顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

紅葉いろいろ 2018

2018年11月12日 | 季節の花

紅葉がきれいになる条件は、好天気が続き、ある程度の湿度(雨)があり、昼と夜の寒暖差と言われていますが、この地方の今年は思いの外きれいに色付いてきました。

秋に色の変わる落葉樹の葉は、葉の中には葉緑素という緑の粒(色素)がたくさんあるので夏までは緑色です。葉には、この緑の粒「クロロフィル」と「カロチノイド」という黄色の粒(色素)が含まれていますが、通常は緑の粒が黄色い粒より多いので、黄色は見えないからです。

イチョウやシラカバなど黄色くなる葉は、気温が低下し太陽の光が少なくなると緑色の葉緑素がだんだん壊れて、それまで隠れていた黄色い粒「カロチノイド」が出てきて表面に現れ黄葉します。(イチョウ)

また、モミジやウルシなど赤くなる葉は、日照時間減少と気温低下に伴い、葉の根元に「離層」と呼ばれるコルク状の物質ができ光合成で葉の中に作られていた糖分が枝の方に運ばれず、葉の中に留まってしまいます。そこに日光が当たると、葉の中にある葉緑素「クロロフィル」が分解され糖分と一緒になって化学反応が起こり「アントシアニン」という赤色の色素に変化し赤く紅葉します。(ドウダンツツジ)

エノキ(榎)は、ケヤキ(欅)によく似ています。昔は飢饉の時に実を食べる救荒植物として重宝され、城造りの名人加藤清正も城内に植えたといわれています。

ヤマボウシ(山法師)は新緑、花、実、紅葉と四季それぞれが楽しめる人気の庭木です。

カイコの餌のヤマグワ(山桑)は、若木のときには葉が深く五裂すると図鑑に出ていました。

ブルーベリーは自家不和合性なので、同系統の異品種を庭に植えていますが、片方の木はまだ緑の葉です。

ヤマイモ(山芋)通称自然薯は、黄色い葉がとくに目立ちますので、自然薯掘りの名人はこの時期に見付けて目印をつけておくと聞いたことがあります。

ヤマブドウ(山葡萄)の濃厚な赤は、純毛の織物のようです。
一蔓は紅葉全し山葡萄  水原秋櫻子

ブログ仲間の雑草さんからエビヅルでないかとのご指摘をいただきました。
調べましたらどうもエビヅルのようです。小さい頃から県北の里山を親やガキ大将と跋扈してはヤマブドウとして口にしていましたが、エビヅルという名前すら知りませんでした。区別は難しいようですが、どちらも食べられるし葡萄酒やはたまた渓流釣りの餌、ブドウ虫に使うようですので、同じものとして扱っていたのかもしれません。
ありがとうございました。


サクラには、桜紅葉(さくらもみじ)という季語が別にあります。紅葉の時期は早く美しさでは劣りますが、いろんな色が混じっています。

庭のシャラノキ(沙羅の木)です、別名ナツツバキ(夏椿)、今年は散らずにしっかと色付いてくれました。

ウルシ(漆)の紅葉も鮮やかです。十代の頃の山遊びでは、かぶれたことがありましたし、新芽をタラの芽と間違って食し、頭の先から体中に湿疹ができた知人の話も聞きました。

蔦の紅葉は、つたもみじと総称して言う場合もありますが、これはナツツタ(夏蔦)というのでしょうか、幹にからまって樹木を彩るさまは妖麗で林の中で目を引きます。

里美かかし祭り    常陸太田市

2018年11月06日 | 日記
今年で31回を迎える常陸太田市里美地区のかかし祭りが始まりました。
来年の干支や昨今の人気キャラクター、世相を反映したものなど思い思いの作品が、これから紅葉を迎える山々に囲まれた山村の一画に飾られています。(12月1日まで)

茨城県のイノシシによる農作物の被害額は約12000万円で年々増えているようです。被害の多いこの地区でも駆除に苦労していますが、来年の干支で可愛いらしく登場しました。

NHKのTV番組、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」のセリフで人気のチコちゃんカカシは2体も出ていました。ところでチコちゃんは、番組収録時は着ぐるみで、編集時に頭の部分をCGに置き換えているそうです。

メジャー二刀流の大谷翔平、テニスの大坂なおみ、女子ゴルフの畑岡奈紗…人気プレヤーも勢揃いです。

里美地区の名峰、鍋足山が見下ろしています。標高528.9m.3つのピークを鍋の足になぞらえての命名で、岩峰と紅葉が人気の山です。

近辺の滝を2つご紹介します。
近くの横川鉱泉の近くを流れる天竜川にある横川の下滝は、別名「湯平の大滝」とも呼ばれています。2段に分かれて流れ落ち、落差は約18m、幅が7mの迫力です。この天竜川はすぐに里川に流れ込み、河口近くで久慈川に流入し太平洋に注ぎます。

この下滝沿いの国道461号を東に車で15分ほどのところにある花貫渓谷の名馬里ヶ淵(高萩市)は、大蛇と馬の伝説が残る滝です。この花貫川も、すぐに海の見えるダムとして知られる花貫ダムに流入します。

偕楽園の一番梅

2018年11月04日 | 水戸の観光
偕楽園の梅に詳しい「庭の花たちと野の花散策記」の雑草さんの11月1日ブログで、一番梅の情報がありました。10月26日にも麝香梅が一輪咲いたとの情報のあと、今回はチャボ冬至など3本の早咲きの木に十数輪咲いた情報ですが、狂い咲き的要素も多少見られるとは出ていました。

11月3日、早速現場に…10個位咲いているという木を見上げて、何度も探しやっと見付けました。コンデジの手持ち望遠ではこれが精一杯です。
去年は12月上旬に南崖方面の冬至梅が一番梅の情報でしたが、1か月以上も早い開花には、今年の異常気象が影響していると思わざるを得ません。

園内の二季桜は例年通りに花をつけていますが、萩まつり(9/1~9/24)の時期には咲かなかった一部の萩の木がいま満開を迎えていました。本来ならばこの時期には萩の枝を根元から刈り取リますが、しばし花の命を永らえています。

そういうことで、二季桜が枝垂れて萩の花に寄りかかり、紅白のツーショット…

たまたま団体観光客のお迎えに、茨城県のマスコットキャラクター「ハッスル黄門」と水戸市の「みとちゃん」が出ていて、居合わせたお客さんと記念撮影をしていました。