キキ便り

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特殊教育を卒業?する

2009-03-12 01:02:59 | 自閉症アメリカ教育事情
昨日は、息子のIEP(個別教育計画)かつReevaluation(再評価)のミーティング。

数年前から少しずつ提案されていたことだったが、特殊教育のサービスをもう受ける必要がないのではという学校側の意見で、今回はその提案を受け入れることにした。

ここ数年間は、息子は週に40分、言語療法士によるスピーチ、毎日20分特殊教育の先生のもとでWritingの授業を受けていたが、それらがなくなることになる。

アメリカの法律では、障害がその生徒の学業にマイナス面の影響を与えているという前提がなければ、特殊教育のサービスを受けることが難しい。それをIEPのミーティングや他の親から時々聞かされて、この日がくることを予感していたが、やはり少し不安感が残る。

目の前には、息子の中学での成績や全国共通の標準試験の結果、知能、社会性及び感情、言語などのデーターがそろい、ひとつずつについて説明を聞く。そして各担当の先生からの息子のクラスでの様子について報告。

息子の成績が非常に優れているので、障害が学業面に悪影響を及ぼしていると言えない、というのは共通の見解。今後はすべて普通学級で他の子どもたちと同じように授業を受けることになる。

ただ、息子のように障害を持っている生徒の場合には、504accomodation planを適用することができるらしく、これによると、普通学級で担任の先生から様々な便宜を図ってもらえることになる(面倒身のいい生徒とペアにしてもらって、共同作業をする、声のボリュームについて指示を定期的に受ける、など)。

当の本人は、今日のニュースを聞いて、嬉しそうな顔。もう他の生徒たちと違うクラスに行く必要がないのが嬉しいらしい。「でも、ボクの自閉症はまだ治っていないんだよね?」と何度も聞きなおしてくる。

親である私は、まだ病気かもしれない子どもを病院から退院させるような気持ちだが、外の空気にあたり、たくましく成長できることを期待している。
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