飲食居抜きソムリエ  山田 茂  飲食を辞める始めるときのブログ                 

飲食店を希望を持って始めたり順調に多店舗化したり、内装設備に費用がかなり掛かります。その投資を回収できます。

7.「出逢い マッチング」店舗専門不動産開業顛末記 再掲載 Ⅰ

2024-07-16 07:46:06 | 独立開業

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  店舗専門不動産開業顛末記
  「出逢い マッチング」
             著者 山田 茂

  

  物語としてもリアルティが胸を刺すと評判です。
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店舗専門不動産開業顛末記
  「出逢い マッチング」
             著者 山田 茂




第5章 宅建業取得

16.開業一周年

 

開業一周年が近づくころ広告

反響に少し変化が現れた。捺

印付きのチラシの反応が少し

づつ出てきた。そう営業マン

が出先で配布したチラシだ。

全戸配布と比べると少ない枚

数だが狙い撃ちできる強みが

ある、各営業マンのセンスで

可能性のある店舗に投函して

いるはずだ。自分が撒いたチ

ラシの反応なので張り切って

訪問するし仲介にも力が入る

。新聞・雑誌広告の反響もた

まにあったが訪問するまでい

かない問い合わせが多かった。

一周年の簡単な飲み会を会社

でやり二次会に遅れて会社を

出ようとしたとき、中年の男

性の飛び込み訪問を受けた。
(次回に続く)






15.チラシ東西南北作戦

 

はっきり広告反響が激減し

電話の数も少ない。これ以

上広告予算を増やすのはき

ついので、なるべく現状で

行きたい。新聞広告は広く

募集できるのでありがたい

が大雑把なところがある、

もっと地域で一番になる方

法。やはりチラシしかない。

今まで2万部を月一回配布

していたものを地域を倍に

に増やし4万部を隔月で配

布すれば同じ予算で配布出

来る。早速秋葉原駅を中心

に四方、神田・御徒町・浅

草橋・お茶の水とチラシ東

西南北作戦となずけ実行し

た。また、営業マンに常に

チラシを持参させ1日100

枚程出かけた時に配布する

用に心がけ、配布員の捺印

で本人の成績とした。
(次回に続く)






14.ライバル増える

 

新年を迎えて順調に物件も

確保できたが、3月の中旬

位から急に広告反響が少な

くというか、まったくなく

なって電話も鳴らなくなっ

た。社内の雰囲気が悪くな

らないうちに原因を突き止

め、対策を立てないと取り

返しがつかなくなるので少

し焦った。Y新聞の広告掲

載欄を広告代理店にお願い

して去年の9月分から今日

までの分を調達した。反響

がある時きずかなかったが

同業者が増えているのだ、

驚いた。いつの間にか10

社ほど、半年間で増えてい

る。それと月刊誌で店舗専

門のT雑も前から気になっ

ていたが購入して読んでみ

ると有力な不動産会社が1

ページ広告を出し、内装業

者さんはカラー広告で最初

のほうを独占していた。費

用はかなりかけている。す

でに競争が激化していたの

だ。迂闊だった。
(次回に続く)








13.年末株価38,915円

   史上最高根つける

 

開業以来順調に推移し、年

末資金もどうにかクリアー

でき、来年の計画を練って

いる12月29日ついに、株

式市場最高値の38,915円

をつけて終了した。その熱

狂はすごかった。取引銀行

の担当者が、間もない取引

なのに、融資するから買っ

ておいたら、と気楽に声を

かけてきた。当時、誰が、

本日がピークの株価と想像

しただろう。株や不動産を

購入した人は年明けの夢を

見て、眠りについたことだ

ろう。店舗の取引では周り

が騒ぐほどではなかく、冷

静だった。
(次回に続く)








12.秋葉原申し込み

 

3日後、例の秋葉原の居抜

店舗の喫茶店で先日来客の

CD売買の社長と打ち合わ

のため待ち合わせした。申

し込みである。造作代の交

渉があったが、無理のない

範囲なので問題はなかった。

驚いたのは物販で喫茶店の

居抜きを買ってまで出店す

るとは想像もしてなかった

、しかも1500万も出して、

まったくどぶである。来年

1月末引渡希望なのでタイ

ミングもよかった。先日の

新宿の店舗に続き、年末・

年始を穏やかに迎えること

ができる。ちなみにビデオ

販売の社長は造作代が買い

取れないとの断りの連絡を

もらっていた。CDとビデ

オの両社長とは、最後まで

秋葉原で長い、ありがたい

お客さんとして貢献してく

れた。

神様の大きな、2つのプレ

ゼントと受け取っている。
 (次回に続く)







