山口誓子
かりかりと蟷螂(かまきり)蜂の㒵(かお)を食(は)む
半紙
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即物的で非情な句ですが、
中学生のころに教科書で読んで
強い印象を受けました。
高校の修学旅行で、十和田湖に行ったとき
朝早くひとりで湖畔を散歩していたら
まったくこれと同じ情景に行き会い感動した記憶があります。
「蟷螂」は「とうろう」とも読み、カマキリのことですが
作者は「かまきり」と読ませているようです。
「㒵」の文字が、蜂の顔にそっくりだと思うのは
ぼくだけでしょうか?