飲食居抜きソムリエ  山田 茂  飲食を辞める始めるときのブログ                 

飲食店を希望を持って始めたり順調に多店舗化したり、内装設備に費用がかなり掛かります。その投資を回収できます。

4.定期借地借家アドバイザー 39

2020-07-02 08:44:36 | 定期借地借家アドバイザー

空き地・空き家は     
定借でイノベーションえを起こせ 

            プロフィール                                
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  青汁事業からケール  new
  事業へ転換         連載  4
  主成分はケール
  青汁の売上比率が低いだけに
  、「次の戦略を考えなければ
  ならない」と思って手を打っ
  ている最中だ。わが社の青汁
  の主成分はケールと呼ばれる
  食物素材だ。自社グループで
  、農薬不使用で栽培している
  ケールを主に原料にしている
  。青汁は一般的に野菜不足や
  お通じに良いといった効能が
  指摘されている。
  (次回に続く)



  青汁事業からケール  
  事業へ転換         連載  3
  青汁は自社売り上げの1割
  青汁の市場規模は年間約1000
  億円で、「ケール  100%の青
  汁」では当社が首位だ。一方
  で、青汁市場全体でのわが社
  の順位はそれほど上位ではな
  い。19年の自社グループ全体
  の売上高  249億円のうち青汁
  は  1割ほどだ。最も大きな売
  上シェアを占めているのが20
  04年に発売したヘルスケア商
  品の「ヒアルロン酸コラーゲ
  ン」(現在のひざサポートコ
  ラーゲン)と、基礎化粧品の
  美容ジェルクリーム「コラリ
  ッチ」だ。18年の実績でみる
  と、青汁とコラーゲンを含め
  たヘルスケア商品が売上の51
  .6%を占め、コラリッチなど
  スキンケア商品が45.4%だ。
  (次回に続く)


  青汁事業からケール  
  事業へ転換         連載  2

  キュウサイといえば青汁

  「キューサイ」と言えば青汁
  というイメージがいまだに強
  いようだが。
  いま渋谷の街で「キューサイ
  」と聞いて何を連想するかと
  聞くと「知らない」と答える
  か、「青汁」だろう。2019年
  に実施した「キューサイ」の
  商品を聞いて何を思い浮かべ
  るかという健康食品のブラン
  ドイメージに関する調査では、
  実に72%が青汁と答えている。
  「キューサイ」が青汁だけの
  会社というイメージから早く
  脱却する必要があると痛感し
  た。
  (次回に続く)




  青汁事業からケール  
  事業へ転換        新連載  1
  「青汁」の商品イメージが強
  い「キューサイ」(福岡市)
  が、ブランドイメージを変え
  ようとしている。「キューサ
  イ=青汁」という長年にわた
  り消費者に浸透したイメージ
  を変えるのは容易ではない一
  方、変えなければ同社の事業
  は先細りになりかねない。青
  汁の原料である食物素材ケー
  ルの持っているパワーを生か
  して新たな販売戦略を打ち出
  したいという神戸聡社長にそ
  の胸の内を聞いた。
                    中西亮 ITmedia
       (今回新連載です)


  5Gで自分だけの牡蠣 new
  が作れる時代 最終回  16
  牡蠣1個1個が人間のような
  IDを持つわけですね。

  中尾:魚は泳いでいるので難
  しいのですが、牡蠣について
  はすでにAIによる個体認識が
  できています。いずれは生き
  て動いているいけすの魚をク
  リックして選んで、購入する
  というサービスも可能になっ
  てくるでしょう。一般的には
  1次産業が後押しする食文化
  に「オーナーシップ」(生産
  の段階から所有する)という
  新しいビジネス要素を入れた
  いのです。
  (今回最終回です)


  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  15
  オンライン水中ドローン
  操作牡蠣選び

  例えば、われわれは牡蠣好き
  の方のために、広島で「俺の
  牡蠣クリック」という企画を
  考えておりまして(笑)。こ
  れは皆さんに水中ドローンを
  オンラインで操作して、牡蠣
  棚の中から「この牡蠣が食べ
  たい」と思うものをクリック
  して選んでいただき、召し上
  がっていただこうというもの
  です。来週広島を訪問する予
  定があるなら、これで気に入
  った牡蠣を予約して、それを
  料亭でいただく。あるいは宅
  配便で自宅まで送ってもらう
  という構想です。
  (次回最終回です)