11.幸運舞い落ちる

 

あれから10日程すぎ、帰る

準備中に電話が鳴った。先

日、秋葉原店舗広告のお客

さんから今から寄りたいと

いうので、お茶を入れ直し

て待った。池袋で中古CD

の販売買取を中心に運営し

ている社長だった。今後秋

葉原で多店舗展開するので

物件の紹介依頼だった。例

の秋葉原喫茶店の物件資料

持って間もなく帰った。

翌日も同じような時間帯に

都内でビデオを販売やって

いる社長さんが来社し秋葉

原喫茶店物件を渡したら、

やはり秋葉原で多店舗展開

したいと、物件の紹介の依

頼を受けた。不思議な2日

連続の来客であったが、こ

の2人の来客が長年にわた

って幸運をもたらすとは、

微塵も思わなかった。
(次回に続く)








10.運命の広告

 

新宿店舗はその後、スムー

ずに進んだ。不動産はそれ

ぞれの希望が合意すると進

行が早くなるし、成立する。

社内は年末に向けて各営業

マンが一生懸命案内してい

る。そして地元、秋葉原の

電気街の居抜き物件の新聞

広告を入れる時期が来た。

店舗経営者の希望も入れて

11月の末に3連載で入れ

た。結果は散々だった。初

日1件、2日目は無し、3

日目1件、計2件であった。

確かに地下一階で立地は良

いといっても喫茶居抜き代

金1800万円はさすがに

きつかったか。しかも閉店

間際に2件とも、近くに行

ったら寄ります、と言っ

て切られたのだ。社名もわ

からない、二件とも個人名

だった。
(次回に続く)






9.合意する

 

「契約を進めたいと思うが、

どうですか」と店舗経営者。

「問題ありません」

おそらく管理会社から金銭

的要求をされているはず、

が、何も言わないで冷めた

珈琲を口に含み天井に目を

運んだ。管理会社に300

万円黙って払うつもりなの

だ。沈黙が続いたので珈琲

のお代わりを頼むと「二つ

にして」店舗経営者。

珈琲がくると

「じゃあ、この話進めて下

さい、後は任せます」

喫茶店を出て、新宿駅で別

れ事務所に向かった。新宿

がいやに眩しかった。
次回に続く)







8.待機作戦で好転

 

営業継続の方針から3週間が

過ぎた時、店舗経営者から一

緒に新宿店舗の管理会社から

打ち合わせしたいとの連絡を

受け訪問することとなった。

申込人の意思の確認はしなか

った。訪問すると別々に面談

し話を進めるうえでの提案が

それぞれにあり、その場の結

論は保留して管理会社を出た

。あの懐かしい「名曲喫茶店

」に入って打ち合わせした。

当時の銀座・新宿等の繁華街

の造作付き貸店舗は、権利売

買とみなし総額(保証金+造

作代)の3%を商習慣として

仲介料としていた。今回で言

えば300万円である。それ

は事前に店舗経営者から聞い

ていた
(次回に続く)

 

 

 

 

7.美空ひばり死去

 

初めての暑い夏が過ぎ秋らし

日差しが射し始め過ごしやす

くなった。契約も順調とまで

行かないが経営維持できる売

り上げが、ありがたいことに

確保でた。開業のころ美空ひ

が死去し先日改めテレビで拝

見して、偉大さを再認識。「

乱れ髪」が大好きだ。カラオ

ケで今でも良く歌う。改めて

天分というものを感じた。

新宿店舗の4者面談後間もな

く管理会社が物販店舗として

募集していると店舗経営者か

ら連絡もらい、協議した結果、

2人で管理会社に出向き厳重

に抗議した。なんと造作代が

希望の1/3で募集中だった。

作戦通り営業続けると、通告

し帰った。解約通告を提出し

ない方法が結果論であるが良

かった。

(次回に続く)




6.4者面談

 

2日後の午後3時、新宿の店舗

を管理している不動産会社に

店舗経営者と訪問すると、案

の定、賃貸人は来ていなかっ

た。名刺交換後、申込書を渡

し、様子を見ていると、

「お預かりいたします、後日

ご連絡いたしす」と、

事務的に済まそうとするので

、相方が「可能性はどうなの

でしょう」と、聞いた。

「家主さんと打ち合わせしな

いと、何とも言えませんが。

ブティック等のお客さんも居

るので何とも言えません」

予想通りの答えが返ってきた

。その日はそのまま引き下が

った。「様子を見よう」と、

相方と別れた。歌舞伎町は、

相変わらず活気に満ちていた。

(次回に続く)




