話題の作品『レヴェナント』(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督、2015年)を観てきた。
アメリカは西部開拓の時期。場所はミズーリ川沿い。
ヘンリー隊長が率いる毛皮狩猟の一団が、突然、先住民のアリカラ族に襲われる。
この危機を脱出するため、ガイド役のグラスは生き残った仲間を船に誘導し、川に逃れる。
しかし、このまま川を下るのは危険だと判断したグラスは、カイオワ砦まで帰還する方法を、山沿いに歩く方が安全と隊長に意見する。
一団の一人フィッツジェラルドは、ポーニー族の女性との間にできた子ホークを連れているグラスを快く思わず、その案に反対する。
それでも、隊長はグラスの意見を受け入れ陸路を行く決断を下した・・・・
冒頭からの度肝を抜く、怖ろしいほどの緊迫感。
この息もつかせない緊張感がどこまでもゆるぎなく続く。
熊に襲われ、瀕死の状態のグラス。
どうみても人間のいやらしさの見本みたいな、打算的な性格の持ち主のフィッツジェラルド。
そのフィッツジェラルドと、若者ブリジャー、ホークの三人がグラスのためにその場に残る。
息子を殺され、生きるすべも、何もかもが無くなったグラス。あるのはフィッツジェラルドに対する復讐だけ。
その瀕死のグラスの身体が、執念のために少しずつ生き返る。
やっと、みごと生きながらえたグラスに運命はどこまでも容赦しない。次々にこれでもかと危機が襲ってくる。
下から見上げた樹々、林、雪景色の壮大な山、流れる川と急流など、これらの自然をみごとに映し出し、その中でうごめく人間を見せる。
それに輪をかけて、坂本龍一、アルヴァ・ノトの音楽が効果を盛り上げる。
『ギルバート・グレイプ』(ラッセ・ハルストレム監督、1993年)で少年だったレオナルド・ディカプリオが今では、
堂々たる演技で、無我夢中に生きる人間を圧倒的な存在感をもって見せつけてくれる。
ややこしい理屈ぬきのこの作品は、第一級の、監督イニャリトゥとしても極め付きの代表作となるだろうと確信する。
(追記)
シビアに物語を読み解くと、「普通、瀕死のあの状態だったら、人間は生き永らえないんじゃないか」とか、「谷から落ちてなんで死なないの」となるけど、
有無を言わさない力強い演出力によって、そんな細かいこと言わなくってもと思ってしまう。
ただ、そこが肝心な所でやはり辻褄が合わないと意味がない、と不満な人もいるだろうなとも思う。
アメリカは西部開拓の時期。場所はミズーリ川沿い。
ヘンリー隊長が率いる毛皮狩猟の一団が、突然、先住民のアリカラ族に襲われる。
この危機を脱出するため、ガイド役のグラスは生き残った仲間を船に誘導し、川に逃れる。
しかし、このまま川を下るのは危険だと判断したグラスは、カイオワ砦まで帰還する方法を、山沿いに歩く方が安全と隊長に意見する。
一団の一人フィッツジェラルドは、ポーニー族の女性との間にできた子ホークを連れているグラスを快く思わず、その案に反対する。
それでも、隊長はグラスの意見を受け入れ陸路を行く決断を下した・・・・
冒頭からの度肝を抜く、怖ろしいほどの緊迫感。
この息もつかせない緊張感がどこまでもゆるぎなく続く。
熊に襲われ、瀕死の状態のグラス。
どうみても人間のいやらしさの見本みたいな、打算的な性格の持ち主のフィッツジェラルド。
そのフィッツジェラルドと、若者ブリジャー、ホークの三人がグラスのためにその場に残る。
息子を殺され、生きるすべも、何もかもが無くなったグラス。あるのはフィッツジェラルドに対する復讐だけ。
その瀕死のグラスの身体が、執念のために少しずつ生き返る。
やっと、みごと生きながらえたグラスに運命はどこまでも容赦しない。次々にこれでもかと危機が襲ってくる。
下から見上げた樹々、林、雪景色の壮大な山、流れる川と急流など、これらの自然をみごとに映し出し、その中でうごめく人間を見せる。
それに輪をかけて、坂本龍一、アルヴァ・ノトの音楽が効果を盛り上げる。
『ギルバート・グレイプ』(ラッセ・ハルストレム監督、1993年)で少年だったレオナルド・ディカプリオが今では、
堂々たる演技で、無我夢中に生きる人間を圧倒的な存在感をもって見せつけてくれる。
ややこしい理屈ぬきのこの作品は、第一級の、監督イニャリトゥとしても極め付きの代表作となるだろうと確信する。
(追記)
シビアに物語を読み解くと、「普通、瀕死のあの状態だったら、人間は生き永らえないんじゃないか」とか、「谷から落ちてなんで死なないの」となるけど、
有無を言わさない力強い演出力によって、そんな細かいこと言わなくってもと思ってしまう。
ただ、そこが肝心な所でやはり辻褄が合わないと意味がない、と不満な人もいるだろうなとも思う。
お礼はそちらでさせてもらいます。
この作品、チヨット気になって後で追記しました。
感動が私だけでないとわかって、これで安心しました。
昨日観てきました。
久しぶりの大迫力に圧倒されました。
あの峻厳な大自然の中にあって、生きようとした不屈の魂の根源を想いました。
レオナルド・ディカプリオの演技は今までにないものでしたね。厳しい自然がセットの中でのそれとは違うものを導き出したのかもしれません。
圧倒される感動を久し振りに味わいました。
レビューのおかげです。
ありがとうございました。
ですから、「浜辺の家」も観ていなくって、記事を楽しみにしています。それと、次のものも。
カードのこと、大変でしたね、やはり慣れだと思いますよ。
先日は「海辺の家」を再度見て見ました・・・
当時わからなかったものがはっきりと理解できたかな。
時期にこういう記事もアップして行きたいと思っています。
しかし、セルフのカード通し・・・何回やってもNGで・・・
慣れですかね・・・相性悪い事!
この映画、人物もしっかり描かれていて、迫力満点です。
ただ、あまりにもリアルな感じもしますので、その点は考慮して頂くといいと思います。
こちらからも早速、読者登録させて頂きましたので、今後ともよろしくお願いします。
レビューを拝読すると、迫力あってすぐにでも見たくなります。
以前「リリー」の映画をこちらのレビューで拝見して観に行きました。
読者登録させていただきました。よろしくお願いします。