  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  14
  先進地域でモデルケース作る

  また地元の商工会議所がIoT
  (モノのインターネット)や
  AIに期待して投資していこう
  という強い意欲を持っていて
  、ひろしまサンドボックスも
  実は商工会議所の出した資金
  を補助金として使う仕組みな
  のです。こういう先進地域で
  まずモデルケースをつくり、
  「あそこで成功したのなら、
  うちも」という形で全国に横
  展開していければと思ってい
  ます。そうした活動の中でも
  、何か話題になる試みがある
  と多くの方々に関心を持って
  いただきやすいですよね。
  (次回に続く)



  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  13
  全国展開できるが課題
  とはいえ全国の自治体でも、
  広島県のように5Gの利用に積
  極的なところもあれば、関心
  が薄いところもあるようです
  。5Gによる地域創生を全国展
  開することが課題です。
  中尾:広島はまず県知事が情
  報通信企業の出身でいらして、
  電波の周波数など専門的な話
  ができるのです。そういう方
  はなかなかいらっしゃらない
  でしょう。
  (次回に続く)

  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  12
  日本全国の面的カバー進める
        日本では、免許を交付する際
        に総務省が全国整備の条件を
        つけたこと、キャリア同士が
        エリア拡大競争をやってきた
        こともあって、5Gでも5年計
         画で日本全国の面的なカバ
        ーを進めていくことになって
        います。これだけ広範に国土
        をカバーする計画を立ててい
        るのは、世界でも日本ぐらい
        でしょう。
        (次回に続く)

  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  11
  応用で日本が進んでいる

  中尾:韓国、アメリカとも実
  際のサービス内容はこれまで
  の携帯電話の延長にとどまっ
  ていて、これといったユース
  ケースはまだありません。 5
  Gの産業や社会分野への応用
  では、産学官一体でやってい
  る日本のほうが進んでいます
  。またNTTドコモをはじめと
  する通信事業者の取り組みは
  、世界と比べても上を行って
  います。日本の通信キャリア
  は海外のような「単なる土管
  」ではなく、各社とも自らベ
  ンチャーやスタートアップ、
  ユーザー企業と積極的にパー
  トナーシップを組んで実証実
  験を行い、ソリューションを
  開発する方向に向かっていま
  すから。
  (次回に続く)


  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  10
  5Gでも遅れている?
  日本の場合、現行の4G通信用
  のインフラビジネスでは中国
  企業に水をあけられているし
  、5Gでも日本より早く韓国と
  アメリカがサービスを始めた
  ことで、「日本は遅れている
  のではないか? 大丈夫か?
  」という懸念の声も一部で聞
  かれます。
  (次回に続く)



  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  9

  ――仮想化された機器の開発
  のためには、ソフトウェアに
  詳しい人材が欠かせませんね。

  中尾:ソフトとハードの両方
  を知っている人材を育てなけ
  ればいけません。私の大学の
  ラボでは、学生たちが懸命に
  基地局用のソフトウェアを作
  ったり、論文を書いたりして
  いますが、国全体でもそうし
  たソフトウェア教育を重視し
  ていただきたいですね。
  (次回に続く)



  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  8
  低遅延で自動運転も後押し

  5Gの特長の1つである低遅延
  は、自動運転の実現も後押し
  するでしょう。われわれはい
  まNTTドコモと、事故が起こ
  りやすい交差点や首都高の合
  流ポイントなどに  5Gの通信
  アンテナを置き、路車間通信
  で車を制御し、事故をなくす
  「協調運転」の研究を続けて
  います。人間の判断では事故
  が防ぎきれないシーンでは、
  人による操作に代えて、路面
  に設置した制御装置が各車を
  動かして事故を防ぐ。これも
  現状の通信回線では無理です
  が、5Gなら可能性が開けてき
  ます。
  (次回に続く)



  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  7
  5Gの2つの特徴を駆使

  もう 1つの期待は通信範囲の
  広さと低遅延です。広島では
  水中ドローンで牡蠣棚の様子
  を撮影する実験もやっていて
  、いまは人間が  Wi-Fiで操作
  しているのですが、沿岸から
  だと電波が届かないことがあ
  ります。そこを5Gで置き換え
  ると、沿岸から安全に運行で
  き、操作へのドローンの反応
  も早くなり、かつ操作しなが
  ら水中の映像がリアルタイム
  で見られるようになるでしょ
  う。このユースケースは、5
  Gの特徴である、「大容量通
  信」による高精細映像配信と
  「低遅延通信」によるドロー
  ン制御という2つの特徴を駆
  使しています。
  (次回に続く)


