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3月29日、 419名の方が あの“現場”で

2011-03-30 21:22:57 | 日本の被災対応
3月29日は、福島第一原子力発電所という、日本の未来を左右する過酷な環境で働き続けている人に対して、ようやく!日本の各マスコミが注目して報道を
始めた日となった。

勇気ある人の行動によって、“彼ら”に対しての注目は集まり始めたのだが・・、
“現場” の過酷さ や “彼ら” が背負っている役割の大きさに変わりはない。

しかし、“彼ら” の一日でも早い帰宅を実現するため、私達が支援する数多くの方法を実行していきたい。

3/30付け asahi.com / 汚染水排水 作業員419人苦闘


【 それは、勇気ある人の告発から 】

電力事業は国の大切なインフラ事業の一つである。
従って、原子力行政という言葉があるように、民間事業者の電力会社であっても国の行政力が強く及んでいる箇所である。

そのため、以前より危険性が公になっている現場で働く方々は、電力会社という大会社での厚遇されてきた面とは別に、行政的な様々な圧力を受けた仕事環境を受け入れている事は容易の予想される。

人は誰でも、“緘口令”的な仕事環境であったとしても、仕事を失いたくない。
しかし、勇気ある人の告発が続き、ようやく実情の一部が見えるようになって
きた。

3月28日付け、原子力安全・保安院の 横田さんが、会見を開いて “現場” の
実情を公開したのが大きな突破口となった。

顔と氏名、所属までを公開して、多数のマスコミ機関を前に実情を詳細に語る
という、大変に勇気ある行動によって、TV も公開するに至ったのだ。
過去にも、顔や氏名を出さずにTV取材に応じた方は数名居たが、現場で働く
人の凄惨さを無視せず正々と公表した彼の行動を高く賞賛したい。

彼の発表に基づいて、TV局が動いてきたからだ。
3/29付け FNNニュース・ 作業員の過酷な状況が明らかに・動画あり

続くように、今なお現場に留まっている女性社員からのメールも報道された。
3/30付け J CAST ・ 「もう限界です」


【 充分な支援と言えるだろうか? 】

再確認しておきたい。

“現場”環境の 過酷さは、高い放射性物質の存在と、日本の未来を大きく左右する作業の責任の重さからくるという事を。

例え、栄養ある充分な食事と柔らかく暖かいベッドがあったとしても、本当の意味
での “大変さ”や “過酷さ”、そして“責任の重圧” は変わらない事を今一度
確認しておきたい。

日々の作業の度に増え続ける “被曝量” に恐怖を覚えながら、前例の無い
“現場” と 終わりなき戦いを続けざるを得ない事、それ自体が過酷なのだ。

作業する人の補充も、充分とは言えないまでもあるようだ。
大手ゼネコンが 130名を派遣したほか、大手電機関連会社2社も派遣したと
聞く。
3/29付け 産経ニュース ・ 大成建設 130人派遣

しかし、人を送り込み、食糧や居住環境を整えたら充分と言えるのだろうか。
私達には、私達だからこそ、“彼ら”に 必要な支援が出来る! と 私は思う。


プルトニウム という 現場環境

2011-03-29 23:22:07 | 日本の被災対応
福島第一原子力発電所の敷地内 5か所の土を検査したところ、人体に影響は
ないレベルで、原子炉内から漏れ出たと推定されるプルトニウムを検出したとの
報道があった。


【 現場で働く“彼ら”と プルトニウム 】

検査した箇所では問題無いレベルでも、原子炉から漏れ出た(出ている)箇所でも同じレベルに プルトニウム量が収まっているとは言えないだろう。

現場で作業している “彼ら”は、 放射性物質を含んだ水が漏れている場所を
懸命に確認しているはずだが、それは同時に漏れ出たプルトニウムと遭遇する
危険性があるという事を示している。

政府や原子力安全・保安院の発表は、「 人間には問題無いレベル 」 という
内容で終始していたが ・・ それで良いのだろうか?

現場で働く “彼ら” を配慮する言葉は当然必要だ。
そして同時に、“彼ら”の無事な帰宅を願い続けているご家族にって不安が
さらに増す事になったのだから、ご家族に対しての配慮ある発表の仕方という
ものがあると言いたい。
3/29付け 産経ニュースより、 体内被曝の防止急務


≪追記≫

今回の震災が世界に与えている損害を、ロイターは航空産業についてリポート
しているので、ご覧下さい。(動画)
3/18付け REUTERS : ロイター


3月28日、 454名 作業予定

2011-03-28 22:22:02 | 日本の被災対応
本日(3/28)、福島第一原子力発電所 で 放射性物質の漏えい止め、および
原子炉等の冷却作業のために、454名 の方が作業予定と東京電力から発表が
あった。

記者会見の場での発表で、明日以降は 作業予定人数を公式に発表する事に
なったようだ。

ようやくだが、少しずつ “当たり前” の 報道へと向かいつつある。
現場で働く彼らのために、正当な扱いを受けていない彼らのために、さらに報道
を拡げる事を願うばかりだ。



【 今なお被災が進んでいる、“彼ら” 】

一部では、「 壊れた原子力発電所より避難所の方々へ高い関心を! 」 という
意見も聞くが、3月11日に 海岸近くの施設内で被災し、その後も 建屋の爆発が
あったり、 高い放射線環境での作業が続くなど、現場で働き続けている彼らの
“被災” は留まる事を知らず増え続けている。

