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信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

193カラットの成り立ち&草尾上野ぶどう畑上空からの風景

2025年08月23日 | 生坂村の報告
 皆さん、お盆が過ぎても厳しい残暑が続いていますね。8月23日(土)は、処暑とは思えないほど容赦ない日差しが降り注ぎ、本当に暑い一日でした。

 生坂村の「193(イクサ)カラット」🍇✨
 皆さんは、毎朝恒例の撮影風景をご覧になりましたか?今朝もいつものように、草尾上野ぶどう畑の上空から、美しい景色を撮影しました。生坂村のぶどう畑は、先人たちの並々ならぬ努力と情熱によって築き上げられました。

 生坂村のぶどう栽培は、昭和60年に4名の生産者が「草尾巨峰生産組合」を設立したことから始まります。翌年には初収穫を迎え、昭和62年には東京の神田市場に初出荷され、生坂村のぶどうが全国に羽ばたいていきました。

 先人たちの努力と「山清路巨峰」ブランドの誕生
 昭和61年から平成5年にかけて、様々な事業を活用して、巨峰の苗木を植えたり、農地を整備したり、集荷施設や農薬を調合する施設、さらには霜からぶどうを守るための防霜ファンなど、多くの設備が整えられました。

 特に、平成3年度からの3年間は、「土地改良総合整備事業」により、区画整理や農道、灌漑施設などが大規模に整備されました。これらの整備には多額の事業費が費やされ、現在のぶどう栽培の基盤が築かれたのです。

 こうした先人たちのたゆまぬ努力と栽培技術によって、生坂村のぶどうは「山清路巨峰」という高品質なブランドを確立しました。この名前を聞いて、「ああ、あの美味しいぶどうね!」と思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 進化する「いくさかぶどう」と新ブランド「193カラット」
 現在、生坂村では巨峰だけでなく、ナガノパープルやシャインマスカット、クイーンルージュなど、たくさんの大粒ぶどうが栽培されています。また、水やりを調整して、より糖度の高いぶどうを育てる「根域制限栽培」という新しい方法も取り入れています。

 これらのぶどうは、道の駅いくさかの郷やインターネット、JAを通じて、全国の皆さんにお届けしています。
 そして、平成29年度には、村の名前「生坂(いくさか)」と、宝石のようなぶどうをイメージして、新しいブランド名「193(イクサ)カラット」が誕生しました。この新しい名前は、国の「地方創生加速化交付金」を活用して考案されました。
草尾上野ぶどう畑上空からの風景
 さらに、ぶどう畑を守るPRキャラクター「カラットリン」も生まれました。統一されたロゴマークやポスター、パンフレットも作成し、村全体で「いくさかぶどう」のブランド力を高めています。

 私の休日と村の活動
 さて、私個人の話になりますが、昨日は公務がなく、早朝から草刈りをして、朝食後には毎朝の撮影とSNSでの情報発信を済ませました。その後は、かわいい孫の子守りをしたり、皆さんにこのブログを書いたりして過ごしました。
 また、昨日生坂村では、小学校でPTA作業が行われたり、地域の未来を担う子どもたちのための「地域未来塾」が開催されたりした一日でした。

 このように、私たち村のぶどう栽培は、先人たちの努力と革新的な取り組みによって支えられています。これからも「193カラット」をどうぞよろしくお願いいたします!


松本地域森林林業振興会役員会及び通常総会

2025年08月22日 | 私の活動報告
 8月22日(金)午後3時30分から松本市において、松本地域森林林業振興会役員会及び通常総会が開催され、私、眞島振興課長、担当の山本主事と出席しました。

 午後3時30分からは、総会に向けての役員会が行われ、付議した議案を原案通り総会に諮ることになりました。
 午後4時30分からは、松本地域森林林業振興会の事務局長の丸山林務課長の進行により、副会長の私の開会のことばで始まりました。


 続いて松本地域森林林業振興会の会長の塚原麻績村長から、この度は、松本地域民の振興会の総会にご出席いただき、誠にありがとうございます。
 はじめに、日頃より当振興会の運営にご理解とご協力を賜っております皆様に、心より感謝申し上げます。またご多忙の中、ご列席いただきました松本地域振興局の樋口副局長様、そして前山形村長の本庄様におかれましては、誠にありがとうございます。
 さて、昨今の気候変動により、土砂災害などの自然災害が増加しております。こうした災害から地域を守るため、森林の持つ土砂災害防止機能を高め、防災・減災に向けた取り組みを継続していく必要があると考えております。また、地域の喫緊の課題である松食い虫被害対策などにも、引き続き力を入れてまいります。

 先人たちの努力によって育まれた豊かな森林資源を、健全な姿で次の世代に引き継ぐため、「切って、使って、植えて、育てる」という循環を確立し、将来にわたって持続的な森林づくりを進めてまいりたいと存じます。
 皆様にご協力いただいている寄付金は、大幅に減額しており、財源確保はさらに厳しい状況です。当振興会としましては、県や関係団体と連携して様々な課題に向き合い、振興会のあり方についても検討しながら事業を進めていく所存でございます。
 皆様方には、これまで以上のご支援とお力添えを賜りますよう、お願い申し上げますなどの開会の挨拶をされました。


 来賓祝辞として、松本地域振興局樋口副局長から、日頃より県政の推進にご理解とご協力をいただいております皆様に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。皆様は、緑の募金活動や林業の振興など、多岐にわたる事業を通じて、地域の森林保全と緑づくりに多大な貢献をされており、心から敬意と感謝を表します。
 さて、県内の森林資源は成熟期を迎え、その多くが利用の時代を迎えています。県としましては、「信州の豊かな森林と環境を守る県産材利用促進条例」に基づき、公共施設における木造化・木質化の推進など、県産材の利用を抜本的に見直してまいります。

 また、森林に関わる喫緊の課題として、鳥獣被害対策も挙げられます。近年、クマの目撃情報や被害が多数発生しており、大変憂慮すべき状況です。本年9月からの鳥獣保護管理法改正を踏まえ、現場の実情に即した支援を検討し、皆様のご協力のもと、対策を講じてまいります。
 さらに、この地域の長年の課題である松食い虫被害対策についても、被害木の利活用を推進し、地域にあるバイオマス発電設備を活用するなど、円滑な流通を支援してまいります。
 結びに、松本地域森林事業振興会の今後のますますのご発展と、会員の皆様のご健勝を心よりご祈念申し上げますなどの祝辞を頂戴しました。


 続いて、当振興会の監事として8年間務められた前山形村長の本庄さんに功労者表彰を授与しました。

 前山形村長の本庄さんからは、長年、この地で林業に携わる方々、特に山林種苗の生産を担ってこられた皆様には、大変なご苦労があったことと存じます。かつては全国のカラマツ生産量の16%を占める時期もあり、山形村の林業を支えてきた歴史があります。しかし、林業の衰退とともに、現在の生産量は最盛期に比べ減少しているのが現状です。

 私も毎日、身近なところで苗木の生産に携わる方々の姿を目にしております。この仕事の厳しさを痛感するとともに、それでもなお、この地域の基幹産業である林業を支えようと奮闘する皆様の姿には、頭が下がる思いでございます。
 農林業は、思うようにいかないことも多い厳しい世界ですが、皆様のご尽力と知恵を出し合うことで、必ずや更なる発展を遂げられると信じております。
結びに、当振興会のますますのご発展と、ご参会の皆様のご健勝を心よりご祈念申し上げますなどの謝辞を述べられました。


 塚原会長が議長に選出され、議事進行を行いました。
 議案第1号 令和6年度事業報告並ぶに歳入歳出決算の承認について
 事業報告の概要:令和5年度決算監査、緑の少年団交流集会、役員会・通常総会、林業関係ポスター等コンクール審査、合同視察研修など、計画通りの事業を実施しました。
 特に、松本山雅FCでの街頭募金活動を初めて実施し、99,431円の募金が集まりました。今後も継続的な活動を検討します。
樹木の配布については、緑の募金の大幅な減額と業者の撤退により、配布本数が大幅に減少しました。
 松本地区植樹祭・育樹祭は、令和7年度分と合わせて2回分を執行しました。

 決算状況:歳入: 総額12,062,419円。県植樹祭に伴う交付金や協賛金により、雑収入が増加しました。
 歳出: 総額7,477,619円。植樹祭を2回分執行したため、事業費が増加しました。翌年度繰越金: 4,584,800円。
 積立金の状況:退職給与積立金は1,467,174円、財政調整積立金は25,301,500円で、ともに定期預金にて運用中です。

 監査報告:7月25日に監査が行われ、会計処理が正確であることが認められ、決算は承認されました。

 議案第2号 令和7年度事業計画並びに歳入歳出予算の決定について
事業計画:基本的な事業内容は前年度と同様とし、地域の林業振興に努めます。
緑の募金が大幅に減少していることが課題であり、今後の事業運営に影響が出る見込みです。
 植樹祭は、令和8年度は筑北村、令和9年度は松本市での開催を予定しています。

 予算案:歳入歳出総額: 12,000,000円。歳入: 治山事業等の増加を見込み、事業会費を増額。財政調整積立金から100万円を繰り入れます。
歳出: 職員給料の算定基準変更により事務費が減額される一方、事業費は増額となります。

 議案第3号 令和7年度会費の賦課及び納入方法の決定について
会費及び借入金:会費は従来通りの賦課方法で、面積割の算出基準となる面積が増えたため、一部市町村の会費が増加します。
議案第4号 令和7年度借入金最高限度額及び借入先の決定について
借入金の最高限度額は150万円、借入先は株式会社八十二銀行とします。

 その他連絡事項:秋の緑の募金運動(9月1日~10月31日)
 各市町村のイベントに合わせた街頭募金や、職場内・庁舎等での募金箱設置など、募金活動への協力を依頼しました。
 交付金会計事務調査(11月頃):令和6年度の交付金の使途に関する調査が行われるため、関係する会計情報の提出を依頼しました。
これらの議案はすべて承認されました。