5.賃貸人に連絡する

 

新宿の店舗の申し込みの件は

しばらく社内では内緒にして

進めた、なぜなら金額が金額

なので大物狙いが社風になる

のが良くないと思ったからだ。

早速、新宿店舗の経営者を訪

して打ち合わせをした。懸念

は、バブル期なので当時、宝

飾関係の開業者が新宿は沢山

いるらしかった。ただ、簡単

に開業者は造作代を高く買っ

はくれない、家主側がどう判

断するか。その辺を念頭に入

れて家主と管理会社を含めて

4者会談が決まった。
(次回に続く)






4.300万円預かる

 

翌日、9時前に出社して開店

の準備をしていると階段をド

シドシと昨日の新宿の店舗の

お客さんが入ってきた。開店

は、10時からなので他の社

員はいない、遅い開店なのだ

。とりあえずお茶を出して座

ると、いきなり、お客さんが

100万円束3個、目の前に

出し、「申込金だ、話を進め

てくれ」。

少し驚いたが、話を聞くと麹

町店が立ち退きになるらしい

、24時間・年中営業できる場

所を探していたというのだ。

広告の24時間営業可が幸いし

たらしい。申し込み条件は手

数料込みの1億円でその他は

条件現状通りで、預かり証に

本人途中撤回の場合は、手付

の性格になります、の但し書

きを了解もらい帰ってもらっ

た。実は、これからが大変だ

ったのだ。
(次回に続く)





3.物件広告初掲載

 

物件広告をY紙の3行広告に

初めて掲載。例の新宿の歌舞

伎町の総額(保証金+造作代

)1億円の店舗だ。やはり問

い合わせはなかった。営業マ

ンも期待していたらしくがっ

かりした様子だった。その日

一人仕事を終えて帰ろうとし

た時、電話が鳴った。面倒く

さそうに受けてみると新宿の

店舗の反響だ。今から会社に

行くから待ってくれとのこと

だ。仕方ないので1時間ほど

待ったころ、階段をドシドシ

と重そうな音がした。ドアを

開けて誘導すると50歳ぐら

いの太めのっ男性が入って来

た。名刺交換して物件を説明

すると明日9時まで物件を優

先しろとのことだった。どう

せ、他にあてがないので安請

けした。お客は今から現地に

行って、見てくると重い体で

階段をドタドタと降りて行っ

た。元気なのだ。
(次回に続く)

 

2.チラシ配布

 

秋葉原を中心に2万部を開店

のお知らせと業態「店舗専門

特に飲食居抜き店舗の譲渡」

をメインに表現したチラシ第

1号を配布した、反響5件の

内3件訪問、造作売却以来専

任媒介1件だった。一番多か

ったのは同業者の電話であっ

た。都心で「店舗専門不動産

」珍しく新鮮に映ったのかも

しれない。おかげで地元の同

業のネットワークみたいのが

自然に出来上がった。この同

業者の電話の意味は数年を待

って理解できた。賃貸人から

の反響はなかった。やはりそ

んな甘くはない。
(次回に続く)





1.ついに開店

 

待ちに待った宅建業の許可が

おり事務所も看板も人材もそ

ろい待望の開店である。営業

マンはそれぞれ顧客を抱えて

おり流通機構の情報で電話案

内したり業者に物件情報の提

供をお願いして仕事にしてい

た。物件求む広告も新聞2紙

雑誌2誌と最大限だしたので

少しずつ反響が出てきて、営

業マンに順番に担当になって

もらった。広告反響で意外な

のはNスポーツ紙の企画広告

(そう説得して掲載をお願い)

反響であった。本数も多かっ

たが都心でなく少し離れた、

例えば東横線の綱島駅・伯楽

駅等、すべて駅前の1階なの

だ。やはり造作を高く売りた

いということは立地に自信あ

る店舗になるわけだ。少し自

信につながるような結果であ

る。この辺は手探りなのでい

もドキドキものであるし、費

用も安くない。
(次回に続く)


  

第4章 初めての不動業界

 



27.当時の出前事情

 

歌舞伎町のらーめん居抜きの

売却依頼の件で。興味ある話

が聞けた。24時間営業に付、

深夜の出前は、別途出前料を

一件100円もらっていますと、

ホステス壌によっては1000

円位くれる人もいたそうです。

もちろん、出前料は出前する

人の収入になるので出前専門

を希望する人もいたそうです。

バブル期のなんと優雅な光景

でありませんか。今の通販の

配達料は無料が当たり前の時

代から見るとなんか滑稽に見

えます。世の中変わるもんで

す。
(次回に続く)