  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  6 
  5Gに何を期待する
  中尾:現状では動画をリアル
  タイムで伝えられるだけの無
  線の容量がないため、ドロー
  ン撮影ではいったんSDカード
  に録画し、1  飛行ごとにデー
  タを回収しています。大容量
  の5Gになれば 4K、8 Kの映像
  もリアルタイムでスマートフ
  ォンで確認できるようになる
  でしょう。すると「あ、今日
  は産卵があった」と気づいて
  、すぐ船を出して対応すると
  いったことが可能になってき
  ます。
  (次回に続く)

  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  5
  地元の理解が必要
  もう 1 つの壁は地元の理解を
  得ることでした。第 1 次産業
  に従事している方は日々の仕
  事で忙しくて、なかなか  ICT
  (情報通信技術)の利用にま
  で時間を使う余裕がないので
  すね。今回は幸い、ICT  に興
  味を持つ漁業従事者にご協力
  いただけましたが、これを機
  に「データを取り、それを利
  用して管理する」という考え
  が現地で広まればうれしいで
  す。
  (次回に続く)

  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  4
  水中の難題
  地上に比べて通信が難しいこ
  とと、水中にセンサーを入れ
  るので、シールが甘いと水が
  入ってショートしてしまった
  り、塩害で機器が壊れたり、
  長く水中に置く間に大量の生
  物が付着したりといった問題
  がありました。
  (次回に続く)

  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  3
  AIで写真判定
  牡蠣の産卵が始まると、海面
  が数時間から  1日ぐらい白く
  濁るのですが、人間の目だと
  産卵なのか太陽の反射なのか
  わかりづらい。そこでドロー
  ンで撮影した画像を使い、わ
  れわれが開発したAI(人工知
  能)で判定しています。
  (次回に続く)


  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代  連載  2
  いろいろ研究を進める
  センサーを海中に沈め、水温
  や塩分濃度など養殖のデータ
  を取ったり、養殖場の海面を
  上空からドローンのカメラで
  捉え、牡蠣の産卵のタイミン
  グをつかんだり、潮流による
  幼生の浮遊をシミュレーショ
  ンしたりといった研究をして
  います。
  (次回に続く)

  5Gで自分だけの牡蠣 
  が作れる時代 新連載  1
  スマート牡蠣養殖
  中尾:広島には地域の企業が
  最新のテクノロジーを活用す
  る「ひろしまサンドボックス
  」という県主導の取り組みが
  あり、われわれもそれを利用
  させていただきました。NTT
  ドコモの中国支社やドローン
  を製作している地元のベンチ
  ャー企業と共同で、通信技術
  を使ったデータに基づく養殖
  の研究を進めているところで
  す。
  片桐弘逸総務省通信衛星課長
  (今回新連載です)

  日本は未曽有の事態 new
  を乗り越えられか最終回   33
  未来につなげていけるか
  9年前の大震災によって大震
  災によって山水郷の持つ、生
  きる場としてのポテンシャル
  の高さを教えられた。あの未
  曾有の事態にあっても、山水
  郷では人々が生き生きと暮ら
  していた。私達はあの大災害
  から学んだことを、どう未来
  につなげてゆけるのか考える
  時が来ている。
  (今回最終回です)

  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   32
  新しいテクノロジーを使う
  幸いなことに、今、私達は第
  4  次産業革命と呼ばれる新し
  いテクノロジーの勃興期を迎
  えている。AI、IoT、ロボット
  などの新しいテクノロジー群
  を使えるようになる。この新
  しいテクノロジー群を使うこ
  とで、山水郷を生きる場とし
  て回復させることができる。
  都会だけでなく、山水郷で暮
  らすことが現実的な選択肢に
  なる分散型の社会を作ること
  ができるのである。
  (次回最終回です)

  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   31
  21世紀の新テクノロジー

  だが、山水郷にある安心の基
  盤は、今の社会に絶対的に必
  要なものだ。それを何とか現
  代に生かすことができれば、
  私達はこの国が直面している
  困難を乗り越えることができ
  る。そのために必要なのは、
  新しいテクノロジーだ。山水
  郷を改造することで都市に近
  づけようとした20世紀的なテ
  クノロジーでなく、山水郷の
  ポテンシャルを最大限に引き
  出し、生きる場としての機能
  を回復するような、21世紀の
  新しいテクノロジーが求めら
  れている。
  (次回に続く)



