上海で日本語を話している中国の若者達

中国人に囲まれて日本語で通していく日常の出来事を書き綴っています。

上から目線と反撃可能状況

2013年02月07日 | 日記

夜からの雨が雪になりそうなぐらい冷え込んでいる旧暦年の瀬の上海です。

外は人通りも少なくひっそりとして、雨を轢く車の音だけが時折聞こえています。
しかし、昨日のレーダー波照射のニュースで、私のチームはバタバタしてきています。
両国のトップが巧く解決しないと、どちらが先に撃ったかで未だに揉めている盧溝橋事件の二の舞になりかねません。

こんな時、過去の現場ならどうしただろうと思ってしまいます。

横須賀生まれの私にとって、戦闘艦の艦長といえば、戦艦三笠の傍に慄然と立ち西方を睨んでいる銅像の東郷平八郎元帥。日露戦争時の日本海海戦の事は今更書き記すことは無いでしょう。
1894年、日清戦争では海戦の初戦を飾る敵艦撃沈に際しては、敵艦が英国籍商船であった為、ひと悶着あるところを国際法に照らして、正々堂々任務遂行した巡洋艦浪速の艦長。結果的に千人以上の清朝兵(中国人兵士)が東シナ海の藻屑と消えました。

さて、119年の時は流れて平成25年。件のレーダー波の照射ですが、交戦規定の有る国に対してなら、撃たれても文句の言えない行為。ましてや紛争中の国境海域なら尚更です。
実際ベトナム戦争当時、米軍はレーダー波の照射先を狙い打つ専用の空対地ミサイルを開発し、北爆時の北ベトナムの対空レーダー基地に対して、先制攻撃と見做して発射しましたし、最近ではイスラエルが休戦期間中でも、レーダー波を照射した敵対勢力に対して使用、爆撃しています。

今回は自衛活動として、明らかに反撃可能な状況であり、日清戦争当時の東郷艦長なら、間違いなく発砲していたと私は思います。

しかし、現在は2度の大戦を経た平成の世、21世紀です。20世紀の軍国青年が闊歩していた時代ではありません。
東郷元帥の薫陶を受けた旧日本帝国海軍の末裔である海上自衛隊ですが、前々世紀の判断を今行う愚を犯すことは、前大戦の教訓から有り得ないと信じますし、本当の危機的状況になる前に対処する能力と装備を海上自衛隊艦隊は備えていると考えています。

ですが、軍事活動を担う現場での危機を回避する事が外交であると私は思っています。
理性的な対策の取れる両国の首脳陣になって、安心していたのですが。
そんな時に、こんなニュースが・・・。

北京・日本大使館で説明会 大気汚染は「巨大な動物実験」

説明した方は、環境庁からの出向の方ですが、本当にこんな上から目線の発言なんでしょうか・・・。
大使館は外交を担う外務省の一機関だと判っていての発言か、直接聞いてみたいなぁと思います。
(案外と、その機会は早く訪れそうですが。)
この時期は、帰省して暇な憤青学生や失業青年がNETで不満の捌け口を探しつつ、外では花火や爆竹が大爆発中。家族はTVの前でCCTVを強制視聴状態だと、外務省の官僚は認識して欲しいものです。

話の取り方によっては、ここで暮らしている全ての人々を実験「動物」扱いしているように取られかねません。

政治主導でも官僚指導でも、その両方でもいいから本当、巧くやってよ。
命辛々荷物抱えて引揚げ船(飛行機)に飛び乗るのも、逃げ遅れて収容所送りになるのも御免被りたいなぁ。
映画「北京の55日」状態は、もっと勘弁して欲しいですが。
(義和団事変当時、日本人を含む外国人達が北京で籠城するお話です。)