 





26.新宿居抜売却依頼

 

ほぼ体制が整い、あいさつ回

りしているうちに神田を中心

に10店舗ほど経営しているら

ーめんやさんから新宿の歌舞

伎町の店舗を処分したいと、

連絡もらい打ち合わせの訪問

した。何でもほかの店舗は会

社街なのに歌舞伎町店だけ年

中無休24時間営業なので、

管理が大変と、いう理由で処

分したい、売上も順調なので

造作代を高く売りたいという

ことだった。早速現地に行く

と歌舞伎町風林会館の目の前

大変立地が良かった。ただ、

条件が高い、保証金造作代込

1億円である、そう高いのだ

。バブルの真っ最中なので、

やるしかない、なのだ。居抜

2件目目の依頼だ。
 (次回に続く)







25.人材募集

 

会社設立の準備活動を続けて

いるうちに知り合った営業マ

ンが歩合でいいからと複数声

をかけてくれた。おかげで男

性社員3人は歩合制ですぐに

採用となり、事務員1名の募

集広告も出し、間もなく20

歳の女性を採用した。そんな

中、秋葉原中心に開店と物件

求のチラシ配布が話題になり

、検討した結果、毎月1万部

1年継続する事を決めた。約

10万円年間120万円だ。決し

て安くはないがのちに千代田

区の店舗専門不動さんとして

の知名度アップに貢献したと

思う。当時、千代田区で店舗

専門不動産を看板にしていた

会社はなかった。新聞広告と

チラシが重要な方法だった。
(次回に続く)







24.いろいろな広告検討

 

準備中一番考えたのは物件の

確保である。業者間の流通機

構もあるがそれで経営が続く

と思えない。経験ない経営な

ので広告で補うしかないと決

めた。従来はほとんどの会社

がY新聞に3行広告で月に4~

20回位出している。それがメ

インだが、それだけでは弱い

と思いいろいろ調べていると

飲食系の月刊誌が目につき問

居合わせると1/3ページ記事

中が価格が適当だった。それ

とNスポーツ紙の中古品買い

取コーナー欄があり月極で、

毎日掲載で格安欄があった。

A新聞系列だ。不動産は掲載

不可だったが造作は動産であ

り粘って交渉していたら部長

さんが来社し、要請文をかい

て提出すると時間はかかった

が許可が出た。結果的にこの

広告が、開業当初の物件収集

に威力を発揮してくれて助か

った。合計月額50万円位の予

算で、かなりの負担だが半年

間だけと決め、予定した。
(次回に続く)








23.宅建業の申請

 

事務所も決まり、会社設立等

すべてが完了し、いよいよ宅

建業の申請。すぐに営業でき

るように1000万円を供託し

同時に協会に入ることによっ

て供託金を取り戻す方法で進

めた。協会入会に200万ほど

かかり差し引き800万円の返

却になり、とりあえず運転資

金に回した。1989年(平成

元年)6月の中旬の宅建免許

交付が決定し、少し時間があ

るので不動産歩合営業中に知

り会ったた営業マンやお客さ

んに独立開業の挨拶をしまく

った。例の秋葉原喫茶店のマ

スターに早速挨拶に行き、造

作売却の専任媒介契約を結ん

だ。第一号である。
(次回に続く)







22.秋葉原に決定

 

秋葉原電気街は不動産業には

馴染まない雰囲気がある。そ

れに階段の5階だ。何人かに

相談してみたが全員反対だ。

でも、何か秋葉原に魅力を感

じるし、広告反響を主体とす

るので階段は問題ないと思う

。人通りもあるし、立地は良

い。それと小さい坪数の事務

所はなかなかない。ここを借

りることに決定した。早速、

個人契約で会社設立時、法人

契約に名義変更で出来る特約

付きでお願いした。予定通り

すんなりと進み、賃貸人は都

心に10棟ほどビルを所有して

いる2代目で、宅建業も持っ

ている。独立開業ということ

いろいろ親切にしばらくは物

件も紹介してくれたりした。

秋葉原に決めたことがのちに

幸運をもたらすことは、夢に

も思わなかった。
(次回に続く)







21.事務所内見する

 