  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   30
  山水郷の未来は本当か
  何をバカな、と思う人も多い
  ことだろう。現実問題として
  、山水郷と呼ぶべき地域の多
  くは過疎に悩んでいる。だか
  ら、都市に暮らす人にしてみ
  ればもちろんのこと、山水郷
  のことをよく知る人ほど、も
  はや山水郷になぞ未来はない
  と思っているのではないかと
  思う。
  (次回に続く)


  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   29
  予感が確信に
        ここに書いたように、私は、
        三陸の孤立集落で見た光景か
        ら、山水郷にある人のつなが
        りと山水の恵み、そしてその
        恵みを生かす力に、次の社会
        をつくるカギがあると予感し
        た。その予感は、その後、各
        地の山水郷を訪ね歩く中で、
        確信へと変わっていった。
        (次回に続く)


  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   28
  次の社会を作る力ギ
  山水郷には絶対的な安心の基盤
  、究極のセーフティネットが残
  っています。この山水郷に残る
  安心の基盤をうまく生かすこと
  で、今の日本社会が直面してい
  る困難を乗り越え、普通の人で
  も安心して生きられる社会をつ
  くることができるのではないか
  。三陸の孤立集落で究極のセー
  フティネットの姿を垣間見て以
  来、私は山水郷に次の社会をつ
  くるカギがあるのではないかと
  考えるようになったのです。
  (次回に続く)

  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   27
  山水郷
  それらが揃うのは都市ではな
  く、田舎です。田舎の中でも、
  森が豊かで、水に恵まれ、川
  や海や湖があって、かつ、人
  が古くから住んできた場所で
  す。「古くから」とあえて言
  うのは、人が古くから住んで
  きた場所は人が住むのに適し
  ている上、豊かな手業や知恵
  の伝統が受け継がれているか
  らです。このような場所を「
  山水郷」と呼ぶこととします。
  (次回に続く)

  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   26
  3つが揃って初めて安心

  この究極のセーフティネット
  と出会って教えられたのは、
  逆説的ですが、人のつながり
  だけではダメなんだというこ
  とでした。共同体なり、コミ
  ュニティなりに裏打ちされた
  人のつながりは、確かに人に
  安心感をもたらしてくれます。
     しかし、人のつながりは、生
  存を保障するものにはなりま
  せん。生存の保障のためには、
  山水の恵みと、それを生かす
  ための手業・知恵も必要にな
  るのです。すなわち、人のつ
  ながりと山水の恵み、そして
  その恵みを生かす力の3つが
  揃って初めて、私達は本当
  の意味での安心を手に入れる
  ことができるのです。
  (次回に続く)



  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   25
  究極のセフィティネット
  三陸の孤立集落には、共同体
  の力に加え、豊かな山水の恵
  みとそれを生かす力がありま
  した。それらが組み合わさる
  ことによって、お金のあるな
  しに関係なく、人が生きられ
  る世界がつくり上げられてい
  ました。津波の被害に加え、
  道路が通れなくなって孤立す
  るという非常事態にあっても、
  誰も置き去りにすることなく、
  皆が人間らしい暮らしができ
  る世界がそこにはあったので
  す。これこそが究極のセーフ
  ティネットだと思いました。
  (次回に続く)

  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   24
  自然に身と着けた来た
  それはきちんとした設計図や
  材料がなくとも、見よう見真
  似で何とかしてしまえる手業
  と、試行錯誤しながら新しい
  ものを生み出し、生きられる
  世界をつくることのできる知
  恵とから成ります。その手業
  と知恵は、山水と共に生きる
  中で自然と身につけてきたも
  のです。
  (次回に続く)

  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   23
  山水の恵みを生かす力
  孤立集落で出会った漁師達は、
  山水の恵みを生かす力を持っ
  た人達でした。「山水の恵み
  を生かす力」とは、例えば、
  沢の水を引いてきて水道を作
  ったり、ありあわせの材料で
  小屋や共同浴場を作ったりと
  言った、そこにあるものや自
  然の素材を使って、当面、生
  きていくのに必要なものを生
  み出してしまえる力のことで
  す。
  (次回に続く)