 最後に私から、今年度も事業計画と予算に沿って運営や活動をしてまいりますが、緑の募金が減額しており、各種取組には事業費が必要ですので、さらに募金活動のご協力をお願いしますとともに、今後も当振興会にご理解とご支援をお願いしますなどと閉会のことばを述べさせていただき閉会しました。


中信地区私学助成推進協議会要望&地域活性化を見据えたAI活用導入説明会&草尾上空からの風景

2025年08月22日 | 生坂村の報告
 8月22日(金)は強い日差しが降り注ぎ、厳しい残暑が続き、熱中症対策が欠かせませんでした。

 午前9時から中信地区私学助成推進協議会から、私立高等学校に対する公費助成をお願いする陳情を受けました。

 今年度も信濃むつみ高等学校の本郷保護者会長や水野校長先生たちが来られ、本郷保護者会長から、下記の内容の陳情を承りました。

謹啓 貴職におかれましては、日頃より私立高等学校振興のために格別のご理解とご支援を賜り深く感謝申し上げます。また、私学助成につきましてご配慮を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて、当中信地区私学助成推進協議会(松本秀峰中等教育学校・エクセラン高等学校・松本第一高等学校・東京都市大学塩尻高等学校・信濃むつみ高等学校・松本国際高等学校・松商学園高等学校で構成)では、中信地区の私立高等学校への助成に関する運動に取り組んでおります。

 私学はそれぞれ独自の建学の精神に基づき、生徒の個性を育み、学習・文化活動、スポーツ、地域貢献等に大きな成果を上げてまいりました。平成26年度以降、就学支援金の拡充など公的支援が充実し、県民の願いである学費負担の公私間格差の是正が一歩一歩進んだことは市町村の後押しのおかげだと感謝しております。

 しかし、まだ金額・助成対象が十分とは言えず、いまだ多くの保護者は公立と私立では依然として学費総額の差は大きいと感じています。また、昨今の諸物価の高騰に対し、ようやく給与の改善が見られ始めましたが、多くの世帯ではそれに見合う賃金の上昇が見込めず、保護者の学費負担は深刻な状況が続いております。

 このような状況下、私学助成の主体である国・県からの補助金増額の前進はみられるものの、子どもたちが特色ある教育活動を求めて通う学校には、施設の整備・拡充等の教育環境の改善が求められており、特に私立高校の経営は極めて厳しいものとなっております。また、この傾向は生徒急減期にあって一層強まっており、私たち保護者を含め、私立学校の自助努力だけでは対応しきれないのが現状です。また、公私間格差から来る、生徒募集の条件の差はいまだに埋め切れておりません。

 生坂村におかれましては日頃の支援に対し、厚く感謝申し上げます。
 今年度は生坂村から中信地区私学へ9名の生徒さんをお預かりしております。それぞれ自分の夢の実現に向けて学習をはじめ、部活動、生徒会活動等に励んでおります。
 貴村の財政状況は引き続き厳しいところとは存じますが、公教育の一翼を担う私学振興のため、更に一層のご理解とご支援を賜りたく、下記のとおり陳情申し上げます。 敬具
   記
1,私立高等学校への経常費補助金(一枚一律及び生徒数割)、および教育条件改善のために私立高等学校への教育施設・機器補助を行ってください。
2,私立学校の募集・広報活動に対する支援・協力を行ってください。

 以上の内容に、保護者と水野校長先生から私学の現状や取組などについて説明を受けました。

 私、藤澤議長、藤澤教育長からも、県内では中信地域の私学7校は多い状況で、少子化で県立高校が統廃合されている中、生徒確保や運営が厳しい状況は拝察しておりますが、当村からも多くの生徒が通学しており、各私立高校の独自教育の重要性を鑑み、今後も当村として出来る限りの支援をしていきたいなどの意見を申し上げました。


 午前9時30分からは、地域活性化を見据えたAI活用導入説明会を開催しました。(株)フェローズの人材戦略部の阿部課長と猪腰君にお越しいただき、当村からは各部署の職員が出席して行いました。

 生坂村では、地域活性化や業務効率化、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進のため、(株)フェローズと事業協定を締結。総務省の「地域活性化企業人制度」を活用し、フェローズ社の猪腰君が村に派遣されることになりました。
 9月からまずは約半年間、行政業務や教育、広報活動などでAIを活用し、業務効率化と職員の負担軽減を目指します。

 説明会では、まずAIと生成AIの基礎知識について解説されました。AIは人の判断をサポートし、生成AIは指示に従って文章や画像、音楽などの新しいコンテンツを生成する技術です。ChatGPTやGemini、Copilotなどがその代表例として挙げられ、従来のAIとは異なり、膨大なデータがなくてもオリジナルのコンテンツを創り出せる点が強調されました。

 具体的な活用例として、以下のような様々なジャンルが紹介されました。
 テキスト生成: ChatGPTなどを活用し、プロンプト(指示)を工夫することで、自治体の防災計画改定支援など、精度の高いアウトプットを得られます。
画像生成:GoogleのImageFXは、広報誌やチラシ、プレゼン資料の挿絵などに活用でき、架空の人物画像を作成して求人や広報に利用することも可能です。

 資料作成・作図:Gammaを使えばテキストから自動でパワーポイント資料を作成でき、Napkin AIは業務フローや手順書をテキストから自動で作図します。
 音楽・動画生成:アバター動画生成ツールや、イラスト・写真をアニメーション化するツール、そしてChatGPTとSUNO AIを連携させた作詞作曲も紹介されました。

 リサーチ・要約:GoogleのNotebookLMは、PDFや資料を読み込んで要約し、チャット形式で質問することも可能です。
 自動化:複数のAIツールを連携させることで、広報誌記事の自動作成や情報収集の自動化など、業務プロセスの自動化も視野に入れています。

 国や自治体におけるAI活用の方針についても言及され、総務省の報告書に基づき、業務効率化・資質向上への寄与が期待される一方で、リスク管理とガバナンス体制の重要性も確認されました。
 今後のロードマップとしては、フェーズ1(8月~9月)でAI担当者の設定や安全ガイドラインの策定、住民や地元企業向けのAI研修を実施。フェーズ2(10月~)では職員がAIツールを本格的に活用し、地域活性化施策も同時に推進します。
 そして、フェーズ3(年明け以降)には、AI活用が日常化した状態を目指し、成果発表会やドローンを活用した防災マップの可視化なども計画されています。

 生坂村では、これらの取り組みを通じて、住民サービスの向上と業務の効率化、村の活性化を図っていくとのことを目指してまいりますから、今後の進捗に期待をしてください。



草尾上空からの風景
△▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、犀川対岸から朝日が差していた草尾上空からの風景を撮影しました。


 その他生坂村では、保育園で避難訓練、集団検診、総務課関係事業打合せ、いくさかマル得商品券販売終了日、6班の皆さんの元気塾などが行われました。


第76回 東筑摩郡村議会議員大会

2025年08月21日 | 生坂村の報告
 8月21日(木)午後2時から山形村ミラ・フード館「ホール・ミラ」において、第76回 東筑摩郡村議会議員大会が行われ出席しました。

 我が生坂村議会の藤澤議長の進行で始まりました。

 

 最初に麻績村峯村議長から開会のことばが述べられました。

 続いて、今年度東筑摩郡村議会議長会長の山形村大月議長から、本大会は第76回を迎え、戦後の混乱期に東筑摩郡に所属するすべての自治体が、いち早く共に手を携えながら復興に向けて注力する原動力の役割を果たしてきた歴史を刻む貴重な大会が原点だったことを、戦後80年の節目の年に再認識した。
 これまで数多くの先輩方が地域福祉の向上に向けて大会運用を引き継ぎながら懸命にご尽力いただいたことに心より感謝を申し上げ、敬意を表する。
 日本人口は2004年をピークに年々減少が続いており、このままいくと2050年には1億人を下回る見通しだと言われている状況は、ネガティブな側面や不安感も数多くあるが、これまでの無理を重ねてきた方向からの転換期であり、「本当の豊かさ」を実現していく入り口であるという捉え方もできる。

 高度経済成長期に生み出された東京一極集中型の社会ルールも見直され、格差、健康、幸福度といった観点から見ても、地方分権型社会の方が望ましいという思考が徐々に高まっている。
 地方の活性化が期待される中、それぞれの地域の事情に即した個性ある村づくりを可能にする確固たる地方行財政制度の構築をより強く求めていく。
本年度も各村から提案される要望事項の早期実現に向けて、5村のパワーを一体化し、折衝を進めるなどの開会の挨拶がありました。

 来賓祝辞として、松本地域振興局 樋口副局長から、第76回東筑摩郡村議会議員大会の開催を心よりお祝い申し上げます。松本地域は豊かな自然と歴史文化に恵まれた魅力ある地域でありますが、全国的な人口減少の波が確実に押し寄せ、地域の担い手不足や生活サービスの維持、地域経済の縮小など、深刻な課題が顕在化しております。
こうした状況の中、長野県では「信州未来共創戦略」を策定し、行政・企業・県民が一体となって課題解決に取り組む方針を掲げております。特に行政サービスの提供体制の具体化は急務であり、県と市町村の協議を通じ、地域の実情を踏まえた最適な対応策を検討してまいります。
 また、公共施設の老朽化や利用者ニーズの変化に対応するため、公共施設マネジメントの視点を取り入れた戦略的な対応も求められております。松本地域振興局では、10月1日に「人口減少下における公共施設マネジメントセミナー」を開催し、官民連携や全国の優良事例を学ぶ機会を設けました。これからの地域運営は従来の延長線上では困難を極めますが、行政と議会が一体となり、将来にわたり誰もが安心して暮らせる地域社会の実現を目指すことが重要です。本大会が建設的な議論と交流の場となり、松本地域のさらなる発展と住民福祉の向上につながることを心より祈念申し上げますなどの祝辞を頂戴しました。


