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午後といふ不思議なときの白障子:鷹羽狩行
夜が明けて日が昇りそして沈んで夜が来る。
そんな一日の時の流れに身を任せいると、ふとぼんやりしている自分を発見する。
午後といふ不思議な時間に漂っている。
目に入るのは障子とそこに映し出される影ばかりである。
何かの葉が映り何鳥かの影が横切った。
ただそれだけの事が幻影として心に宿る。
いざさっと障子を開けて現の吾にもどるべし。
現に見る冬薔薇の紅が愛しい。
<鳥か葉か影流れゆき白障子:やの字>
角川合本歳時記:20190328日所載
俳句喫茶店・つぶやく堂
午後といふ不思議なときの白障子:鷹羽狩行
夜が明けて日が昇りそして沈んで夜が来る。
そんな一日の時の流れに身を任せいると、ふとぼんやりしている自分を発見する。
午後といふ不思議な時間に漂っている。
目に入るのは障子とそこに映し出される影ばかりである。
何かの葉が映り何鳥かの影が横切った。
ただそれだけの事が幻影として心に宿る。
いざさっと障子を開けて現の吾にもどるべし。
現に見る冬薔薇の紅が愛しい。
<鳥か葉か影流れゆき白障子:やの字>
角川合本歳時記:20190328日所載
俳句喫茶店・つぶやく堂