  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   22
  知識と技術
  鳥獣を射止め、さばき、腐ら
  せたり虫がわいたりしないよ
  うに干し肉や燻製にする技術
  、食べられる植物かどうかを
  見分ける技術、怪我や病気に
  対処するための薬草の知識等
  々、山水の恵みを生かすには
  、山水に対する知識と技術が
  必要です。そういう知識と技
  術がない人には山水は厳しい
  存在になりますが、逆に、知
  識と技術さえあれば、山水は
  恵みに満ちた存在となります。
  (次回に続く)


  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   21
  生かす技術を要請する
  山水の恵みは、ただし、それ
  を生かす技術を人の側に要請
  します。「Into the Wild」と
  いう映画があります(ショー
  ン・ペン監督、2007公開)。
  人間嫌いの青年が、人間の穢
  れのない正常な場所での暮ら
  しをしようとアラスカの大地
  を目指す物語ですが、この青
  年は、狩猟採集の技術が乏し
  かったため、動植物に恵まれ
  たアラスカの大地で、なんと
  最後は餓死してしまうのです
  (実話です)。
  (次回に続く)


  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   20
  「山水の恵み」
  日本列島に豊かに存する山野
  河海の恵み。それをここでは
  「山水の恵み」と呼ぶことに
  します。東北地方、とりわけ
  世界でも屈指の漁場に面した
  三陸沿岸は、この山水の恵み
  にあふれた日本列島の中でも、
  特に恵まれた場としてあり続
  けたところです。
  (次回に続く)

  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   19
  森と海が隣接が生きていける
  三陸海岸のように、森と海が
  隣接していれば、なお言うこ
  とはありません。山の幸だけ
  でなく、魚介や海藻などの海
  の幸に恵まれるからです。豊
  かな森と豊かな海があれば、
  人は狩猟・採集・漁撈で十分
  に生きていけます。実際、原
  日本人とも言える縄文人は、
  山野河海の恵みだけで  1万年
  以上もの長きにわたって高度
  な文明を築いて暮らしていく
  ことができたのです。
  (次回に続く)


  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   18
  森はセーフティネット
  それだけではありません。木
  と水と土からなる森には、春
  には山菜が芽吹き、秋にはキ
  ノコや木の実が実り、野生鳥
  獣たちが  1年を通じて暮らす
  のです。これらもまた森の恵
  みです。恵み豊かな森さえあ
  れば、私たちは、とりあえず
  食べていける。そう考えると、
  森はいざという時に頼れるセ
  ーフティネットと言えるでし
  ょう。
  (次回に続く)

  
  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   17
  森の木と水と土の力実感

  このような共同体の力に加え
  て印象的だったのが、自然の
  力、特に森の力でした。森に
  は木と水と土があります。木
  があれば、薪で暖をとったり
  煮炊きをしたりできるし、小
  屋もかけられます。水は命の
  源であるだけでなく、炊事洗
  濯洗浄に使えるので、健康で
  清潔で文化的な暮らしをもた
  らしてくれます。そして土は、
  生ゴミや糞尿を土に戻してく
  れるため、悪臭やゴミとは無
  縁の生活をかなえてくれます。
     市街地の避難所がどこもゴミ
  の山となって、悪臭が漂って
  いたことを考えると、このゴ
  ミや糞尿を受け止め分解して
  しまう土の力は、人間にとっ
  て、本当にかけがえのないも
  のだと心の底から思いました。
  (次回に続く)


  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   16
  想像以上の力発揮 

  私は学生時代から山村調査で
  各地の村に入り、村落共同体
  のことを研究していましたし、
  紀伊半島の小さな集落に一年
  半にわたって住んだ経験もあ
  るので、共同体の世界はわか
  っているつもりでした。しか
  し、非常事態に直面した時に
  共同体が発揮する力は想像以
  上でした。同じ石巻市でも、
  市街地にはこのような強固な
  共同体はありません。普段か
  ら海と山に囲まれた狭い湾の
  中で肩を寄せ合うようにして
  暮らしてきた人達ならではの
  結束力なのでしょう。
  (次回に続く)