 次に下条衆議院議員から、本日は、第76回東筑摩郡村議会議員大会の開催、誠におめでとうございます。
 山形村や坂北村をはじめとする地元や関係者との強い絆を基盤に、阿部知事が知事会長に内定されたことを機に、国と地方の絆をさらに深め、農業県である長野が全国を牽引する役割を担うことへの期待が高まっております。
 道路整備やインフラ投資は、若者の地域定着や医療アクセスの確保に直結し、人口流出を防ぐ生活基盤であり、国土交通省との連携を通じて一層の推進が必要です。
 また、関税や燃料コストの問題は農業や物流、国民生活全般に直結する重要課題であり、ガソリン・ディーゼル価格の引き下げによる物価高抑制の効果を踏まえ、国全体で取り組むべきテーマであります。
 さらに、若年層が地域に残り、所帯を持ち、農業や地域社会に貢献できる仕組みづくりは喫緊の課題であり、行政と議会が一体となって進める責務があります。本大会が地域の未来を切り拓く議論と交流の場となり、松本地域の持続的発展に繋がることを心より祈念申し上げますなどの祝辞を頂戴しました。


 次に杉尾参議院議員から、本日は、第76回東筑摩郡村議会議員大会にお招きいただき、誠にありがとうございます。昨年に続き出席の機会を賜り、大変光栄に存じます。
 郡内の議会が横のつながりを持ち、地方課題の解決に向けて共に学び合う本大会の意義は極めて大きく、今後の継続と発展に大きな期待を寄せるものであります。
 私自身、関東国道協会の会合にも出席し、国に対しインフラ予算確保を働きかけてまいりました。インフラ整備は与党・野党を超えた共通課題であり、現下の国政においても協力なくして前進はありません。
 人口減少や地域衰退に直面する中、平成の大合併や地方創生政策の歩みを振り返れば、必ずしも十分な成果を上げていない現実もあります。だからこそ、北海道東川町のような先進事例に学びつつ、国や県への依存を脱し、独立独歩の気概で地域資源を磨き、付加価値を創造し、発信していく取り組みが必要です。
 そして行政と議会が切磋琢磨し、健全な政策競争を重ねることが地域活性化に直結します。本大会が建設的な議論と交流の場となり、東筑摩郡の持続的な発展に結びつくことを心より祈念申し上げますなどの祝辞を頂戴しました。


 次に、中川衆議院議員の藤田秘書から、本日は、第76回東筑摩郡村議会議員大会の開催、誠におめでとうございます。公明党衆議院議員・中川宏昌は本日やむを得ず欠席となりましたが、秘書として代理のご挨拶を申し上げます。
 まず、日頃より地域住民の声に耳を傾け、郡内の発展と福祉の向上に尽力されている各村議会議員の皆様に、心より敬意と感謝を申し上げます。昨年は公明党長野県本部として政策懇談会を開催し、長野県全首長や東筑摩郡の村長より貴重なご意見を伺いました。しかし本年は、参議院選挙や臨時国会などの公務の都合により、政策懇談会を実施できなかったことを心よりお詫び申し上げます。
 今後は住民の皆様の安全・安心な暮らしを守り、地域の持続的な発展を支えるため、引き続き要望の実現に全力を尽くしてまいります。また、東筑摩郡村議会をはじめ関係各位のご協力に深く感謝申し上げます。本大会にご参集の皆様のご健勝とご活躍、そして地域のさらなるご発展を心より祈念申し上げますなどの挨拶をいただきました。


 次に長野県議会中川副議長から、本日は第76回東筑摩郡村議会議員大会の開催、誠におめでとうございます。大月会長から地方分権の重要性についてお話があり、また下条先生からは知事が全国の知事会を代表しているとのご紹介がありました。地方分権を実質的に進めるためには、財源の確保と県への権限移譲が不可欠であり、県議会議員と市町村議会議員が力を合わせ声を上げていくことが重要であります。
 一方で、地方議会の大きな課題として議員のなり手不足がございます。私も広報委員会の委員長として、小学4年生の社会科見学で議場案内を行い、子どもたちの質問や意見を引き出す機会を設けています。「知事と議長はどちらが偉いか」との問いには「どちらも大切な仕事であり、最も大切にされるべきは皆さんです」と伝えました。また、飯田市竜丘小学校の児童からは、プール授業における熱中症対策の要望が寄せられました。こうした小さな声を尊重し、民主主義を学ぶ機会とすることが将来の議会の活性化に繋がります。
 さらに本日の大会で決議される道路関係の要望については、すでに国道403号を中心に要望活動を進めております。今後も松本市選出の県議会議員7名が一体となり、皆様と共に実現に向け尽力することをお誓い申し上げます。本大会が地域の未来を切り拓く有意義な場となりますことを祈念いたしますなどの祝辞をいただきました。


 最後は地元山形村百瀬村長から、本日は、東筑摩郡村議員議員大会がここ山形村にて盛大に開催されますこと、心よりお祝い申し上げます。松本平西部地域では、先人や関係者の皆様のご尽力により整備された灌漑施設が、今日に至るまで安定した農業生産を支えており、その成果に改めて深く感謝申し上げます。
 今年はかつて経験のない出来事が相次ぎ、地域社会にさまざまな課題が押し寄せておりますが、そのような中で地域の未来を思い、長年にわたり支えてこられた多くの方々の努力の尊さを一層強く感じております。
 私たちが地域の課題に一つ一つ丁寧に向き合い、長年のご要望を具体的な形にしていくためには、不断の継続的な努力こそが何より大切であります。そして、地域社会をより明るく元気なものとするためには、東筑摩郡村議会が一致団結し、力を合わせて取り組むことが不可欠であります。今後とも皆様のご指導とご協力を心よりお願い申し上げますとともに、本大会の成功と東筑摩郡村議会の益々の発展、そしてご参集の皆様のご健勝を祈念いたしますなどの祝辞を頂戴しました。


 筑北村鎌田議長が、今大会の議長に選出され、朝日村小林議長から宣言を朗読しました。

 今日、我が国は少子高齢化と人口減少社会の急速な進展に直面し、温暖化に伴う気候変動や地震、風水害などの自然災害も頻発するなど、国民生活を脅かす多くの課題に直面しております。さらに、国際紛争や経済の低迷により物価は急激に変動し、社会経済全体が国民生活に深刻な影響を及ぼしている現状にあります。
 このような状況のもと、我々は自主財源の乏しい中にあっても、地方分権の進展を踏まえ、少子高齢化社会への的確な対応を図らねばなりません。相対的に立ち遅れている生活関連施設の整備や老朽化対策、さらには資源循環型社会の構築や環境施策の推進など、積極的な地域づくりを通じて地方創生と人口減少の克服に向け、賢明な努力を積み重ねていく決意であります。

 一方で、税収等の自主財源が限られる我々各村の財政運営は極めて厳しく、とりわけ地方交付税は財政力格差の是正と一定の行政水準の確保に欠かすことのできない制度であります。その財源調整機能と財源保障機能の役割は極めて重要であり、これを堅持し、所要総額を確保することは真の分権型社会の確立に不可欠であります。また、権限と責任を地方へ大幅に移譲し、住民に身近な場で政策決定が行われ、地方税の充実を通じて地域自立を実現できる新たな地方行政・財政制度の構築が強く求められています。
 よって、政府および国会に対し、地方交付税制度を堅持しつつ、その財源調整機能と保障機能を十分に発揮させ、所要総額を確保するとともに、それぞれの地域の事情に即した個性ある地方行政財政制度を公認することを強く求めます。
 我々議会人は、地域住民の代表として、その責務と役割の重大さを深く自覚し、旺盛な精神のもと活発な議会活動を展開し、住民福祉の向上と議会の活性化に全力を尽くすことを、ここに力強く誓いますなどの宣言をされました。


 各5村から要望事項の提案説明があり、生坂村は、望月総務建経常任委員長が、「県道の整備促進について」
生坂村を通る国道19号および県道各線は、長野県の東西南北に結び、人流・物流の移動において重要な道路であり、生坂村民の生活に欠かせない路線となっています。近年、多発しているゲリラ豪雨や台風など異常気象が常習化している中、生命線ともいえる国道・県道の改修整備促進は住民にとって悲願であります。
つきましては、国土強靭化と防災意識の高まる昨今、地域住民が切に求める安全で安心した生活がおくれる国道・県道の整備促進について、下記のとおり要望します。
県道 下生野明科地籍 「交通安全の確保のため、崩落危険個所の対策工事及び支障木の伐採の実施」・「道路拡張と幅員狭小個所への待避所の設置」
 各5村の要望事項が承認され、承認事項の実行運動方法も認められました。


 続いて「攻める自治体『東川町』 ―地方創生・地域活性化の実践モデルー」と題して、長野県立大学グローバルマネジメント学部准教授 中村稔彦氏から講演をいただきました。
 東川町地方創生・地域活性化の実践モデルに関する報告
 まず、地方創生の背景として、全国的な人口減少と少子高齢化の進展があります。2014年には全国1741市区町村のうち896が「消滅可能性都市」と指摘され、地方税収や人口の減少が深刻化しました。出生数は2024年に68.6万人と初めて70万人を割り、合計特殊出生率も1.15と過去最低を記録しています。地方創生政策の目的は、地域格差の是正、持続可能な経済構築、人材活用、地域資源の最大活用にあり、その第一歩は地域自身が魅力や資源に「気づく」ことにあります。

 こうした中、人口や税収が増加した市町村を調査した結果、北海道東川町が突出した成果を上げていることが確認されました。同町は過去に過疎地指定を受けた地域ですが、近年15年間で人口11.3%増、税収23.1%増を達成し、歳入規模は約4倍に拡大しました。その要因は独自の政策群にあります。
 第一に、文化を基軸とした町おこしです。1985年の「写真の町」宣言以来、全国規模の「写真甲子園」を開催し、町民がホストファミリーや被写体として積極的に参加。補助金の10倍以上の経済効果とともに、誇りと愛着が育まれました。