電気街の裏通りといっても人

通りはある。その一角に「

事務所募集」の張り紙があっ

た。5階とあったので登って

みた、階段である。階段は、

上りやすく、一番上の階であ

った。とりあえず電話してみ

ると条件が結構高いのだ、そ

のかし満額であれば業種は問

わない、そう借りられるのだ

。内見の予約を取ってビルの

前で30分ほどで,スーツ姿の

営業マンが声をかけてきた。

なんでも水道橋で親父が開業

した不動産で今見習い中であ

るという。

「仲間だ」、中に入って窓か

ら覗くと電気街の景色が一望

出来る。「何をやるのですか

」「店舗専門の不動産です」

「面白そうですね」

「よろしくお願いいたします

」申込書をもらって別れた。

まさか、ここに25年も、お

世話になるとは、思ってもみ

なかった。
(次回に続く)






20.居抜き物件の依頼

 

営業続けながら事務所探しを

続け、お客さんや同業者に独

立希望の話を伝えた。結構協

力的であった。いろいろな事

を教えてもらった、有難い事

である。それと秋葉原の電気

街で喫茶店を長年経営してい

るマスターがそろそろ引退し

たいので独立したら任せるか

らと、れしい予約をもっらっ

た。時々顔つなぎでその喫茶

店でお茶を飲んだ。帰り際に

秋葉原を散策した。電気製品

や部品屋さんにはお客さんが

沢山いてにぎわっている。雑

多な街である。裏通りに回っ

見るとやはり部品屋さんや色

な店が並んで適当に人もいた。

(次回に続く)







19.事務所探し

 

歩合制営業を続けながら拠点

となる事務所探しを始めた。

いろいろ情報探しているうち

不動産の事務所の立地は営業

形態や成績に関係あるか、と

いう問題だ。店舗専門という

業態だと地域密着でなくある

程度広い地域を扱う必要があ

ると思われが、どこでもとい

うわけににはいかない。やは

り名刺の所在地は中央がいい

と、思うし中央区より千代田

区のほうがなじみがある。神

田あたりが無難か。神田・御

徒町にふさわしい物件を見つ

け内見して申し込みを入れた。

意外や断られた。不動産業は

あ好まれていないらしい、ま

して仲介している地元の不動

産屋が歓迎する訳もない。結

構事務所探しも手間がかかる

かも知れない。簡単でない事

が分かった。
(次回に続く)







18.独立実行

 

宅建が合格になったので、つ

いに正式に独立を決意する。

当時は、バブル中の1988年

なので、世の中金回りが良か

った。周りも浮いていたので

特に注目に値しなかった。歩

合給で働いていたので準備の

時間はとれ、早速金融機関と

行政書士に依頼した。地元の

信用金庫と都銀に訪問、都銀

は、少し慎重で希望額よりか

なり少なめな提案をうけた。

地元の信用金庫は口座も持っ

いることと、こちらの事情を

あ程度把握していた。さすが

である。希望額が了承されて

実行が決まった。案外簡単で

あった。
(次回に続く)







17.民間委託に救われる

 

試験前日、最後の予想問題で

50門中41問正解、先輩の話

では安全圏と言われたが民法

弱かったので少し不安だった。

試験当日終了後門前で解答速

報を売っていた。喫茶店に確

認のため入るとそれらしき人

が複数いた。正解33問、不安

がよぎる。ギリギリなのだ。

発表までの間、宅建試験が民

間委託になった年なので、問

題傾向が少し変わったので、

平年より難しかったので、合

格ライが下がるといううわさ

が流れた。特に学校で学んだ

人の成績が問題あると聞いた

。31問で合格とうわさが流れ

た。果たして、合格になった

。うわさは本当だった、世間

というものこんなもんなのだ

と、思いながらも、ラッキー

だった。
(次回に続く)







16.宅建試験迫る

 

複数の店舗中心の不動産会社にお世

話になり、どこでも契約は問題なく

とれた。問題は物件の取得である。

これが解決できれば先行きは明るい

。当時の状況は、新聞広告で「求む

」がメインのようだ。そこで広告出

身なので自分なりの発想で、広告費

を惜しまずにチャレンジしようと決

めた。そうこうしているうちに宅建

の試験が近づいてきた。予想問題で

30~35問の正解率、少し足りない。

10日間で5問UPのために少し集中

が必要だ。試験まで仕事を休んで絶

対に、今回合格の意思を決めたので

やるしかない。
(次回に続く)







15.経験を積む

 

5月の中旬から新しい不動産会社で

一生懸命営業と知識やノウハウを学

びながら宅建の勉強に精を出した。

いろいろな仕事を経験した営業マン

との会話は楽しかった。仕事は広告

反響客の案内と追客で何処もそんな

変わらなかった。ただ一社だけ造作

売買において売り主から一度買い取

った形をとって買主に転売、いわゆ

る中間省略的手法で利益を出してい

会社もあった。もちろん顧客がつい

手からの買取でリスクはない。この

方法は完成させれば、面白いと、そ

の時思った。
(次回に続く)






