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リストラから教えられる人生 その18

2010-09-18 07:35:59 | リストラから教えられる人生
夫が無職になって、10日目。

今日は、幾つかの求人のある大学に書類を送ることにしたらしい。

どの仕事も、条件的にはぴったりというものではないが、関連分野で可能性のある仕事は、願書を送るだけ送ってみようということに決める。

中には、最初からどう考えても無理なようなポジション、Vice Provostというようなものもあるが、条件の2分の3以上は満たしている様子。連絡が来なければ来ないだけの話なので応募してみることにする。

場所的にも北から南まで幅広い。治安の非常に悪い地域もあれば、人気のある大学町もある。やはり子どもの教育と安全を考えると悩んでしまう。私たち二人だけなら、アパートやロフトでも生活はできる。しかし子どもたちはそういうわけにはいかない。下の子が高校卒業するまで、理想的には安全で教育環境の良い町に住みたい。けれども生活がかかってくると、そういう選択も限られてくるのだろうか。

先週、夫は暗い顔で失業保険の申請を出した。全て自宅のコンピューターで済ませることができ、お役所に行かなくてもいいのがありがたい。解雇の傷は、まだ深く心の底に沈み、なかなか癒せないでいるのがわかる。

私の近所の中でも、名門の大学でアシスタントプロフェッサーとして勤め、誰の目からみてもテニヤー(終身雇用)がもらえるはずだったのに、どういうわけかもらえなかったため、全米のありとあらゆる大学の採用募集に応募し、今の大学に再就職した人がいる。彼の奥さんと立ち話をしながら、傷はいつまでも残るのねーとお互い慰めあう。

アメリカの地図を見ながら、応募する大学の地域を確認し、来年の今ごろはいったいどこに住んでどんな仕事をしているのだろうかと思いめぐらす。
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