日本の未来を守り続け、少しでも負債を減らそう日夜奮闘し続けている “彼ら”
(被災人)に対して冷淡な扱いを続ける事はあってはならない。

各種報道を見る限り、現場で働く彼らの 安全や生命 を労わる声が少ないが、
それは異常な事だと促す。

その点、世界からの報道に眼を向けると、正当な意見があふれている。
フランスのパリ大学の準教授が、“彼ら” の 「死の危険」 を指摘している。
3/24付け 産経ニュース ・ 仏専門家が増援の呼び掛け



【 劣悪な環境の中で、決死な“彼ら” 】

福島第一原子力発電所は 地震に遭い、大きな津波にも襲われている。ただ、
震災被害を見込んだ設計だったために、遠目で見る限りは 大きな破損は無い
様に見えるだけ。
発電所付近の住居は、大きな津波に襲われて見る形も無いほどに破損し、
ガレキの中には今なお多くの犠牲者の方々が眠っていらっしゃるはず。

退避指示が出され、生き延びた方々が退避した “死” の街の中心で、被災
した後も退避せず活動を続けている “彼ら” の食料や水の心配を誰かして
いたのか?

原子力安全・保安院の 横田統括原子力保安検査官が、実際に現地を確認して
発表しているので見て欲しい。 そして、この情報をより多くの人が 共有 する事を
願う。
3/28付け 産経ニュース ・ 東電「決死隊」


【 世界は “彼ら” にエールを贈っている! 】

豪ABC(TV)は、ハイパーレスキュー隊の活動を 「サムライ」と称したが、それ
以上に過酷な環境の中で 長時間・長期間 の作業を強いられている “彼ら”に
対して高い評価を与えている 報道機関 がある。

USAトゥデー紙は、「 原発作業員は英雄 」と評している。
3/26付け 産経ニュース・ 「原発作業員は英雄」

さらに、米国の小学生たちはもっと素直でストレートな行動で “彼ら”を激励
しているので見て欲しい。
3/28付け 産経ニュース ・ 「私のヒーロー」



【 募金だけでない、今必要な事 】

街を歩いても、TVを観ても、コンピニに行っても、募金の呼び掛けがあふれて
いる。

募金を呼び掛ける行為も、募金に応じる行為も、とても良い事。

でも、今最も大切な事は、日本で一番過酷な現場で、日本の未来を守るために、
必死な作業を連日行なっている “彼ら” を応援する事ではないだろうか。

街角で 彼らへの応援メッセージを集めたり、友人との会話の中で“彼ら”の
存在に触れたり、マスコミ・報道機関へ取り上げ要望を送ったり、ツィッター
で関連する記事を多くの方の眼に触れるようにしたり、街角インタビューを受け
た時に彼らへのエールを贈ったりと、やり方はたくさんある。

ぜひ! 彼らのため、日本のため、これからの生活のため、やりませんか !
やりましょう!


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1分間で100リットルの排水、しかし

2011-03-27 23:00:17 | 日本の被災対応
福島第一原子力発電所での懸命な活動は、水との戦いに入っています。

高い放射線量を示す水が原子炉を冷却するためのポンプの建屋内に貯まって
いて、その水を排水しない限り、冷却用のポンプを動かすための作業に進め
ないでいます。

無事に作業が進む事を願うばかりです。


【 1分間に 最大100リットル 】

しかし、1号機のポンプ建屋での排水作業は 24日(木)から始まったのに、
排水が充分に出来ず、排水ポンプを 2台追加して作業を継続しているようす。

1分間に 最大100リットルの水を排水する能力のあるポンプですから、よほど
大量の水で苦労をされているのでしょう。
3/27付け NNNニュース より

ポンプ建屋の照明が回復しているかどうか不明ですが、250 mSv(ミリシー
ベルト)という異常な 放射線許容基準の環境から、一日も早く解放される事
を願います。


【 放射性物質はどこから・・ 】

空気中に発散された放射性物質が原因と考えられる 上水道への放射性物質の
混入問題は、一旦落ち着いたかのように報道されています。

しかし、“現場”からは放射性物質は今なお外部へと放出されているのですから、
決して安心していられる段階ではありません。

現に、福島県内各地での大気中の放射性物質は今なお多く観測されていて、
海洋中にも多くの放射性物質が流れ出ています。

原子力発電所内部のどこから放射性物質が外部に漏れ出ているのか?
漏れ出ている箇所が特定されたとして、作業が可能なのか?

連日の作業に続いて、更に過酷な環境の中での作業が待ち受けているのは
間違いありません。


【 一日でも早い安定を! 】

広がり続ける放射性物質の影響は、常に後から明らかになります。

大気、海洋、土壌、農産物、酪農、住まい、健康など、多くの課題への対処が
長く求められ続ける事でしょう。

是非、一日でも早く放射性物質の漏えいが止まり、黙々と作業してきた方々が
無事に帰宅される日が来る事を願うばかりです。


吉田昌郎 所長 様 ほか皆さんのご健闘を!

2011-03-27 22:43:47 | 日本の被災対応
福島第一原子力発電所の現場で、陣頭指揮をしている方の氏名が判明しま
したので、ここにお知らせします。

現場責任者である、吉田昌郎 さんです。

ダイヤモンド・オンラインが伝える限り、東京電力本店と政府とのやり取りが
続く中でも、冷静でいて勇敢な処置を進めていらっしゃるようです。

未だ作業を進めている方の人数や氏名は発表されていませんが、吉田様を
始めとする皆さんのご健闘と無事な帰還・帰宅を心より願っています。
3/25付け ダイヤモンド・オンライン より