残暑の上海、天候も不順です。
そんな30度を超える上海の街を、日中は月餅を抱えてウロウロ。
しかしながら、夜ともなれば、愛車であちこちに出没開始です。
昨夜は合点承知之助で腹拵えした後、復興路のOscar's Pub(李香園西餐酒吧)にて行われたダーツ会に初参加。
以前から復興路を通る度に気になっていた店ですが、何となく敷居が高くて入る事はありませんでした。
しかし、昨夜は上海定住8年目にして初訪問。小1時間も早く到着してしまいました。
愛車を標識柱に繋ぎ、外から窓越しに覗くと、店内には白人男性ばかり。
ドアを開けて入ると、子供の頃に向けられた事の有る視線が一斉に浴びせられました。
ああ、この刺す様な鋭い目線は、ベトナム戦争終結直後の横須賀ドブ板通りで米兵達が、小学生だった私を含めた日本人現地住民に向けていた(差別的な)目線と全く同種のもの。
ここは僅かに残る租界の雰囲気を持つ店だと、瞬間に感じました。
しかしながら、ここは上海。そして私は外見は違いますが、彼等と同じ外国人です。
目線を無視して中に入ると、店員がすかさず寄ってきます。
そこで、わざわざ下手な中国語を英語混じりにダーツの試合に参加しに来た事を伝えると、二階に上がれと言われました。
会場になった2階にもカウンターバーが。
初老の欧米人男女4人組の横で、時間を潰すべく大杯のビールを呷っていると、見知った顔が。
日中欧混成のチームメンバーがすっかり揃っていました。
その後は、彼女の矢を借りて、ブランク10年以上の久々のダーツ。
最初はチーム戦なので、出番が直ぐでしたが、段々個人戦では登場時間が空きます。
杯も重ねると、やがて階下からの生バンドの演奏が心地よくなってきました。
酔いに任せて、先程の目線の中に階段を下ります。
既にノリノリでバンドが演奏の真っ最中。
私はコニャックを注文し、カウンターにそっと座っていましたが、
もう、誰も先程の視線で見る客は居ませんでした。
白人客も、私と同じ様な体型のメタポ中年ばかり。
私の方が気負っていただけだったのでしょうか。
この店に、故郷と同じ雰囲気で安らぐ為に来ていた彼等は、
我々が日本料理屋で作っている空気と同じだった様です。
彼等と酒と音楽を楽しむ時間が過ぎ、やがて階上のゲームに復帰。
3’時間ほどで私の初Oscar's Pub探訪は終わりました。
今後、毎月1回は通う予定ですが、この店が好きになれてよかった。
その後は一路、上海での酔いどれの聖地、Bar SIS へ。
結局、真夜中2時まで飲み明かしておりました。
さて、今夜は花園飯店で在上海商工クラブの複数部会懇親会。
またしても飲み会の連荘になってしまいました。