 第二に、宅地造成と住宅支援です。旭川市との地価差を活かした宅地造成や共同住宅補助により人口を誘引。景観条例で町全体の美観も守っています。
 第三に、新規企業者支援です。起業者に100万円を補助し、18年間で125件の事業を創出。誘致よりも小規模起業支援が有効であることを示しました。
 第四に、子育て・教育支援です。保育・教育施設の一体化や給食無償化、奨学金制度、不妊治療支援などを実施。出生数や児童生徒数が増加傾向にあります。
 さらに、公設民営方式による企業誘致、特産品のブランド化、教育施設の新築と複合施設活用、日本語学校設立など、多角的な取り組みを展開。財政運営においても交付税や補助金、ふるさと納税を最大限に活用し、全国平均を大きく上回る成果を上げています。

 また、人材面では地域おこし協力隊75名を受け入れ、多様な活動を容認。職員交流や人材流動性を高め、地域に新しい刺激をもたらしました。さらに、スポーツ庁との連携による健康まちづくり事業や、SNS・メディアを活用した積極的な情報発信にも注力しています。
 一方で、課題としては役場主導の傾向が強く、今後は住民参加型の政策強化が求められています。新たな政策を打ち出し続けることで全国への発信と横展開を図り、首長・職員・地域人材の意識改革、教育を通じた人材育成が不可欠です。
 今後の取り組みとしては、地域資源の再発見とブランド化、住民参加型イベントやプロジェクトの推進、住宅・企業支援の拡充、教育・子育て・国際化の強化、補助金やふるさと納税の活用拡大、人材の流動性促進、健康まちづくりの拡大、情報発信の強化、そして水道・下水道を含む生活基盤の持続的管理などが掲げられます。
 以上、東川町の事例は、小規模自治体であっても独自の発想と積極的な取り組みにより、人口増加と経済活性化を実現できることを示す実践モデルであります。



 最後は松本建設事務所 唐澤所長が、5村の提出議題は全部私の事務所が関係することですので、中長期的に進めながら要望の実現に向けてしっかり取り組んでまいりますなどと述べられ、力強く万歳三唱の発声をされ、第76回 東筑摩郡村議会議員大会が閉会しました。


やまなみ荘定例会&日岐上空からの風景

2025年08月21日 | 生坂村の会議
 8月21日(木)も、強い日差しが照りつけ厳しい暑さが続きました。
 午前10時からは、やまなみ荘定例会を行い、月次報告として7月の宿泊・宴会利用状況と経営課題とうについて協議をしました。

 7月の利用状況・収支・実績として、宴会・宿泊利用状況:7月の日帰り宴会者数:459名(団体合計243名)、ゆったりプラン:7件52名、法事5件78名、生ビール祭り:4件18名
・宿泊者数:110名、宿泊利用料金:1,341,550円、農業体験ツアー:10名
収入・支出:収入合計:7,643,448円(令和6年度比94.1%)、支出合計:7,955,345円(令和6年度比97,0%)
・支出内訳:燃料費:LPガス(お風呂32万、厨房14万、おやき2.5万円)、公用車燃料6.8万円、灯油0円
・光熱水費:電気44.5万円、看板・自販機1万円、水道4.4万円・修繕費:手洗い流し温水修理(交換)、お風呂引き戸戸車修理(4万円/12万円中)・調理材料費:189万5千円(前年237万9千円、ウナギ等先払い分含む)・タバコ仕入:24万円(通常の6割、今月から再度仕入れ増加)

売上・部門別:8月18日までの宿泊者:38件139名、売上187,5万円、月末までの予約分:18件、46名、72,9万、宴会利用:16件、201名、102,3万円、今後10件、82名、41万円
・9月宿泊予約:18件、91名、宴会:7件、114名、8月18日現在の売上:宿泊187,5万円、宴会102.3万円、食堂142万円、お風呂29.4万円、売店売上(道の駅):9万613円(おつまみ・卵等)。

 フェア・イベント実績として、7月:うな丼171食、夏野菜カレー68食、キーマカレー55食、カレーうどん25食、海鮮丼95食
・8月途中経過:うな丼(延長)81食、ジャージャー麺45食、パスタ51食、サラダうどん30食、テイクアウト:役場協力で毎週月曜実施。
 宿泊・合宿の課題として、宿泊稼働率が弱い、合宿の問い合わせ・仮予約はあったが実現せず、合宿料金値上げ(宿泊料2,000円UP、合宿は1,000円UP)による利用減、家庭の負担増・物価高騰が影響、リピーター獲得やツアー会社との契約検討中(JA等)
 料理・商品・サービスとして、お盆料理売上:44万7,400円(8/10~16)、刺身・天ぷら等の品質改善要望あり(陶器皿使用、素材・衣の改善)、新米仕入れ目処:今月末入荷予定、タバコ仕入れは今月から通常通り再開。

 今後の企画・プランとして、宿泊・宴会プラン、 9月:宿泊パック(1泊朝食5,500円+会席料理)、1人12,000円、9月中旬~1ヶ月:ぶどう食べ比べフェア、4年目のマグロ丼フェア(ネギトロ丼・づけ丼・まぐろ丼、8/27~1ヶ月)、秋祭り向け料理の注文受付、秋限定「生坂ぶどう満喫宿泊プラン」特典付き(ぶどう部屋先行入場、送迎、2万円/1泊2食)
 サービス・イベント。
・かわり湯サービス:第2月曜・26日(風呂の日)に村内の竹炭を使った湯。・FM松本でのPR放送(今月最終週に原稿投稿)。・新米の提供開始(マグロ丼フェア期間中も新米使用予定)。・敬老の日(10/7)弁当注文350個予定

営業・広報として、SNS・HP・チラシ・ポスター等で新プラン・イベントを広報
・村営同士の連携強化、来年のリニューアル後も見据えた種まき、ぶどう狩りプランの将来的な導入検討。
管理会計・経営状況として、利益・コスト:宴会食堂の粗利率:4月28.7%、5月48.7%、6月60.2%、7月62%(上昇傾向)、限界利益:プラス13万5千円(初のプラス転換)、限界利益率2.8%、管理会計上の今月損益:マイナス31万1千円、制度会計上:マイナス11万5千円(赤字幅圧縮)、売上増・仕入価格低減・人件費見直し・変動費改善で黒字化可能性あり。

 今後の経営課題として、宿泊稼働率向上が最重要課題(粗利が高い)、客室稼働率向上策の検討(空室対策、ビジネス利用強化)、風呂の客単価向上(現状316円、通常入場料550円への引き上げ検討)、宴会・食堂のリピート率算出、営業・案内方法の見直し、ヒット商品の開発(料理長・副料理長の時間確保が課題、リニューアル後に体制強化予定)、福利厚生と収益性のバランスを考慮した運営。

 その他として、火曜定休日前の素泊まりプラン(ビジネス利用強化、11名実績)、月曜・火曜はビジネス色強化、部屋の組み合わせで稼働率向上を図る。
今後の予定:イベント・研修・PRとして、 8/25~30:相模女子大学秋の地域協働活動(4名、うち2名新規)、9/6(土):銀座NAGANOでのPR活動(ハンガリー料理試食)、 9/13~14:秋の農業体験ツアー(22名参加)、10/18(土):2025赤とんぼフェスティバル(多くの来場者、宿泊対応)、11/8(土):ハンガリー文化交流事業(大使館関係者来訪)、 11/15(土):大城・京ヶ倉秋のトレッキングツアー(定員30名)

改修工事として、入札が終了、今後の予定として、工期、全館休館、工事準備・運び出し等を協議。今後の定例会で工程表・計画を提示予定。村民・お客様向け広報の強化、厨房・食堂等の物品移動計画も策定。
葡萄の時期で来客増、改修工事に向けて調整・協議事項増加など、やまなみ荘のためにそれぞれ提案・協力を呼びかけました。


日岐上空からの風景
△▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、ノーマイカーデーでしたので、近くの池沢口から日岐上空からの風景を撮影しました。


 その他生坂村では、保育園で体験保育①、はるかぜで居場所み~つけた、陶芸教室、ノーマイカーデーなどが行われました。


池坂やまびこ会定期総会及び研修会&山清路大橋上空からの風景

2025年08月20日 | 生坂村の取組
 8月20日(水)は、強烈な日差しが届いて、昼間は厳しい残暑で、熱中症に警戒が必要でした。

 午後3時から、池田町役場大会議室で令和7年度池坂やまびこ会定期総会が開催され、会長の横澤池田町議会議長から挨拶がありました。
 本日、本当に暑い中、池坂やまびこ会総会にまだ下条先生はお見えになりませんけれども、そして県議の宮澤先生、青木先生、ご臨席を賜り、厚く御礼申し上げます。日々、私たち住民の安全・安心な山間路線の整備促進に大変ご高配賜り、心より感謝申し上げる次第でございます。また、両町村長様はじめ、そして関係各位、そして議会議員の皆様方のご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。

 池坂やまびこ会は、今年30年を迎えます。ご存知の通り、この会は、これまで、池田町、生坂村の共通ある課題につき、調査・研究し、そして連帯しつつ、行政の発展と効率的運営に寄与するとともに、相互の親睦を図ることを目的として進めてまいりました。特に基幹道路の整備促進は、30年というような歳月を経て、そして皆様の活動が展開されてきました。ここに改めて、一日も早い道路整備等々促進を願うところであります。
 本日の総会が初期の目的通り成果を上げますとともに、皆様方のご健勝、そしてこの総会がますます成果を上げることを祈念いたしますなどの開会の挨拶をいただきました。

 次に、顧問の矢口池田町長からは、ようこそ池田町へ生坂村の皆様、お越しいただき本当にありがとうございました。そして両県議も両町村の架け橋として様々なところでお力添えを頂き、深く感謝申し上げます。ありがとうございます。そして、生坂村長ともいろんなところで情報交換をして、この両町村がどうしたらもっと交流が進むのか、様々なところでご指導いただいているところであります。

