信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

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平成27年度 治水事業促進全国大会及び要望活動

2015年11月24日 | 私の活動報告

△ 平成27年度 治水事業促進全国大会の模様です。

 24日(水)午後1時からシェーンバッハ・サボーに於いて、日本テレビキャスター・気象予報士 藤森涼子さんから、「近年の気象災害と気象情報の活用」と題して特別講演がありました。
 最近は1時間に50ミリ以上という激しい雨が、40年程前に比べると回数が増えていているが、雨が降らない日も増えており、雨の降り方が極端になってきているとのことでした。
 今年の関東・東北豪雨は、台風から変わった低気圧に向かって、南から湿った空気が流れ込み雨雲が次々と発生して、線状降水帯を形成し関東にかかり続け、特に栃木県は地形の影響もあって50年に一度の大雨が降り、鬼怒川が決壊して大きな被害となりました。
 天気予報は年々進化していて、今年7月から「ひまわり8号」の運用が始まってから、解像度が2倍になり、撮影回数も大幅に増え、詳細なデータが入手できるようになって、更なる天気予報の進化が期待されるとのことでした。
 日本は自然災害が多い国であるから、過去の災害等で地域のリスクを知っておいて、必要な情報に対して常にアンテナを張るなど、防災意識を高めていなければなど、多くの事柄についてご講演をいただきました。


△ 日本テレビキャスター・気象予報士 藤森涼子さんの講演


△ 全水連 陣内孝雄会長の主催者挨拶

 全国大会は、午後2時から開催され、主催者挨拶として、全水連 陣内孝雄会長より、本年7月の台風11号、9月の関東・東北豪雨などにより、全国各地で浸水被害が発生し、尊い人名と多くの資産が失われてしまった。このような被害を未然に防ぐために予防的な治水対策を計画的に推進するとともに、被害を受けた地域の復旧、再度災害の防止を迅速に行う必要がある。
 この状況下、老朽化した治水関係施設の割合も大きくなっており、その維持管理・更新費も大きく伸びてきている。このため、地域住民の安全・安心の確保に責務を負う我々としては、このような喫緊の課題への対応に支障をきたすのではないかと危惧しているところである。
 災害から国民の生命と財産を守り、健康で豊かな生活環境と安全で活力ある社会を実現するために、治水事業は最も根幹となる重要な社会資本整備であり、財政が危機的な状況にあっても、「国家百年の計」として、国が責任を持って着実に実施しなければならないなどと挨拶されました。


△ 石井啓一国土交通大臣が、日本は脆弱な国土であり、豪雨による土砂災害など近年の局地化・激甚化している災害に対して、減災のための治水対策などのハード整備と防災訓練等住民主体のソフト対策の両面から総力を挙げて取り組んでいくなどとご挨拶されました。


△ ご臨席されていました吉田博美参議院自由民主党国会対策委員長が、正副会長にご挨拶をされ退席されました。


△ 茨城県下妻市長の稲葉本治氏より、「輝く自然・あふれるやさしさ・活力みなぎるまち しもつま」と題して意見発表がありました。
 下妻市は常総市の上流で、水と緑の田園都市であり、実りある農地や平地林が豊かで、東が小貝川、西を鬼怒川が流れ、河川や緑地などの豊かな自然や美しい景観、実り多い農業、交通利便性など、立地条件や資源、風土に恵まれ、住み良い市と紹介されました。
 9月に発生した関東・東北豪雨においては、多くの地域で観測史上最大の降雨量を記録して、下妻市を含め7カ所で越水が発生、下妻市平方地区では、観測史上の最高水位6.5mから9.5mと大幅に上回る水位を記録したとのことでした。
 3.11の災害から、危機管理に取り組まれ、防災無線に併せ個別受信機を全戸に配備し、市内14カ所の避難所に、職員28名が担当して対応をされたとのことでした。今後も、地域住民の生命や財産を守るため、市民の危機管理(自助)の意識を高めていただき、効果的な河川整備を進めていくことを最重要課題として取り組んでまいりますなどと発表されました。


△ 国土交通省 水管理・国土保全局 大西亘 治水課長より、「治水事業に関する最近の話題」と題して、防災・減災対策、老朽化対策、東日本大震災からの復旧・復興等に重点をおいた予算の基本方針ですが、予防的に進める河川改修費は、再度災害防止対策などの義務的な予算等の増加に圧迫されて、今年度は約9割に減少しているとのことでした。
 9月の関東・東北豪雨による鬼怒川の堤防決壊の状況や被害状況、TEC-FORCEの活動状況をお聞きし、鬼怒川上流4ダムで最大限の洪水調節(約1億㎥)を行い、氾濫水量を概ね2/3に減少、氾濫面積を概ね2/3に減少させたなどと試算される治水事業の効果(ストック効果)を訴えることも大切であるなどの概要説明をしていただきました。


△ 全水連 岩井副会長の大会決議朗読
 次ぎに、「激甚な災害が頻発している現状に鑑み、災害を未然に防止し、国民の生命と財産を守り、安全・安心かつ豊で活力ある国土を構築するため、治水事業費を増額させ、根幹的な治水施設の整備を計画的に推進すること」など、7項目を決議して閉会しました。




△ 国土交通省 技監 池内幸司さんに要望書をお渡しして、長野県河川協会の要望事項について説明、要望をさせていただきました。




△ 国土交通省 水管理・国土保全局長 金尾健司さんにも、長野県河川協会の松島会長から要望書をお渡しして、要望事項について説明、要望をさせていただきました。


 その他、長野県河川協会の私達の班は、石井国土交通大臣をはじめ、国土交通省の幹部の皆さん及び国土交通省 金尾水管理・国土保全局長はじめ幹部の皆さんに要望活動を行いました。皆さん、お疲れ様でした。