14.面接

 

毎日、帰り際に職場付近、途中、

自宅近くの喫茶店で、計3時間位、

宅建の勉強始める。分厚い宅建の

知識という本を読み始めてみたが

中々効率が悪いし飽きてしう。友

人にぼやくと、「6年分の問題集

をこなした方が効率よい」と教え

てもらい、早速試してみたら、な

るほど理解しやすいので、助かっ

た。その後に参考に宅建の知識を

読むと理解が深まった。

一方、経験を積むため店舗中心の

不動産会社を調べてみた。資料は

不動産会社の広告だ。

当時はネットがないので調べる資

料が少ないので、広告の出す回数

を目安に順に電話して面接をお願

いした。広告媒体は読売新聞の求

人欄の横に数行広告を入れる欄が

あり、それと月刊誌の1ページ広

告だった。5社ぐらい常連の会社

があり、とりあえず面説をお願い

した。結構簡単に採用になった。

もちろん完全歩合給で経費は自己

負担である。
(次回に続く)







13.早すぎる

 

連休中に相談相手の忠告で一番多

かったのは、「早すぎる」もっと

経験してからのほうがうまくいく

ということだった。確かにそのと

おりであるが、タイミングはグッ

ドなのだ。年齢・社会性・ニッチ

な市場性・銀行の借り入れ等、今

動かなければ二度とない機会と勇

気が,逃げてしまいそうだ。でも心

配しての忠告にも感謝し、答えな

ければならない。そこで、忠告の

答えとして、独立準備期間中、店

舗中心の不動産会社にお願いして

面接し、働いて経験を積んで安心

してもらえるように最大限の努力

をする事で、協力をお願いし、早

速、行動に移った。
(次回に続く)






12.独立を考える

 

早いもので入社4カ月が過ぎよう

としている。広告反響を拒否し

て、3カ月で申し込み11件その

うち9件契約、一件は賃貸人の

事情で不成立、もう一軒は申込

人が契約当日の朝、キャンセル。

いろいろ経験できたし、反響帳

のみの営業で自信がついた。間

なく5月の大型連休だ。連休中

できるだけ知り合った、不動産

の先輩や級友と会うことで、自

分の位置・意思・計画の確認を

行った。

①1年後の6月に不動産業開店

②宅建試験今年の10月の試験

で合格目指す(受からない

場合は独立しない)

③店舗専門とする

④最低3人又は5人体制

⑤資金は銀行借り入れとする

(当時はバブル最盛期で金

融期間は積極的に融資した)

(次回に続く)






11.目標が見えてきた

 

その後も専用反響帳で電話をか

け続けた。流通機構に告知され

ている物件も紹介し、案内アポ

が適当にとれ順調に進み、営業

とも交流が進みいろいろ目標が

見えてきた。不動産の中でも店

舗専門の会社は珍しく独特な仕

事だ。以前、広告代理店で働い

ているとき神田のレストランが

まだ新しい内装を解体している

現場を目撃して「もったいない

」と、思った記憶がある。いわ

ゆる原状回復だ。内装を次の人

が引き継いでくれれば辞める人

も始める人もどっちにも役に立

つ、社会的に意義のある仕事だ。

そう思うと、益々燃えてくる、

しかも、ライバルがいないよう

な現状だ。

それと、10月に年1回の宅建の

試験があるが、今から勉強すれ

ばどうにか間に合いそうだ。
(次回に続く)

 

 

 

10.広告反響断る

 

入社遅れの罰則、広告反響1

ヵ月間の禁止解除の時期が、

来た。社内の風当たりが良く

ないので、少し熟慮して考え

た末、専用反響帳でしばらく

は大丈夫と判断して、半年間

の延張を社長に申し出るた。

それは、良いことだ素晴らし

い判談だと褒めら感謝された。

その効果は、間もなく現れた。

営業マンから帰りに声がかか

って一緒に飲むようになった

のだ。いろいろ業界や社長の

の話が聞けた。中には一緒に

独立しょうという誘惑まであ

った。
(次回に続く)







9.反響帳を追いかける

 

翌週からまた、新たに反響帳

を追いかけまくった。毎日1

00件以上かけているうちに自

然に自分専用の反響帳が出来

上がった。しかも今探してい

新鮮なお客さんだ、つまり、

良客だけの反響帳の出来上が

りだ。1カ月もすると過去の

反響帳すべた当たりつくして

、100名ぐらいの新鮮反響帳

が自分専用になった。すると

間もなく、他の営業マンから

クレームがついた。古い反響

帳を独占するなと。社長に呼

ばれて、そのことを告げられ

、従来の反響帳はみんなで共

用することとなったが、新鮮

な良客は、全て抜き書きして

ある。今更、後の祭りだ。
(次回に続く)