 池田町は今年、町制施行110年、そして合併70周年の節目の年を迎えることになりました。もちろん、合併した時には、生坂村の皆さんとも様々なところで協議されたと思います。11月には、そういった記念式典を予定しているところでもあります。そして、池田町のキャッチフレーズを作りました。こちらにありますけど、「ただいま池田町。小さな町で大きな幸せを見つけよう」というキャッチフレーズを作りました。

 人口減少問題に対して、ポジティブに運動を展開していこうという思いもありますし、そんな気持ちで調整や運営を今行っているところでもあります。そして、申し遅れましたけれども、生坂村の議会の皆様は、今回の改選で議員になられた皆様、そして再選された皆様、本当にご当選おめでとうございます。様々な課題もありますけれども、ぜひ、あの、村政発展のためにご尽力いただければと思います。

 池田町も生坂村と本当に一緒になって取り組まなければいけない問題が多々あります。特に先進地であります、環境省の事業、脱酸素の事業に、本当に真剣に取り組んでいるところであります。少しでも池田町も取り組みを進めなければいけないということで、6月の議会で、議会の皆様のご理解を賜って、ポロシャツを作りました。これは環境省が推奨しているデコ活の一種でもあります。涼しい服装が働きやすい,そういう形でなんとか脱炭素に向けて、みんなで一緒に取り組もうといった思いも込められております。

 そんな中で私は、今日こんな形のポロシャツで参加をさせていただきたいというふうに思います。今後も生坂村、そして池田町が手を取り合って、また道の問題、そして様々な人口減少の問題、様々な問題を一緒に力を合わせて取り組んでまいりたいというふうに考えております。これからもご指導ご鞭撻を引き続きお願いを申し上げます。最後になりますけども、両町村の発展とですね、そして本日ご出席の皆様のご健勝、ご多幸を祈念いたしますなどの挨拶をいただきました。

 同じく顧問の私からは、本日は、池坂やまびこ会の定期総会が開催をされまして、誠におめでとうございます。両町村の議員の皆さんには、色々と両町村の住民の皆さんのためにご活動いただいていますことに、敬意を表する次第でございます。また、宮澤先生、青木先生には県議の立場で、両町村のためにしっかりと県につないでいただき、課題解決に向けて日々ご活動をいただいていますことに感謝を申し上げる次第でございます。
生坂村、池田町は昭和の合併で、旧広津村、旧陸郷村が分村合併しまして、来年度でちょうど70年でございます。私が生まれた4ヶ月後ぐらいに調印をしておりますので、私も来年70歳でございます。よく年をとったなと思います。生坂村は来年度、記念式典を行いたいと思いますが、人口減少がなかなか抑制できません。

 生坂村も「おかえりなさい、生坂村」ということで、Uターン施策に力を入れておりますが、なかなか帰ってきてくれる人が多くはいません。私が中学を卒業した時、学年の生徒が80人でございましたが、今、村内にいる同級生は10人ほどです。それだけ人口が減っているということを痛感してております。私は今年で村長を19年やっていますが、どうやったら人口減少を止められるのかと考えた末に、脱炭素施策に舵を切りました。
 これは本当に大きな事業でして、この事業によって地域経済が循環し活性化して、脱炭素で、ゼロカーボンで、若者が関心を持って帰ってきていただければ、生坂村も持続可能な村につながっていくのではないかと考えております。色々と課題はありますが、どうにかこの事業を成し遂げて、それで孫の代、ひ孫の代につなげていければと考えております。

 それから今日もバスで池田町に来ましたが、バスと運転手は良かっのですが、道が悪くて対向車が来ると止まってしまうような、県道上生坂信濃川停車場線ですので、トンネル化を目指して毎年度要望をしているわけでございますが、両県議の先生方とも、今年度はどうにか少し目処がつくような、そんな要望ができればと思っております。

 また、村民の皆さんが買物や病院に通っている人も多いですし、池田町とはこれからも良い関係を続けていければと思いますので、引き続きお願いしますなどの挨拶をさせていただきました。

 次に来賓あいさつとして、下条衆議院議員からは、国際情勢と地域への影響について、 少子高齢化・農業問題と関税問題、少子高齢化や農業問題に加え、関税問題が地域に大きな影響を与える可能性について、トランプ大統領の政治姿勢について、大国としての責任と弱い立場への配慮の重要性について、松本糸魚川道路への働きかけについてなどの挨拶がありました。

 宮澤県議会議員からは、県道信濃松川停車場線の大曲橋の災害復旧が完了について、未修繕区間の今後修繕の必要性について、残りの工事区間の進捗について、池田町の交差点の設計の進捗について、トンネルの推進について、あづみ病院の経営状況及び職員の処遇について、公的病院への支援要望についてなどの挨拶がありました。

 青木県議会議員からは、阿部知事が全国知事会長に就任したことについて、知事が地方自治、地方分権、東京一極集中是正に強い関心を持っていることについて、 地方の持続可能性と課題について、山間地域や人口減少が厳しい地域における、教育、医療、交通、福祉、買い物などの生活サービスの持続可能性が重要課題について、東京と地方の格差について、県議として、知事に対し地域の現状と日本の未来について提言していく意向についてなどの挨拶がありました。

 続いて、自己紹介をした後、横澤会長が議長として議事を進めました。
1、議案第1号 令和6年度事業報告について
令和6年度に行われた役員会及び定期総会及び研修会について、基幹道路の整備促進について、両町村の友好関係の促進について説明がありました。
2.議案第2号 令和6年度歳入歳出決算報告書について
令和6年度予算歳入総額255,800円、歳出総額255,800円の歳入歳出額の内容について説明がありその後監査報告がありました。

3.議案第3号 令和7年度事業計画(案)について
令和7年度の事業計画で、基幹道路の整備促進、交流会等、両町村の友好関係の促進について、その他で両町村の共通した課題の研究協議について説明がありました。

4.議案第4号 令和7年度歳入歳出予算(案)について
令和7年度歳入額284,000円歳出額284,000円の歳入内容及び歳出内容について説明がありました。
 議案第5号 役員改選について
 会長に池田町議会議長 横澤議長、副会長に生坂村議会議長 藤澤議長が再選。
 以上の議案について審議の結果可決しました。

主な意見・要望については、
 県道上生坂信濃松川停車場線のトンネル化の国への要望について検討していけばどうか意見があり次のような説明がありました。
・現在県の事業で拡幅を行っており、国への要望は大切なことある。生坂村長は様々な県の役職を行っている。矢口長等も要望を行っているので力を合わせ、国への要望を行っていきたい。
・きちんと詰めた内容について強く行う方法が得策と考えている。私もサポートしていく。



 池坂やまびこ会研修内容
 池田町の文化「池田八幡社例大祭と舞台」についてDVDの鑑賞を行いました。



 続いて、神社内に移動し、二丁目の舞台の説明を氏子の方から受けながら見学を行いました。




山清路大橋上空からの風景
△▽ 毎朝恒例の写真と動画は、先日撮影した雲に覆われた山清路大橋上空からの風景です。

 本日生坂村では、児童館でしょうぎ教室・おはなしひろば、いくさか歩こう部、B&G海洋センターで子ども水泳教室、防災士意見交換会などが行われました。


長野県町村会政務調査会第2回建設部会&上生坂上空からの風景

2025年08月19日 | 私の活動報告
 8月20日(水)は強い日差しが照り付けて、昼間はむせ返るような厳しい残暑でした。
 午後1時から、今年度の長野県町村会政務調査会の第2回建設部会を南佐久郡佐久穂町で開催しました。

 部会長の中村小谷村長から開会の挨拶をいただきました。
- 本日の議題: 道路、河川砂防、上下水道に関する国・県への提案・要望事項を審議・決定する。
- 議案作成プロセス: 各町村からの要望を基に、担当課長で構成する幹事会で検討し議案を作成した。
- 今後の流れ: 本日決定した議案は、9月の役員会、10月20日の定期総会での最終決定を経て、国・県への要望活動を実施する。
- その他: 部会終了後、佐久穂町の概要説明と町内視察が予定されている。

 開催地の佐々木佐久穂町長から歓迎の挨拶をいただきました。
- 佐久穂町の紹介: 四方を山に囲まれ、庁舎からは八ヶ岳や浅間山が望める。地名は、山の屏風が「柵(さく)」に見えることに由来するとされる。令和2年7月には新庁舎(建設費16億円)が開庁した。
- 道の駅について: 職員の発案でアウトドアメーカー「モンベル」と連携し、令和6年9月にオープン。町の負担分だけで建設費は30億円に上るが、トイレや駐車場の約9割は長野県が整備した。

2. 審議・決定事項
副部会長の選任
- 町村会の規定と慣例に基づき、当選回数3回で町村長歴が最も長い勝野阿南町長が候補となった。
- 本人は事前に「部会の決定を尊重する」との意向を示しており、副部会長への就任を依頼することで合意。事務局から本人へ連絡することとなった。

国・県に対する提案・要望事項(令和7年度)
全体方針と今後のスケジュール
- 「あれもこれもではなく、あれかこれか」の視点で具体的な提案に絞り込む方針。
- 7月2日の幹事会で審議された内容を基に、10月20日の定期総会で最終決定。その後、役員が国・県へ要望活動を行う。10月28日には県の部課長との意見交換会も予定されている。

要望項目の主な修正・新設点
単独要望8項目、共通要望1項目の計9項目について、以下の点が主な修正・新設箇所として確認された。
- 道路等交通網の整備促進:
  - 県管理国道の除草遅延等を受け「日常的な維持管理」の文言を追加。
  - 整備・維持管理に必要な「人手」の確保を求める文言を追加。
  - 【新設】 活用頻度の高い「緊急自然災害防止対策事業」の期間延長を新たに要望。

