
暖冬が続いていましたが久しぶりに何度かの寒波襲来があった今年の冬、偕楽園のウメの開花も平年より2週間以上遅れましたが、いまその遅れを取り戻す勢いで春が一気にやってきました。
この地方は水戸気象台の庭にあるソメイヨシノが標本木で、昨日3月27日に平年より3日も早く開花宣言が出されました。

それではやはり早咲きを…出かけた涸沼自然公園では、カワヅサクラ(河津桜)が満開でした。

カワヅサクラはオオシマザクラ(大島桜)とカンヒザムラ(寒緋桜)が交雑した品種で、早咲きで紅色の大輪の花が特徴です。

涸沼を見下ろす太陽の広場に植えられたカワヅサクラは、もうすでに季語の「桜蕊降る」状態になっていました。

10月頃から咲き始める「十月桜」は、冬の間も寒さに耐えてひっそりと咲き続けますが、春になると元気な花を咲かせて長い花期を終わります。

ヤブツバキ(藪椿)が多く自生している公園です。

花ごと落ちるのが山茶花との大きな違い、樹の下の赤い絨毯が季節を感じさせます。

まだ冬色の林の中では、コブシ(辛夷)の白が目を惹きます。


コブシの名は、実が握りこぶしに似ているから、または蕾が似ているなどの命名説があります。仙人は実の方がそれらしいと思いますが…。

アセビ(馬酔木)は字の通り有毒植物で、馬が食べると酔ったようになることから名が付きました。

ユキヤナギ(雪柳)は小さな白い花が数多く雪のよう見えることから名が付きましたが、アップで見るとしっかりとした存在感のある花です。

さて、桜と同じ時期に花開くカタクリ(片栗)を求めて数日前に「白山カタクリの里」を訪れました。

城里町の白山(213m)の麓に、地元の「御前山と那珂川を活性化する会」の方々が整備しました。

なだらかな斜面に群生するカタクリは自然そのままの状態で、手作り感いっぱいの木道と鑑賞用デッキも花と同様に控え目で落ち着いた空間でした。

我が家庭菜園の菜の花も花期を終えようとしています。今年も近くの河原で菜の花を摘んで塩漬けにして野性の味を楽しみました。

庭の隅に今年も咲いたシュンラン(春蘭)は野山でよく見かけますが、やはりラン科の豪華さが感じられます。
一気に訪れた春の一コマを駆け足で集めてみました。間もなく日本人にとって特別な花、「桜」がさらに一気に押し寄せてくることでしょう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます