飛行機とは思えないほどの重装甲によって、第二次大戦の東部戦線でナチスドイツの戦車兵から「空飛ぶ戦車」として恐れられたソ連の地上襲撃機「イリューション2L」
北京某所に現物が転がっていました。
装甲板で覆われた搭乗席と燃料タンク周りは赤錆びた鋼鉄の塊と化しています。
水冷エンジンのカウル周りも装甲されています。
側面の装甲板のせいで、操縦席からの後方視界がめちゃくちゃ悪いのが判ります。
重装甲の割りにプロペラは木製なのが断面から判ります。
20mm機銃は当然外してありました。機銃位置に刺さっているのは只の鉄パイプ。
しかし、ピトー管は往時そのままでした。
フラップ周り。沈頭鋲が使われています。
搭乗席後方から。後部銃座の直後から装甲が無くなっているのがわかります。
黄色で書かれた八路軍のマーク。
尾翼周りは極力軽量化され、前半部分と対照的に簡素な構造なのが判ります。
この戦車狩り専用ともいえる地上襲撃機の開発成功によって、多数のドイツ機甲師団兵力が撃破されました。
女性も含む多くのタンクハンターエースパイロットを生み、東部戦線でのドイツ敗退の決定打のひとつとなった名機です。