- 河川の整備促進:
  - 国の「緊急しゅんせつ推進事業」期間延長(令和11年度まで)を受け、事業対象の拡充と財源確保を求める内容に修文。
- 砂防施設の整備促進:
  - 【新設】 地域の安全確保のため、老朽化した砂防・急傾斜施設等の維持・管理に関する要望を中項目として追加。
- 上下水道施設整備の推進:
  - タイトルを「上下水道」に変更。
  - 広域化が困難な小規模施設の持続可能な運営支援や、能登半島地震等を踏まえた管路更新への財政支援拡充を求める文言を追加。
- (3部会共通) 災害に備えた公共事業の推進:
  - 「5か年加速化対策」終了後も継続的な対策を講じるよう提案。
  - 今年度末に期限を迎える「緊急防災・減災事業」および「緊急自然災害防止対策事業」の期間延長を要望。


質疑応答と追加検討事項
- 道路の通行規制(木祖村・栄村): 国道19号等の雨量規制や、大雪警報時の国道117号の画一的な通行止めが生活・観光に支障をきたしているとの意見が出された。事務局は「道路の信頼性確保のあり方」という観点で、次年度以降の要望に盛り込む方向で検討する。
- 空き家対策(天竜村): 「財政措置を充実強化する」との文言について、国の補助事業における補助率引き上げを強く要望する意図であることが確認された。

重点提案・要望事項の選定
知事や各省庁への要望活動には時間的制約があるため、特に重要な項目として以下2点を「重点提案・要望」として選定することが決定した。
1. 道路の整備促進
2. 河川・砂防施設の整備促進

3. その他連絡事項
- 「収穫祭めぐり」事業の周知協力依頼: 町村会が実施する同事業のパンフレットが完成し、各町村や道の駅に送付済みのため、周知への協力が要請された。
- 宝くじの販売促進協力依頼: 収益の一部が市町村の財源となるため、ハロウィンジャンボ等の販売趣旨を周知し、購入促進への協力が要請された。

4. 今後の予定
- [議案関連]
  - 本日の審議内容(文言修正等を含む)を反映した提案・要望事項の原案を、9月の町村会役員会に諮る。
  - 10月20日の定期総会で提案・要望事項を最終決定する。
  - 10月28日に、県の部課長との意見交換会を実施する。
  - 定期総会での決定後、役員が国・県に対する要望活動を開始する。
  - 今後の行政の動き等により字句修正が必要となった場合は、部会長に一任して対応する。


続いて、佐久穂町の概要を須田総務課長から説明していただきました。
位置と規模:- 位置: 長野県の東部、南佐久郡の最北端に位置する。- 面積: 約188平方キロメートル- 人口: 約1万人- 世帯数: 約4,300世帯
地理的特徴:- 形状: 東西約30km、南北約15kmの細長い形。- 地形: 西は八ヶ岳、東は秩父山系に囲まれている。- 中心地: 国道141号線沿いに役場やスーパーなどが集積。各集落から中心地までは車で10分~15分程度でアクセス可能なコンパクトな町。
- 観光地: 町の西側には、北八ヶ岳の八千穂高原や白駒の池がある。

交通インフラの整備:中部横断自動車道- 開通: 2018年4月に町内まで延伸。- IC: 「佐久穂IC」と「八千穂高原IC」の2つが町内に設置された。
- 影響: 佐久市や小諸市までの無料区間が開通し、町民の生活利便性が大きく向上した。

多様な保育・教育環境:佐久穂小中学校(小中一貫校)- 開校: 2015年4月。- 経緯: 町の合併前にあった小学校4校と中学校2校を統合して誕生した。
私立大日向小中学校(イエナプラン教育)- 大日向小学校: 2019年4月、イエナプラン教育を実践する全国初の私立学校として開校。教育移住の点でも注目されている。
- 大日向中学校: 2022年、小学校の隣に開校。新設の中等教育学校
- 開校予定: 2026年4月。- 場所: 佐久穂インターチェンジ近くの閉校した小学校を活用。
- 運営: 茂来学園(大日向小学校を展開)。- 形態: 小学校と高校の中高一貫教育を行う私立学校。

保育園・こども園:- 信州やまほいく認定: 町立を含む全ての保育園が「信州やまほいく認定園」であり、園庭以外に自然と触れ合うフィールドを持つ。
- 認定こども園 ちいろばの森: 2012年9月に開園した「信州やまほいく特化型認定園」(森のようちえん)。保育環境の選択肢が豊富。園の創設者は、多様な価値観を持つ人が集まり、ゆるく関わり合い、補い合える場所、一人ひとりが受け入れる心を持てる場所となることを願っている。

新庁舎の概要と特徴:建設概要: 工期: 2018年12月から約1年7ヶ月。- 構造: 鉄骨造り、地上3階建てで、一番高いところの高さが約18メートル。
規模:建築面積: 約1,500㎡、- 延床面積: 約3,300㎡(うち庁舎約3,000㎡、貸事務所200㎡、その他100㎡)
主な特徴:貸事務所: 八十二銀行と佐久浅間農協のATMを設置。- 防災対策: - 構造: 制震構造を採用。 - 浸水対策: 地盤をかさ上げし、受電設備や自家発電機を2階に設置。 - 避難想定: 災害時の避難を想定し、庁舎前面に大きな庇を設置。- 環境配慮: 冷暖房の一部に地中熱を利用し、太陽光発電パネルも設置。- 機能性: 議場はフラットフロアで、会議室との間の可動間仕切りを外すことで一体的な大空間として利用可能。

情報セキュリティ管理の強化:経緯- 2023年に庁舎内でUSBメモリの紛失事案が発生し、個人情報保護委員会の立ち入り調査を受けたことを契機に、管理の強化徹底と運営体制を整備。
具体的な強化策: 防犯カメラ: 庁舎内に24カ所設置され、条例規則を定めて運用されている。- 入退室管理システム  - 職員通用口は顔認証またはICカードで管理。 - 入退室ログを記録し、いつ誰が入ったかを把握。  - 業者など一時的な利用者は、期間と時間を限定して入室許可が可能。- 鍵管理システム - ICカード認証で開錠するボックスで、セキュリティUSBや外部施設の鍵を保管。 - カードの権限に応じて取り出せる物品が制限され、持ち出し・返却ログが記録される。

地域施設の新たな動き:佐久穂町交番の新設- 設置: 2024年4月。町内4カ所の駐在所を統合して新設。- 場所: 役場入口。2019年までは八十二銀行佐久穂町支店が建っていた場所で、建物を解体後、町が土地を購入し長野県に賃貸している。- 補足: 八十二銀行佐久穂町支店は、役場庁舎内に貸事務所として移転し営業中。

栄橋の国登録有形文化財登録:対象: 栄橋(役場から北東約250m、千曲川に架かる橋)。- 登録: 2024年3月。佐久穂町として初の国指定文化財。
- 概要: 昭和13年(1938年)に道路技師 中島武が設計した鉄筋コンクリートローゼ橋。中島技師が設計した橋は県内に7橋あったが、現存するのは木曽福島町の大手橋、小谷村の小矢沢橋と姫川橋、佐久町の昭和橋、佐久穂町の栄橋の5橋。

道の駅 八千穂高原:施設概要と目的- 立地: 中部横断自動車道 八千穂高原IC付近の国道299号沿い。- 整備: 佐久穂町と長野県が共同で整備した一体型道の駅(トイレと駐車場の一部は県が整備)。- 目的: 南佐久郡6町村の玄関口として、地域振興と経済活性化を図る。
- オープン: 2024年9月。実績とテナント:来場者数: 約54万人(2025年6月末現在)。規模: 敷地面積 約24,000㎡、駐車台数 161台。 テナント: 株式会社モンベルがアウトドア活動拠点施設として出店。


続いて、佐久穂小中学校の小中一貫教育等について、渡邊教育長から説明していただきました。
開校の経緯と背景:統合の経緯: 6つの小中学校(小学校4校、中学校2校)を統合。合併から5年間で検討・方向性決定・議会承認を経て完成し、開校までには10年を要した。
背景:児童生徒数の減少: 年々、児童・生徒数が減少傾向にあった。 - 校舎の老朽化: 統合前の校舎は築30年、築27年と老朽化が課題であった。
- 開校目標:平成27年4月の開校を目標とし、当初から小中一貫教育を目指して計画が進められた。

学校の概要と特徴:基本データ - 総事業費: 18億円 - 生徒数: 小学生233名、中学生248名 - 学校形態: 義務教育学校ではなく、小学校と中学校が併設する形態。
- 構成:- 一つの校舎に佐久穂小学校、佐久穂中学校、県立小学校の分教室という3つの学校が同居している。
   - 南佐久郡の特別支援教育の中心校としての役割も担い、「学びの教室」、「これからの教室」、さらにサテライト教室を設置。
- 給食: 自校給食方式を採用しており、学校給食において文部科学大臣賞を受賞した。

施設の特徴: 設計と建材: 町内産のカラマツ材をふんだんに使用。シンボルツリーの林や広い廊下が特徴。
- ゾーニング:1階・2階共通: 左側が小学校、右側が中学校、中央が図書館や交流スペースなどの共用エリアとして明確に区分されている。
- 特別教室:小学校と中学校の特別教室を意図的に隣接させて配置。
   - これにより、一方の学校が使用していない教室を他方が利用可能。
   - 生徒が移動時に日常的に出会う機会を創出している。
- 防災機能:シャッターで一部を区画分けし、地域の防災センターとして機能。台風19号の際には実際に避難所として利用された。
   - 電源確保のため、一昨年に電源設備が設置された。
教育の3つの柱:1. 小中一貫教育 キーワード: 「全ての職員で全ての子どもを育てる」  - 体制: 小中学校を兼務する「小中一貫教育推進教員」を7名配置。  