8.連続申し込み受ける

 

店舗内見終え、外に出るとお

客さんが「打ち合わせしよう

」と、改めてルノアールに入

った。コーヒー2つを頼む。

「喫茶店の造作買って、新規

らーめんの内装をするのです

か」「そうだよ」

飲食店舗では良くあるという。

いい経験をした、なぜなら物

件の顧客の対象が広がるので

、名簿がさらに生きてくる。

申し込み金20万円預かり、例

のごとく、途中撤回は、手付

金の性格になりますと、名刺

に書き添えた。

ついている、連続の申し込み

だ。
(次回に続く)





7.らーめん希望者の内見

 

2日後の14:00神田駅前でら

ーめん開店希望者との待ち合わ

せは、予定通りに。

「車じゃないの」

普通店舗内見案内は車で行く

のが普通だったが都内は電車

のほうが楽なのそうしてもら

ったら,他の営業マンが笑って

いた。やっぱり車案内が常識

らしいが、電車のほうが気楽

である。

駅近の路地裏の古い一戸建て

一階の喫茶店にお客さんと入

った。

「業種も設備も問題ありませ

ん」と、報告する。

お客さんは客席が何人とれる

か、目で店内を追っている。

気を使ってコーヒーをお代わ

りしてくれた。
 (次回に続く)







6.初申し込み

 

内見後、駅までゆっくり歩き

ながら商店街をゆく、当時の

商店街はまだ元気であり活気

があった。

「そこのケーキセットで、食

べながら相談したいんです」

テイクアウトケーキ屋さんの

隅に6席ほどの席があり誰も

いないのでゆっくり会話がで

できた。造作代の交渉と趣味

の人形を展示して販売や教室

を開いて技術指導をし。休日

の利用したら面白いですね、

の提案が気に入ったらしい。

会社に電話入れ、造作代の交

渉額の確認を取り、申込金10

万を受け取った。

名刺の裏に「申込人の途中撤

回は、手付金の性格となりま

す」と書くことになっている。

厳しいのだ。
(次回に続く)






5.初内見

 

品川区内の私鉄沿線の駅前に

待ち合わせ時間にぴったりに

30歳代の女性客が来た。初め

て喫茶店を開くという、趣味

は人形作りで小さいときから

続いているらしい写真を見せ

てくれた。中々な腕前だ。間

もなく目当ての喫茶店前に着

き営業中なので客のふりをし

コーヒーを頼んだ。10年ほど

営業してるわりにはこぎれい

だった。そのまま店名を変え

れば開店できそうだ。
(次回に続く)







4.業種替え

 

らーめん開業希望者が気にな

った物件は神田駅前の路地裏

の喫茶店の古い木造の一階で

35年営業している店舗だ。

「喫茶店で造作代が350万円

ついていますよ」

「いいんだよ、自分で解体し

らーめん出来るように改装

するから」

最初は意味が分からなかった

。同業種しか引き継がないと

思ってたので解体改装してま

で物件を取りに行くなんて思

っても見なかった。

「家主がらーめん店OKかだ

け確認をしておいてくれ」

なんか、少し面白くなってき

た。
(次回に続く)






3.初アポ

 

翌日から古い反響帳で順番に

客に電話をかけ現状を聞きな

ながら物件の紹介をした。留

守が多く中々紹介ができない

。紹介できる物件は10件、喫

茶店2件・レストラン3件・居

酒屋3件・中華1件・カレー1

である。午前中50件電話して

一人会話ができ結構長い時間

話ができて、結果的には物件

を見ることになり、予約が取

れた。あまり押し付けない話

し方が素人ぽくて安心したの

かもしれない。初アポだ。

少し面白くなり午後からも電

話をかけまくった。その中で

らーめん開業希望の人が、

「紹介できる物件順番に教え

えろ」と、言ってきたのでそ

のとおりに10件紹介した。神

田の15坪の物件が気になった

らしく詳しく聞いてきた。
(次回に続く)







2.営業開始

 

