18号線があり、最近オープンしたホームセンターやコンビニ
大きなスーパーマーケットも近くにある。

軽井沢町の役場内には農林課という課が無い。昔はあったのだが、現在は観光経済課内の
農林係みたいなことになっている。
まあ行政としては、軽井沢での農業という産業をそれぐらいにしか見ていないのだろう。

人口(富裕高齢者)が増えることで町が活気づいて、単純にいい町になっていくとは思えないが
もし農地や山林が住宅地に変わっていくんだとしたら、みんなが庭先で畑をやればいいと思う。
自給自足なんてことに突っ走らなくてもいいから、小さい畑をやってみてはどうだろうか。
その他の足りない農作物はプロの専業農家が供給する。

農地付き建売住宅なんての買って、ご近所同士になったら
「隣の芝生は青い」 どころではなく
「隣のきゅうりはデカイ」とか「隣のトウモロコシは甘い」といった感情がきっと湧いてくるに違いない。
なんせ食べ物に関しての人間のDNAは凄まじいのだ。

昔こんな話を聞いた

山奥で小さな畑を耕していた農民が、経済的なことから離農し都会に出ていく時、最後に
自分の手放す農地に木を植えるというのだ。
なぜそんなことをするかというと、村に残った隣の農民の畑が、その木が大きくなるにつれ、
日陰になって困るように木を植えるというのだ。

なんという農民根性だろうか・・・ それほどまでに畑や作物や「隣の農民」に執着するのである。

うちは雑草を生やして隣の畑に迷惑をかけていて、大変申し訳なく思っているのだが・・・

街場の畑で防除しながらむこうの空を眺めていた。
むこうの空は光がさしていた。

こっちは今にも雨が降ってきそうな空模様だった。


今日の一曲 押尾コータロー ファンタジー
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