  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   15
  共同体の絆を発見
  この孤立集落と出会った時の
  衝撃はいまだに忘れられませ
  ん。そこで目撃したものは、
  何よりも共同体の力でした。
  昔からそこに住んできた人達
  ゆえの結束力の強さと助け合
  いの力の凄さ、それが第一に
  感じたことでした。まるで集
  落全体が一つの家族と化して
  いるようで、“つながり”とか
  “コミュニティ”と言った都会
  的な言葉では言い表せない、
  “共同体の絆”とでも呼ぶしか
  ないものが、そこにはありま
  した。
  (次回に続く)


  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   14
  均等に分け合ってしのぐ
  しかし、郡部の孤立集落では、
  ボランティアもおらず、支援
  物資もないけれど、住民たち
  は、毎日お風呂に入ることが
  でき、ゴミや汚物とも無縁な、
  清潔で快適な生活を送ること
  ができていたのです。もちろ
  ん、完全に孤立し、支援物資
  も届かなかった間は、それな
  りに大変だったようですが、
  その時も、流されなかった家
  に残った食べ物を持ち寄って、
  皆で均等に分け合って何とか
  しのいだそうです。
  (次回に続く)

  
  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   13
  石巻は最悪
  その直前までいた石巻の市街
  地では、たくさんのボランテ
  ィアが入って、支援物資も潤
  沢でしたが、電気もガスも水
  道も使えず、多くの人が不便
  な避難所生活を強いられてい
  ました。処理しきれない汚物
  やゴミを詰めたビニール袋が
  溢れ、津波が運んできたヘド
  ロの臭いと相まって、衛生状
  態はかなり劣悪でした。
  (次回に続く)


  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   12
  トイレと水も確保できる
  また、被災地で一番困るのが
  トイレと水ですが、山と海に
  囲まれた場所ですから、自然
  のトイレで用が足りてしまう
  し、水も、震災後に裏山の沢
  から引いて作ったお手製の簡
  易水道で使い放題。おまけに、
  瓦礫の中から拾ってきたとい
  う風呂桶に簡易な小屋をかけ、
  脱衣場を備えた共同浴場まで
  手づくりしていました。
  (次回に続く)

  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   11
  支援物資を届けてみた集落

  現地で緊急支援にあたってい
  たボランティア団体から、手
  が回っていないので、そこに
  支援物資を届けてほしいと言
  われて、そのうちの一つの集
  落を訪ねたのですが、実際に
  行ってみて驚いたのは、そこ
  の集落では、漁師のお父さん
  達が中心になって、皆で助け
  合いながら、和気藹々と生活
  していたことでした。停電は
  していましたが、漁船に積ん
  でいた発電機を利用して電気
  は使えていましたし、ガスは
  もともとプロパンの地域です
  から、コンロとボンベを直結
  して、問題なく使えていまし
  た。裏は杉山ですから、いざ
  となれば薪はいくらでもあり、
  煮炊きにはまったく困らない
  状態です。
  (次回に続く)


  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載   10
  石巻にボランティアで訪問
  東日本大震災から 1 カ月ほど
  が過ぎた4 月の終わり頃、ボ
  ランティアとして宮城県石巻
  市を訪ねました。南三陸町と
  の境にほど近い石巻市郡部の
  海岸沿いは、津波に流され通
  れなくなっていた道路を、自
  衛隊が何とか通したというと
  ころでした。このため、リア
  ス式海岸沿いの、湾ごとに点
  在する小さな集落は、それま
  で支援の手が届かない孤立集
  落となっていたのです。
  (次回に続く)


  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載 9
  日本各地の感想をまとめる
  以来、日本の各地を巡りなが
  ら考え続けてきたことを、先
  般、『日本列島回復論――こ
  の国で生き続けるために
』に
  まとめた。その中に、9年前
  に東北で見たある光景の描写
  がある。私は、その光景を見
  た時に感じた希望、この国の
  可能性を多くの人と共有した
  いと思った。以下、該当部分
  をここに引用させて頂く。
  (次回に続く)

  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載 8
  自然の驚異とポテンシャル
  あの震災によって発見し、認
  識し直したのは、この列島の
  自然が持つ破壊力の凄まじさ
  と共に、生きとし生けるもの
  の生命を支えるポテンシャル
  の高さ、生命にとっての生き
  る場としての豊穣さだった。
  いかに災害と隣り合わせの危
  険な国に住んでいるのかとい
  うことを思い知らされたのと
  同時に、いかに自然のポテン
  シャルに満ちた国であるのか
  ということを再認識させられ、
  私は、そのことにこの国に生
  きることの希望を感じるよう
  になったのである
  (次回に続く)


