上海で日本語を話している中国の若者達

中国人に囲まれて日本語で通していく日常の出来事を書き綴っています。

何故中国人は昼寝をするのか?

2009年11月13日 | 趣味
CANNACや宮東軟件の社員が昼休みに机寝をしている光景を見慣れていたのですが、TESでも日常的に昼寝をする姿を見ることが出来ます。
これは、中国では小学校以降、学校で奨励し習慣化しているからだけではなく、文化としての昼寝が有るからだと思います。
実は摂食後の昼寝は、頭脳労働により消費した脳内栄養物質の補給をしつつ、一定の体力回復インターバルを与え、精神・肉体的な回復を行なっています。
この事から、私は昼寝には過労死の抑制に効果が有ると思っています。
日本では寸暇を惜しんで短めの昼食後、直ぐに労働し、残業も厭いませんが、実は総労働時間が長いから生産性が高いわけではなく、むしろ逆効果です。
その証拠に、日本のホワイトカラーの生産性は世界最低水準です。
通商産業研究所1998年報告書による。また、財団法人社会経済生産性本部レポートでは2004年2005年連続先進7カ国中最下位でOECD30カ国中でも20位)
これは長時間の精神集中労働(頭脳の高速稼動状態の異常な継続)によって、脳内栄養物質は欠乏し、脳の飢餓生み出している事によって、生理的防衛本能が働き、様々な脳内物質(脳内麻薬)が放出され、結果として、生産効率を低下させている為です。
この様な日本の労働習慣は、やがては精神バランスに変調をきたす事も多く、心身症によって心を病むITエンジニアは増加の一途を辿っています。
中国から外部的に観察される現象としても、日本帰国者症候群とも言うべき、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に良く似た症状を発祥する日本往還エンジニアの増加があります。
この状況を引き起こしている原因として、大脳生理学と心理学の知識を踏まえた管理プロセスについて無知な管理者が、人間の生理機能を無視したスケジュールを構築し組織運営をしている恐怖を経営層の多くが認識していない点があります。
まるで強制収容所(中国風に言えば労働改造所でしょうか)に近い労働環境を良しとした会社のネット上のルポルタージュ(パロディともいえる)「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」が何故2チャンネルで注目され反響を得た事からも、実は平均的社会像として一般化していることが伺えるでしょう。(ご興味のある方は、是非この冬公開の、佐藤祐市監督の映画を御覧下さい。)

そろそろ日本人も昼寝をする習慣を導入する頃に来ているのかもしれません。
休む時は休みましょう。節句働きをしても良い事は一つも有りませんしね。

ちなみに、私が経営する会社のモットーの一つは常に「残業は悪」ですが。