キキ便り

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アメリカの大学生を教える苦労 その1

2008-12-16 05:51:26 | アメリカの大学で教える

今週が期末試験で、来週からは冬休み。

成績を心配する学生からのメールや、最後になってレポートを提出してくる学生への対応で頭の痛い毎日。そういう学生たちは、いろいろと理由を挙げて、なぜこうなってしまったのかを説明し、1点でも稼ごうと必死になる。

離婚、ドメッティックバイオレンス、子どもの病気、怪我、身内の死、引越し、盗難、学生たちからどんどんメールが来るので、私の方も誰がどうだったのか、覚えきれなくなってしまう。そして対処の仕方が不公平にならないように、私の方も原則をあらかじめシラバスに記載するようにしている。

たとえば、(1)提出物の遅れは、1週間まで認める。ただし、1日につき10%の減点。(2)事情がはっきりしている場合、以前に教員に連絡をとれば、提出期限を延ばしてもらうことも可能である。しかしその場合は、それを証明する提出物(医者の診断書など)が必要、などと明記しておく。

一番困るのは、この授業で悪い成績をとったら、奨学金が打ち切られる、退学しなければならない、と半分脅しでメールしてくる学生。しかし、これも本人の責任なので、特別扱いすることはできないし、人生勉強につながってほしいと願っている。

こういうメールがどんどん来ると、しっかり勉強しない学生の理由が自分にあるように錯覚してしまいがち。特に英語を母国語としていないことで、こちらの情報がうまく伝わらなかったのではという思いがいつもよぎってしまう。学生の責任を自分に負いこまない、というオットからの叱責を思い浮かべながら過ごす今日この頃。

 

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