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一日一書 844 草枕 4・夏目漱石

2016-03-27 17:07:34 | 一日一書

 

夏目漱石「草枕」より

半切三分の一

 

 


世に住むこと二十年にして、住むに甲斐ある世と知つた。

二十五年にして明暗は表裏の如く、

日のあたる所には屹度(きっと)影がさすと悟つた。

三十年の今日(こんにち)はかう思うて居る。

喜びの深きとき憂(うれひ)愈(いよいよ)深く、

樂しみの大なる程苦しみも大きい。

 


世に住むこと66年のぼくは、


さて、世をどう思っているのか。


とんと分からぬ。


漱石が耳順を超えて生きたら、どう言っただろうか。

 

 


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