  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載 7
   震災前の認識は
  人間の活動にとって制約であ
  り、克服すべき対象として見
  られてきた自然とは別の、豊
  穣で恵みに満ちた側面を東北
  の自然に垣間見るにつけ、何
  とこの地は豊かなのだろうと
  思う。東北に通い続ける中で、
  東北の自然のそういう側面に
  魅せられるようになっていっ
  たが、果たして震災が起きる
  前、そのことをどれだけ認識
  していたのだろう。
  (次回に続く)


  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載 6
  東北地方自然の圧倒的豊かさ

  私達は東日本大震災から多く
  を学んだはずだ。しかし、巨
  大な防潮堤は、この列島を改
  造し直し、技術の力で再武装
  すれば、自然の脅威から身を
  守れるのだと主張しているよ
  うに見える。もしそうだとす
  れば、私達はあの大震災から
  一体何を学んだのだろう。私
  は最初のボランティアから毎
  月のように東北の被災地に通
  い続けている。通い続ける中
  で気づいたことがある。東北
  地方に存する自然の圧倒的な
  豊かさだ。時に牙を剝くにし
  ても、人を生かすに足る圧倒
  的な自然の豊かさがそこには
  ある。
  (次回に続く)



  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載 5
  未熟の原子力
  だが、東日本大震災によって、
  私達の自信は脆くも崩れ落ち
  た。どれだけ「改造」を施し
  たところで、私達は自然の脅
  威から自由になることなどで
  きないのだということを思い
  知った。地震、噴火、津波、
  台風、洪水、山地崩壊。これ
  ら全てを人為で、技術の力で
  防ぐことは現実的には不可能
  だ。資源が少ない国土の制約
  を乗り越えるための切り札と
  されてきた原子力についても、
  それを使いこなすだけの技術
  も知識も持っていないことが
  露呈してしまった。
  (次回に続く)

  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載 4
  日本列島改造論
  20世紀のテクノロジーは、人
  間や自然の限界を克服し、あ
  るいは自然の脅威から人を守
  るために使われてきた。197
  2年に田中角栄が発表した『
  日本列島改造論』の、「改
  造」という言葉には、山を
  削り、海を埋め立て、コン
  クリートで塗り固めること
  で、この列島を好きなよう
  に作り変えることができる
  のだという強い自信なり自
  負なりを感じる。国土は変
  えられる。国土の限界を我
  々は克服することができる
  。そう私達は信じて、この
  列島の山野河海にコンクリ
  ートを注ぎ込み続けてきた
  のである。
  (次回に続く)

  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載 3
  住民の総意は難しい
  確かに言えることは、あの状
  況の中、住民の総意を束ねる
  ことなどできようがなかった
  し、冷静な判断を下すことも
  不可能であったということだ。
  だから防潮堤の是非を今更と
  やかく言うつもりはない。た
  だ、海を見えなくさせている
  防潮堤の存在を見るたびに思
  うのは、私たちはあの震災で
  何を学んだのだろう、という
  ことだ。
  (次回に続く)


  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか 連載 2

  あの震災で何を学んだのか

  風景を変えてしまうほどの巨
  大な防潮堤を建設することの
  是非は、震災直後から議論に
  なっていた。しかし、津波の
  悲惨さを経験した人々は、少
  しでも安心できる道を選んだ
  。いや、どこまで選んだとい
  う実感を1人ひとりが持てて
  いたのかはわからない。どこ
  か自分のあずかり知らないと
  ころで、あずかり知らない力
  によって決まっていったのだ
  と言う人もいるし、あの時は
  それが正しいと思えたのだ、
  と言う人もいる。
  (次回に続く)



  日本は未曽有の事態 
  を乗り越えられか新連載 1

  9年前、東日本大震災の発災
  から1カ月程が過ぎた頃にボ
  ランティアで宮城県石巻の被
  災地を訪れた。何もかもが破
  壊され、ぐしゃぐしゃになっ
  た被災地の様子を見て、津波
  の破壊力の凄まじさを知った。
    あれから9年。いま、被災地を
  訪れると、その変わりように
  驚く。津波に押し流されたか
  つての漁師町は区画整理され
  た更地となり、見渡せたはず
  の海は防潮堤に遮られている。
  もとの東北とは違う風景がそ
  こにはある。
  井上岳一 
  シニアスペシャリスト
  (今回新連載です)



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