上海で日本語を話している中国の若者達

中国人に囲まれて日本語で通していく日常の出来事を書き綴っています。

新幹線

2007年04月27日 | 仕事
昨日の某商工倶楽部の会合で中国の新幹線の事が話題になりました。
さる公的機関の要職に在る方は日本の技術のコピーだとお考えでしたが、実は私は少し認識が違います。
企業が事業主体になって実現した知的財産に関して、著作権・商標権諸々を含む成果は当然全て企業の所有資産となるものです。
しかし成果結実に至る発想のプロセスは、エンジニア個人の技能に拠る処が大です。
開発者個人の記憶を強制的に抹消する事など人道的に出来ないのですから、当然発想プロセスにおけるリバースエンジニアリングは発生します。
(もっとも、これが技術的に熟練すると云う事なのですから当たり前なのでしょう。)
仮に日本で新幹線の開発に携わった中国人技術者が居たとして、彼が帰国後に自国の新幹線の開発に携わった場合、それは単なる技術コピーから更に派生したバリエーションを生むのではないでしょうか?
(まぁ、実際には日本から買った車両が走っている訳ですが。技術導入の為に、大昔、他国の造船所に身分を隠して修行に行った若いロシア皇帝の話を私は思い出します。)
でも、デザインをそっくりにするのは能が無いですね。
今開催中の上海モーターショウには、車体の前半後半部分を其々別の日本車からデザインコピーした車も有るそうですが、もう少しオリジナリティについて考えた方がいいですね。