 - 成果: 日常的な交流により、中学生の態度が優しくなる効果が見られる。中学校進学段階での不登校生徒は開校以来ゼロであり、中1ギャップがほとんど見られない。
- 2. 英語教育: - キーワード: 「1年生から教科として学ぶ」 - 活動: AET(外国語指導助手)との日常的な交流、他校とのリモート英語学習、夏休みに八千代湖畔のキャンプ場で2日間行われる「イングリッシュサマーキャンプ」を実施。
- 3. キャリア教育(ふるさと学習): - キーワード: 「佐久穂のひと・こと・ものに学ぶ」
   - 活動: 社会教育分野で文部科学大臣賞を受賞。中心的な活動として森林林業体験があり、5年生はチェーンソーや大型林業機械の操作を体験する。

開校後の成果
- 不登校生徒数の状況: 中学校進学段階での不登校生徒は開校以来ゼロであり、中1ギャップがほとんど見られない。
- 児童生徒数の増加: 各学年で出生数と比較して2桁の増加が見られる。年長までの累計では、出生時より108名増加。
- 増加の要因: 近隣の大日向小中学校の影響や、新校舎設立を機に町出身者が帰郷するケースなどが考えられる。

南佐久郡における部活動の地域連携
背景と課題:郡内の状況: 6町村に中学校は4校、生徒数は合計493名。民間のスポーツクラブや総合型地域スポーツクラブは存在しない。
- 問題の発生: 生徒数の減少により、部活動の維持が困難に。事例: 佐久中学校では令和2年に2年連続で大会出場ができない部活動の募集を停止(休部・廃部)。- 取り組みのきっかけ:南佐久中学校のPTA会長から教育長への相談。  - 教育委員が部活動の現状(数名しかいないバレーボール部など)を目の当たりにし、課題を共有。  - 国の働き方改革方針(部活動の段階的な地域移行)が示されたこと。

取り組みの経緯と体制
- 令和4年度: 「地域スポーツクラブ再生整備委託事業」に申請し、補助金を獲得。
- 令和5年度: 「リアル作のうちは部活動応援委員会」を組織。郡内6町村から人数割で参加金を得て運営。町村長の理解と協力が大きかった。
- 方針:
   - 南佐久郡全体で、中学生がやりたいスポーツに参加できる環境を整備。
   - 移動手段としてJR小海線を積極的に活用し、生徒の公共交通機関利用経験も促す。
活動内容と成果・活動内容:- 休日: サッカー、女子バレーなどで合同チームを結成し、月2回程度の合同練習から開始。 - 平日: 令和6年度からは、定期テスト期間の調整や時差日課を導入し、平日練習も試行。バスで他町村へ移動して練習を行う。南佐久からは男子バスケットボール部が佐久穂に集まり、大人数での練習が可能になった。
- 成果: - 生徒の残留: 小海中学校の男子バスケットボール部がなくなるため転校を考えていた生徒が、合同チームができたことで残留し、中心選手として活躍。
   - 大会出場: 人数不足で諦めていた女子バレーが、合同チームとして試合に出場できた。
   - 生徒の評価: アンケートでは、休日の合同練習に80%、合同チームでの参加に84%の生徒が「良かった」と回答。

運営と財政
- 指導体制:当初5名だった地域指導者が17名に増加(教員は26名)。 費用負担:当初は補助金で運営。今年度から、保護者負担として保険料800円の徴収を開始。 保護者アンケートでは、月謝として2,000円〜3,000円は許容範囲との回答が多い。

今後の課題と展望
- 主な課題: - 運営面: 指導者の確保、予算の確保、毎年の部員数変動への対応。  - 活動面: 平日活動の実施における難しさ。  - 保護者負担: 送迎の負担(アンケートでは約60%が送迎可能と回答)。- 全国的な注目: 複数の町村をまたいだ連携は全国的にも珍しく、秋田県、鳥取県、高知県、群馬県などから視察がある。- 今後の展開: 吹奏楽部も人数減少が深刻化しており、同様の地域連携を早急に検討する必要がある。


中部横断自動車道と道の駅「八千穂高原」等について小澤建設課長から説明していただきました。
中部横断自動車道の現状と計画
概要:路線: 静岡市から小諸市までを結ぶ高速自動車国道。- 現在の開通区間:- 新清水JCTから長坂JCT(予定地)まで。 - 八千穂高原ICから佐久郡ジャンクションまで。
未整備区間と進捗状況- 未整備区間: 仮称長坂JCTから八千穂高原インターチェンジまでの約40km。
- 進捗: 令和5年: ルート案を公表。 トンネルと橋梁が多いこと、都市計画の決定、環境影響評価などを実施。

道の駅「八千穂高原」の造成:背景:工事残土の活用- 道の駅の敷地は、中部横断自動車道の工事で発生した残土を利用して造成された。- 造成前: 農地。- 造成後: 残土を搬入し、現在の敷地を整備。
造成の経緯:- 平成21年4月: 国土交通省より、中部横断自動車道工事での残土受け入れに関する調整依頼。- 平成23年3月以降: 町として、八千穂高原スキー場の駐車場、個人農業用、町道の雪の集める場所、仮設場などで残土の受け入れを開始。- 平成30年12月以降: 道の駅建設地の造成に着手。仮置き場からも残土を搬入し、施設用地を整備。

道の駅の計画と運営体制
計画の背景:コミュニティ創生戦略:- 平成27年頃: 国からの総合戦略策定の提案を受け、佐久穂町は「コミュニティ創生戦略」を策定。- コンセプト: 「人と人とのつながり」を大切にするという戦略に基づき、人々が集まる場所として道の駅を計画。
担当部署の変遷
- 計画段階: 総合政策課が担当。- 建設段階: 建設課が担当。- 現在(運営段階): 産業振興課が観光・産業振興を含めて担当。

道の駅「八千穂高原」の施設構成
地域振興施設(中央の建物)
- 1階: - 直売所「ブルーミン」  - 食事処「ビストロエイト」  - コンビニエンスストア「ファミリーマート」(シャワー施設を併設)
- 2階: - 屋内交流スペース(小さいお子さんが遊べるジャングルジム等を設置)  - 災害時には、遊具等を撤去し、指定避難所として機能。

アウトドア拠点施設(右側の建物)
- モンベル: アウトドア用品店- 観光案内所(八千穂方面ビジターセンター)  - 南佐久地域の玄関口として、観光情報の発信拠点、 - レンタサイクル「八千穂イール」、八千穂カフェを併設
その他設備
- EV充電スポット - ドッグラン

今後の展望:進化する道の駅・かわまちづくり計画- 目的: 完成後も進化し続ける道の駅を目指す。- 担当: 総合政策課が中心となり推進- 内容: - 道の駅の南側を流れる「大石川」を整備。 - 川を整備し、川で遊べるものや、川・水に親しめる場所の提供を検討中

佐久穂町の佐々木町長をはじめ職員各位、視察先の施設の方々、建設部会の町村長各位、事務局など多くの関係の皆さんにお世話になり、有意義な建設部会の会議や現地視察ができましたことに感謝申し上げます。


上生坂上空からの風景
△▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、雲に覆われても朝日が差してきた上生坂上空からの風景を撮影しました。

 本日生坂村では、保育園で視力測定、やまなみ荘改修工事入札、地域未来塾、筑北3村自立支援協議会事務局会議、5班の皆さんの元気塾などが行われました。


補正予算査定&やまなみ荘テイクアウト昼食&長野県地方税滞納整理機構議会全員協議会・議会定例会&日岐と小舟上空からの風景

2025年08月18日 | 生坂村の報告
 8月18日(月)は強い日差しが照りつけて、厳しい残暑が続いたので熱中症対策が欠かせませんでした。

 午後1時30分からは、9月定例議会に計上予定の補正予算の査定を行いました。
 主な内容は、CATV申請業務委託、年金・福祉医療給付各システム改修、保育園駐車場整備工事、森林の病害虫被害対策、緊急自然災害防止対策、村営住宅修繕、CATV関連工事、小学校昇降口舗装改修工事、消防団員退職報償、簡易水道布設替え工事などでした。

 各部署は、県補助金、有利な起債などを財源にして実施する各事業が3分の2ほどで、一般財源で行う事業は3分の1程度となっており、今後も国・県補助金・交付金や有利な起債を活用して、村民の皆さんのために各種事業を行ってまいりたいと考えております。

△▽ やまなみ荘の8月用のチラシです。皆さんのご利用をお待ちしております。

 お昼には月曜日恒例の職員有志により、やまなみ荘のテイクアウト昼食をいただきました。
 今回もかつ丼、親子丼、鶏から丼、カツカレー、カレーライス、野菜サラダなどのメニューを注文してもらいました。


 私は、お味噌汁、野菜サラダ、デザート、麦茶、安曇野の水は持参して、鶏から丼を注文し、唐揚げが美味しく揚がっていてボリュームもあり、お腹いっぱいになりました。

 午前9時からは、長野県庁において長野県地方税滞納整理機構議会全員協議会が開催され、長野県町村会筆頭副会長として初めて出席しました。
 内容は、報告事項として、議員の辞職について、例月現金出納検査の結果について説明があり、協議事項として、議長の選挙について、会議録署名議員の指名について、会期及び議事日程(案)について、広域連合長提出議案の説明について説明を受け、原案通り承認しました。またその他として、機構の活動状況について、第四次広域計画の策定についても説明を受けました。

 午前10時からは、令和7年8月定例会が開会され、阿部守一広域連合長からあいさつをいただき、議長選挙では、山﨑康一東御市議会議員が選出され、議案の第1号 副広域連合長の選任については、羽田健一郎長和町長が選出され、第2号 令和6年度長野県地方税滞納整理機構歳入歳出決算の認定については、原案通り認定し、第3号 監査委員の選任については、上倉敏夫栄村議会議員が選出され閉会しました。


日岐と小舟上空からの風景
△▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、朝早く長野市に向かうために我が家からフライとして、日岐と小舟上空からの風景を撮影しました。


 その他生坂村では、児童館でおはなしひろば(低学年)、スマホ予備校、議会全員協議会、消防団分団長会などが行われました。



第25回 上生坂区長杯 マレットゴルフ大会&下生野上空からの風景

2025年08月17日 | 生坂村の催し
 8月17日(日)は雲があっても強い日差しが照り付け、昼間は厳しい暑さが続いたため、万全な熱中症対策が必須でした。

 朝8時から「第25回上生坂区長杯マレットゴルフ大会」が盛大に開催されました。

 開会式では、瀧澤分館長の開会あいさつ、そして平田区長のあいさつをいただき、いよいよ大会がスタートです。

 
 続いて、前回優勝者の竹内袈裟光さんから優勝カップが返還され、会場は少し緊張感と期待感に包まれました。

 私からも、多くの区民の皆さんが参加してくださったことへのお祝いと感謝の気持ちをお伝えし、まだまだ残暑の厳しい中、熱中症や紫外線対策をしっかり行いながら、和気あいあいとプレイを楽しんでくださいとご挨拶させていただきました。

 ルール説明とチーム編成は体協支部長の瀧澤さんが行い、その後いよいよプレイ開始!

