8月13日(水)は雲が優勢のスッキリしない空で、空気はムシムシと厳しい残暑でした。
午前10時からの簡易水道有収率対策プロジェクト会議は、私から、水道事業の現状と課題として、ここ2ヶ月で大きな漏水が数カ所発生し、対応にあたったものの、有収率がわずかに低下している。送水管・配水管の老朽化が進んでおり、いつどこで突発的な漏水が発生するかわからない状況。今後の取り組みについての漏水対策は、担当職員による対応に加え、計画的な布設替えを行う必要がある。全国的な水道管の更新計画に関する新聞記事を引用し、村としても計画的な布設替えを進める意向である。送水管の他にも、老朽化している箇所が数カ所あり、そこも計画的に更新を行う必要がある。

新しい水道システム「WOTAの小規模分散型水循環システム」をWEBで説明を受けた。生坂村の地形上、離れた集落への送配水管の布設替えまたは地区水道への新設が課題となっている。これに対し、「WOTAの小規模分散型水循環システム」が、補助等を受けて、当システムを日本中に広めているという情報を得ている。このシステムについて、村として導入を検討するため、9月までに事業申請をするかを話し合う予定である。今後も、この会議で様々な検討協議をお願いしながら、有収率の高い水準の確保と耐震化、老朽化対策も合わせて進めていきたいと思いますなどの挨拶をさせていただき始まりました。

前回会議からの対応状況として、7月・8月の水道トラブル対応状況は、複数のトラブルが発生し、その都度、迅速な対応が取られています。
水位計の異常と対応として、上生坂第2配水池が、7月7日に水位計がマイナス表示になる異常が発生し、フロート整備で応急処置。その後、7月10日に電子機器の交換作業が行われ、正常に復帰しました。
万平配水池が、8月4日に水位計の異常が発生。浄水場内のヒューズ交換で対応しました。

漏水トラブルと修繕として、7月20日にポンプ場の運転時間異常が確認され、調査の結果、池沢トンネル北側での増水が判明し、当日に修繕工事が実施しました。
上生坂第1配水池が、7月20日の夜間調査で漏水が疑われる箇所を特定。その後、7月22日の本格的な調査で具体的な箇所が特定しました。しかし、掘削工事では漏水が確認できず、追跡調査の結果、7月23日に下生坂二重沢で漏水を発見・修繕しました。
上生坂第1配水池管内7月25日には、23日に修繕した箇所のすぐそばにある排泥弁からの漏水が確認され、26日深夜に断水をして修繕工事が行いました。

雷による影響として、7月22日、23日、8月3日と、複数回にわたって落雷に伴う水道施設の異常に対応しています。
ポンプ場の異常として、池沢ポンプ場が、7月20日と8月5日に運転時間の異常が発生しました。8月5日の際は機器の異常が確認されたため、翌8月6日に機器交換が行われました。
小立野ポンプ場が、7月27日に運転時間異常が見られましたが、漏水は確認されず、現在は正常化しているため経過観察となりました。
これらの記録から、この2ヶ月間は漏水や落雷、機器の故障など、多岐にわたるトラブルが頻発し、その都度迅速的確に対応していました。

今後の各取組及び調整事項として、お盆明けに上生坂第1と下生野第1の有収率減少問題への対応を早急に実施すること、昨年度決算有収率は、79.30%であったこと、5月の有収率は82.01%、6月は78.60%、7月は73.79%となり、大きな漏水箇所が発生して有収率が下がりましたが、修繕が終了し今後改善されるとのことで、引き続き高い有収率を維持していただき、担当職員はじめ関係各位に感謝申し上げます。

小規模分散型水循環システムの概要ついては、このシステムは、雨水をタンクに貯めて浄化し、飲用水・生活用水・トイレ用水として再利用するものです。インターネット経由で管理や使用可能量の確認ができ、上下水道への依存を減らすことができます。
期待される公共政策効果として、災害時のリスク軽減:断水リスクを減らし、復旧を迅速化します。
財政改善:従来の水道管敷設コストが高い中山間地域などで、財政負担を大幅に軽減します。
過疎地域対策:離れた集落など、配管コストが非効率な地域への水供給を可能にします。

コストと事例として、コスト比較:中山間地では、従来の水道管敷設が1世帯あたり2500万~5000万円かかるのに対し、このシステムでは数百万円台に抑えられると試算されています。
事例:広島県竹原市では、10世帯の集落でこのシステムを導入。40年間の事業費を比較したところ、既存の手法に比べて約26%の減額(7.5億円が5.5億円に)が見られました。
導入・運用面の詳細と検討事項として、メンテナンス:水質検査は機械による自動検査が基本ですが、一部の維持管理は地元の業者が担当可能です。年間メンテナンス費用は約10万円と見込まれています。
耐用年数:従来の施設(40年)に対し、機器は15年で試算されており、コスト比較の際にはこの違いを考慮する必要があります。また、実質の一般財源のイニシャルコストとリース料の比較など、生坂村の現状に沿った試算が必要であります。
導入候補地区:中塚地区(既存の水道管改修計画と比較)、池沢、長谷久保、込地・重、古坂全域などが候補に挙がりました。

今後の対応として、WOTA社に連絡を取り、機器の台数、コスト、検査方法などの詳細を確認します。担当者に村へ来訪してもらい、説明会や現地でのシミュレーションを行います。9月までに事業申請を行うか否かを決定するなどの検討協議をしました。

午後からはお盆休みをいただき、父と母の盆提灯などを飾り、天ぷらやお花、お菓子、果物など、ご先祖様が喜んでくれるであろうものをたくさんお供えしました。

そして、西の山に夕日が沈む頃。カンバを焚いてご先祖様をお迎えしました。煙が立ち上る様子は、なんだか心が落ち着きますし、炎がお墓の方に向いて迎えているようでした。

ご先祖様、ゆっくりしていってくださいね。皆さんも、どうぞ良いお盆をお過ごしください。


雲根集落上空からの風景
△▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、雲が優勢でも青空が広がってきた雲根集落上空からの風景を撮影しました。

その他生坂村では、児童館17時閉館(16日迄)、B&G17時閉館(16日迄)、商工会閉館(15日迄)などです。