翌日出社すると、机の上にノ

-トが2冊置いてあった。反響

帳と書かれてある。中を捲ると

名前や希望業種、電話番号等が

日付順に羅列してあり葯2年分

の広告反響帳だった。この反響

で追客し契約まで持ち込めとの

社長からの指示だった。しばら

くほかの営業の様子を見ている

と室内で静かに自分のノートを

見ているだけで、外出する気配

はない。間もなくその理由が分

かった。今日は広告が入ってい

て反響待ちだったのだ。案の定

間もなく複数の電話が入り在宅

営業マンに順番で電話を回すの

だ。3日遅れの罰則で1カ月間反

響が回らないことの重大さが身

にしみた瞬間だ
(次回に続く)




1.初出勤

前の広告代理店を2月まで引

き継ぎ等終え、3月から不動

産会社に入る予定がこちらの

都合で3日遅れの初出勤とな

った。少し緊張して早めに行

まだだれも来ていない、ドア

の前で待っていると10時頃に

なるといっぺんに出社してき

急ににぎやかになった。

店舗中心の不動産は朝が遅い

のだ。社長・事務員・営業6

人、自分を入れて総勢9人で

ある。社長からみんなに紹介

されたが、3日遅れの入社と

なったので1カ月間広告反響

は与えないと罰則を言われた

が、その時はあまり気に留め

なかった。初日は社長の個人

教育で終了した。

(次回に続く)

 

 

第3章 2つの実行

 

2.

 

正月明けの会社事務所の近く

カフェに行くと社長のMは、

珍しく先に来てタバコをふか

していた。

「お早うございます」

「おう、待ってたよ」

社長に自分の気持ちを丁寧に

順序良く話した。

仕事が忙しく人手不足がちな

ので簡単にはいかないと思っ

ていたが、意外や一つ返事で

退職が決まりちょっと気まず

い空気が流れたので、その場

を頭を下げて後にした。

(次回に続く)


1.

 

その年の年末年始は何処へも

出かけず過ごした。不動業は

前から興味があったので将来

の選択肢に入っていた。ただ

住宅販売や賃貸営業は感覚的

に嫌だった。商業店舗仲介は

違和感がなく魅力を感じ年末

の社長の誘いを断る理由はな

かった。業界を調べてみると

店舗中心の不動産会社は数は

少なかった。新聞の数行広告

がイメンの反響営業だ。

「向いているよ」

社長のその言葉が妙に心に残

った。

 (次回に続く)

第2章 2つの決意

2.

 

年末も近い夜、レストランで

先に入り待っていると間もな

例の不動産の求人広告依頼主

社長が事務員を伴って現れた

。簡単な挨拶をすますと事務

員は先に帰った。中々素敵な

方で帰り際に笑顔のお辞儀が

印象に残った。

食事しながら社長は流暢に現

在の会社の状況を自慢げに話

をした。なんでも店舗中心の

不動産でしかも広告反響で客

を呼べるので楽であるとか、

勤務時間も短いし、土日祝と

休みで、他の不動産会社とち

ょっと違う仕事だと、ビール

飲みながら自信ありげに言っ

た。
(次回に続く)

 

1.

 

求人の広告代理店はいわゆる

バブル期で人集めが大変な時

期、求人広告が連載になり売

上げも順調にのび先行きは上

昇気流だった。社員も増え特

に社長のMの兄弟や知人が多

入社した。報告も相談でなく

結論だけっだった。どことな

く違和感が脳裏を通過する機

会が多くなった。相変わらず

求人広告は集まり、営業は忙

しく飛び回った。

(次回に続く)

   

第1章 2つの出逢い

2.

 

1カ月ほど過ぎた1987年10

月の第1週目の火曜日の夕刻

求人広告の打ち合わせで募集

企業の社長と打ち合わせ中。

「社長、勤務条件はいいでね」

原稿を見ると10時出社18時

退社、土・日・祝休みと

なっている。

「今回、3名採用したいんだ

が、採用しても直ぐにやめち

ゃうんだよ」

給与条件は、固定給15万円

+歩合(広告反響対応)

「歩合の基準は?」

「100万以上の売り上げで3

0%別途支給」

「不動産で100万円以上の

売上ってどうなんですが」

「そんなに難しくもないよ

広告反響だから、と言っ

ても向き不向きがあるね」

(次回の続く)

1.

 

東京神田の求人広告代理店

の設立の話を知人の誘いに

のって3年程経過し、順調

に売り上げを伸ばし専務ら

しき立場で営業に精を出し

帰社したところだった。

「ランチいこうよ」

社長のMから誘われ、近く

の昨年開店したレストラン

に向かった。

店につくと

「閉店のおしらせ」

と。張り紙がありガラス越

しに中をのぞくとまだ新し

い内装を解体していた。
(次回に続く)


 


        


         


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