遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

菜の花

2022-03-22 16:39:27 | 日記

令和4年3月22日(火)

菜の花 : 花 菜

アブラナ科の越年草の油菜の花

古くから日本で栽培されていたのは油菜で、現在ではその殆どが

西洋油菜といわれる。

もともと菜は副食物を総称する菜(な)と、主食用とする魚(な)

も同じ語源からきた言葉である。

食用にされる菜には色々あり、芥子菜・高菜・白菜・蕪菜・油菜

などがある。

 

「本朝食鑑」(元禄10年)では、「菜はあおな」の俗名として

いる」。

これらの菜の花には多少の遅早はあるが、春に黄色の十字状の四

弁花が茎の先に群がって咲く。

菜の花は油菜のことで、その種から菜種油を採るので薬種という。

菜種油は、中世に摂津国遠里小野村(現、大阪府・堺市)で初め

て精製された。(それ迄は胡麻油が圧倒的であった。)

菜の花を「大和本草」(宝永6年)では、「満地金の如し」とか、

「農業全書」(元禄10年)では、「黄なる絹をしけるが如し」

と述べている。

 

俳人の与謝蕪村が安永3年(1774年)に詠んだ、

菜の花や月は東に日は西に 

見渡す限り菜の花の黄一色の世界。日輪は西の空に傾いているが、

東の空にはもう淡淡と大きな月が上っているという広大な風景で

ある。 とうてい画布には収まり切れない構図を、画家であった

蕪村は見事に十七文字に凝縮して描きあげたのである。

この句に接するたびに、自然の懐に抱かれて土と共にあった先人 

達の大らかな気息と、噎せるような菜の花の色と匂いが蘇って来

る。 子供達のうたう小学唱歌と共に、長く日本人の心にのこる

馴染み深い句である。

(俳人山口いさを、句評 新日本大歳時記より引用した。)

白川公園の、菜の花が見頃を迎えた。

平針農業センターに在る、菜の花畠もそろそろ見頃を

迎える頃だ、、、、

 

今日の1句(俳人の名句)

菜の花という平凡を愛しけり   富安 風声



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