 プレイが始まると、朝から照りつける太陽の下で、皆さん本気モードに突入!
 コースには雑草が残っていてボールの転がりが読みにくく、力加減が難しい状況でしたが、それこそがマレットゴルフの面白さ。


 スタート直後から、あちこちで「おぉー!」と歓声や拍手がわき起こります。
 長い距離を打ったボールが、スーッと真っすぐ伸びてそのままカップインした瞬間には、周りから大きな歓声と拍手喝采が。

 一方で、砲台グリーンに挑んだ方は、惜しくもカップのすぐ横を行き来して「また戻っちゃった〜!」と笑いが起きる場面も。

 チームのメンバー同士で「ナイスショット!」「惜しい!」と声を掛け合いながら、真剣勝負でありつつも和やかな空気に包まれていました。

 特にシニアの参加者の皆さんも力強いスイングで挑戦され、見事なショットを決めるたびに「さすが!」と拍手が起こるのが印象的でした。


また、普段から顔なじみの仲間同士だからこそ、珍プレイにも笑顔が絶えません。石に当たって思わぬ方向に転がったり、狙ったラインを大きく外れてしまったりと、思い通りにいかないのも醍醐味のひとつ。そんな時も、皆で大笑いしながら「次は決めるぞ!」と励まし合っていました。


 汗をぬぐいながらも、誰もが真剣に一打一打に集中し、自然と一体になりながら競い合う光景は、本当に活気にあふれていました。

プレイの後は表彰式。順位ごとに賞品が手渡されました。
優勝 :竹内袈裟光さん、準優勝:降旗政弘さん、3位 :竹内一郎さん、女性トップ賞:藤澤令子さん


 そのほか飛賞やブービー賞などもあり、会場は拍手と笑顔に包まれました。私は、メンバーに恵まれ、一生懸命プレイする中で笑いもあり、リラックスしてできたせいか、5位の飛賞をいただき嬉しかったです。



 瀧澤分館長からは「暑い中、怪我なく楽しんでいただけてよかった」との講評をいただき、無事に閉会となりました。



 午前11時30分からは若コミで懇親会が開催され、平田区長から「このように集まることが大切。秋には敬老の日や赤とんぼフェスティバルもあるので、引き続きのご協力をお願いします」などのご挨拶をいただきました。

 優勝された竹内さんからは、「名前で呼び合える仲間と楽しくプレイできたことが嬉しい。妻からは『もう優勝しないで』と言われましたが、つい真剣になってしまい、結果また優勝してしまいました」とユーモアたっぷりのスピーチがあり、会場は大きな笑いに包まれました。

 私からも、早朝から準備・運営をしてくださった分館役員の皆さんへの感謝を述べ、秋に向けて上生坂区から生坂村がさらに活性化していくよう、引き続きのご協力をお願いしつつ、乾杯の発声をさせていただきました。

 その後は皆さんと交流しながら、笑い声あふれる楽しい時間を過ごすことができ、最後は前区長の瀧澤さんの締めでお開きとなりました。


 平田区長、瀧澤分館長をはじめ、運営にご尽力いただいた役員の皆さま、そしてご参加いただいた区民の皆さま、本当にありがとうございました!
暑さにも負けず、笑顔と元気いっぱいの大会となり、あらためて地域の絆の強さを感じる一日となりました。次回もまた、多くの皆さんと一緒に楽しめることを願っています。


下生野上空からの風景
△▽ 毎朝恒例の撮影は、朝霧が残る中朝日が差してきた下生野上空からの風景を撮影しました。





信濃十名勝「山清路」と泉小太郎伝説 ~犀川に息づく民話の舞台~&我が家の送り盆

2025年08月16日 | 生坂村の風景
北アルプスの名峰・槍ヶ岳を源とする犀川。
その清流は松本盆地を北へ流れ、やがて長野盆地の川中島で千曲川と合流します。道中ではいくつもの蛇行を繰り返し、ダイナミックな渓谷美を見せる「犀峡」を形づくっています。

その犀川が生坂村で支流の金熊川、麻績川と合流する場所こそが、「信濃十名勝」と称えられた景勝地 山清路(さんせいじ) です。そして、この地には信州を代表する民話 『犀龍と泉小太郎』 の舞台となった伝説が息づいています。

泉小太郎と犀龍の物語
かつて松本平は一面の湖であったといわれています。そこには犀竜が棲んでいました。犀竜は白竜王(日輪・大日如来の化身)との間に子をもうけます。その子が 泉小太郎です。
宇留賀上空からの風景
ところが、小太郎に自分の姿を見られることを恥じた犀竜は、湖の奥深くに身を隠してしまいました。小太郎は母を探し求め、やっと熊倉の尾入沢で再会します。

犀竜は告げます。
「我は諏訪大明神の化身である。氏子を繁栄させたい。背に乗るがよい。この湖を突き破り、人々の住む里に変えよう」
小太郎は母の背に乗り、尾入沢から山清路の大岩へ。そこで力を尽くして岩盤を突き破り、湖水を日本海へと流しました。こうして松本平は肥沃な大地となり、人々が暮らせる里となったのです。

その後、小太郎が犀に乗った地を 犀乗沢(さいのりざわ)、そしてそこから流れ出した川を 犀川と呼ぶようになったと伝えられています。

山清路 ― 伝説の難所
この物語の中で、泉小太郎が最も苦労したとされるのが 生坂村・山清路の大岩。ここを突破したからこそ、湖水は流れ出し、生坂の地もまた人々の暮らす里となりました。
その感謝を込めて、かつて生坂村では毎年5月に 犀竜小太郎祭が盛大に催されていたといいます。山清路の渓谷を歩くと、犀川の豪快な流れの奥に、今も伝説の息遣いが感じられるようです。

伝説に込められた教え
『犀龍と泉小太郎』の物語には、今に生きる私たちへのメッセージが込められています。
親子の絆と協力
 泉小太郎と犀龍は親子として心を合わせ、大きな目的を果たしました。家族や仲間と協力する大切さを伝えています。
自然との調和
 湖水を流し大地を拓いた小太郎の行動は、人と自然の調和を象徴しています。自然と共生する知恵がここにあります。

困難を乗り越える勇気
 山清路の大岩を打ち破った小太郎の姿は、困難に立ち向かう勇気と決断力の象徴です。
地域の発展と貢献
 犀川の流れは松本平を豊かな大地に変えました。ひとりの行動が地域全体の繁栄につながることを教えています。

おわりに
信濃十名勝「山清路」は、単なる景勝地ではなく、自然の雄大さと人々の営み、そして伝説が交わる特別な場所です。犀川の清流に耳を澄ませれば、泉小太郎が母・犀龍の背に乗って大岩を突破した音が、今もどこかで響いているのかもしれません。

次に犀峡や山清路を訪れるときは、ぜひこの物語を心に描きながら歩いてみてください。きっと、景色が何倍も深みを増して見えるはずです。


送り盆と家族のお墓参り
お盆も終わりに近づく 斎日(おせいにち)。午後から家族と本家の家族がそろい、お墓参りに行ってきました。

今年は我が家の孫3人と本家の子どもたちも一緒で、とても賑やか。墓前に立ちながら「ご先祖様も、こうして跡取りが揃って喜んでくださっているだろうな」と、自然とそんな気持ちになりました。

お供えとお参りのかたち
近年は、お墓へのお供え物がカラスやタヌキの餌になってしまうことも多く、私たちも食べ物は持参せず、生花とお線香でお参りしました。すっきりとした墓前に、花の色と香りが映えて心が落ち着きます。

我が家のお墓のすぐそばには、**「供養之碑」**があります。小舟集落の藤澤家13戸が「今日の繁栄は祖先の遺徳の賜物」と感謝し、子孫の弥栄を祈念して昭和60年に建立したものです。代々続く家の絆と、ご先祖様を大切に想う心がここに刻まれています。


送り火でご先祖様をお見送り
夕方には、お座敷にしつらえた盆棚や盆提灯、お供え物を片付け、位牌を仏壇に戻しました。そして最後に 送り火を焚き、ご先祖様をあの世へとお見送り。焔のゆらめきに、家族の思いを重ねながら手を合わせました。


家族が集まるひととき
お盆はそれぞれに用事も多く、家族全員がそろうのは16日だけ。今年はその貴重な時間に、やまなみ荘の皿盛と天ぷらを用意し、みんなで囲んで美味しくいただきました。お盆の食卓は、ご先祖様のおかげで今ここに私たちがいることを改めて感じさせてくれるひとときでもあります。


おわりに
送り盆は、少し寂しさもありますが、ご先祖様を迎えておもてなしし、再び見送ることで「また来年も家族みんなで」と願う、心温まる行事です。賑やかな孫たちの笑顔に見守られながらのお墓参りは、ご先祖様からの大きな安心と喜びにつながっているように思いました。